
この狂気の事態を引き起こした責任の一端を担う、ネクロの過去の清算が今後において如何に為されるかという点も気になるところです。
さて本日は、ブッチャーU先生の初単行本『THE SEX SWEEPERS』(コアマガジン)の遅延へたレビューです。レビューが大変遅れてしまって申し訳ありません。
特殊な性的能力を持つ美女&美少女達がハードセックスで相手を搾り取りつつ、歪んだ欲望が支配する学園の悪に挑む長編作品となっています。

1話当りのページ数は20~30P(平均23P強)と標準的な部類。長編作として読み応えは相応にあり、またエロシーンの分量も抜きツールとして満足感の高く用意されています。
【いい意味でのB級感も魅力な学園能力バトル】
優秀な人材を各界に送り込む巨大な学園、その中で蠢く歪んだ悪を討つべく特殊能力の持ち主であるヒロイン達と、一見ごく普通の大人しい主人公が悪との戦いを進めていく内に更なる陰謀に巻き込まれていくという、設定自体は大仰でありつつその雰囲気は至ってシリアスなファンタジー作品。
基本的には美人ヒロイン達の異能力エロバトルが作品のメインではありますが、主人公の少年が裏風紀委員のメンバー達に勧誘され、そのセックス力を先輩達に鍛えられながら、彼なりの活躍を示していくという展開は、少年漫画的にオーソドックスなスタイルと言えるでしょう。

学園能力バトルとして概ねオーソドックスな作劇要素を抱えており、また悪との戦いの理念や展開に一定のシリアスさもあるのですが、各種バトルが概ねセックスに絡むというエロ漫画的お約束がしっかり順守されているため、いい意味でのB級感が生まれていることは読み口の軽やかに貢献。
話数が十分あることもあって、上述した様な様々なシナリオ要素を織り込んでもストーリーの構成に無理は生じていませんが、関与する登場人物や組織の数が多いことに加えて、それらの共闘や対立などが複雑になった割には十分な掘り下げが為されておらず、設定の広げ方に比べるとストーリーの広がりに物足りなさを個人的には感じます。
尤も、少年漫画の王道テイストや真面目?なセックス勝負のB級感、各種オタクコンテンツにポピュラーなネタの投入などで生じるいい意味でのごった煮は、エロ漫画として何処か90年代後半~00年代前半のエロ漫画への懐かしさを感じさせるものであり、大きな特色と評し得るでしょう。
【ボン・キュッ・ボンなダイナマイトなモデルボディ】
主人公の仲間であるハイティーン~20代半ばの裏風紀委員のエージェント達に加え、彼らのライバルとなる生徒会の女性メンバー達や学園の女子生徒達も登場しており、数多くの女性キャラクターが投入される複数ヒロイン制。
ハーレム的な状態を成立させるための単なる流され系竿役とも序盤では思える主人公の少年(絶倫)が、意外な重要人物であることが分かってくることが作品の面白みの一つとなっていますが、逆に言えば多数のヒロイン個々の掘り下げとキャラ立てをする余裕にやや欠けた感はあります。
また、知略で裏風紀委員を率いるリーダーを除けば、エロ絡みの特殊能力を有するキャラクターを配置しており、エロシーンを形成しつつ能力バトルとしても成り立たせ、また個々の特異なプレイを持ち込むことでエロの特色を付与することにもつながっています。設定こそ細かく為していますが、バトルものとしてはやや大雑把な扱われ方であり、この点も良くも悪くもB級感の形成に寄与。

任務のためということに加えて元々セックスが大好きな肉食系女子達であり、また多国籍チームであったり、成熟した大人ボディの持ち主であったりと、何処となくアメリカンな雰囲気がヒロイン陣に備わっているのも特色と言えるでしょう。
初単行本ながら絵柄は単行本通して非常に安定しており、また適度な作画密度で濃さを出しつつ、何処となくバタ臭さのある絵柄のキャッチーさを殺さないバランスも保たれています。
【肉食系ヒロイン達の白濁塗れパワフルファック】
エロ絡みのセックスバトルがメインとなってくることもあって、標準的なページ数の中で十分なエロシーンの尺を確保しており、各ヒロインが得意のプレイを存分に発揮してのハードセックスをたっぷり楽しめます。
ヒロイン側が敵を圧倒したり、主人公を鍛えたりするために自ら積極的にガンガン腰を振る女性側が主導する肉食セックスもあれば、最終的に逆転することが多いものの敵役によるエージェント達への凌辱エロも存在。また、仮想のゲーム空間と現実をリンクさせての快感増大や、潜入先に併せてのコスプレ変装、多人数エッチなど、作劇面での盛り込みの多さがエロシチュエーションの多彩さに直結しています。

複数ラウンド制のエロシーンとなっており、和姦・凌辱に関わらず、パイズリやフェラ、イラマチオなどで白濁液をぶっかけつつ、抽挿パートに移行後も名器のおま○こやたっぷりと開発済みのアナルにガンガン中出しを決め込んで、女体の中も外もオスとメスの淫液でぐっしょり濡らしていく仕様。
この液汁描写の豊富さに加え、肉棒を飲み込む秘所やアナルの結合部をがっつり見せつける構図の連発、濁音交じりの下品な擬音の連発やすっかり行為に夢中になっている淫蕩な表情付けなど、凝った演出よりもストレートな煽情性のある演出を豊富に載せて痴態を彩るスタイルと言えるでしょう。
上述した様に十分な尺を有する中での複数ラウンド制であり、ぶっかけも中出しも連発していくストロングスタイル。フィニッシュシーンは、アクメフェイスを曝け出しながら絶頂の喜悦を叫ぶ美女達にたっぷり精液を吐き出させられて彼女達を大満足させる様を1Pフルでダイナミックに提示しています。
古き良きエロ“漫画”のスタイルを有しつつ、絵柄やエロの方法論は現代的という印象の1冊。小難しいことを考えずに、肉食美女達のパワフルファックを楽しむだけでも十分楽しめますが、ストーリーそのものの作り込み云々よりもこの雰囲気を楽しむのが正解と言えるでしょう。