2013年10月

とめきち『めろきゅん』

MeloCun.jpg 小山宙哉先生の『宇宙兄弟』第22巻(講談社)を読みました。ゲイツ氏が激辛バーガーを食べるシーン、コミカルでもあるのですが、宇宙に携わる人間としての情念が彼の中で再び燃え上がったことも示しており、実にいいシーンでしたね。
福田氏をはじめとして、かつて競い合った仲間達が再び集っていこうとする展開も大変気持ちの良いものです。

  さて本日は、とめきち先生の成年向け初単行本『めろきゅん』(マックス)のへたレビューです。表紙の濡れ透けシャツ巨乳・・・フィヒ、フィーヒヒヒ。
キュートな巨乳美少女達と繰り広げるほのぼのラブコメが詰まった1冊となっています。

MeloCun1.jpg  収録作は、普段は厳格な生徒会長の彼女さんは彼氏君の前ではデレデレで~な短編「おしおきだけどごほうび❤❤」(←参照 会長室でいちゃいちゃモード 同短編より)+描き下ろしのいちゃエロ後日談10P、および読み切り形式の短編10作。
描き下ろし後日談を除き、1作当りのページ数は16~20P(平均17P弱)とやや控えめながらコンビニ誌初出としては標準的な水準で安定。シナリオ的な読み応えはほぼありませんが、その分程好い分量のエロシーンに浸れる構成と言えるでしょう。

【オーソドックスな萌えエロ系ラブコメ】
  作風としては、このレーベル王道の萌えエロ系であり、ヒロインのキュートネスと適度なエロさを引き出していく甘い雰囲気のラブコメで統一された作品群
主人公君が少々強引であったり、不器用であったりしても、即座に受け入れ、優しい心と柔らかい体で男性を包み込んでエッチへと発展していくヒロイン達の菩薩めいた言動で読み手の脳味噌を蕩けさせることが最たる魅力であると言えましょう。
MeloCun2.jpg  各エピソードの分量が多くない上にシナリオパートも短めに畳んでいる為、どうしてもシナリオ展開に強引さはあり、ご都合主義が濃厚になりがちではありますが、そこらも含めて様式美ともいえ、恥ずかしがりながらも積極的なところを見せてくれるキュートガールズの姿が効果的(←参照 王道の展開 短編「こういしつ❤」より)。
また、シナリオパートの短さは、ラブエロ系としての甘い幸福感の喚起にやや不足を感じさせる部分ではあるものの、そこはエロシーンでのラブ台詞などでカバーしており、この路線の作風として必要な要素は押さえようとする意図は感じます。
  単行本を通して作劇面ではやや金太郎飴状態といった感があるのは確かで、ストーリー重視派には勧めがたいとは言えます。とは言え、ほのぼのとしたハッピーエンドも含め、ストレスフリーな作劇に徹している故の欠点であり、余計なことを考えずにヒロインのエロ可愛い姿を楽しむのが正しい読み方と言えるでしょう。

【萌えエロ系として分かり易いキャラ立ちの巨乳ガールズ】
  数名、女子大生程度と思しきちょっと大人びた女の子も登場しつつ、基本的にはミドル~ハイティーン級と思われるJK美少女達で統一されたヒロイン陣。
萌えエロ系の魅力の中核を占めるヒロインのキャラクター性には十分に配慮しており、普段はツンツン・二人きりでは甘えん坊な上述の生徒会長さんをはじめとして、いい年して性的なことに無知な天然お姉さん、やきもち焼きの彼女さん、ボーイッシュなスポーツ少女、巨乳がコンプレックスで恥ずかしがり屋な女の子などなど、キャッチーな属性付けを多用に施した美少女が揃っています。
もちろん、各ヒロインともエッチには相応に積極性を見せており、進んで主人公に尽くすタイプもいれば、恥ずかしがりながらも受け入れてくれるタイプもおり、エロシーンへの円滑な導入に寄与すると共に、作品に甘い雰囲気を生み出しています。
MeloCun3.jpg  身長が小さ目の女の子や、ボーイッシュな姿の少女、ロングヘアの綺麗なお姉さんタイプなど、キャラデザインに関して描き分けをしていますが、ボディデザインとしては適度な肉付きの体幹にもっちりとした質感の巨乳を組み合わせたタイプでほぼ統一(←参照 なると思います! 短編「いっしょにだいえっと」より)。
萌えっぽさの強い二次元絵柄であることもあって、ストレートな淫猥さを前面に出すよりもヒロインの可愛らしさを維持させる傾向が明瞭であり、肢体描写についてもデフォルメ寄りで臭味のない粘膜描写や、お肌のしっとり感などが一つの特徴。
  成年向けでは初単行本ですが、絵柄に関しては多少の変化は示しつつも単行本を通して概ね安定しており、ヒロインのキュートネスを十分に引き出しています。小ゴマや引きの構図で絵柄の粗さを感じさせることはありますが、萌えエロ系として完成度の高いタイプと評し得るでしょう。

【控えめの演出で彩る美少女のキュートな痴態】
  前述した通り各エピソードの分量は多くないものの、エッチなヒロインと棚ボタ展開のおかげでサクサクとエロシーンに移行しており、たっぷり濃厚なエロを期待するのは避けるべきとはいえ、美少女とのいちゃラブHを十分量鑑賞可能。
ヒロインにちょっぴり意地悪をしたり、やきもち焼きの彼女さんが頑張ってコスプレしたり、野外セックスがあったりと、エロシチュエーションに多少の味付けをすることもありますが、そこらの特殊性への特化がメインの狙い所では決してなく、甘いラブエロ模様にちょっとしたスパイスを加えるものとして機能しています。
  前戯パートに長めの尺を設けて互いの愛撫を描くケースもあれば、早期に抽挿パートに移行するケースもあるなど、エロ展開については作品によって様々。とは言え、キスや愛撫、ヒロイン側のフェラやパイズリなどで互いに興奮を増し、すっかり発情したヒロインが股間を曝け出して挿入を誘うことで抽挿パートへ移行することは共通しています。
MeloCun4.jpg  プレイ内容に関しても特殊な行為は控えていることに加え、演出面でも比較的シンプルな手法を密度控えめで投入するタイプ。派手さや過激さを求める方には不向きですが、トロンとした瞳の表情や汗でしっとり濡れる柔肌、ぷるぷる揺れ弾む乳揺れ描写、少ない分量で画面を邪魔しないハートマーク付きの嬌声などでヒロインのエロ可愛い痴態を演出しています(←参照 短編「学校一の男の子!?」より)。
演出の控えめさもあって、ヒロインのキュートな痴態が目立つのは美点と言え、全体的にシンプルな手法論でありつつ、その魅力を累積させて抜き所まで持っていく安定感は○。ただし、特に初期作品を中心に直線的で単調なコマ割りを多用する傾向にあり、エロの密度を薄めてしまったり、テンポの悪さにつながったりしていたのは今後の要改善点。
  前戯パートでフェラからの口内射精があるなど、複数ラウンド制を取るケースもあれば、1回戦仕様でまとめるケースも存在。いずれにしても、ち○こをきゅんきゅん締め付ける秘所へのピストンから至るフィニッシュシーンは、ヒロインのすっかり蕩けきった表情と中出しされる結合部を見せつける構図を大ゴマ~1Pフルでお届けしています。

  “新鋭”というには個性に欠ける部分もありますが、萌えエロ系としてのキャラクター作りや濃過ぎず薄過ぎずのバランスで組立てたエロ描写などは十分にウェルメイドであり、新人らしからぬ安定感と言えるでしょう。
個人的には低身長巨乳ガールの彼女さんが勇気を出して主人公をセックスに誘う短編「ちっちゃい彼女」が最愛でございます。

オイスター『雌豚闇肉塊』

PigsAreMeatInDarkness.jpg 『艦隊これくしょんコミックアンソロジー 呉鎮守府編』(一迅社)を読みました。いつも違う艦娘にセクハラまがいのボディタッチをしているおっさん提督で申し訳ない(P60参照のこと)。
安定の可愛らしさを誇る第6駆逐隊の小さなレディ達も大層眼福でしたが、鬼怒ちゃんの余計なことを吹き込む球磨ちゃんと貧乳弄りの龍驤ちゃんも可愛かったです。

  さて本日は、凌辱エロの帝王・オイスター先生の『雌豚闇肉塊』(一水社)のへたレビューです。なお、これで“めすぶたくらがりのにくかい”と読みます。先生の前単行本『ワタシキレイ?』(同社刊)のへたレビュー作家評等もよろしければ併せてご参照下さい。
狂気と憎悪が再生産し続ける、狂人達の織り成す血と精液に塗れた地獄絵図が強烈な印象を生み出す1冊となっています。

2554cf48.jpg  収録作は、一方的に好意を寄せていた男子生徒を拉致監禁して薬物セックス漬けにしていた女教師・小夜子が、少女にやはり一方的な行為を寄せ“お嫁さん”にしようとしていた狂人の男と出会い、そのストーカーのターゲットになっていた少女や女性と世間への憎悪に狂った青年も巻き込まれていく長編「狂れ腐れ、焦がれる」全9話+新たな惨劇のスタートを告げるエピローグ短編(←参照 狂人と狂人の出会い 同長編第1話より)。
なお、狂気の女教師・小夜子さんの再登場から分かる通り、本作は『美徳乃不幸』に収録の連作「歪んだ唇」の続編的位置づけ。また、途中からストーリーに参加する青年は『悪徳乃栄』に収録の中編「暗澹」において、大好きな幼馴染の少女を惨たらしく凌辱され、自身の人生も狂わされた少年が成長した存在であり、本作はそれらの作品へのアンサー的な役割も有していると言えます。
  1話当りのページ数は18~20P(平均19P強)とやや控えめな部類。とは言え、エロの凶悪な存在感に加えて長編作としての読み応えもあり、かなりヘビィな読書感の凌辱劇となっています。

【如何に狂おうと歪もうと人間は人間】
  暴力と狂気が荒れ狂う惨劇の中で、人の心の美しさと愚かしさを描き続ける作家さんですが、本作は後者の愚かしさの部分に重点を置いた作品構築となっています。
PigsAreMeatInDarkness2.jpg歪んだ愛情を一方的に少年に注ぎ続け、最悪の結果を迎えながらもそれを受け止めようとしない狂女・小夜子(←参照 歪んだ純愛の果てに 長編第4話より)、母親からの性的虐待と歪んだ性的価値観の押し付けによって狂い、少女のストーカーと化した男、愛する人を肉便器とされ自らの無力さを心身に刻み込まれたことで歪な復讐鬼と化した青年・勇太と、粒揃いの狂人達が繰り広げる不条理な闘争に、何ら落ち度のない少女・莉子が巻き込まれていく展開は、何とも理不尽であり、彼らの常軌を逸した論理に従わされる恐怖と絶望が読み手の心にも胸糞悪さを喚起してきます。
狂った儀式への供物、女性への復讐、一方的な恋慕とそれぞれの論理で莉子を凌辱する三人の狂人達は、それぞれ過去の惨禍によって生み出された怪物達であり、また暴力的で狂気的な凌辱の果てに狂ってしまった莉子の姿は、この作家さんの真骨頂である“止まることのない地獄絵図の再生産”の構図を如実に示しています
  この構図において、本作を単なる過激な凌辱エロに留めない点は、如何に狂い歪んでしまっても“人間は人間である”という描き方です。その描き方は、絶望の中における人間的美徳の美しさを描くこれまでの作品でも重要な要素でしたが、人の愚かしさを描く本作においてもブレを見せていません。
作中において“ブタ”“動物”といった蔑称が多用されますが、そういった無思考・無感情の存在になることをオイスター作品は許しません。それ故に、凌辱の中で大切なものを喪失し続けた莉子が狂い続けなければ精神を保てない悲劇が、自身を成り立たせる歪んだ愛情や復讐を保ち続けることで新たなスタートを切る小夜子と勇太の強さと哀しさがより輝いていると評し得るでしょう。
  互いの心の空白を埋め合い、虚無への復讐と愛情を抱き続ける小夜子と勇太についてはある意味では救済の側面があり、この二人が今後どういった暗闘を繰り広げるかには興味がありますが、莉子とストーカー男性についてはそれぞれ真っ暗な未来と死が待ち受けるバットエンドを迎えており、莉子の人間としての悲しい絶叫が響き渡るラストシーンの絶望感は読後の余韻を非常に悪いものとしています。

【個々に強烈な印象を残す3人の狂人達】
  エピローグに登場する莉子の友人や、回想で登場するストーカー男性の母親など、意外にサブヒロインの登場数は多いですが、基本的には惨劇に巻き込まれてしまった莉子とその惨劇の原因の一人である小夜子がエロ的にもメインの女性キャラクター。
前日談である連作「歪んだ唇」では、凌辱エロの加害者側であった小夜子ですが、本作ではストーカー男性にレイプされる展開があったり、勇太に精神的にも攻撃されたりと被害者側の立場にもなっています。とは言え、その凶悪な惨劇の中でも、例え禍々しく歪みながらも自身の純粋な愛情を保ち続け、そのために苛烈な手段や過去の放棄を決して厭わない強さは彼女を魅力的なキャラクターにしています
  ストーカー男性と並んで本作の惨劇を加速させる死にたがりの狂人・勇太もまた印象的なキャラクターであり、過去の大きな喪失によって狂い、独特の女性観・死生観を生きる姿は凌辱の悲劇がもたらすものの大きさを示唆する役目を有しています。ある意味で小夜子とはお似合いのキャラクターでもあります。
  黒髪ロングで釣り目の女教師・小夜子については、どちらかと言えば小柄な肢体であり、スレンダーな体に並乳クラスのバストを装備させたボディデザイン。これに対して、ポニーテールでチアガールの部活をしていた活発な少女・莉子は、比較的巨乳よりのバストの持ち主で健康的な色香のある美少女となっています。
f57f9335.jpgとは言え、莉子のその健康的な色香や清純な印象は苛烈な凌辱劇の中で喪失されていくものであり、特大サイズの肉棒による度重なるセックスや常軌を逸した異物挿入、フィストファックなどにより無残に拡張される性器、性器や乳首へのピアッシング、女の命である綺麗な黒髪の断髪など苛烈な行為によって、無残な姿になってしまうことが凌辱エロの過激性と悲劇性を雄弁に語っています(←参照 長編第8話より)。
  登場人物の狂気や恐怖、絶望を雄弁に語りだす絵作りであり、そこが魅力であると同時に、ベースとなる絵柄自体は素朴なキャッチーネスのある漫画絵柄。女の子の可愛らしさが目立つことは少ないのですが、小夜子の妖しい美しさや莉子の可愛らしさなど、要所において凌辱エロの惨劇とのアクセントを生む要素を表現できています。

【凶悪な行為と悲愴感漂う恐怖と快楽の痴態】
  無慈悲な、というか慈悲という概念が存在するのか怪しい狂人達が繰り広げる凌辱は、前述したヒロインの心身の破壊を伴う非常に苛烈なものであり、エロ漫画業界でも屈指の激しさを有します。凌辱系が苦手な方はもちろん、ある程度耐性がある方でも興味本位で手を出すレベルではないことに要留意。
前述した通りに各話のボリュームはあまり多くないものの、エロシーンメインの作品構築であることに加え、凌辱エロとしての行為の過激性やヒロインのリアクションの激しさなどもあって体感的なボリュームはげっぷが出るほどに強いと評し得ます。
 ストーカー男性の常人離れしたサイズの肉棒や、自らのトラウマから大量のピアッシングをした勇太の魔改造ち○こ、大量のイボ付き特大バイブなど、凶悪なフォルムの男性器や性玩具を投入して、女性器やアナルをゴリゴリと蹂躙することに加え、性感帯へのピアッシングや薬物投与、フィストファック、子宮姦、電撃、スカトロ関連の行為など、非常に強烈な凌辱行為が目白押しになっているのも大きな特徴の一つ。
  苦痛表現もあれば、茫然自失として嗚咽を漏らしながら体を揺さぶられる様子や、すっかり快楽に狂ってしまい破滅的な快感に喜悦をまき散らす痴態なども投入していますが、そこにアッパーな印象は無論なく、単純に行為如何ではなく、登場人物たちの置かれた立場の悲惨さをこれでもかと叩き出すエロ描写となっています。
PigsAreMeatInDarkness4.jpg  演出的にも過激性を追求しており、涙と涎に塗れた恐怖の表情に白目をむいたアへ顔、恐怖や快感での獣じみた絶叫やすっかり羞恥心も消え去った卑語だらけのエロ台詞、栓の壊れてしまった秘所からのお漏らしや愛液の噴出、内側から押し上げられるお腹など、これでもかと過激な表現を連発(←参照 長編第2話より)。それらの表現は、エロ漫画的に定番のソレではあるのですが、凌辱エロとしての凄味がそれらの効果を著しく高めており、演出としての凡庸さがないのは流石の一言。
  フィニッシュシーンにエロの盛り上がりの最高潮を持っていくエロ漫画的に標準的な構築とは無縁なスタイルであり、ヒロインの肉穴に白濁液を注ぎ込む描写のパワフルさには十分な配慮をして複数ラウンド制を形成しつつも、そこがオーラスの盛り上がりというわけではありません。悪く言えば、メリハリに乏しいエロ展開とも言えるのですが、容赦なく連続する過激なプレイの圧倒的な攻撃性で終始爆走するエロシーンであると言えるでしょう。

  過去作品へのアンサー的な要素を有するという点も加え、オイスター先生にしか描けない世界観の作品と評することが可能で、過激な凌辱エロとして読み手を圧倒しつつ、人の愚かしさへの哀切に思わずため息が出るシナリオワークは素晴らしいところ。
オイスターワールドが生み出した二人の怪物・小夜子と勇太が今後どうなるのかは大変興味深く、彼らの再登場に是非とも期待したいところ。強烈な作品を読みたい方には、自身の凌辱耐性とご相談の上、一読をお勧めしたい1冊でございます。

ドバト『少女とギャングと青い夜』

GirlGangBlueNight.jpg 武梨えり先生の『かんなぎ』第8巻(一迅社)を読みました。俺たちのナギ様が大復活!仁君の静かな奮闘も印象に残り、過去の反動もあって割合にへたれ気味であった印象が大きく払拭されたエピソードでした。
あと、管理人は“お前、女だったのかよ!”展開が結構好物でございまして、ボーイッシュ美少女であることが判明した祥峰ちゃんのアリス姿が大変眼福でございました。

  さて本日は、ドバト先生の『少女とギャングと青い夜』(ヒット出版社)のへたレビューです。なお、先生の前単行本『じゅうよん。』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
  スリリングな展開で魅せるチンピラ青年と少女の犯罪活劇とロリっ子がキュートに蕩けるエロ描写が共に魅力的な長編作となっています。

GirlGangBlueNight1.jpg  収録作は、闇金組織の金を使い込んで高級住宅に強盗に押し入ったチンピラ青年が、一見普通の女の子ながら父親による性的虐待に鬱屈していた少女と出会い、それぞれ理由を抱える二人の奇妙な逃避行が始まるタイトル長編「少女とギャングと青い夜」全7話+エピローグ(←参照 強盗犯の目の前で父親とセックスを 同長編第1話「なんだこの女!」より)。
  エピローグ(4P)を除き、1話当りのページ数は28~40P(平均32P強)とヒット勢としてもかなり分量の多い構成。長編作としての読み応えも十分であり、ストーリー重視でありつつエロシーンも抜きツールとしての標準並みを確保した万全の作品構築となっています。

【感情表現の良さで魅せる思春期ガール】
  本作は、中○生ヒロイン・キリコちゃんの一人ヒロイン制であり、彼女の情動をストーリーの一つの軸として話を展開させていきます。
一見すれば明るく朗らかな女の子でありながら、父親による性的虐待を受けていた彼女は、強盗犯である青年との出会いによって、その立場からある意味では解放され、父親への“復讐”を果たし、心に澱をため込んでいた閉塞的な環境から逃避行によって抜け出していきます。
  感情の迸りをビビットに表現する描き方はドバト作品における長所の一つであり、本作においても、比較的淡々とした様子を示すキリコが、喜怒哀楽の感情を端々で滲み出させ、要所においてその感情を爆発させることで、彼女を生き生きとしたキャラクターに仕上げています。
  “子供”ではなくなりつつあるが“大人”ではないという点は、後述する様にストーリー面でも重要な意味を持ちますが、ボディデザインとしても第二次性徴期としてのボディデザインを踏襲しており、育ちかけバストでロリ体型としては多少等身高めのボディにあどけない表情の顔が組み合わさっています。
GirlGangBlueNight2.jpg  エロ的にこれといって強い身体的特徴を有するわけではなく、容姿もごく普通の女の子といった、悪く言えば地味なキャラデザインではあるのですが、長くつややかな黒髪や柔らかい素肌、凹凸に乏しい未成熟ボディがエロシーンになると演出表現の良さもあってグッと蠱惑的なエロスを増すのはいい意味でのギャップを形成(←参照 目の中のハートマークもエロ可愛い 長編第4話「恋人みたいな」より)。
  今単行本よりフルデジタルに移行したとのことですが、ここ最近の絵柄と大きな違いはなく安定。シンプルな描線と程良い密度の修飾を有する絵柄は、派手なキャッチーさや濃厚な艶っぽさとは縁遠いタイプですが、漫画チックで親しみやすい絵柄と言え、エロさやコミカルさなど個々のシーンの描き分けも自然に為されていると感じます。

【ヒロインのキュートな蕩けっぷりを満喫】
  比較的ストーリー重視の作品構築であるため、個々のエピソードの長尺をエロシーンに全力投球しているわけではなく、時々エロシーンの分割構成もあることもあって、たっぷり長尺の複数回セックスを期待するのはやや避けるべきでしょう。とは言え、濡れ場の分量は十分であり、キリコちゃんの蕩けっぷりを堪能できます。
  犯罪劇という側面を有する作品であるため、父親との近親相姦といったアブノーマル系や、主人公の青年を追う組織にキリコがつかまってレイプされる凌辱系といったエロシチュエーションも存在。恋愛セックスの方が作劇上のメインではありますが、そこらが苦手な方は要留意。
これらのエロシチュエーションは、エロ漫画として男性側からの欲望という観点からも描かれていますが、自分を傷つけてきた父親への復讐心であり、その閉塞からの解放感であり、好きでもない相手とのセックスへの恐怖であり、好きな相手への恋愛感情でありと、少女の感情を確たる基調として描き上げているのが大きな特徴であると評し得ます。
  前戯パートに重点を置くケースもあれば、前戯パートを早めに切り上げて抽挿パートで2回戦を繰り広げるケースもありますが、ヒロインのスベスベ&プニプニな柔らかボディをまさぐる描写を充実させた前戯パートであり、小ぶりなおっぱいや無毛地帯の一本筋ま○この感触を指やら舌やらで満喫しつつ、ヒロインを感じさせていきます。
GirlGangBlueNight3.jpg小さくキツキツな中学生ま○こに挿入して始まる抽挿パートでは、陶酔感の強い演出を施しており、ヒロインの可愛らしさをしっかりと維持させつつ、くしゃくしゃに蕩けた表情付けやハートマーク付きの甘い嬌声などを絡めてキリコの快楽を表現(←参照 長編第6話「一緒に」より)。この快楽や陶酔の意味合いが、前述した通りのエロシチュエーションとそこで溢れ出る感情によって味わいが異なるのも美点と言えます。
 キスや性器結合などでのエロティックな粘膜の接触に加え、男女の体の密着も比較的重視しており、更なる快感を求めて男女が絡み合うセックスシーンは、1Pフルでの中出しフィニッシュを迎えており、勢いよく白濁液が膣奥に叩き込まれる結合部とすっかり蕩けきって涙や汗でくしゃくしゃのアクメフェイスでアタックの強い抜き所を形成しています。

【解放と挫折を通じての生と性への祝福】
  今回のドバト作品で描かれた少女キリコと青年レオンは、閉塞的な日常的からの脱却という意味においてボニー&クライドでありながら、厳然たる現実に押し潰される“俺たちに明日はない”ではなく、日常から脱却しながら自らが属する現実を受け入れ、慈しむことで“明日がある”ことへと回帰していくストーリーと言えます。
抑圧された環境からヒロインを解き放つ大金と銃、セックスの快楽、そして解放されたと思い込む二人の前に立ちはだかる現実の檻は、犯罪劇としてのスリリングさを生むものであると同時に、かつて少年少女であった読者達にも共感を覚える思春期の全能感とそこからの挫折であるという意味で、本作は青春活劇でありまた少女の成長劇であるとも評し得るでしょう。
  父親との近親相姦から逃れ、犯罪に手を染め、全てからの自由を得た喜びを得ながら、それを再び現実に奪い去られる顛末を描きながら、本作の大きな特長はそこが登場人物たちの終焉ではなく、それこそが始まりであると描いている点。
犯罪行為に走ったキリコやレオンだけでなく、キリコの父親や祖父、レオンを追う闇金会社の社長であり彼の母親といったサブキャラクター達も、善人ではないが極悪人でもない人物として描かれており、彼らの愚かしさをストーリーの駆動因としつつ、同時に彼らの善意もキリコとレオンの成長と恋愛を大きく助けています。
GirlGangBlueNight4.jpg  そういった人物達がつながりあって形成される現実は、天国ではありませんが地獄でもなく、奇妙な逃走劇を繰り広げた二人はその現実に舞い戻ることで彼らなりの幸福をつかみます。ドバト先生の他の作品にも言えることですが、善悪も賢愚も併せ呑みつつ、無益な生も無駄な性も決してありえないという、人の生と性への祝福が豊かに奏でられているのが実に素敵です(←参照 人は愛を求めて 長編最終話「それでも私は幸せだ」より)。
ここぞでの爆発力を有する感情描写の良さと、ドラマチックな演出で魅せる最終話の盛り上がりと優しい余韻、そしてエピローグで示す二人の明るい未来は、読者の二人への祝福を呼び込むものであり、また読者自身へのエールを響き渡らせるものであると一レビュアーとして賛辞を送りたい所存。

実用性をしっかりと担保しつつストーリーとしての面白さも追求された作品であり、また特殊な設定を盛り込みながら、非常に普遍的な要素を軸とするストーリーの一本気さとでも評するべき誠実さは実に爽快。
オリジナルとしては初の長編作となる本作ですが、ドバト先生の力量の高さを改めて認識させられる作品でした。本年屈指の名作であり、大変お勧めな1冊です。

歌麿『蕩乳』

MeltingBust.jpg せがわまさき先生(原作:山田風太郎氏)の『十~忍法魔界転生~』第3巻を読みました。数々の修羅場を潜り抜けながら、襲撃される心当たりについて「さっぱりわからん!」と断言する豪放磊落さは惚れ惚れするキャラクターですよね。
しかし、敵方のお蝶さん、実に色っぽい美人さんだったのに、さしたる見せ場もなく退場で残念ですなぁ。


  さて本日は、歌麿先生の『蕩乳』(コアマガジン)のへたレビューです。なお、先生の(成年向け)前単行本『アクマで婚カツ!』(キルタイムコミュニケーション)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
  豊満巨乳ボディの綺麗なお姉さん達との棚ボタファックが詰まった1冊となっております。

MeltingBust1.jpg  収録作は、表紙絵にも登場の主人公の叔母・佐和さんが可愛がっていた主人公を誘惑して~な短編「叔母っぱい」(←参照 そのバストは豊満であった 同短編より)+描き下ろしの後日談掌編4P、および読み切り形式の短編・掌編11作+フルカラーピンナップ。
  収録本数は多いものの、描き下ろし作品とフルカラー掌編「私の下着のゆくえ」(4P)を除いて1作当りのページ数は14~20P(17P強)と控えめな部類。シナリオ的な読み応えは軽くに抑えられており、その分エロシーンの分量を確保する分かり易い抜きツールとなっています。

【イージーゴーイングなラブコメ・エロコメ】
  作品の方向性としては、これまでのコアマガジンでの作風と同様にあっけらかんとした快楽全能主義を有する明るいラブコメ・エロコメとなっています。
MeltingBust2.jpg後述する様に今回は年上ヒロインで統一されていることもあり、エッチなお姉さんが年下の少年を誘惑してエッチに持ち込んだり、酒盛りの勢いやヒロインのドジなどで突然エッチにすることになったりと(←参照 下半身を元気になる薬を主人公に事故で盛った化学部の先輩 短編「元気のお薬」より)、棚ボタ感たっぷりの作品構築が明確。
  年上ヒロインメインということもあって、おねショタ系の作品を期待される方もおられるかもしれませんが、ショタ色の強い男性主人公は多くありません。また、ヒロイン達が割合に積極的で肉食派であることもあって、優しいお姉さんに甘えるという幸福感はさほど強くない傾向にあります。
ただ、精液大好きなビッチお姉さんが友人のセフレ男子トリオを平らげる短編「ドキドキ4P初体験」といった、非常に欲望任せでストレートな作品もある一方、恋愛成就の幸福感や和姦エロの喜びといった要素をある程度は保有する作品がメインとなっています。
  どちらかと言えば、ヒロインを主とする登場人物たちのエロパワーで話を進めてコメディで読みのリズムを整えるタイプと言え、コンパクトな作品構築もあってシナリオ面での印象はほとんど残らないと言えます。
シナリオ重視派にとっては結構な減点材料と言えますが、抜きツールとしてみればエロシーン以外に余計なことを考えなくてよいシンプルさが美点とも評し得るでしょう。

【豊満ボディのエッチ大好き年上ヒロインズ】
  前述した通りに主人公の男性キャラクターに対して年上のヒロインという設定が共通していますが、学校での先輩といったハイティーン級の美少女から、叔母さんや同級生の母親といった30代半ば程度の美熟女さんまでと年齢設定は幅広め。
年上ということ以外は共通点があまり多くなく、美少女から綺麗なお姉さん、熟女まで各種同数程度取り揃える前述の年齢設定に加え、誘惑お姉さんタイプや恥ずかしがり屋なお姉さん、天然気味ののんびりさんにビッチな肉食系お姉さんなどなど性格設定も割合に様々。ただ、基本的にはエッチ大好きな年上ガールズであることは、イージーな作品展開を支える要因の一つ。
  ヒロイン陣の肢体造形に関しては、年齢層によって多少豊満さの強弱の差は付けてはいますが、基本的には柔らかお肉たっぷりのグラマラスボディで統一。
MeltingBust3.jpg後述する様にエロシーンで活躍する、もっちりとした感触の柔らか巨乳を大きな武器としつつ(←参照 パイズリも充実 短編「花と酒乱」より)、安産型のどっしりヒップとそれらと同じく量感の強い体幹など、適度に重量感・存在感の強いボディデザインと言えるでしょう。逆に言えば、スレンダー巨乳タイプがお好きな方は要留意と言えます。
なお、ドリルヘアのママさんや、金髪ロングの元ヤン新妻、黒髪ロングでメガネの優等生少女など、設定にあったベタなキャラデザインを施しており、見た目の多彩さや作品の分かり易さに貢献。
  一般向けでも活躍されている通り、キャッチーでスタンダードなアニメ/エロゲ絵柄が武器であり、特段の個性がない分幅広い層に受け入れられやすいタイプ。初出時期の幅の関係上、多少の印象の差はありますが、絵としての明るいキャッチーネスは安定していると評し得ます。

【適度な濃密さで描かれるおっぱい充実のエロシーン】
  各作品の分量が多いとは言えないため、たっぷり長尺のエロシーンを期待するのは避けるべきですが、シナリオをイージーな展開によって圧縮していることもあって、抜きツールとして合格点の分量はしっかり確保しています。
肉食系お姉さんが積極的にち○こに手と口を出していく(男性にとって)受動的なエロ展開もあれば、男性側が主導権を握って年上お姉さんにアタックをかけていく展開もありますが、ヒロイン側の快感と喜悦が強調されていることは共通しており、彼女達も豊満ヒップを振って更なる快楽を求めていくアッパーなファックを展開。
  前戯パートで射精シーンを投入しないこともしばしばありますが、もっちり巨乳をエロ的に存分に活かしており、肉棒がすっぽり包まれる巨乳パイズリや、陥没乳首ほじりに乳吸い・乳揉みなど、おっぱいの感触を満喫できるのはおっぱい星人にとっては嬉しいポイント。
MeltingBust4.jpg抽挿パートに移行後も、重たげにぷるんぷるんと揺れる騎乗位などでの乳揺れ描写やピストンしながらの乳吸い・乳揉みなどおっぱい関連の描写を組み合わせています(←参照 騎乗位乳揺れ 短編「おやすみえっち」より)。涙や涎で濡れた蕩け顔やハートマーク付きのエロ台詞など、アタックの強さや演出密度を過剰にしない一方で、十分な高揚感を生み出す演出を適度な分量盛り込んでいるバランス感覚の良さも美点の一つ。
  ページ数の割に1Pフルの絵や大ゴマの使用頻度が高く、インパクトの増強に貢献しつつもやや情報量に欠けた印象があるのは個人的には多少の減点材料。また、現在のコアマガジン単行本のネックであるモザイクの性器修正は、十分な頻度で用いられる結合部の見せ付け構図の威力を減じさせる要素であるのも確かでしょう。
長尺ではない分、性欲パワーでシンプルに貫くパワフル感がエロ展開を通じて無理なく維持されている印象があり、陰毛もっさりの股間で激しいピストンとヒロインの腰振りが繰り広げられて迎える中出しフィニッシュは大ゴマ~2P見開きの分量で、十分な強度のアクメ描写として描かれて抜き所を形成しています。

  全体的にコンパクトな構成という印象もありますが、各作品において狙いどころが明確なので抜きツールとしては相応に優秀という総評です。これからも一般とエロの両輪で活躍していただければ嬉しいところ。
個人的には、ビッチなお姉さんが竿役3人を相手に奮闘な短編「ドキドキ4P初体験!」に愚息が大変お世話になりました。

星憑ネオン『蒼のセカイと花咲くカラダ』

BlueWorldBloomingBody.jpg TVアニメ『キルラキル』第2話「気絶するほど悩ましい」を観ました。絵柄は好きだけど戦闘美少女モノは食傷気味だなぁと思っていたのですが、観てみれば作品全体に溢れるエネルギー感がそういった凡庸さへの危惧を綺麗に洗い流してくれました。
それにしても主人公の流子ちゃんは可愛い上にかっこいいですなぁ。衣装に赤面しているのもまた可愛い。


  さて本日は、星憑ネオン先生の『蒼のセカイと花咲くカラダ』(ティーアイネット)の遅延へたレビューです。なお、“さきうらら”名義での前単行本『ときめき懺悔室』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
“性欲”に振り回されて悩み葛藤する思春期ボーイズ&ガールズ達の健康的な恋愛譚と正のエネルギーに満ちたセックス描写が魅力的な1冊となっています。

BlueWorldBloomingBody1.jpg  収録作は、思春期の少年少女が一時的に“コクーン”と総称される特殊な能力を発現することがあり、それを抑制するためには性処理が必要とされる世界において登場人物たちの青春模様をオムニバス形式で描く「コクーン」シリーズ全6話(←参照 透視能力が発現してしまった少年のケース 同シリーズ第1話より)+各話の描き下ろしエピローグ(全て2P)。
  1話当りのページ数は28~36P(平均33P強)と標準を優に上回るボリュームで安定。オムニバス形式ということもあり、重厚なストーリー構築ではありませんが、それぞれに雰囲気の良さによって読ませるタイプであり、エロのボリューム感も十分に確保されています。

【性の芽生える青春と少年少女達の体】
  透視能力や聴視覚能力、人狼への変化能力など、様々な特殊能力が登場する本作品ですが、それらをエロシチュエーションに関して活用させつつも、それらの能力の便利さや全能性を前面に出したファンタジー作品ではありません。
  “思春期での発現”“性処理による抑制”という設定から推察しても、コクーンと呼ばれる能力は思春期の少年少女における性欲のメタファーと言えます。この作品は特に主人公であり、能力の発言者である彼らがその能力とどう向き合うかを通して、どう性欲とその指向する異性と如何に向き合うかを描いていると言えます。
a737c9c5.jpg性的欲望は彼らに活力を与えるものであると同時に、芽生え始めたそれは時に凶暴で抑え難く、妄想を逞しくさせるものであり、自分と他者との関係性を振り回すものであり、強大である故に若い彼らには持て余してしまうものです。特殊能力による騒動や異性との一悶着はそのことを描き出していると言えます(←参照 男はオオカミというけれど シリーズ第3話より)。
  その観点からして本作は非常に正直ですがすがしい青春ストーリーであると評することができ、彼らの特殊能力が決して否定されることなく男女の恋愛の中で受容されていき、単なる“性処理”が愛する異性との共同行為としての価値を獲得することで、彼らと彼らの性の在り方は強く肯定されています
青春ストーリーとしての側面が明確である分、特殊能力という飛び道具から連想する派手な作劇とは無縁で、よく言えば繊細で柔らかい、悪く言えば地味な作劇となっていますが、登場人物たちの誠実な在り様には大変好感が持てます。
  さきうらら名義の頃から変わらず、“性とは生であり、人の生と同じく人の性も他者との関わり合いの中で大切な意味を持つ”という健康かつ健全なテーマ性を込めた作劇はエロ漫画である故に魅力的に表現されていると評したい所存。

【スレンダーボディのセーラー服美少女達】
  思春期における性を描く作品ということもあり、主人公の少年もそれと関わることになる少女達もミドルティーン級程度の年齢層に固定されています。
ヒロインについては真面目な委員長タイプや、尽くすタイプの幼馴染さん、親の過保護に息苦しさを覚える優等生さんなど、ある程度設定をばらけさせて印象の多彩さを確保。その一方で、大人しそうに見えたり真面目であったりしながら、芯の強さや母性を感じさせるキャラクターが多いのが一つの特徴でしょう。
また、シリーズ第5話では自らの特殊能力に溺れ、こみ上げる性的欲望を暴走させてしまう男子も登場していますが、少年キャラクター達も自身の特殊能力と性欲に翻弄されつつも、異性との関係を誠実に築き上げていく素直な人物として描かれています。
  キャラデザインに関しては、黒髪ロングやおさげ髪などの髪形と、古風なセーラー服を組み合わせたヒロインが多く、古典的な清楚さが香るヒロイン達となっています。派手なキャッチーさには欠けますが、エロシーンでの陶酔感溢れるエロスとこの清楚さとのギャップは一つの魅力。
BlueWorldBloomingBody3.jpg  ヒロイン陣の年齢設定もあってか、肉感豊かなグラマラスボディとは対極にある、細身のスレンダーボディに並乳クラスのおっぱいや適度な丸みのお尻を兼ね備えた思春期ボディがメイン(←参照 シリーズ第4話より)。これまたストレートなエロスを控えた地味系ボディではあるのですが、程良い濃さの陰毛や濡れ光るリップの淫猥さなどで女体表現が薄くなることを回避しています。
  細く柔らかい描線を駆使する絵柄は、濃さ・重さを重視する旧来のTI勢に比して軽く繊細な印象を受けるタイプであり、強さと弱さの間を揺れ動く繊細な少年少女達の描写に良くマッチ。絵柄の安定感は強く、彩色のキャッチーさで多少印象は異なるとは言え、表紙絵の絵柄とも互換性は高いと言えます。

【初エッチに熱っぽく蕩けるヒロインの痴態】
  前述した通り、主人公の少年たちが発現させる各種の能力の性状は、ストーリーそのものというよりはエロシチュエーションに寄与している部分が大きく、若い性欲が発揮されるエネルギッシュなセックスに特殊要素を絡ませています。
あくまでピュアな青春模様であるため、過度に特殊要素が介入することはありませんが、人狼状態でのセックスは異種姦を連想させますし、相手を発情させる能力を活かしての連続アクメなども登場。それらも含めて受容し、受容されることで恋愛セックスとしての温かみや高揚感が高められていると評し得ます。
  ページ数が十分あることもあってエロシーンの分量は多く、前戯パートでの興奮の高まりと抽挿パートでのがむしゃらなピストン運動とをそれぞれバランスよく尺を割り振った構成を取っています。なお、前戯パートにおいては、ヒロインの肢体、特に性器を愛撫してその快感を高めていくプレイが多く、興味津々かつ興奮していく少年達と徐々に蕩けていく少女達の様子が何とも高揚感があります。
抽挿パートに移行後は、処女・童貞である故の痛みや不慣れはありつつも、更に性的快感を高めていく高揚感を有しており、ヒロインの陶酔感溢れる表情とがむしゃらさを示す少年たちの表情が特徴的
BlueWorldBloomingBody4.jpg  エロ演出においても、視点の定まらない瞳の表情や、輪郭線が乱れる“はわわ口”、乱れた描き文字で表現される嬌声などを適度に高い密度で描き込んでおり(←参照 シリーズ第5話より)、またぬめった性器が絡み合う結合部のアップ構図や断面図を絡めて淫猥さを生み出しています。それらのエロティックさを十分に叩き出しつつ、セックスの温かみや意義について感じ入る登場人物達のモノローグが柔和な雰囲気を醸し出していることで、シナリオとも調和性の高いエロシーンとなっています。
  しなやかに悶え、汗や淫液でしっとりと濡れたヒロインのスレンダーボディの存在感をしっかり打ち出した抽挿パートは1Pフル~2P見開きの大ボリュームなフィニッシュシーンを迎えており、たっぷりと膣内に放出される精液と蕩けきった官能的な表情を曝け出しながら絶頂に浸るヒロインの痴態を描き出しています。

  上述したテーマ性を作品の確たる中核としつつも、決して説教臭くなく、清涼感のある青春恋愛譚として描き上げており、また抜きツールとしての信頼性も高い1冊
ペンネームが変更となりましたが、さきうらら作品の長所をそのまま進展させた新名義での第1冊目と評したい所存。
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