2013年08月

ハッチ『いもーと未成熟』

SisterImmatured.jpgTVアニメ版『恋愛ラボ』第7話「いざ倉橋家!」を観ました。フィヒ!?おねショタ!?おねショタ発生アトモスフィア!同年代女子にモテモテのレン君ですが、見た目だけはお淑やかなお嬢様(とそのおっぱい)にハートを打ち抜かれたようですな。マキの大変に残念な中身が彼に露見しないか心配でございます。
しかし、リコのアドバイスを受けての、マキの上目使い&舌ペロッ♪の表情はホラーめいてましたな(笑

 さて本日は、ハッチ先生の『いもーと未成熟』(ヒット出版社)のへたレビューです。なお、先生の前単行本『うさぎのこえ』上下巻(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
 兄妹モノを中心として“駄目”な人間達が織り成す噛み合わない関係とセックスを描いた作品集となっています。

SisterImmatured1.jpg 収録作は、家庭でも学校でも無気力なヒロインがずっと憧れていたバンドのボーカルと出会い、肉体関係になるも・・・な中編「遥の歌」全3話(←参照 彼女にとって憧れの存在は・・・ 同中編第1話より)、および読み切り形式の短編・掌編5作。
 1話・作当りのページ数は6~30P(平均22P)と幅はありつつ、掌編「病的犯罪者」を除けば中の上クラスのボリュームのある作品群。作劇面で大きくドラマ性を構えた中編作と、概ねコンパクトにまとめた短編群で読み応えは異なりますが、エロとシナリオの存在感のバランスの良さはいずれの作品でもしっかりしていると評し得るでしょう。

【人の弱さや愚かしさを否定も肯定もしない描き方】
 ロリエロ漫画でもあるものの、本作は兄と妹の関係性を主題とした作品が多く、ヒロイン達の“未成熟さ”を作劇における重要な要素としつつ、必ずしもそこに囚われない描かれ方となっています。
 この作家さんの哲学として、近親相姦は須らく“禁断の行為”であって、それを行ったものに安易なハッピーエンドは与えられないというものがあり、今単行本においても割合にイージーに兄妹のセックスに雪崩込みつつも、二人の別離や埋まらない距離感、他の人物の介入といった寂寥たる要素も含まれるので、ハッピーロリータ系をお望みな諸氏は要留意。
中編作に登場する、かつての様なヒットに恵まれずに零落れつつあるミュージシャンや学校や家庭で阻害されがちな少女、その妹に想いを寄せつつも近親者として行為には踏み込まない兄といった登場人物達も含め、性欲を上手くコントロールできない男性(短編「ダメにい」)や家庭環境に恵まれない兄妹(短編「スマイルきっこちゃん」)など、愚かしさや弱さ、不遇さを抱えた人物が数多く描かれるのは、今単行本にも共通するこの作家さんの一つの特徴。
SisterImmatured2.jpgそういった人物達を描くにあたって、彼らを強く称揚・擁護するわけでもなく、またプロレタリアート的な強者への怒りを込めるわけでもなく、逆に愚者・弱者を貶めることもなく、彼ら彼女らの傍にただ寄り添うかのような慈しみの視点があることは作劇面の大きなの特徴であり(←参照 ハッピーエンドではないが“帰る”ことに意味はある 中編「遥の歌」第3話より)、登場人物の関係性に“解決”を与えない一方で彼ら彼女ら自身の在り方を尊重するスタイルはストーリーに奥深さを生み出しています。
漫画チックにコミカルな表現があったり、ギャフンオチ的な平和な空気感があったりと、特に短編作では適度にマイルドな印象を有しているのですが、その一方で、お馬鹿な様相や手前勝手さを示しながらも、個々の登場人物は極めて切実であったり真摯であったりする想いや願望を有して行動しているというのも、締まった読書感を生む要因でしょう。
SF/ホラー的な要素を含む掌編「病的犯罪者」も含め、作中において安易な解決が与えられない分、ある種のもやもや感を残す作品が多いのですが、その読後の余韻がハッチ作品の一つの魅力であることは間違いないと言えます。

【心身ともに弱さ・儚さを感じさせるロリ妹ヒロインズ】
 時にはママさんなどの熟女キャラクターも描く作家さんですが、今単行本はギリ二桁~ミドルティーン級と思しきロリータ少女達で完全に統一されています。
掌編「病的犯罪者」を除けば、肉体関係の有無は別として、兄妹の関係性を作品の中核に据えるストーリーとなっており、妹キャラクターがほとんどを占めるというのも今回の一つの特徴。
 ヒロイン達は、ちょっとした諍いから意固地になって兄と仲直り出来ない妹や、兄の底無しの性欲を何とか抑えようと奮闘する妹、自分の立場で雁字搦めになってしまった妹、大人達に利用され続け、自暴自棄になってしまう少女など、幼さ故の不器用さや弱さ、愚かしさを持ったキャラクターとして描かれているのは前述の通りであり、そこが彼女達の長所でもあり短所でもある印象を受けます。
男性キャラクターも、やはり不器用さや愚かしさを持った存在として描かれており、そのことが男女間の関係性のもどかしさや噛み合わない寂しさなどを喚起。少女の無智や弱さに付け込み、搾取する“悪者としての少女性愛者”もいれば、性的欲望を抱えながらも大切な何かを守ろうと奮闘する男性キャラクターもおり、彼らがどう動くかは作品の印象を大きく左右する点。
SisterImmatured3.jpgややペド色のあるタイプの子から、二次性徴期後半に入りつつある娘もいるため、ボディデザインには多少ばらつきがあり、ぺたんこバストの持ち主もいれば、胸の膨らみがある程度目立つようになった少女も存在(←参照 こちらはまな板バストさん 短編「ダメにい」より)。胸やお尻のふにふにとした柔らかさを適度に強調しつつも、全体的には肉付きの弱いボディデザインとしており、未成熟さや儚さを織り込んだ肢体描写であると感じます。
表紙絵では彩色やデジタル処理などもあって、かなりキャッチー寄りな印象となっていますが、中身の絵柄はよりシンプルで適度なラフさを有する漫画絵柄であることには要留意。以前よりも特にキャラデザに関して丸みを増すデフォルメを取り入れた感があり、ロリっ子達の可愛らしさの増強に貢献していますが、必ずしも万人向けとは言い難い絵柄であるのも確かでしょう。

【シンプルでありながら生々しさのあるエロ描写】
掌編を除けば、各エピソードに十分なページ数があり、またシナリオ展開とリンクした性描写であるために分割構成こそあるものの、読みをスムーズに保った上で十分な尺を用意したエロシーンであると言えます。
愛し合う兄妹のほのぼのとした和姦もある一方、売春や騙しエロなど、少女の弱さに付け込むエロシチュエーションも散見されており、弱者が弱者を虐げる悲哀や無力感、または禁忌感などが、ある種のスパイスとして効果を発揮しているとも言えるでしょう。
前述した様に割合とシンプルな絵柄であることに加え、擬音や台詞、液汁描写などの演出を潤沢に付与するスタイルでもないため、絵としての即効的なアタックの強さは乏しく、小ゴマの多さなどもあってやや窮屈な印象があると個人的には思います。
5d6056fc.jpgその一方で、エロ演出などの“飾り気のなさ”が煽情性の打ち出しに寄与している面もあると言え、シンプルな粘膜表現でありながらも妙な生々しさを感じさせるキスや性器結合部の描写、多彩な変化こそ設けないものの紅潮した頬と潤んだ瞳でシンプルに快感を表現する少女の表情付けなどは(←参照 短編「兄帰郷」より)、エロ描写における特長となっています。
 なお、結合部見せつけ構図など、女体をストレートな淫猥さを以て描き出す叩き出す一方で、男性の体躯の存在感をある程度重視したスタイル。少女の肢体の小ささやか弱さを対比的に強調する役割を果たす一方、体の密着感の形成による臨場感の喚起や、重なり合う体とすれ違う心の乖離の表現といった役割も担っているように感じます。
 表現としての濃さや激しさには欠ける一方、ズコズコといい意味で野暮ったい擬音を奏でながら進行するピストン運動は、十分な力強さを有しており、一定の露骨さを有した結合部描写などもあって中出しフィニッシュへ向かって力走を見せます。フィニッシュで明確な盛り上がりを形成するというスタイルではあまりなく、その後も性行為が続くことも多いため、エロ展開中盤以降の盛り上がりに比してやや抑揚を欠く終盤と感じるのは多少の減点材料ではあります。

 抜きツールとしての評価は、特に絵柄や演出手法などの好みが合うか否かによって大きく変化すると思われます。ストーリー性についても、好みが分かれる面があると思いますが、単純に印象の好悪を定めることが難しいことそのものに魅力がある作劇とも評し得ます。
個人的には、感動的な盛り上げを最終盤できっちりと形成しつつ、ラスト2コマで切なさを醸し出す中編「遥の歌」に唸らされました。

中田モデム『包茎ナマ弄り』

CavalierTeasing.jpg中村光先生の『聖☆おにいさん』第9巻(講談社)を読みました。受験生へのアドバイスとしてはともかく、“山の中を1000日間で4万キロ走る”修行を“ちょっとした実技”扱いするのは、流石若い頃は超ハードな修行に明け暮れたブッタさんですな(笑
あと、悪魔とはいえ、ぼっち街道まっしぐらなマーラさんが大変不憫でございます。か、管理人もアンデレさんと同じくヴァルハラに富を積んでいるんですよ・・・

 さて本日は、中田モデム先生の『包茎ナマ弄り』(三和出版)のへたレビューです。なお、先生の前単行本『妄想チャンネル』(ワニマガジン社)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
 包茎ち○こな童貞ショタボーイ達が様々なタイプのエロエロお姉さん達にたっぷりと弄られ絞られる様が楽しめる1冊となっています。

 収録作はいずれも読み切り形式の短編で計11作。1作当りのページ数は16~24P(平均18P)と書店売り誌初出としては控え目な部類。エロのコンセプトを明確に定めた上でエロシーンの比重を高く取った作品構築であり、シナリオ的な読み応えがほとんど無い一方で抜きツールとしての満足感は十分にあるタイプと評し得ます。

【穏やかさを維持しつつ適度な濃さの倒錯性を充填】
 恋愛ストーリーにしてもインモラル系にしても王道を踏襲しつつ、小技を効かせた展開や登場人物の心情の機微といった巧さを作劇において示した前単行本とはうって変わり、今回は“痴女VS包茎ち○こ”というストレートにお下品(褒めてます)なコンセプトを明確に打ち出したストレートな抜きツールとしての作品構築で統一しています。
CavalierTeasing1.jpg特殊エロやエッジの効いた設定などに強みを発揮するこのレーベルらしいコダワリぶりを示しており、ショタ系男子を中心とする主人公たちが様々なタイプの痴女さんやSっ気たっぷりのお姉さんに罵倒されたり、お仕置きされたりなエロシチュエーションを連続させています(←参照 クールなお姉さんに電車内で弄られる日々 短編「いかされ電車」より)。
 基本的に女性側が主導権を握っており、男性側にとって羞恥心や被虐心が喚起されるエロシチュエーションや展開が多いため、おねショタ的な甘い雰囲気はなく、男性側による性的行為の優位性の“逆転”の要素も希薄であるため、M属性持ちの男性読者向け、もしくはショタボーイを翻弄したい女性読者向けの作品であると言えます。
高圧的であったり淫蕩であったりする美女に翻弄され、搾られるという点において十分な倒錯性を打ち出すタイプと言えますが、男女間の関係において強い支配/服従関係が形成される訳ではなく、棚ボタ的な幸福感もある程度形成されていたり、比較的平穏なラストを迎えることもあって、読み口は比較的ライトにまとめられていると感じます。
 良くも悪くもエロ的なコンセプトに非常に忠実であり、導入パートは如何にエロシチュエーションを形成するかだけに注力しているため、シナリオとしての面白みや読み応えはほぼありませんが、狙いが明確であり、作品間でのブレが少ないことは小さくない美点であると言えるでしょう。

【スレンダー巨乳ボディの痴女お姉さん達】
 一部例外はあるものの、主人公の少年よりも年上の女性キャラクターが登場するケースが大半を占めています。このため、女子高生キャラクターも複数名登場しつつ、20代前半~後半程度の綺麗なお姉さんタイプが主力を形成。
ヒロインの設定に関しては多彩であり、女教師さんやメガネOLさん、未亡人や隣のお姉さん、女子高生キャラに看護婦さんなどが登場。
CavalierTeasing2.jpgエロに積極的という面は全ヒロインに共通していますが、少年を誘惑してたっぷり搾り取る痴女さんやクールな表情で男性を言葉や行為で責めるSっ気のある美女といったM属性持ち垂涎のタイプも居つつ、おっとりしていたり大人しい性格であったりしながらエッチになると好きモノぶりを発揮するタイプもあり、痴女といってもその発現の仕方は相応に多様であると評し得ます(←参照 挑発的な瞳&舌なめずり 短編「おしおきえっち!!」より)。
 これに対して男性陣のメインを占めるのはロー~ミドルティーン程度と思しき童貞ボーイズ達であり、表情に幼げな可愛らしさを残したショタ系キャラクターとして描かれています。お姉さん達に完全に主導権を握られて包茎ち○こを弄り倒される彼らが、恥ずかしさと気持ちよさで顔を真っ赤にしてよがる描写もエロシチュ的に醍醐味の一つでしょう。
 年齢層などの設定は様々ですが、ヒロインの肢体造形に関してはほぼ共通しており、柔らかなお肉を十分まとった上で比較的等身の高いボディに、もちもちと柔らかな質感の巨乳や桃尻、むっちりした太腿を備えた美脚を組み合わせたタイプ。男性を迎え入れる抱擁力のあるボディですが、女性側が責めるシチュエーションが多いため、しなやかな四肢で男性を絡め取り、肉感ボディの重量感で相手を組み伏せる様な描かれ方をしていると言えます。
艶っぽいリップやロングの黒髪など、適度に濃い色気を体パーツからしっとりと香らせつつ、絵柄自体はアニメ/エロゲー絵柄的な現代的なキャッチーネスのあるタイプであり、絵として重過ぎず軽過ぎずのバランスが取れていると評したいところ。

【ヒロインが主導権を握る前戯パートと抽挿パート】
 前述した様に完全にエロメインの作品構築であり、序盤から早々にエロシーンへと突入していくこともあって、各作品はページ数の割には濡れ場の尺が十分に確保されており、美女・美少女に責められる状況をたっぷり楽しめます。
CavalierTeasing3.jpg女性側に主導権があるという設定が顕著であり、前戯パートでは少年が寝ている美女に衝動に駆られて素股や尻コキをしてしまうといったケースもあるものの(後でしっかりお仕置きされます)、包茎ち○こを皮剥きしつつのパンスト足コキや(←参照 エロエロガールのコトバゼメ・ジツ!ワザマエ! 短編「For a friend」より)、お姉さんによるオナニー指導やオナニー観察、後ろから拘束しつつの下着絡め手コキなど、男性の羞恥心を刺激する行為で少年の心と体を攻め立てる行為をメインとしています
 前戯パートでも射精シーンを投入しており、上述のような被虐的なプレイに感じてしまって白濁液を美女の顔面や足にぶっかけたことを更に揶揄されて抽挿パートに突入。この際、女性側が男性を“じらす”ことが多く、とにかくま○こに挿入したい童貞ボーイズを痴女さん達が手玉に取っていることがシチュエーションの倒錯性を高めています。
なお、このエロ展開において、パンティストッキングや水着といった着衣が重要な小道具となっており、パンストでの足コキや下着を用いた手コキ、抽挿パートの序盤において生で挿入することを許さずにパンストや水着越しで少年に挿入させるじらしプレイなどが特徴的です。
CavalierTeasing4.jpg エロ展開終盤では、少年側が状況にすっかり興奮して顔を真っ赤にしながらバックからがむしゃらに腰を振るといった状況になることもありますが、性行為の主導権を取り戻す“逆襲”の要素は希薄で、そういった童貞ボーイズの頑張りをヒロイン側が喜悦を以て受け止めるなど、ヒロイン側の主導権はラストまで維持されていると言えます。また、騎乗位で自ら腰を振ってち○この挿入感を楽しむ痴態描写にも存在感があります(←参照 短編「教えてオネニー」より)。抽挿パートは前戯パートに圧迫されて多少短めになることも多く、また分量の関係上、フィニッシュが大ゴマ程度に収まってややインパクトに欠けるなど、前戯パートに比してやや目立たない感はあります。
 結合部アップ構図などの性器描写で十分な淫猥さを形成する中で、特に特徴的なのは全男性キャラクターに共通の仮性包茎ち○こであり、断面図の連続の中で膣内で皮が剥けたり窄んだりを繰り替えす描写や、前戯パートで美女の手(または足)によってびろんと皮が伸ばされたりする描写を要所に散りばめており、この要素へのコダワリはかなり明確となっています。

 上述した様に、コンセプトに明確に忠実な作品構築であり、美女にたっぷりと搾り取られたい諸氏にははっきりとお勧めであり、そこに特段の魅力を感じないのであればスルーして問題のない1冊と言えるでしょう。今後もこの路線を突き詰めたいと後書きにあり、そのコダワリぶりは実に頼もしいところ。
 個人的には、クールな容貌のメガネ美人に電車内でたっぷり搾られる短編「いかされ電車」と、天然気味のエロエロナースに(性的な意味で)丹念に介護してもらう短編「病室でイこう❤」に特に愚息がお世話になりました。

世棄犬『青線地帯』

IntoTheBlueBelt.jpgTVアニメ版『恋愛ラボ』第6話「最低伝説リコ」を観ました。慌てるリコちゃんが実に可愛かったですが、あんな対応されたらガラスのハート(死語)の思春期男子はそりゃ傷ついてしまいますわな。
なかなか個性的な男子も登場して生徒会役員達の恋愛練習はどうなっていくのでしょうかね。そして大宙さんの思春期男子の上手さはエロ澄さんで証明済みだ!

さて本日は、世棄犬先生の『青線地帯』(ヒット出版社)のへたレビューです。かなり古い作品ですが、司書房時代の『DOGMAN』のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。

IntoTheBlueBelt1.jpg 収録作は、父・ゼウスの命でオリンポス軍を率いてポセイドンの軍勢と戦うも、敗れた軍神アテナは捕えられ捕虜の前で辱められることに~な「ギリシャ危機!」第1~2話(←参照 何かの作品の登場人物にも似ていますがきっと気のせいです 同シリーズ第1話より)、および読み切り形式の短編6作。
 1話・作当りのページ数は全て24Pと中の上クラスのボリュームで固定。基本的にストレートにエロメインの作品構築でありつつ、話としての読み応えとはまた異なる作劇面の存在感があるタイプと言えるでしょう。

【鋭い風刺からお馬鹿パロディまで多彩な作劇】
 サブカル方面からの評価も高い作家さんであり、今回も漫画としての面白さを追求しつつ、そこにたっぷりとエロ描写を投入してくるスタイル。
とは言え、積み上げられてきた定型を上手に利用することで、ごく滑らかにストーリーの中にエロを織り込んでいく現在の洗練されたスタイルとは結構な違いがあり、ある種の無理矢理さを以て遮二無二エロ描写を叩き込む手法は、泥臭いながらもノスタルジックな頼もしさを有しています
0a7ce1f5.jpg 作劇の方向性にしても、相変わらずの引き出しの多さを見せており、前述の「ギリシャ危機」シリーズでは神話ファンタジーの形式で戦闘ヒロイン凌辱エロを展開したり、女捜査官の登場するスペースオペラチックなSFを描いたりと硬派?なタイプも用意しつつ、実在のバラエティ番組(「モヤモ○さまぁ~ず」)をエロパロ化したり、年金不正受給問題(および高齢者所在不明問題)や大手生保による保険金不払い問題(←参照 “疑わしきは払わず”のために戦え!生保レディ! 短編「保険の時間」より)といった時事ネタをエロ的に弄り倒したりと、お馬鹿なパロディ・コメディも目立ちます。
 その一方で、人間が“文明化”された妖怪によって“資源管理”され計画的に“捕獲”されるという世界観のファンタジーを通じて、人間中心の観点からの捕鯨および鯨食問題について強烈かつ鋭い皮肉を叩き出す短編「妖怪教室シェド7」は、その構成の妙も含めてこの作家さんらしいストーリーテリングと評し得ます。
 良くも悪くも“しょーもなさ”で楽しませる作品が多いこともあって、作品間の印象の差異は大きく、読み手の好みの分かれるところかもしれません。

【何処かで見た様な気もするグラマラスボディの美女達】
 女神や妖怪といった設定のキャラクターもいるため、ヒロインの年齢層の把握はやや難しいものの、少数名のティーン美少女を除けば20代前半~30代半ば程度の美女達が登場しており、特に20代半ば~30代半ば程度の年増美人がメインを占めていると言えます。
現代日本を舞台とする作品では、生保レディやご当地アイドル、福祉生活課の地方公務員など、ファンタジー作品では女神や銀河連帯軍の潜入捜査官、人造妖怪などといった設定の女性キャラクターが登場しており、作劇の多彩さに合わせて様々なキャラ設定が用いられています。
IntoTheBlueBelt3.jpg アニメやゲームに登場する人気ヒロインのキャラデザを模倣するというのは、エロ漫画においてもしばしば認められるものであり、今単行本の作品群ではそれがかなり徹底されているのですが、その元ネタと思われるのは『宇宙戦艦ヤ○ト』(2199の方じゃないですよ)『聖○士星矢』『ダ○ティ・ペア』『シティ○ハンター』等々、1980~90年代のアニメ作品に登場したキャラクター達であり、読んでいると今が21世紀である事実とのギャップに襲われます(←参照 たぶんコーヒーを淹れるのは下手 短編「ムラムラなま~ず」より)。
一部を除いて作劇の元ネタとシナリオの題材はほとんど一致しないため、キャラデザだけを拝借した上で明確にオリジナルの作品に仕上げている一方で、多少同人エロ的な雰囲気も漂っていると感じます。
 一部の美少女キャラクターではある程度バストサイズを控えめにしていますが、それでも巨乳の部類に含められる水準であり、年増美人さんを中心に肉感豊かな巨乳・巨尻の豊満ボディでほぼ固定しています。現在のエロ漫画的で王道的な洗練されキャッチーさもありつつ煽情的なタイプではあまりなく、野暮ったさも含めた官能性がある肢体描写とも言えるでしょう。
 女性キャラクターのキャラデザをより元ネタらしくするため画風もネタ元の作品に近似させているため、絵柄の印象は作品によってある程度の変化が認められます。漫画チックな親しみ易さのある絵柄ではありますが、現代的な萌えっぽさやオサレ感などとは無縁であり、かなりオールドスクールなタイプなので、特に若い読者には抵抗感があるかもしれません。

【パワフル&ハードで野卑な煽情性のあるエロ描写】
 ベテラン作家ながら現在のエロ漫画スタイルへの順応を相応に示しており、シナリオ展開に合わせたエロシーンの分割構成がしばしばありながらも、濡れ場の尺は十分に設けており、作品の構成自体は抜きツールとしてしっかりしていると評し得ます。
 戦闘ヒロイン凌辱エロのスタイルを取る作品が多く、その場合では王道的なエロシチュエーションの盛り込みも含めてストレートな抜きツールとなっていますが、パロディ系の作品ではエロシーンも含めてギャグ要素としているケースがあるため、実用的読書への供しやすさは作品によって異なっているとも感じます。
 エロシチュエーションに関しては、棚ボタ的なお気楽エロも投入しつつ、比較的ハード&アブノーマルなタイプのものが多く、触手姦や羞恥プレイ、各種器具を用いた異物挿入や輪姦といったものを投入。これらの行為が投入される場合でも必ずしも凌辱エロというわけではありませんが、基本的にラブエロ系を期待することは出来ません。
IntoTheBlueBelt4.jpgなお、エロシーンの構成に関しては前戯パートを長く取ることが多く、豊満ボディへの性的な悪戯も含めてその肢体の感触や見た目を楽しませつつ、パイズリやフェラなどのち○こへの奉仕をねっとり描写(←参照 誰かに似てますがきっと気のせいです 短編「妖怪教室シェド7」より)。この際、肌にべっとり張り付く白濁液や、肉竿に吸いついて頬が凹む“ひょっとこフェラ”など、猥雑感のある描写を濃い目に盛り込むことが一つの特徴でしょう。
 前戯パートに圧迫されて、抽挿パートが短めになることも多いのですが、乱痴気騒ぎでも凌辱エロでも二本挿しになることが多かったり、巨大なペニスを突き込まれたりと、ピストン運動をパワフルに描く傾向が明瞭であり、結合部見せつけ構図の多用などもあってフィニッシュまで力走しています。
 過激なエロ演出を含めても全体の調和を損なわない“洗練された攻撃性”や、ハードであってもヒロインの可愛らしさを維持するバランス感覚などの現代的なスタイルとはやや異なり、旧来の劇画的な激しさ・淫猥さを伸長させたスタイルという印象もあり、そこらの好みは実用性に大きく影響すると思われます。

 作劇・エロ共に読み手をかなり選ぶタイプと言えますが、昔からそういった作家性の持ち主であるため、個人的にはむしろ安心したとも評し得ます。
レビューに当たって、実用的読書にはちゃんと供しましたが、前半部からのシナリオの転換の上手さとしっかりとしたテーマ性が光る短編「妖怪教室シェド7」が最愛でございます。

みやもとゆう『完全服従カノジョ。』

ObedientHoney.jpg東冬先生(原作:宮本昌孝氏)の『大樹』第2巻(徳間書店)を読みました。今回は幕府の権威失墜によって巻き起こる下剋上の策謀の数々に特に読み応えがありましたね。
しかし、まだ幼さも残す端正な美少年フェイスに、しなやかにしまった肢体の義藤(義輝)=サンは何とも色っぽく、フィヒヒ(生臭坊主的スマイル あと、弾正さん可愛いよ弾正さん

さて本日は、みやもとゆう先生の『完全服従カノジョ。』(マックス)のへたレビューです。なお、先生の前単行本『恋人調教計画進行中❤』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照ください。
ふんわり柔らかボディの可愛らしい美少女達と繰り広げる甘いラブ・アフェアとちょっぴりハードなエロが楽しめる1冊となっています。

86b87868.jpg 収録作は、サバサバとした性格でとんとオシャレに疎いボーイッシュガールに可愛らしい私服をコーディネートした彼氏君が(色々な意味で)頑張る連作「おしゃれデート」「おしゃれトレーニング」、キスやハグを恥ずかしがらないオープンな性格のアメリカンガールとちょっと恥ずかしがり屋な少年の恋模様な連作「うさぎ彼氏とオオカミ彼女」「オオカミ彼女とおあずけタイム!」(←参照 チューして❤ 同連作前編「うさぎ彼氏とオオカミ彼女」より)、演劇部の女の子が大好きな部長さんのために演技も艶技(造語)も頑張る連作「あくとれす!」「じぇらしぃ!」、および読み切り形式の短編6作+描き下ろし掌編5P。
 なお、この作家さんの恒例として、ある作品の主役コンビが別の作品でモブキャラとして登場するなど、各作品は同一舞台の上で緩やかにリンクをしています。 
描き下ろし掌編を除き、1話・作当りのページ数は10~20P(平均16P弱)とやや控えめながらもコンビニ誌初出としては標準的な部類。シナリオにはさほど読み応えもありませんし、エロシーンもページ数相応の量ですが、十分な甘さのある幸福感や陶酔感で満足させてくれる作風であると評し得るでしょう。

【恥ずかしがりつつ健気な女の子との甘い恋模様】
 この作家さんの基本的な作風にはブレが皆無であると言え、今単行本も可愛らしい美少女との甘くて優しい恋模様を描く作品が勢揃い。
 表紙絵に描かれた手鎖や単行本タイトルに不穏なものを感じ取られる方もおられるかもしれませんが、上述の激甘なラブ・アフェアにちょっとしたアブノーマル要素や男性側のSっ気を絡ませるのがこの作家さんの一つの特徴となっています。
着慣れない衣装の着用や露出エッチなど、女の子を恥ずかしがらせるシチュエーションや、彼女さんの愛くるしさに辛抱堪らなくなった彼氏君のやや強引なエッチへの持ち込みといった要素が前述のアブノーマルorサディスティックな部分に相当するのですが、それらはあくまで愛し合う二人の甘い仲へのちょっとしたスパイスに止まっています。
それらに読み手の嗜虐心を刺激する面が無いわけではないものの、普段とは異なる一面を見せてくれたり、パートナーを信頼して行為を受け止めてくれたりする女の子達の可愛らしさを引き立てる役割の方が大きいと言えます。
022279cb.jpg 無論、男女のイチャイチャ恋模様の方にも手抜かりはなく、色々と不器用である女の子達が恥ずかしがりながらも素直な想いを打ち明け、男性達もそれを優しく受け止める告白シーンを中核としていい意味での甘ったるさを存分に打ち出しています(←参照 甘いキスシーンはしっかり完備 短編「甘えんぼの誘惑❤」より)。
 ヒロインの魅力をしっかり抽出する手法論を確立している故に、安定感のある作品構築である一方、ワンパターンな印象は少なくありません。もっとも、そこはヒロインの多彩さでカバーしているので、肩肘の力を抜いてキュートな美少女とイチャつくドリーム空間を満喫するのが正しい楽しみ方と言えるでしょう。

【ふんわり柔らかボディの美少女ヒロインズ】
 特に明記されている訳ではないものの、各作品に登場するのはミドル~ハイティーン級の美少女さん達であり、その年齢層の割には幼い可愛らしさを前面に打ち出すタイプ。
前述の通りにヒロイン設定の多彩さは作品構築上の生命線の一つであり、甘えん坊な妹(従妹)キャラ、明るく元気な外国人美少女、さっぱりとした性格のスポーツガールに真面目な性格でツンツンしているけど一途な乙女の委員長キャラなど、ポピュラーな属性を付与した美少女キャラクターを多数用意しています。 
既に主人公と恋仲であるか、強い信頼関係にある女の子達が登場することもあり、恋愛感情の描写においては特に“最後の1歩”の踏み出しを描くことに上手さがある作家さんと言え、ツンデレ気質や恥ずかしがり屋、優しさ故の弱気といった不器用さを彼女達が乗り越えていく点にキャラクターとしての魅力があると感じます。
ObedientHoney3.jpg男性に比してちみっこい体の少女や、逆に身長の低い男の子と付き合っている更新帳ガールなども登場していますが、全ヒロインについてふかふかと柔らかな巨乳と桃尻を完備したボディデザインは共通(←参照 日本よ!これがマシュマロおっぱいだ! 連作前編「あくとれす!」より)。決してむっちり感を強調しているのではないのですが、乳尻も含めて丸みの強い女体造形であると言えます。
女体描写においては、この丸みの強い描線をシンプルかつ低密度で柔らかく引いており、乳首や性器などのストレートな猥雑さや女体の重量感・肉感などをむしろ排除したスタイル。好みは分かれると思いますが、トーンワークなどの修飾やねちっこい粘膜描写などを組み合わせて煽情性を増していく“足し算”の手法が目立つ昨今において、シンプルな柔らかさ・可愛らしさに注力した“引き算”の女体描写と言えるかもしれません。
なお、表紙・裏表紙の絵は、これはこれで魅力的ですが、塗りの影響かやや硬い印象があり、中身の絵柄はもっとふわっと軽やかな印象があることを書き添えておきます。

【ちょっぴりハードに演出しつつエロ可愛さを維持】
 比較的スムーズにエロシーンに導入されていく作品構築ですが、前述した様にページ数の関係上エロシーンの尺はさほど長くはない部類。とはいえ、そこは男女のラブラブ感をたっぷりと充填し、キュートな女の子達が愛らしく蕩ける様子で満腹感を生み出すことで補償しています。
 これまた上述した様に、コスプレHや野外Hなど、女の子にちょっとした意地悪をして恥ずかしがらせたり、不安にさせたりといったシチュエーションをしばしば投入していますが、あくまでヒロインの可愛らしさを増幅させるためのものであり、エロシーン中盤以降は女の子達もその気になってラブラブ和姦を行っています。
 前戯パートに比較的長く分量を設ける傾向にあり、美少女達が恥ずかしがりながらも柔らかバストでのパイズリや、小さなお口で肉棒を頬張るフェラなどの描写を適度にねっとりと描き、谷間からの顔射やお口中出しなども前半で投入。また、逆に男性側がヒロインの肢体をたっぷりと愛撫して彼女達を蕩けさせることに重点を置く前戯パートも同程度の割合で投入されています。
 前述した様に、絵柄は割合にシンプルな萌え系絵柄であり、また演出面でも過度に過激性や濃厚さを追求しない一方、可愛らしい女の子の痴態をある程度インパクトのある演出で彩ることは特徴的であり、いわゆる“くぱぁ”状態での挿入おねだりや、キュートな顔を蕩けさせて涙や涎がトロトロ漏れ出す表情付け、淫猥さはかなり薄いものの挿入感を強調する断面図などがその好例。
ObedientHoney4.jpgもっとも、それらはあくまでヒロイン達のキュートネスを阻害しない水準を維持しており、蕩けたアクメ顔や絶頂の矯正を上げて肢体を敏感に反応させる彼女達の痴態はエロさと可愛さがよい塩梅でブレンドされていると評し得るでしょう(←参照 ハードに、でも可愛く 短編「ネトラレ防止!」より)。また、余裕のないセリフ回しやエロ擬音の散りばめなどで、女の子達が快感を以て“攻められている”といった印象を付与しているのも、ちょっとしたSっ気のあるアクセントと言えます。
 ギュッと抱きつく体位なども含めて、適度に男女の肢体の密着感を重視するスタイルであり、ピストンしながらの乳首弄りや舌を絡め合わせるキスなど手数を十分に織り込むことも陶酔感の形成に寄与。抽挿パートは前戯パートに圧迫されて早漏展開気味であるのはネックですが、ヒロインの熱っぽい蕩けぶりを連発しつつ、彼女達がアクメを迎える中出しフィニッシュを大ゴマ~1Pフルで提供してオーラスの抜き所としています。

 シナリオ・エロともに持ち味をこれまで通りに発揮していると言え、ファンにとっては安心して帰る最新刊。エロ可愛い美少女ヒロインをお求めの諸氏にお勧めできる作品です。
個人的には、普段はジャージばかりのバスケ少女に可愛らしい衣装を着てもらってHな連作「おしゃれデート」「おしゃれトレーニング」に愚息が大変お世話になりました。

草津てるにょ『その時、彼女は・・・』

AtThatTimeShe.jpgわらいなく先生の『KEYMAN』第5巻を読みました。子供たちの正義のヒーローへの純粋な憧れを大人達が自らの計画のために利用するという、何とも悲しい皮肉でしたな。
ネクロさんがサリーさんに弱いのは、獣人に対する罪悪感という側面もあったのかもですね・・・。あと、サリーさんのサービスシーン、フィヒヒヒ、流石わらいなく先生のワザマエ!

 さて本日は、草津てるにょ先生の『その時、彼女は・・・』(コアマガジン)の遅延へたレビューです。なお、先生の前単行本『うぶカノ』(ワニマガジン社)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
清楚な色気の香る美女・美少女の肉感ボディがセックスに熱っぽく蕩けていく痴態が魅力的な1冊となっています。

AtThatTimeShe1.jpg 収録作は、友達以上恋人未満な幼馴染の少年との関係を大切にしながらも別の少年に調教し続けられ、体はすっかり淫らになってしまった美少女を描く「テンゴロ」シリーズ4作(←参照 幼馴染の誘いを断らせながら 同シリーズ第4話「テンゴロ4S」より)+今回のシリーズ作のエピローグ的な掌編4P、時間を停止させる能力を得たブサイク男子の主人公が憧れの体操部美少女に手を出すも・・・な連作「クロノスライン」前後編、両手を骨折してしまった主人公が兄の嫁さんに色々お世話をして貰うことになる連作「おねだりエプロン」前後編、および読み切り形式の短編2作。
なお、「テンゴロ」シリーズは前々単行本『ペットライフ』(コアマガジン)に収録されているものの続編であり、今回から読んでも理解は出来ますが、登場人物の関係性は該当作品を読んでおいた方が分かり易いでしょう。
 上述のエピローグは除き、1話・作当りのページ数は20Pと中の下クラスの水準で固定。ある程度のタメを設けたシナリオで読みを牽引しつつ、エロの満足感で勝負するタイプの作品構築と言えます。

【マイルドに仕立てつつインモラル系の作劇が中心】
 比較的オーソドックスなスタイルであり、この先生の十八番である寝取り/寝取られモノである「テンゴロ」シリーズや、時間停止の能力で女性に悪戯し放題な連作「クロノスライン」、未亡人な叔母さんと双子のショタ少年の近親相姦モノな短編「ユメクリ」など、作劇の題材としてはインモラルなものがメイン。
 ヒロインが嫌う少年・尾崎の執拗な調教に晒され、お尻の方まですっかり開発されて性的快楽に翻弄されながら、幼馴染の少年への想いは揺らぐこともなく、いい意味でどっちつかずな状況の中で心と体が乖離していく様を描く「テンゴロ」シリーズの流れは、寝取られ系としての王道的な魅力を有していると言えます。
とは言え、この尾崎という寝取り役に関しては、明確な恋人関係が成立する以前に手を出している以上“他人の女”を奪ったわけではなく、またヒロインを調教しつつも幼馴染との絆を認めて、このモヤモヤした関係性についてヒロインに委ねている部分があるなど、“悪”に徹したキャラクターではありません。
AtThatTimeShe2.jpg 各作品の主題がインモラル系でありつつ、ヘビィ&ウェットな方向にあまり強く踏み込まない傾向は他の作品にも共通しており、兄の嫁と性的関係を満喫しつつも親切な兄への敬意を忘れずにちゃんと関係にケジメを付けようとする主人公の連作「おねだりエプロン」や(←参照 でも兄嫁さんが積極的で・・・ 同連作後編より)、能力を生かして好き放題をしつつその無毛さに気付いてメインヒロインとの恋路を切り開く連作「クロノスライン」もその好例。
このため、寝取られエロや不倫エロなどのツボを抑えた展開、シチュエーションを投入しつつも、何処か平穏な雰囲気も漂っており、ここを読み口の良さと捉えるか、方向性の中途半端さと捉えるかで読み手の評価はある程度左右されるでしょう。
 作劇の方向性に関連して、各作品のラストも明確な結末を用意するタイプとは言えないため好みが分かれるかもしれませんが、そこに残る読後のモヤモヤ感が良い効果を発揮している面はあると思います。

【健康的な肉付きの清楚系黒髪美少女・美女】
 「テンゴロ」シリーズや連作「クロノスライン」などでは女子高生さん達が登場しており、人数的な主力を占める一方、連作「おねだりエプロン」や短編「ユメクリ」などでは20代後半~30代前半程度と思しき人妻(兄嫁)や未亡人の叔母といった年増美女達が登場しています。
ハイティーン級の美少女達に関してもガーリーな可愛らしさを追求するタイプではあまりなく、比較的成熟した色香をまとうタイプであり、年増美女達に関してはその色香をより濃くしたタイプであるため、後者では年齢相応のキャラデザインを施しつつも両者にあまり印象の差異は感じさせません。
 清楚で純情であったのに尾崎の手によってすっかり淫蕩に開発されてしまった「テンゴロ」シリーズの静森さんの様に、清楚・貞淑な印象を外見や言動で強調しつつ、様々なキッカケで淫らな性質を開花・露呈する様になるというギャップがキャラクター描写上の肝であることは全ヒロインに共通していると評し得ます。
なお、ヒロインの妹がゲーム?のキャラクターのコスプレ姿でエッチをする短編「妹恋無双」を例外として、長い黒髪(ロングポニテも含む)の髪型で概ね統一されているのも容姿の清楚さの強化に貢献しています。
d6b0041f.jpg 肢体造形に関しては概ね全ヒロインに共通して、健康的な肉付きの体幹に安産型のヒップと豊満なむちむち巨乳を組み合わせたタイプ(←参照 未亡人の乱れた黒髪&ネグリジェ・・・ワザマエ! 短編「ユメクリ」より)。ごくオーソドックスなボディデザインでこれといって強い特徴があるタイプではありませんが、女体の柔らかさや温度感を十分に感じさせてくれるのは一定の強みと言えるでしょう。
 ややオールドスクールな印象はありますが、親しみやすい素朴さと現代的なキャッチーネスが適度に融和した漫画絵柄であり、やや地味で派手さには欠けるものの幅広い層に受け入れやすい絵柄。艶やかな塗りによって印象に多少の差異が出ていますが、表紙絵で判断して特に問題はないと思われます。

【抑制を効かせつつ熱っぽさをたっぷり含んだエロ描写】
 シナリオパートを短くまとめ上げてエロシーンへと雪崩れ込むため、各エピソードの分量はそれほどではない一方で、展開の巧さもあってエロシーンにねっとり感が打ち出されており、体感的には十二分なボリューム感があるタイプ。
殊更に特殊であったり過激であったりな行為を投入しない一方、「テンゴロ」シリーズでは彼氏との電話の最中にピストンしたり、前穴に続いて後ろの穴の純潔も奪って調教するなどの行為、連作「おねだりエプロン」では両手を骨折した主人公の介助に絡めての各種ご奉仕プレイなど、作劇・設定に合わせたプレイを適切に投入しているのは一つの長所でしょう。
 肉竿に丁寧に舌を這わせるフェラやふかふかのバストでのパイズリなどの奉仕プレイに十分な尺を設けると共に、抽送パートも併せてヒロインの柔らかおっぱいや唾液の絡む舌、ねっとりとした淫液が絡む秘所などの感触を満遍なく味わいつくす様な描写も前述したエロのねっとり感を強化しています。
AtThatTimeShe4.jpg 前戯・抽送パートに関しては、エロ演出はさほど派手ではなく、むしろヒロインの女体が性的快感にじっとりと染め上がっていく様を比較的抑制を効かせた筆致で描き上げていると感じます(←参照 閉じた瞳から漏れ出す涙が何とも官能的 連作「クロノスライン」後編より)。ただし、コアマガジンに関する諸般の事情で厳しいモザイク処理が施されていますが、膣の最奥までペニスの侵入する様を描く断面図や押し開かれた結合部を見せ付ける構図などで、ストレートな煽情性を随所で叩き出しているのも特徴です。
新体操のレオタードや水着など、柔肌にぴっちり張り付く装束を多用すること、エロシーン後半では枠線を取っ払ってヒロインの痴態でページを埋めるなど、女体の存在感を前面に押し出すエロ描写であると言え、その感触や滲みだす淫臭や体温で読み手の意識を包み込むスタイルは、派手さ・即効性に欠けつつも実用性を高める大きな要因となっています。
 複数ラウンド制を徹底しており、前戯パートでの射精の後も、顔射なども時に絡めつつ、子宮内や直腸内に複数回精液を注ぎ込むストロングスタイルの抽送パートであり、すっかり蕩け切った表情のヒロインに中出しするフィニッシュは大ゴマ~1Pフルで描き出されています。

 シナリオ・エロ共にここぞでの強い踏み込みにやや欠ける印象はあるものの、清楚なヒロインの熱っぽい痴態を十分な尺で楽しめるという点で十二分に満足できる抜きツールであり、女子高生キャラも年増美人も拝めるのは個人的に嬉しいところ。
すっかり開発されてしまって戸惑いながらもそこに溺れていくヒロインがエロティックな「テンゴロ」シリーズと、艶っぽい未亡人さんがショタボーイの攻勢に晒される短編「ユメクリ」に愚息が大変お世話になりました。
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