
しかし、人事で現場と本部が問題を引き起こしていたり、何か伝説の剣を適当な扱いをして現場に押し付けたりと、フロシャイムの組織もなかなか大変だなぁとか思ってしまいます。
さて本日は、TYPE.90先生の『お隣さんはエイリアン』(コアマガジン)のへたレビューです。なお、先生の前単行本『JKマダム』(ティーアイネット)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
エロパワーが炸裂して宇宙の平和を導く壮大なスペースオペラとエクストリームに突き進む超ハードなエロ描写が圧巻の長編作となっております。

描き下ろしのおまけ短編を除き、1話当りのページ数は24~26P(平均25P弱)と中の上クラスのボリュームで安定。長編作として相応の読み応えもありつつ、強烈なインパクトで畳み掛けるエロの存在感が圧倒的に高いと評し得ます。
【エロが宇宙を救うドタバタエロコメ&スペースオペラ】
星間戦争の帰趨を決するかもしれない古代文明の超技術、それを巡る宇宙人エージェントの策謀と、壮大なスケールのSF設定を有する作品ですが、作劇の主要素はいつも通りにドタバタエロコメ。
ラストの大団円に向けてSF要素は作劇面で一定の寄与をしていますが、そこらのストーリー性よりかは、異性間の性交を知らない宇宙人の美女達がセックスの快楽を知ってすっかりメロメロになり、主人公は無自覚ながらもやたらスケールの大きなハーレム展開となるあっけらかんとしたご都合主義の方が先行しています。

終盤では盛り上げのために、ちょっとしたシリアス展開もありますが、そこも覚醒バージョンの主人公のエロパワーで上層部を(性的な意味で)ねじ伏せ、5Pセックスを敢行した挙句に全て丸く収める大団円に収束。荒唐無稽ではありながらも、“エロは宇宙を救う”という素敵なテーマ性が生じているのはなかなかに心地良い点と言えます。
なお、クールで有能な少尉さんが主人公に惚れてデレを見せたりといった恋愛要素もありますが、基本的にはエイリアンレディズに翻弄され、セックスモンスターとしての活躍以外では主体性を全く示さない主人公であるため、種族を越えた甘いラブロマンスを期待するのは避けるべきでしょう。
とは言え、その分、宇宙人ヒロイン達のキャラクターが立っており、ドタバタSFとしての面白みも引き出されているので、話全体の面白みを減じるものではないでしょう。
【むちむちグラマラスボディの宇宙人ヒロインズ】
主人公が特定の相手を意識的に伴侶として選択するという展開を欠いているので、誰がメインヒロインかを判じるのは難しいですが、両勢力のエージェントコンビに加えて彼らの上司さん達や、はたまた連邦の大統領までもが登場する多人数ヒロイン制。
異星人達ということもあって、年齢不詳ではありますが、双方のエージェントの年少組はハイティーン級の美少女、年長組は20代半ば程度のお姉さんタイプ、上司さん達は30代程度の美熟女さんといった外見に描き分けされています。
なお、普段は真面目で穏やかな性格の好青年ながら、メガネを外すとセックス・モンスターと化して大活躍?する主人公も目立っており、宇宙人のパワースーツを上回る膂力を発揮し、催淫作用のある唾液を分泌し、セックスの最中にち○こをゴク太に二段階変化させたりと化け物じみた活躍をしています。
ソラリス連邦の皆さんは白い肌に尖った耳、ゴライウォンの宇宙人さん達は浅黒い肌が特徴的であり、また年齢層に応じてキュートな美少女タイプや、お色気感たっぷりの美熟女さんとキャラデザインに描き分けがしっかり為されているのは多人数ヒロインの布陣として好適。

この特徴的な柔肌の描写を含め、キャッチーなアニメ/エロゲー絵柄に濃い目の修飾を添加して濃厚さを打ち出すスタイルと言え、好みは読み手によって分かれるでしょう。もっとも、単行本通して絵柄は安定しており、表紙絵との互換性も高いので、購入後に問題となることはあまりないでしょう。
【強烈な快感描写と過激プレイをアグレッシブな演出で表現】
基本的にドタバタエロコメで構成されていることもあって、円滑に導入されるエロシーンには十分な尺が用意されていますが、物理的な分量よりも質的な強烈さが維持されることでの体感的なボリューム感が印象的です。
女性形態しか存在しない異星人達のレズプレイや、触手装置を用いた懲罰といった行為もスポット的に投入されますが、最大4人のヒロイン達を同時にファックする超兵器・主人公がガシガシ腰を振ってヒロイン達の肉穴を蹂躙する猛然たる勢いで押し通すシンプルなストロングスタイルで押し通しています。
お口を攻め立てるイラマチオやアナルや女性器を縦にも横にも限界まで押し開くピストンをハードに描写しており、本能に従って大暴れしている主人公をある種の装置然として据え置いて、凶悪な快楽に乱れまくる宇宙人ヒロイン達の痴態を派手に描写。

また、派手な乳揺れや、目一杯開かれる肉穴の露骨な見せ付け構図、子宮内までゴリゴリと圧迫する様を描く透過図、腹部を内部から特大ち○こで大きく押し上げる描写、一方的に攻め立てられ無茶なポージングを強いられている様を表現するアクロバティックな構図取りなど、エクストリームな行為に応じたインパクトの強い演出・作画を連続させているのも大きなポイント。
エロモンスターだけに遅漏であるのか、ド迫力のプレイが連発される割には1回戦仕様でまとめるケースが多く、中出しは正しくトドメの一撃。ただ、淫液を撒き散らしてヒロインが絶頂を重ねていくので、抜き所そのものは豊富であるとも言えるでしょう。
作劇のいい意味での大風呂敷の広げっぷりと、強烈なエロ描写とシナリオパートのほのぼの感のケミストリーなど、漫画チックに楽しい作品に仕上がっており、この作家さんの作品の中でも個人的にはベストに値する最新刊。
エロの強烈さは、読み手の嗜好によっては評価を大きく下げる可能性はあるのですが、ド迫力の過激エロを楽しみたい諸氏には是非ともお勧めしたい1冊でございます。