2013年03月

宮野金太郎『たのしい❤B地区』

JoyfulNipple.jpgTVアニメ版『新世界より』第25話(最終話)「新世界より」を観ました。第3部の盛り上がりは原作同様であった分、このモヤモヤの残る“決着”の余韻もしっかり光った最終回でしたね。
ただ、これまで、過ちを繰り返し、生まれ来る子供達への不信と恐怖に支配されてきた世界から、彼ら達が新たに明るい未来へと踏み出して作りだしていく“新世界”への希望が宿ったことが救いでした。

 さて本日は、宮野金太郎先生の『たのしい❤B地区』(ジーオーティー)のへたレビューです。遅れてしまって申し訳ない。なお、先生の前単行本(初単行本)『へんたい❤山本さん』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
ビッチな美少女さん達のハードなエロ描写で楽しませる抜きツールとなっております。

JoyfulNipple1.jpg 収録作は、上京した青年が同居人を募集していたルームシェアに入るもそこは実は女性限定で、エッチなトラブルの日々が始まる中編「いけないルームシェア」全4話(←参照 ツンデレ娘と大人しい娘(もう一人エロエロお姉さんも同居中) 同中編第1話より)、清楚と思っていた美少女が学校でオナニーをしているのを見て変な方向にスイッチが入った男の子は~な連作「メスオナ」前後編、および読み切り形式の短編7作。なお、各作品のヒロインの詳細なプロフィール&解説がおまけとして収録されています。
フルカラー短編「ようこそ!潮吹き海岸海水欲情」(8P)を除き、1話・作当りのページ数は16~20P(平均16P強)とやや控えめな部類。ほぼ完璧にエロ特化の作品構築であり、シナリオ弱め・エロ充実のストロングスタイルで押し通しています。

【多彩でありつつ個々に踏み込みは軽いシナリオワーク】
 エロ特化の作品構築を概ね共通させつつ、シナリオの方向性に関しては比較的多様であり、ダークな凌辱エロ風味の作品もあれば棚ボタエロコメ的な展開の作品も存在。
 中編「いけないルームシェア」については、良い意味でオーソドックスな同居ハーレム作品(まぁ、正確には“同居”ではないですが)であり、棚ボタ的なエロトラブル展開を住人達と繰り返しつつ、メインヒロインとの恋愛成就へと至る分かり易い展開となっています。
普段は真面目な言動ながらも実はビッチな好色ガール達がそれぞれの露出趣味なセックスライフを満喫な短編「みてみてえっちっち」や、海の家でエッチなバイトに奮闘する女の子を描く短編「ようこそ!潮吹き海岸海水欲情」なども、実にイージーゴーイングな快楽全能主義が明瞭と言えます。
JoyfulNipple2.jpg これに対して、大人しい競泳部員の少女を男性教師がトレーニングと偽ってエロ調教する短編「水着っ娘 むちむち熟ケツ❤個人指導」や、予備校教師に学習特訓と称して調教される少女達を描く短編「お股スッキリ!チ○ポコ★ゼミナール」など(←参照 既に調教済み出会った友人)、ダークな空気感を含む作品も数作存在。
“便器”というフレーズや乳首ピアスといった小道具などで相応に強い嗜虐性を打ち出してはいるものの、これらの作品のラストは意外にギャフンオチ的なハッピーエンド?であることも多く、最終的な暗さ・重さはほとんど残らないと言えます。
 ダーク成分があったり、甘ラブ模様があったり、日常を逸脱するアモラルな香りがあったりと、作劇に含まれる要素こそ様々ですが、良くも悪くも個々の方向性に強く踏み込まないスタイルと言え、あくまでシナリオはエロの添えモノとして整えているという印象です。

【弄り倒されるヒロイン達の肢体の柔らかさ】
 コンビニ誌の制約もあって公表されたキャラクター設定ではいずれのヒロインも18歳以上となっていますが、基本的には女子高生キャラクターを主体としていると解釈しても問題なく、そこに女教師やOLさんといったアダルト美女が少数名加わる陣容。
 単行本タイトルに含まれる“B地区”というフレーズは、無論“乳首”のことでもあるのですが、同時に“ビッチ”も指示している感があり、その性欲の発現の仕方は様々でありつつ好色ガール達が揃っていることが、エロシーンへの雪崩れ込みを容易にしています。
主人公の寝込みを襲っちゃうお姉さんキャラなど、露骨なビッチキャラクターも存在しつつ、大人しいけどエッチでは頑張っちゃうタイプの娘さんもいれば、調教されていく内に淫らな素質を花開かせるタイプのヒロインもおり、必ずしもヒロイン主導で一辺倒という訳でもありません。
JoyfulNipple3.jpg ボディデザインに関しては、王道的な巨乳美少女タイプにある程度軸を置きつつ、貧~並乳クラスも用意しており、肉感最優先というスタイルではありません。とは言え、ウェストを適度に絞った上でバストやヒップの存在感を強調させる傾向は明確で、特に着衣の下からも自己主張する“乳首”の存在感は特徴と言えます(←参照 黒髪ショート巨乳バンザイ! 短編「水着っ娘 むちむち熟ケツ❤個人指導」より)。
乳首吸いで引っ張られる乳房の変形や、弄られてぐにぐにと広げられるアナルなど、肢体描写に関しては攻撃的なエロ描写に貢献しており、その柔軟さを以て男性の欲望に変容させられる様相を視覚的に表現しているとも言えるでしょう。
 2冊目ながら絵柄はきっちり安定しており、キャッチーなアニメ/エロゲー絵柄でヒロイン達の可愛らしさを安定的に供給。その分、エロシーンでのアグレッシブな演出とヒロイン達の痴態への変化がしっかり際立つ画風と評し得ます。

【ハードなエロ演出で彩るヒロイン達の半狂乱の痴態】
 上述した通りにエロメインの作品構築であり、また色々な方向性ではありつつエッチに積極的なヒロインが多いこともあって、濡れ場は十分なボリュームが確保されており、抜きツールとして相応に優秀。
とは言え、決して長尺でたっぷりのエロシーンとは言い難いのも事実である一方、和姦・凌辱の別なく、過激で派手なエロ演出を積み重ねることで質的な満腹感を叩きだしてくるスタイルは共通しています。
63bc125d.jpg 前述した様に、乳首を引っ張られて乳房全体が縦長に変形するおっぱい描写や、それに伴う乳首を強調した表現、肉棒に拡張されるアナルや性器といった描写に加え、涙や涎をダダ漏れにし、軽く白目を剥いた狂乱のアヘ顔連呼も非常に攻撃的(←参照 短編「色情覚醒!ハメハメ❤ハメはずし」より)。前述した通り、絵柄がキャッチーである分、これらの露骨な表現の威力が増しているのは大きな特性と言えるでしょう。
 長尺とは言い難いエロシーンにおいて、情報量を増すためか、小ゴマを比較的多く使用する傾向にあり、個々の描写に関してダイナミズムにはややや欠ける一方、乳首や秘所といった性感帯への攻めや表情や結合部のアップといったもので、適度なねちっこさを生じさせつつ、煽情性を積み上げていくスタイルは実用面の強化に関して成功していると感じます。
この説明的な小ゴマ描写の中で、乳首吸いなどの乳首責めが多いコトはやはり特徴的ですが、巨乳一辺倒というスタンスでもないので、パイズリや乳揺れなどのおっぱい関連の充実を望む方の要望と完全にマッチングするかは不透明であることには要留意。
 粘っこい白濁液をヒロインにぶっかける前戯パートでの射精シーンを投入することもあるものの、基本的には1回戦仕様がメインと言え、十分なタメを設けた上で、ヒロインの膣内にたっぷり中出しし、だらしのないアクメフェイスを曝け出すヒロイン達がエロ台詞を絶叫する様を大ゴマ~1Pフルで提供してがっつり〆ております。

 読み口軽めでハードエロという、確実に需要があるタイプの作品構築で通しており、エロ演出に十分なドライブ感がある分、抜きツールとしての頼もしさがあることをしっかり示した2冊目。
個人的には、ショート巨乳なヒロインが性的にカワイイ短編「水着っ娘 むちむち熟ケツ❤個人指導」と、人妻キャラが堕とされる短編「義姉の秘密」が特にお気に入りでございます。

小柳ロイヤル『乱チキ秘宝館GOLD』

SecretHouseGold.jpg横山知生先生の『私のおウチはHON屋さん』第7巻(スクウェア・エニックス)を読みました。娘にエロ本読み聞かせをするという変わり者の父親とは言え、現在のみゆちゃんには大切な肉親であることが再認識されて良かったですな。
し、しかし、一時的な措置とは言え、娘をラブドールの身代わりにして送り届けてしまう父親って・・・


 さて本日は、小柳ロイヤル先生の『乱チキ秘宝館GOLD』(コアマガジン)のへたレビューです。約4年ぶりの2冊目となりますが、前単行本『聖ペナルティ学園 獄』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
幅広い年齢層のヒロインを投入しつつド迫力の乱交エロで突き進むパワフルな抜きツールとなっております。

SecretHouseGold1.jpg 収録作は、アダルトビデオを見ていたことを妹の友人コンビに知られた主人公がそのエロエロ本性をむき出しにした二人に搾り取られ、兄妹の関係に波風が~な連作「でたとこチェリーブレイク」(←参照 主犯はメガネっ子の方です 同連作前編より)、および読み切り形式の短編7作+各作品の登場人物達が集まって大乱交なおまけ掌編7P。
フルカラー短編「裏祭り」(8P)と前述のおまけ掌編を除き、1話・作当りのページ数は24~30P(平均26P)と中の上クラスのボリュームで安定。シナリオ的な読み応えはあまり無いですが、各作品の分量に見合ったエロのボリューム感があり、抜きツールとして頑健な作品構築と言えます。

【エロ特化型でありつつもどかしい人間模様も魅力】
 基本的には乱交エロというシチュエーションの形成に注力する作劇ではあるのですが、あっけらかんとした快楽全能主義で簡易にまとめることは少なく、ちょっとしたシリアス要素やほの暗いインモラル要素なども絡めるスタイル。
6c191595.jpg 複数の女の子達とラブラブなハーレムHという状況はほとんど無く、ショタっ気のある少年がエロエロガールズに襲われたり、逆に勢いに乗った少年達にヒロイン達が集団凌辱されたり、はたまた性的なお仕置きなどで男性陣・女性陣との間で攻防があったりと(←参照 お姉ちゃん怒りの仕置き! 短編「あけすけNo.2☆」より)、欲望や感情の勢いに任せる故の荒々しさも感じます。
斯様なエロを通じた攻防が繰り広げられる要因としては、姉弟や兄妹などの関係における確執や嫉妬、思慕の情念が挙げられ、大好きな相手を独占したい故の行動が乱交エロにつながっていくという相反する状況となっているのは面白いところ
集団凌辱や、逆レイプなど、嗜虐性・被虐性を有したシチュエーションも多い一方で、主要人物同士の絆・想いの確かさが善きものとして描かれていたり、割合にあっけらかんとした様相も呈しつつ近親エロとしての背徳性を打ち出したりと、やや複雑な雰囲気を有した作劇とも言えるでしょう。
 エロメインの作品構築であるのは確かであり、短編メインということもあってストーリー性が強く打ち出されているとも言い難いのですが、人物関係の描写が比較的タイトであり、コメディ要素でなし崩しにしてしまうこともないため、程良く締まった作劇と評し得ます。
ラストに関しては微ダーク系のまとめ方が多く、近親相姦や凌辱シチュエーションの背徳性を引き摺らせるタイプ。あくまでも背徳の香りを残存させることがメインであり、過度に雰囲気を重苦しくすることはありませんが、ラブラブなハッピーエンドとは縁遠い傾向にあることは要留意。

【ロリから熟女まで幅広いヒロイン陣】
 ヒロイン陣は、JC・JKであるティーン美少女達を中心とするものの、小○校高学年クラスのロリっ子達や30代半ば~後半程度と思しき熟女なママさん達も登場しており、年齢層は広め。また、幼いキャラクターと熟女系のキャラクターでは年齢相応の描き分けをしています。
母娘ヒロインや生徒会の面々といった複数ヒロイン制を基本としているのも特徴であり、場合によっては数十名のキャラクターを投入してそれぞれのHを連続して見せるといった物量勝負も厭わないのは流石と評したいところ。
あまりに大量である場合にはモブキャラ扱いに近くなっていますが、とは言え複数ヒロイン制の魅力であるヒロインのバリエーションを大事にしているのは確かで、身長の高低やバストサイズの大小、肌の色、表情の雰囲気などでキャラデザインを明確に分けています
 年齢層などの設定が様々であることもあって、ヒロインのボディデザインも様々であり、例えばロリキャラでも平坦バストの子もいれば、背が高くおっぱいも大きい発育良好な子も存在。また、比較的スレンダーさが目立つ美少女キャラと、柔らかいお肉を豊かに纏う熟女さんとでも、乳尻太股等の肉感の良さは共通しつつ、印象が異なっています。
SecretHouseGold3.jpg絵柄に由来する部分もあるのですが、キャラデザインに関しても比較的“濃い”傾向にあり、ぽってりと肉厚に描かれる唇や堅物さや野暮ったさの象徴として多用されるメガネ、黒ベタで塗り潰す髪の毛などが特徴的であり、とにかく色気をムンムンと放たせることに特化したスタイル(←参照 女子高生とは思えぬ色香 短編「満員御礼!ローズトレイン」より)。
 キャッチー寄りでありつつ、良くも悪くもクドさを有する絵柄であり、そのから放たれる濃厚な淫臭は好みを分けると思われます。妖艶さや攻め気が目立つヒロイン描写は、劇画チックな濃さとはまた異なるタイプであり、ショタ成分が強く中性的な印象の少年達との対比でより印象が鮮明になっていると感じます。

【濃密な作画・演出で魅せる乱交エロ】
 男女の攻防が入れ替わる中で、女性優位のシチュエーションと男性優位のシチュエーションを両方投入する様なケースでは、エロシーンが分断構成されることもあるものの、いずれの作品の抜きツールとして十分な分量を総体として有しています。
 乱交エロということもあり、特定の相手とのセックスをじっくりと楽しみたい方にはやや不向きであり、逆に多数のヒロインの痴態を次々と投入して行くドライブ感を楽しみたい方に向いていると言えるでしょう。
SecretHouseGold4.jpgエロシーンの作画においても、1P全体や大ゴマの中に複数ヒロインの痴態を詰め込んだ描写を頻度高く用いており(←参照 短編「召しませ!アダルToyっ」より)、フィニッシュシーンも含めて特にエロ展開終盤で一気に盛り上がりを高めることに貢献。
 絵柄の濃さがエロシーンでは更に際立っているのも大きな特徴であり、肉棒に吸いつく肉厚のリップの強調や強烈な快楽に息む表情付け、紅潮した頬や潤んだ瞳の色っぽさ、妙に生々しい質感の体液描写の添加などでエロの濃厚さを生み出しています。また、ピストンの力強さや長距離を噴出する精液など、描写に勢いがあるのも○。
これらの勢いの良さや濃厚さは、凌辱エロや逆レイプ的なものも含めて全てのシチュエーションに共通していると言え、ヒロインのアナルや口、前穴のあちこちで力強いピストンが連続されていくシークエンスはなかなかに圧巻。ここらの濃厚さや前のめり気味の勢いは、好き嫌いが分かれるとは思いますが、エロ描写における重要なポイントでしょう。
 “手コキ”にコダワリがある様で投入頻度が高く、ショタち○こを弄り倒して天高く射精させる前戯パートでの抜き所に加え、中出し連発も投入することがある抽送パートも含めて抜き所は豊富。特に、複数ヒロインの中出し&ぶっかけ絶頂を1Pフルに詰め込んだ描写は乱交エロならではと言えるでしょう。

 久方ぶりの単行本ですが、乱交エロへのこだわりはしっかり保たれており、また絵柄のいい意味でのクドさをキープしつつより洗練された印象があります。
個人的には、まじめな生徒会トリオがエロ懲罰に及ぶも形勢逆転されて大変な目に~な短編「あけすけNo.2☆」と、電車に満載なJKギャルに襲われて~な短編「満員御礼!ローズトレイン」が特にお気に入り。

滑空『しゅーしゅくしゅ!』

FinalHost.jpgヨシノサツキ先生の『ばらかもん』第7巻(スクウェア・エニックス)を読みました。“ミスター平凡”扱いされるヒロシ君ですが、今回のイメチェンで普通っぽさが倍増しており、キャラとして心配でございます(笑
なる達おこちゃまとはまた性質は大きく異なりながらも、色々と多感で周囲から影響を受ける時期なので、先生も含めてよい大人達に囲まれて頑張る彼は幸せ者ですねぇ。

 さて本日は、滑空先生の初単行本『しゅーしゅくしゅ!』(ヒット出版社)のへたレビューです。“一体、何時になったら単行本が出るんだ!?”と思っていたので、やっとこさ発売されて嬉しい限りでございます。
キュートなロリータ少女達のチアフルな感情表現とハートマーク付きエロ台詞が乱舞する濃厚エロが楽しめる1冊となっております。

FinalHost1.jpg 収録作は、限定的な生活環に限界を感じた寄生虫が兄妹に感染して二人のエッチで生活環を回す様に進化したおかげで二人の間に生じる奇妙な関係を描くタイトル中編「しゅーしゅくしゅ!」全4話(←参照 宿主である妹ちゃんの行動に影響(Behavior-altering parasites) 同中編第1話より)+寄生虫氏の活躍?をレポートなおまけ漫画3P、および読み切り形式の短編・掌編4作。
描き下ろしのおまけ漫画と、フルカラー掌編である「それはそれで」(4P)を除き、1話・作当りのページ数は16~52P(平均26P弱)とかなり幅があるものの、平均すると中の上クラスの水準。読み応えが強い部類ではない一方で、しっかりと展開を読ませる作劇と言え、その上でバランス良くエロシーンのボリュームを確保した作品構築と評したいところ。

【コミカルからちょっとしたシリアスまで自由闊達な筆致】
 基本的な作風としては、コメディタッチのハッピーロリータ系とカテゴライズできるものの、シリアス要素やダーク要素の織り込みや柔らかく甘い恋愛描写などをアクセントとして飽きさせないシナリオワークが特徴。
外圧による兄妹の関係性の変容というオーソドックスなテーマながら謎の“寄生虫”をその変化要因とする中編作や、女装少年というポピュラーな要素を用いつつ、ショタ好きの主人公のためにボーイッシュな少女が奮闘する短編「おにんにんとらっぷ」など、ユニークな設定・展開を絡めることにも長けている印象であり、漫画チックな面白みを生み出しています。
FinalHost2.jpg 中編作に関しては、近親相姦の禁忌等のシリアス成分・もう一人のヒロイン投入によるドタバタな三角模様と展開が忙しいものの、そこにちぐはぐな印象がないのはヒロインの感情描写の良さが貫かれている故と言え、他の作品も含めて喜怒哀楽の表情をチアフルに魅せるキャラ描写はシナリオの魅力をしっかり下支えしています(←参照 意地っ張りだけど焼き餅は焼く妹ちゃん 中編「しゅーしゅくしゅ!」第4話より)。
この少女達のピュアで闊達な言動に主人公の男性連中の感情が様々に引き出されることで、恋愛エロの甘さや逆にちょっとしたシリアス要素の締まりがそれぞれ高まっているのは大きなポイントと評し得るでしょう。
 読後の最終的な印象が優しく朗らかになるようにまとめられたハッピーエンドを基本としており、また様々な制約に縛られた“人間”としてではなく、寄生虫の宿主という設定も含め、素の本能や感情に素直な“動物”の側面をいい意味で押しだして兄妹の関係を祝福する中編作のラストはなかなかに素敵。
 『少女式』での掲載作が割合にシンプルなハッピーロリータ系であったのに対し、『阿吽』掲載作はキャラクター描写の良さが高まり、より漫画としての面白みが伸長した感があり、作劇面でも今後が非常に楽しみであると感じます。

【ぺたんこバストのキュートなロリータ少女達】
 ヒロイン陣の年齢層に関して名言はされていないものの、概ね小○校高学年クラスの思春期入りたてローティーン達で統一されており、二次ロリ好きの諸氏にとって鉄板の陣容
 前述した通りにチアフルな感情描写がキャラクター表現上の大きな武器であり、幼さ故の純粋性や無鉄砲さ、逆に思春期である故のおませ(死語)な感情などを混交させつつ、リアルに寄り過ぎずに漫画チックにキュートな少女像を固めています。
斯様にいたいけな女の子に手を出してしまう主人公連中は、諸々事情があるとは言え、いわば“駄目なロリコン”ではあり、彼らの“暴走”が描かれることもありますが、それでいて描写に毒は無く、彼らなりに誠実な気持ちでヒロインに接することで温かいハッピーエンドを迎えることを可能としています。
FinalHost3.jpg ローティーン級の年齢層で固められていることもあり、ぺたんこバスト&鏡面仕様の股間を標準装備したロリ体型で統一。絵柄自体はデフォルメを効かせていますが、比較的等身を高めに華奢ですらりとした肢体表現であり、またショートへアの女の子の割合が高めなこともあって、中性的な印象も目立つ傾向にあります(←参照 ショタ好き主人公に付き合うロリっ娘 短編「おにんにんとらっぷ」より)。
くりっとした目を大きめに描く、ややオールドスクールなキャラデザインは、ややハンコ絵の傾向はあるものの、服装や髪型などのデザインで描き分けを為しており、減点材料としてはさほど目立ちません。また、特に近作においては、女の子達のガーリッシュな私服の描写にかなり力を入れていることが伺えます。
 筆が早い方と言い難いため、初出時期に開きがあり、また初単行本ということもあって、絵のクオリティには一定の幅があります。とは言え、十分に萌えっぽさを含ませつつ朗らかなキャッチーネスもバランス良く保つ絵柄は幅広い層にとって魅力的であると思われ、師匠である鈴木狂太郎先生に続いて一般ジャンルからの引きがそのうちあるであろうと感じるレベル。

【ヒロインの可愛らしさを保ちつつ派手さもあるエロ描写】
 52Pという大ボリュームを有する中編最終話の3Pセックス三昧と、16P作品のエロシーンでは当然分量に大きな違いがあるものの、エロシーンへの雪崩れ込みはいずれも軽くし過ぎない配慮をしつつスムーズであり、実用的読書には十分な尺を用意しています。
 近親エッチへの抵抗感を感じつつも快楽に徐々に抗し難くなっていく描写や、暴走してヒロインに襲いかかる主人公への恐怖心をじわじわと高める描写など、シナリオ展開と噛み合った雰囲気の出し方も上手く、ラブエロ系としての甘さの強調やコメディ調とマッチするちょっとした特殊プレイ(ショタプレイ)など、小技もしっかり効かせたエロシチュエーションの形成は魅力的。
 ページ数の多寡によってエロシーンの組み立ては変化を付けているものの、前戯パートに十分な尺と抜き所を設けるパターンは共通しており、ヒロインのちんまいボディの性感帯を舐めたりつまんだりで愛撫しつつ、小さなお口での肉棒へのご奉仕などで射精シーンにつなげるなど、ここで十分な盛り上がりを形成。
この前戯パートに抽送パートが量的に圧迫されて早漏展開となってしまうケースも認められるものの、基本的には両者にページ数をバランス良く割り振っており、小さなスジま○こを目一杯広げ、浅い秘所の最奥まで怒張が出し入れされる様をパワフルに描写。また、ヒロインの肢体の小ささ・軽さを強調する体位や動きを頻度高く用いているのも一つのポイントでしょう。
FinalHost4.jpg 作品の初出時期によってエロ演出の巧拙・濃度には振れ幅があるものの、ヒロインの可愛らしさを強固に維持しつつその範囲内で過剰性を追求するスタイルと言え、ハートマーク付きで乱れた描き文字で表現されるエロ台詞の大量投入がその一例(←参照 前戯パートから盛り上がりMAX 短編「それはそれで」より)。このスタイルで強力に押し通している一方、その分、演出面でやや一本調子な印象もあるのは今後の改善点と感じます。
 フェラや素股からのぶっかけを投入する前戯パートに加え、小さな秘所の最奥にたっぷり中出しを敢行して絶頂に押し上げる大ゴマ~1Pフルのフィニッシュを投入する複数ラウンド制を徹底しており、ヒロイン達の終始キュートな乱れっぷりも相まって抜き所は豊富と言えるでしょう。

 筆が遅いということを除けば、シナリオ・キャラクターに強い魅力を持ち、エロ面でも武器をしっかり生かすことで高い実用性を付与する実力派と言え、『阿吽』屈指の大型新人の列に並んだ作家さん。師匠連の影響もあってか、実に阿吽らしい魅力を継承しているのも高く評価したいポイントです。
個人的には、ダブルヒロイン制でありつつ、兄妹の関係をコミカル・シリアス両面で闊達に描き切った中編作と、ボーイッシュ・ガールと擬似ショタプレイな短編「おにんにんとらっぷ」に愚息が大変お世話になりました。お勧め!

高津『ハメフェス』

HameFes.jpgTVアニメ版『閃乱カグラ』第11話「決戦天守閣」を観ました。ラスボスの前に立ち塞がるそれぞれのライバル達と1対1の戦い!なんという少年漫画アトモスフィア!王道重点!!
お話としては蛇女の面々の辛い過去も描かれて、シリアス色が強くなってまいりましたが、そんなことより詠さんの豊満おっぱいに目が釘付けの管理人でございます。

 さて本日は、高津先生の『ハメフェス』(ワニマガジン社)のへたレビューです。なお、先生の前単行本『でぃーエッチ!』(ティーアイネット)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
健康的なむっちり柔らかボディの美少女さん達と繰り広げる明るく楽しい和姦エロ三昧な1冊となっています。

HameFes1.jpg 収録作は、いずれも読み切り形式の短編で12作。短編「淫祭ノ村」(←参照 エッチし放題のお祭りが!? 同短編より)「マイ・リトル・ビッチ」「夏のホホエミ!」3作に関しては、いずれも2Pのおまけ掌編が描き下ろされています。
描き下ろし作品を除き、1作当りのページ数は16~20P(平均17P)とやや控えめながらコンビニ誌初出としては標準的な部類。コンビニ誌での短編群ということもあり、お話軽めでエロは重過ぎず軽過ぎずの分量で割合にコンパクトにまとまった作品構築という印象です。

【倒錯性や嗜虐性で軽いアクセントのあるライト寄りの作劇】
 客人をエッチでもてなす祭りに参加した主人公が生娘さんコンビとよろしくファックな短編「淫祭ノ村」こそ、この作家さんらしいファンタジー色がある程度存在する作品ですが、今単行本のメインは比較的オーソドックスな青春ラブコメ・エロコメ系統の作品群。
人外キャラクターとか熟女キャラクターとかショタボーイなどといったこの作家さんの特徴となる登場人物を核とした作品を期待している方には不向きと言えますが、コンビニ誌掲載として手堅い方向性に絞ってきた印象があり、訴求層は十分に広いと言えるでしょう。
 生意気な小悪魔キャラの年下ガールに翻弄されたり(短編「マイ・リトル・ビッチ」)、意地っ張りなお嬢様がアタフタしながら執事の青年にエロ開発されたり(短編「レディは慎み深く・・・」)など、エッチへの導入等に関して攻防があったり、被虐性/嗜虐性を醸し出したりするものの、そこらを執拗に描き重ねることはなく、総じて軽く明るい雰囲気は維持しています。
HameFes2.jpg また、不器用であったり、お馬鹿であったり、淫乱であったりするヒロイン達のキャラクターの魅力がドタバタ模様を通じて高まっていく流れも魅力的であり、ラブコメ系を中心として彼女達との恋が成就する幸福感を程良い甘さで喚起しています(←参照 彼女がずっと不機嫌な理由は? 短編「夏のホホエミ!」より)。
基本的にヒロイン側が性行為への積極性を示してエロシーンに雪崩れ込む傾向にある一方、男子連中もいい意味で性欲真っ盛りの元気の良さを示しており、双方の好奇心や性欲が燃えあがるお盛んな様は、シチュエーションの味付けがほんのり倒錯的であっても、健康的で微笑ましい印象さえあるのが面白いところ。
 ほんのりダークであったりビターであったりするラストもありますし、ニヤニヤ系のハッピーエンドでまとめるケースもありますが、いずれにしても緩やかにフェードアウトしつつラストでちょっとした印象付けを確保させるスタイルと言え、軽く仕上げられたシナリオワークに適度なアクセントを付けています。

【キャラデザや性格面で多彩な美少女ヒロインズ】

 お嬢様や田舎の幼馴染、村娘、はたまた口淫の技を磨く口淫部の面々などと設定は多彩ですが、各ヒロインの年齢層は概ね女子高生~女子大生の範疇に収まっている印象。
上述した様にヒロイン側がエロへの導入のアドバンテージを有することが多く、快楽欲求に素直なエロエロガールズも居れば主人公への恋心故に一生懸命アピールを掛けようとする健気な娘さんも存在しており、そういった積極性の性状の違いがキャラクターの魅力とそれに伴うエロシチュの雰囲気に差異を生み出しています。
072575ea.jpg ボディデザインに関しては、適度な照りのある柔肌に包まれた女体に十分な柔らかお肉をまとわせたタイプであり、一部貧~並クラスのおっぱいも登場するものの、たっぷりサイズのバスト&ヒップを標準装備(←参照 もっちり 短編「彼女にラスト・オーダーを」より)。
比較的デフォルメを効かせた絵柄である一方で、等身は比較的高めに取っており、乳尻の肉感を十分に主張させつつも肢体全体がバランス良く整っている印象があるのは○。
 黒髪ロングのお姉さんやツインテールでロリっぽさをアピールする美少女、小麦色に日焼けした田舎の少女に、金髪ヘアでギャルっぽさを出した女の子など、キャラデザインに多彩さがあるのは嬉しいところであり、また設定の多彩さに伴って衣装も色々と用意されています。
 絵柄に関しては、描き込みの適度な密度の高さとカラッと明るいキャッチーさを強く維持しており、表紙絵と同一クオリティの絵柄を単行本を通して楽しめます。

【多彩なご奉仕プレイの前戯とパワフルなピストン】

 ページ数の都合上、たっぷり長尺のエロシーンとは言い難い傾向にあり、特にこの作家さんの書店売り誌でのエロシーンに馴染みが深いと物足りなさを感じる可能性は高いのですが、コンビニ誌初出としては標準的な分量はしっかり確保されています。
 前述した通り、総じてライトな印象を保ってはいますが、エロシチュエーション単体で取り出せば、調教エロや美少女トリオによる逆レイプ、浮気エッチに青姦など、アブノーマルなものも散見されます。むろん、エロのスパイスとしての機能がメインと言え、作劇全体に強い影響を及ぼす様な踏み込みの強さは示していません。
 ヒロインのエッチへの積極性は、特に前戯パートにおいて顕れており、フェラやたっぷりおっぱいを生かしてのパイズリ、アナル舐め&手コキにダブルフェラなど、ち○こへの積極的な奉仕で白濁液を放出させます。なお、男性側が前戯パートから主導権を握ってヒロインの性感帯を責めるケースも存在し、こちらではスパッツや下着の上から秘所をまさぐる描写が特徴的。
HameFes4.jpgここですっかり性欲に火が付いた男子連中はヒロインの肢体をホールドしてガンガンと腰を振り出しており、パワフルな抽送パートを形成すると共に、ピストンの快感にメロメロに蕩けて絶頂フィニッシュへと追い込まれていくヒロイン達の痴態を熱っぽく表現(←参照 短編「レディは慎み深く・・・」より)。
 表情や局所のアップを小ゴマでの投入や並行コマでの動きの連続性の確保など、情報量を増す配慮はしっかり為されている一方、女体そのものの肉感や過剰にしないエロ演出の量的バランスが大ゴマで大きな効果を発揮している印象があり、特にエロ展開終盤では連続させて畳みかけています。ただし、元より長くない抽送パートが体感的により短く感じてしまう原因とも感じます。
 美少女達のハートマーク付きのエロ台詞で野郎キャラと読み手の性欲中枢や征服欲を刺激させて突入するフィニッシュシーンは、大ゴマ~1Pフルのボリュームで溢れるほど大量の白濁液を膣内に発射する肉棒をきゅんきゅん締めつける秘所も見せ付ける中出し描写をデフォルトとしています。

 ある程度個性は残しつつ、コンビニ誌に良く順応した作品群という印象があり、ユニークさには欠けるものの、適度にアクセントの付いた読み口の良さとこれまた程良いボリューム感のエロシーンが楽しめる1冊。
個人的には、貧乳&巨乳な村娘コンビの誘惑に大満足な短編「淫祭ノ村」と、黒髪ロングな幼馴染さんがAVに対抗意識を燃やして大いに乱れてしまう短編「ホンモノプレイ」が特にお気に入りでございます。

Cuvie『Heavenly』

Heavenly_20130325231904.jpg平野耕太先生の『ドリフターズ』第3巻(少年画報社)を読みました。エルフ達に続いて、ドワーフ達も開放して戦陣に加わる展開、ファンタジー大戦として実に胸熱ですなぁ!
あと、あの桔梗紋を見るに明智光秀もこの世界に来たようですが、果たして漂流者か廃棄物か、気になりますな。あと、黒王様の「おっぱいは自然がいちばん」は流石の名文句。

 さて本日は、Cuvie先生の『Heavenly』(富士美出版)のへたレビューです。なお、先生の成年向け前単行本『Girlie』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
陰陽入り混じる感情と欲望が絡み合うストーリーと快楽に酔いしれる熱っぽい陶酔描写とが詰まった1冊となっています。

Heavenly1.jpg 収録作は、大正時代を舞台に伯爵夫人との密通を重ねながら彼女から失われてしまった初々しさの魅力を別の少女に見出し、後ろめたさを覚えながらまた別の不倫に没頭する男を描く中編「硝子」前中後編(←参照 和装と洋装は一つのポイント 同中編作前編より)、酔っぱらった女性を連れ込みレイプした後、婚約者のいる彼女のスキに更に付け込んでいく連作「泥花」前後編、および読み切り形式の短編3作。
1話・作当りのページ数は24~26P(平均25P)とコンビニ誌初出として標準をある程度上回る水準をキープ。短編・中編共にしっかりとした読み応えがあり、またエロの量的・質的なボリューム感も相応に強く仕上がった盤石の作品構築となっています。

【際限のない快楽への希求が持つ陰陽の両面】
 甘酸っぱい青春ラブストーリーから苦い後味を残すドス黒い凌辱エロまで幅広い作風を誇る作家さんであり、今単行本でも両方の方向性が存在。
もっとも、ラブエロ系としての快活さ・爽やかさを保っているのは短編「恋」のみと言え、凌辱・寝取り要素を基盤とする連作「泥花」、嫉妬や後悔、羨望といった負の感情が入り混じる中編「硝子」や短編「聴カズ、届カズ」など、暗さや重さ、性的倒錯性などを含む作品がメインを占めることには要留意。
 寝取り系や青春ラブストーリーなどでは、概ねスタンダードな展開を踏襲するものの、陰陽の感情をたっぷりと練り込んで雰囲気に緊迫感を生むことで読み手を退屈させず、また中編作の様に大上段に構えたファンタジー的設定でもドラマ性を盛りたてることに貢献しています。
00e4a5db.jpgこの感情描写の根底を形成するのは、“劇薬としての快楽”とそこへの欲望であり、婚約者としての自らの立ち場を崩壊させながら強烈な快楽を求めてしまう悲哀(←参照 非難と期待と 連作「泥花」後編より)、最愛の女性が無くしてしまった美しいモノを別の女性に求めてしまう男の哀しさ(中編「硝子」)、セックスに溺れながらそのことがそれぞれの友人と妹を絶望に追い込む絶望感(短編「聴カズ、届カズ」)など描かれ方は様々ですが、快楽を単に善なるモノとして描かない傾向は明瞭です。
この作家さんの凌辱エロや寝取り系などで、読み手の精神的負担が大きいのは、特に男性側の欲望の身勝手さだけではなく、男女双方に共通して際限のない快楽への渇望が如何にあさましく業が深いかを感じさせる故ではないかとも感じます。
無論、相手を求める力強さは、それが互いの心がしっかり噛み合えばしっかりとハッピーエンドに回帰していますが、大きな代償を支払うこととなるバットエンドにも至り得るため、苦味の深い読後感を有する作品が多いことには要留意。

【程良い肉感の女体を有する美少女・美女】

 連作では20代半ば程度と思しき美人さん、短編3作はいずれも女子高生級ヒロイン、中編作では20代半ば程度と思しきお金持ちのマダムとミドルティーン程度と思われる女中の少女という、ある程度年齢層がバラけた陣容。
 高飛車な奥様や押しに弱い女性、一途な幼馴染と割合に分かり易いキャラクター設定とも言えるのですが、むしろ彼女達の“真意”を敢えて伏せていることに意味があるキャラクター描写とも言え、その伏せられていた感情や意図が明らかになることでシナリオの転換点が形成されるのも巧い点と評し得ます。
必ずしも悪い面としてのみ描かれているわけではないですが、男性キャラクターに関しては、嫉妬や独占欲、身勝手な性欲、過去への拘泥といった負の側面を含ませて描写することが多く、男女の攻防劇の一因を担うと共にそれらのネガティブな感情が善良な関係性の中で修正されるのか、より泥沼化する方向へ沈み込ませるのかで作風が分かれるのは前述の通り。
Heavenly3.jpg ヒロイン陣のボディデザインに関しては、年齢層が比較的広いこともあって描き分けが為されており、巨乳も含めて適度な肉感のあるアダルト美女達、貧乳で華奢な肢体の少女、その中間的なボディデザインで程良いバストと健康的な肉付きのJKガールズに大別できます(←参照 JKヒロイン 短編「聴カズ、届カズ」より)。
いずれの肢体造形にしても、丁寧に描いてはいますが、例えばおっぱい単独での存在感や、各体パーツの淫猥さなどが明瞭ではなく、肢体全体の整った印象で魅せるスタイル。悪く言えば、地味な女体描写ではあるのですが、その分、ポージングや表情付けといったエロ演出の効果が鮮明になる傾向にあります。
 決して密度高く描き込むスタイルではなく、適度に画面の白さを維持する描き方なのですが、要所を締めて濃厚な官能性を香らせるスタイル。絵柄は表紙絵とほぼ完全互換で安定しているのも安心材料でしょう。

【快楽に咽び泣く表情付けの強烈な官能性】
 シナリオパートの分量に幅があったり、複数のシチュエーションを見せるためにエロシーンの分割構成を取ることもあったりするため、濡れ場のボリューム感にはある程度の幅を感じますが、いずれにしても標準的な分量を確保しています。
 和姦・凌辱を問わず、エロシーンでは男性キャラクターが優位に立つことが多く、行為によって与えられる快楽に翻弄され、徐々に艶やかさを増していくヒロイン達の変容との対比を形成しています。この点は、ラブエロ系ならば気持ちや感覚が共有される幸福感につながりますが、凌辱系の作品では変化を強制する嗜虐性の喚起に貢献することになります。
 睡姦や凌辱といったシチュエーションはありますが、実際に行う行為として特殊なプレイはあまりなく、また演出や構図にもこれといって特別なものはないのですが、ガツガツとした抽送のパワフル感と質の高い作画・演出がしっかりと噛み合うことで高い実用性を喚起しているのが特徴でしょう。
9caa1559.jpg特に、身を焼く強烈な快楽に咽び泣くヒロインの表情付けは強力な武器であり、瞳を濁らせ、火照った頬を涙や涎が幾重にも伝う表情は何処か悲愴感さえ感じさせるもので、特にダーク&インモラル系の作品では“破滅の美”の様相を呈しています(←参照 連作「泥花」前半より)。この涙や涎の表情に加え、多量には描かないもののドロリとした粘度の高い液汁描写も絵の淫猥さを高めています
結合部の見せ付け構図にも重点を置きつつ、男性の体躯の存在感を殺さない描写も特徴的であり、ラブエロ系ならばギュッ抱き合う密着感を、凌辱系ならばヒロインの肢体をホールドし、組み伏せる描写で攻撃性を増加させており、ある程度好みは分かれると思いますが、描写に勢いを付与しているのは確か。
 フェラから口内射精を前戯パートで投入したり、中出し連発の構成があったりと複数ラウンド制を基本としたエロ展開であり、大ゴマ~1Pフルで描かれる中出し絶頂フィニッシュも含めて抜き所は複数用意されているのも嬉しいところ。

 作劇面での魅力をしっかりと魅せつつ、抜き的にも十分に高い水準にある1冊。これといって派手な魅力はないのですが、全体的に“巧さ”が光る作品群と評したいところ。
個人的には、身勝手な男に全てをなげうって堕ちていく美人さんが憐れでありつつも実にエロイ連作「泥花」が最愛でございます。
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