2012年10月

加画都『なちゅらるびっち』

NaturalBitch.jpgドーモ、ドクシャ=サン。ヘドバンです。『NINJA SLAYER ネオサイタマ炎上1』(エンターブレイン)を読みました。マッポーめいた未来世界で繰り広げられるニンジャバトル、ユニークなアトモスフィアもあって実際スゴイ!ワザマエ!
ニンジャ(忍者に非ず)・サイバーパンク・豊満なバスト等がお好きな方は、ASAPお近くの書店へと決断的速度で移動し、本書を購入すべき!読めば貴方もニンジャヘッズ!ユウジョウ!!

 さて本日は、加画都先生の初単行本『なちゅらるびっち』(茜新社)のへたレビューです。まったく、なんてふしだらな表紙絵おっぱいだ!いけないぞトモカ=サン、そんな事では!(筆者はここでまず達した)
忍殺の“コトダマ”はそれにくらいにしておきまして、たっぷり巨乳なエロエロガールズ達が繰り広げる汁だくファックがたっぷり詰まった作品集となっております。

 収録作はいずれも読み切り形式の短編・掌編で計9作。フルカラー掌編であり表紙絵の智香(トモカ)さんが登場する「つぐない」(4P)を除き、1作当りのページ数は24~28P(平均25P弱)と標準かややそれを上回る程度のボリュームとなっています。
基本的には、エロメインの作品構築にかなり忠実なスタイルであり、読み応えには欠けるものの、各話の十分なボリュームをエロシーンを長尺とすることに生かしている印象が強くあります。

【青春ラブコメから集団凌辱エロまでいずれも軽い作劇】
 巨乳ガールが羞恥と期待をにじませる微笑みを浮かべておぱーいを曝け出す表紙絵から、オーソドックスな巨乳ラブコメ系を作風として想起する方は多いと思いますが、その予想は概ね正答でありつつ、作風にはある程度幅があります。
883c54dc.jpg “びっち”というワードが単行本タイトルに含まれていることが示す様に、どちらかと言えば女性ヒロインがお話、特にセックスへの導入に関して主導権を握ることは多く、その棚ボタ感を重視する作品では標準的なラブコメ・エロコメの形式を示していると言えます(←参照 精力剤を誤飲しちゃって!? 短編「ぷらとり」より)。
このタイプの作品では、秘めていたエッチな願望や、ふとしたキッカケで素直に吐露される純な恋心などが、主人公である男性キャラクターと叶えられることでポジティブな雰囲気を有しており、その上で叙情性の重視よりもあくまで軽い読み口を維持させたスタイル。
 これに対して、普段は優しく面倒見のよい美少女がドSな本性を曝け出して年下ボーイを(性的に)翻弄する妖しげな雰囲気の作品や(短編「いじられ」)、レイプや集団凌辱に近いシチュエーションにおいて男性の獣欲にヒロインの快楽欲求が無理矢理に開花させられる作品(短編「妄想教師」「アイドルのデビューは大変なんです」等)などのダーク&インモラル系の作風も収録作の約半数を占めています
明るく楽しい雰囲気をキープして欲しい方にはネックとなる要素ではありますが、これらのタイプでも重苦しさを重ねることは強く避けており、ヒロイン側が性行為にすっかり夢中になってその後もふしだらライフが続くといったまとめ方が主体です。多分にご都合主義的な印象は強いですが、これも読み口を軽くして、“抜き心地”を良好に保つためには有効な方策ではあるでしょう。
 ラブエロ系とダーク系の組み合わせであり、前者では軽い読み口とほんわかとしたラブアフェア甘さを、後者ではやはり軽めの読み応えと嗜虐性/被虐性を有していますが、いずれもエロシーンへの雪崩れ込みに良かれ悪しかれイージーネスがあるのも共通点と感じます。

【ちんまいニップルを頂くたっぷり巨乳な美少女さん達】
 短編「アイドルのデビューは大変なんです」に登場する美少女アイドルさんも同年代と思われますが、各作品に登場するヒロイン陣はミドル~ハイティーン級の女子高生さん達で統一されています。
NaturalBitch2.jpg 単行本タイトルに“びっち”とありますが、ヒロイン達の性行為への積極性は様々であり、恋心故にラブアタックをかけるピュアガールさんも居れば、お薬の力で積極的になってしまった娘さん、ちょっぴり変態性癖の持ち主、支配欲の強い女王様タイプ(←参照 短編「いじられ」より)、逆に被虐性癖を強制的に目覚めさせられる美少女などが登場。ここらの積極性の強弱や質的違いは、シナリオの方向性の多彩さへダイレクトに影響している要素と評し得ます。
なお、そんな“びっち”(ビッチに非ず)な女の子達ですが、あくまで主人公に対して限定であったり奥手であったりするため、バイブ等で既に膜を貫通済みの女の子も含めて処女率はほぼ100%。純潔の証の描写もちゃんとあり、“ビッチな処女”という矛盾めいた男性にとっての偶像を明確に提供しています。
 ちなみに、JKキャラが主力ということもあって、古典的なセーラー服からブレザータイプなど狭義の制服も各種用意しており、エロシーンもほぼ全裸である程肌を露出させるものの、着衣セックスがメインとなっています。
NaturalBitch3.jpg 表紙絵でしっかり自己主張をしている様に、ほぼ全ヒロインが巨乳美少女さんであり、ふにふにとマシュマロの様に柔らかな巨乳と、その先端に位置する奥ゆかしいサイズの乳輪・乳首を組み合わせた美巨乳タイプできっちり統一(←参照 彼女のバストは豊満であった 短編「アイドルのデビューは大変なんです」より)。この美巨乳も含め、女体描写において淫猥さを強く追及するタイプではなく、程良く端正な美しさを保つタイプと言えますが、後述するようにエロシーンではグッと色香を増す演出を施してきます。
 初単行本ということもあって、作品間で多少のタッチの違いや完成度の高低の差はあるものの、1冊目としては統一感の強さはあり、現代的なキャッチーネスを明確に有するアニメ/エロゲー絵柄は訴求層が十分に広いと言えるでしょう。

【柔らかボディがぐっしょり濡れるパワフルファック】
 前述した通り、各エピソードの十分な分量の大半をエロシーンに割いており、複数の抜き所を配置した多回戦仕様の優良抜きツール。
 パイズリの投入頻度が高いとは言えないのはおっぱい星人としてやや寂しさも感じつつ、そのスベスベ&フニフニな感触を揉んだり吸ったりで楽しむ前戯パートや、緩やかな軌道を描いて柔らかくかつ重量感を適度に感じさせて揺れ弾む抽送パートの両方において、柔らか美巨乳は十分な魅力を発揮していると言えるでしょう。
 挿入前に寸止めというケースもありますが、フェラやパイズリなどで美少女ヒロインの顔面にねばっこい白濁液を放出して、先ずは1回目の抜き所を形成。尺にある程度の余裕がある分、前戯パートにもある程度の尺を割いていますが、逆に前戯パートをかなり短く畳んで抽送パートを長く取る作品もあり、両者の割合はケースバイケース。
 この段階で概ね全ヒロインの発情スイッチが入っており、すっかりトロトロになった処女おまんこに挿入すれば、少々の痛みを味わいつつも最初から強力な快楽に蕩けていくエロ漫画的ご都合主義によりエネルギッシュなエロ展開をスタートさせます。
NaturalBitch4.jpgキュートな表情をぐしゃぐしゃに蕩けさせ、涙や涎が紅潮した顔面を伝う官能的な表情付けや、前述した端正な柔らかボディをしっとりと濡らす各種の液体など、女体のエロティックな変容を前面に押し出した演出を多用しつつ(←参照 短編「レンタルハート」より)、これまたフォントも含めてすっかり蕩けたエロ台詞、およびなかなかユニークな字体やトーンワークを施した擬音表現なども施して適度に濃厚でアタックの強いエロ描写を形成しています。
 ラブエロ・強要系の別なく、結合部から噴出するほどの大量の膣内射精を敢行されたヒロイン達が、恍惚の表情を浮かべながら絶頂の快感を味わう痴態を1Pフルでがっつり描き出しており、多少のラフさ・硬さをエロ作画に残しつつも十分な密度やエネルギー感で最後まで押し通せていると感じます。

 魅惑のおっぱい描写を核としつつ、強い踏み込みこそ無いながらも割合に多彩な方向性を可能とする構成力は一つの武器であり、初単行本として完成度は高いと言えるでしょう。
個人的には、エッチなことに興味津々な縦セタ巨乳ガールとのエッチ(パイズリもあるでよ!)が楽しめる短編「レンタルハート」と、黒髪巨乳なJKさんを押し倒してエロ堕ちさせる短編「妄想教師」に股間の愚息がゴウランガ!!

うぃろう『FAMILY JUICE』

FamilyJuice.jpg荒川弘先生の『銀の匙』第5巻(小学館)を読みました。八軒君は、完璧超人ではない一方で、努力家でありかつ色々と器用な面もあるので、そりゃ、あのトンデモなスケジュールになってしまいますわな。時には妥協も勇気ですからねぇ。
あと、馬術は素人考えで如何に馬を制御する種目なのだと思っていたのですが、それが全く違うことを教えてくれた巻でもありました。

 さて本日は、うぃろう先生の『FAMILY JUICE』(ヒット出版社)のへたレビューです。なお、先生の前単行本(初単行本)『シスマン』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
多彩なストーリーを丁寧に追わせる作劇力と程良く高いアタックのエロ描写で魅せる作品集となっています。

FamilyJuice1.jpg 収録作は、母を早くに亡くし、父親も単身赴任で不在がちな家庭で弟仲良く過ごすヒロインが、父の書斎で見つけた小説に自分たちをモデルにしたと思しき家族が近親相姦をしている内容で~な中編「未来小説」全3話(←参照 父親の歪んだ欲望の産物とヒロインは思うも・・・? 同中編第1話より)、および読み切り形式の短編5作。
1話・作当りのページ数は24~34P(平均26P強)と標準を上回るしっかりとしたボリュームで推移。エロとシナリオの量的バランスが優れている上で、特にシナリオ面での確かな面白さを有しているのは、漫画としての面白さを追求し続ける阿吽掲載作として誇るべき長所と言えるでしょう。

【巧みな演出と丁寧な筆致で魅せる様々なドラマ】
 登場人物の関係性を丁寧に描き出すスタイルこそ、多くの作品に共通させつつ、今単行本の収録作はその方向性がかなり多様で、特に雰囲気の明暗のコントラストが目立っています。
コミケにコスプレをして初参加した女の子がエッチなトラブルに巻き込まれてしまう、割合にシンプルなエロコメディ(短編「冷たい床」)もありますが、思春期の甘酢っぽい恋や性の芽生えといった王道的なテーマを選択した作品(短編「天使の新入部員」「チョーク」)でも、登場人物の感情を細やかに描き出すことで味わい深さを生んでいます。
 前述した中編作においては、エロ小説が見つかって実際に行為に及ぶという作品の骨子自体は割合オーソドックスではありつつも、家族としての関係が一端は変容し、破綻する方向へと流れながら、既に亡くなった母親の存在が彼ら彼女らを再び結びつけ、背徳の内に交わり続けるのではなく、幸福な家族として再生する過程をドラマティックに描き出していきます。
不信や諦観が正しく家族愛によって喝破されるこの中編作が善なる美徳の物語であるのに対し、ゾンビが溢れた世界においてゾンビを殺し続ける警官コンビが亡者となった少女を拘束・凌辱する短編「Flower of the dead」は、死してなお身勝手な大人に傷つけられる少女の悲惨な物語。
285f835b.jpg この短編作において、ゾンビである彼女が淡々と物言わぬ死者であるのに対し、狂気に取りつかれて“人間”であることを止めていく男性との対比(←参照 どちらが“人でなし”なのか 短編「Flower of the dead」より)、短編「チョーク」において、ヒロインの性への好奇心であり妄想を象徴するチョークが彼女が少年に手をひかれて立ち上がる際に割れてしまう演出など、まるで上質な映画を観ている様な展開・視覚的演出があるのは実に巧いと感じるところ。
 ここらの技巧は、ある種“玄人好み”とも言うべき要素ではあり、そこらが鼻につく方には減点材料にもなりがちとは思いますが、作劇面で多彩な方向性を持ちつつそれぞれにしっかりとした面白さがあるのは高く評価したいポイントです。

【華奢さの中に大人への成長も示す思春期前半~中盤ボディ】
 物言わぬゾンビになってしまった女の子も含め、ヒロイン陣の年齢層はロー~ミドルティーン級であり、ランドセルガールズから女子中○生さんといった設定が概ねメイン。
母親代わりに弟の面倒を見る快活な性格のお姉ちゃん、クールな印象で真面目な性格の女の子といった、一見性的なものを縁遠そうな少女が感情の疼きに流されて快楽を知っていく流れもあれば、小悪魔っぷりを発揮して男性を誘惑する妹ちゃんも登場していますが(短編「ボイスチャット」)、どちらかと言えば前者がメインであり、快楽と言う劇薬がもたらす結果はそこに関わる人物次第と言った作劇とも言えるでしょう。
FamilyJuice3.jpg 小○生級のロリータ美少女もちょこちょこ登場しており、彼女達に関しては肢体の華奢さ・肉付きの弱さをある程度重視。ミドルティーン級の女の子達に関してもどちらかと言えば肉付きは弱い方ですが、かといってロリっぽさは強くなく、程良いサイズのバストや形の良い桃尻をお持ちなボディデザインとなっています(←参照 短編「天使の新入部員」より)。
また、女体描写において一つ特徴的なのは、柔肌の上に丁寧にグレースケールを施して艶っぽさを添加していることであり、作画の密度も上がって煽情性に濃密さを加えているは美点でしょう。ただし、印象としてやや重い感はあり、よりライトなタッチがお好きな方にはマイナス評価かもしれません。
 シナリオパート・エロシーン双方において男性キャラクターは一定の重要性を有しており、エロシーンにおける体躯の描写や両パートにおける各種言動は相応に目立ちます。男性キャラクターのキャラデザインにはややクセがあるため、ここらも気になる方は気になるかもしれません。
 オールドスクール寄りの漫画絵柄であり、現在主流のキャッチーなアニメ/エロゲー絵柄とはかなり印象の異なる絵柄ですが、表紙絵との互換性は高いのでジャケ買いで特に問題はないでしょう。初単行本では認められた硬さが取れて、女の子の可愛らしさをより柔らかいタッチで表現できるようになったと個人的には絵柄面での進歩を感じています。

【ベーシックな演出手法を十分な強度で盛り込むエロ描写】
 各話・各作品に十分なページ数があることもあって、シナリオの流れでもきっちり魅せつつエロシーンの尺も十二分に確保。ただし、この分量を以て描き上げる分、エロシーンとシナリオパートを完全に分断しないため、性描写のみをたっぷり鑑賞したいという方にはやや不向きかも知れません。
 作劇の方向性が様々であるため、背徳の香りのする近親相姦や、コスプレ着用の露出羞恥セックス、少年少女の初心な初エッチ、ゾンビをモノ扱いして徹底的に嬲る暴力的な拘束凌辱など、エロシチュエーションも様々。その上で、登場人物達がそれらの行為に中に何らかの意味や価値を見出していくことも共通していると感じます。
 ヒロイン達のしっとりボディを丹念に愛撫する描写や、経験の乏しいち○こを口で丁寧に奉仕するフェラ描写などを投入する前戯パートにも十分な分量が割かれていますが、ここで射精シーンを入れて2回戦仕様にするケースもあれば、そのまま抽送パートへ移行して1回戦仕様でまとめるケースも存在し、抜き所を多数配置するというよりかは比較的タメを重視するエロ展開と評し得ます。
FamilyJuice4.jpg結合部描写には一定の重点を置きつつもアヘ顔や断面図といった過激なエロ演出はほとんど用いておらず、男女の肢体が時に激しくぶつかり合い、時に優しく絡み合う様子をカメラを引いた構図で描き出していくシークエンスとなっていますが、動きの激しさや表情付けによる快感の強烈さといった演出は十分なアタックの強さを有しています(←参照 短編「チョーク」より)。コマによっては、演出を抑えたことによって密度の低い“抜けた画”になってしまっていることも稀にありますが、全体としては十分に密度の高いエロ作画と感じます。
また、この基本に忠実なエロ作画・エロ演出において、背中から太股までのボディラインにしなやかさを感じさせるポージングや構図がちょこちょこあるのも、巧いなと感じるポイント。
 大ゴマ~2Pフルで描かれるフィニッシュシーンは、これまた作品によって演出強度には幅がありますが、擬音をたっぷり奏でてパワフルな中出し描写として描くことが多く、前述した様にタメを重視するエロ展開である分、それを解放する抜き所としては十分にパワフルな仕上がりを見せています。

 どちらかと言えば、抜きツールとしての頼もしさというよりかはエロも含めて漫画的な面白みに重きがある作風と感じますが、少女のしなやかなボディの魅力もあって実用性もちゃんとあるのは嬉しいところ。強いて言えば特に短編「Flower of the dead」の存在がします様に、作風に統一感はないので、そこらが気になる方は要留意。
個人的には、某魔法少女アニメのおっぱいガンナーのコスプレガールが(性的な意味で)揉みくちゃにされる短編「冷たい床」に愚息がお世話になると共に、亡者に溢れ悲しく歪んだ世界の中でラストに少しだけ“人間”の優しさが救いになる短編「Flower of the dead」が特にお気に入りでございます。

しーらかんす『Good Times!!』

GoodTimes.jpgTVアニメ版『戦国コレクション』最終第26話「Sengoku Collection」を観ました。いやー、半年間たっぷり楽しませて頂きました。最終回のみ映画パロディではなかったですが、これまで登場した全員をしっかり登場させる終わらせ方は素敵でしたな。
ベートベンちゃんがちらっと登場していましたが、お話的にはいくらでも作れるタイプの設定・趣向だと思うので、是非とも2期に期待したいところ。ブルーレイ買って待ってますよ!

 さて本日は、しーらかんす先生の『Good Times!!』(コアマガジン)のへたレビューです。なお、この作家さんの前単行本(初単行本)『ファンキー☆グラマラス』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
優しく温かい雰囲気に包まれる心地良いラブコメ展開と、熱っぽくがむしゃらなセックス描写が味わえる作品集となっています。

GoodTimes1.jpg 収録作は、義理の妹の電マオナニー現場を見てしまって後日彼女から呼び出しを食らうも!?な短編「バンビーナ」(←参照 ただでさえギクシャクしていたのに更に不機嫌に)+描き下ろし後日談掌編5P、その後日談にも登場する気風の良い美人保険医が登場な短編「Don't Panic」、および読み切り形式の短編8作。
描き下ろし作品を除き、1作当りのページ数は16~22P(平均19P弱)と、標準をやや下回る程度のボリュームで推移。読み応えが強いとは言い難い一方で、味わい深さが適度にあり、エロの量的満足感も標準並みを確保していると感じます。

【優しく温かい青春ラブストーリー】
 基本的な作風は、若い男女の瑞々しい恋愛模様を温和な空気感で包み込みつつ、適度にコミカル成分でアクセントを付けた青春ラブコメと言え、今単行本も訴求層がかなり広いスタイルを維持しています。
ただ、アッパーなコメディ成分やエロへのガツガツとした進行で勝負するタイプでは決してなく、さらっとした軽さのある描写でありながら、恋愛模様における様々な感情を繊細に織り込んでみせる叙情性が作劇面での大きな魅力と言えます。
 如何にも棚ボタ的な展開や、不倫エッチや妖しい美少女に籠絡される状況などの背徳感を有する展開も存在していますが、ご都合主義感が前面に出たり、逆に重苦しくなったり雰囲気が淀んだりといったことは決してなく、程良くしっとりとしつつ健康的な明るさのある雰囲気を保っています。
790555d8.jpg 肉体的にだけでなく、精神的にも気持ち良いセックスを営んだ後、男女が交わすちょっとした会話を好んで描き出すのがこの作家さんの特徴であり、そこに宿る恋愛のささやかにして尊い幸福感は作品の魅力を大きく高める要素でしょう(←参照 短編「Re-fresh」より)。
このピロートークも含め、過度にポエティックな表現や特殊な技巧に走ることはしない一方で、その感情を文字数以上に雄弁に語り出す台詞回しは読みのリズムを整えると共に、作品の雰囲気作りに大きく貢献する要素と評し得ます。
 悪く言えば、派手さや特殊性を持たない作劇であるため、強力なアピール力には欠ける傾向もありますが、オーソドックスな展開でありながら退屈さを感じさせない素敵な青春ラブストーリーが楽しめる作品群であり、『ばんがいち』への進出も頷ける作風と感じます。

【健康的な肉付きの女体に香る爽やかなお色気感】
 下はJC美少女から上は20代半ば~後半程度の人妻さんや女教師まで、ある程度幅のあるヒロインの年齢層ですが、主力となるのはミドル~ハイティーン級の女子高生キャラクター達。
 義理の兄妹や、教師と生徒(男女の組み合わせはどちらのパターンもあり)など、アモラルな関係性もありますが、そこらの禁忌感を前面に出すことはあまりなく、例えば幼馴染の男女やカップルの二人などと同様に、誠実な絆で結ばれたものとして描かれています。
小生意気なJC美少女や、ガサツに見えるが面倒見の良い美人保険医、素直になれないツンデレ気味な義妹ちゃんなど、ある程度分かり易いキャラクター性を付与していますが、あまり典型的な方向性で固めることはなく、ふとした言動や表情、所作でキャラクターの内面的魅力を醸し出してくるスタイルと言えるかもしれません。
GoodTimes3.jpg 年齢層に幅がある分、ロリ色のあるタイプから大人ボディまでボディデザインにも幅がありますが、年齢による差異を明瞭に付けるタイプではなく、健康的な肉付きの肢体に並乳~程良い巨乳のおぱーいと、これまた適度にもっちりとした桃尻を組み合わせるスタイルが標準仕様(←参照 女教師さんの素敵ボディ 短編「JUST BE COOL」より)。
控えめサイズの乳輪・乳首や、粘膜の淫猥さは抑え込んだ“綺麗な”女性器描写など、ストレートな淫猥さは抑えた上で、女体に上品な官能性を添加するスタイルと言え、作品の穏やかな雰囲気との相性は高いと言えます。
 絵柄面でも、キャッチーなアニメ/エロゲー絵柄の要素を持ちつつ、少女漫画チックな繊細さや柔らかさも有しており、細い描線と適度に抑えた画面密度は、前述した絵柄の上品さや健康的な爽やかさの形成に大きく寄与していると感じます。

【程良いアタックのエロ演出で高める幸福な陶酔感】
 シナリオパートにも十分な尺を割きつつ、そこで高められた熱情を以て進行するエロシーンにも相応の分量は割かれており、たっぷり長尺とは言えない一方で抜きツールとしては十分な分量を用意。
ホームステイ中の少年に人妻さんが押し切られてしまったり、妖しげな魅力で男性を虜にする少女によるちょっと被虐的なシチュエーションがあったりするも、前述した通りにそこらの背徳性を色濃く打ち出すことはなく、あくまで互いを受け入れ合う和姦として表現されているのはいずれの収録作にも共通しています。
 エロ展開に関しては、特段に凝ったプレイは投入しておらず、女の子が肉竿に奉仕してあげるフェラ描写や、彼女達の柔らかくしなやかな肢体の各性感帯を丁寧に愛撫する描写を用いる前戯パートと、愛液に濡れて男性を受け止める準備の整った性器に挿入してピストンを開始する抽送パートという、王道的な展開できっちり固定。
GoodTimes4.jpg 行為に心と体を蕩けさせていきヒロイン達の描写は、恋愛セックスとしての穏やかさを保ちつつ、その範囲内でアタックの強さも追求したエロ演出を施しており、男性陣のがむしゃらなピストンに“もっとゆっくり”“いやぁ”と拒否の発言をしつつも、一層感じて絶頂へと昇り詰めていく言行不一致な流れがニヤニヤ感を増強しているのは面白いところ(←参照 ハートマーク付きでお願い 短編「JOINT」より)。
直線的なコマ割りで、局所のアップなどの小ゴマが視覚的連続性の中で埋没しがちな画面構成は難点ではあるものの、ヒロインの痴態を映し出す大ゴマのアタックを殺さずに情報量を増そうとする意図はそれなりに成功しているとも感じます。
 フィニッシュシーンは、アクメ顔を浮かべて嬌声を上げるヒロインを、白濁液が注ぎ込まれる結合部を見せ付けるという淫猥な構図の大ゴマで魅せていますが、絵柄の性質もあって煽情性が過度に濃くならないのは特長と言えるでしょう。

 エロ・シナリオ共にややパンチは欠けますが、それ故にしっとりとした味わい深さがあり、読んでいて非常に心地良いラブストーリーであると感じます。
個人的には、男勝りな美人保険医・竹井先生の乙女な部分が可愛らしい短編「Don't Panic」と、クーデレ彼女さんとのラブラブっぷりが実に素敵な短編「Re-fresh」が特にお気に入りでございます。

舞原マツゲ『JK図姦』

JKpedia.jpg九井諒子先生の短編集『竜のかわいい七つの子』(エンターブレイン)を読みました。ドタバタギャグもあれば心温まるストーリーもありますが、いずれも優しい空気に包まれたファンタジー作品集ですね。
表帯にある通り、“親と子の絆”は収録作の多くに共通するテーマですが、そのテーマが人のみに閉じておらず、“人でないもの”も含めて語り出すところに、作品の柔らかさ・温かさがあると感じます。

 さて本日は、舞原マツゲ先生の『JK図姦』(エンジェル出版)のへたレビューです。なお、先生の前単行本『相姦恋愛』(コアマガジン)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
肉感エロエロボディのJK美少女さん達がハードなプレイに揉みくちゃにされる強力抜きツールとなっております。

 収録作はいずれも読み切り形式の短編で計8作。カラーページのある短編「姦染列車」(24P)を除き、1作当りのページ数はエンジェル倶楽部掲載作の恒例として20Pで固定。このため、このレーベルの単行本としてはやや厚みに欠ける印象もあります。
シナリオ的な読み応えはあまり感じられませんが、エロシーンのボリューム感は、ページ数的にも体感的な濃度にしても十分に強く抜きツールとしては適度な満腹感を叶えてくれています。

【雰囲気の明暗がやや拮抗しつつも凌辱・調教系がメイン】
 どちらかと言えばあっけらかんとしたエロコメディを得意とするという印象のある作家さんであり、不良に絡まれていた女の子を助けたお返しに文化祭のお化け屋敷でエロエロプレイな短編「お化け屋敷は触り放題」など、ドタバタコメディ的な要素を持った作品は今単行本でも存在します。
JKpedia1.jpg しかしながら、今単行本でメインを担っているのは、ダーク&インモラルな凌辱・調教系作品であり、クール美少女を脅迫して恥辱プレイを課したり(←参照 短編「噂のあの子」より)、優等生な委員長キャラを罠にはめて輪姦したり(短編「修姦旅行」)と、割合にストレートな凌辱・調教系が目立つ印象があります。
ただ、前述した短編「修姦旅行」や、これまた脅迫・凌辱されている状態から抜け出そうとした女の子を更に罠にはめて精神を打ち砕く短編「囚ワレ。」など、暗い雰囲気を強く有した作品もありつつ、エロコメ系と凌辱系の境界が曖昧な作品も存在しています。
勘違いネタからのエロコメ展開と思いきや、ラストはダークな方向を示す短編「留美の夏休み」や、逆に脅迫凌辱展開を示してヒロインが堕ちていく・・・と見せかけてどんでん返しのギャフンオチという短編「噂のあの子」などは、方向性が“曖昧”な作品の例であり、悪く言えば個別の方向性に対する踏み込みが弱いところ
 もっとも、シナリオ展開に作品構築上の重点はあまりなく、エロシチュエーションを整えて濡れ場へサクサク突入することを意識した構築であるため、特定の方向性にタイトに絞らないことは、読み口の軽さを維持する上では悪くない選択でもあるでしょう。
 前述した通りに、ギャフンオチ的なコミカルな幕引きもありますが、シナリオの性質上、ヒロインの堕ちた姿や行為のエスカレートによる引き返さない境地への落下など、その苛烈さ・悲愴さは作品によってかなり幅がありつつ、ダーク&インモラルなまとめ方をすることが多くなっています

【程良くだらしないエロさを香らせるJK美少女の肢体】
 単行本タイトルに偽りなく、全作品のヒロインはミドル~ハイティーン級の女子高生キャラのみで占められており、制服を中心にジャージ、スク水など、その年齢層故に輝く衣装もしっかり装備
JKpedia2.jpg キャラクター設定的には、この作家さんお得意の変態美少女もちょこちょこ登場しており、露骨なアピールや過激なプレイに自ら飛び込んで行ったり、特殊な性癖を持っていたりで状況をトンデモない方向へと引っかき回す魅力を有しています(←参照 セルフ緊縛&露出で誘惑 短編「突進彼女」より)。
その一方で、悪漢によって罠に嵌められ、堕ちていく優等生キャラや、クールな表情・容姿でありながら気弱な男子に調教される美少女など、元々ぶっ飛んだ性癖・言動ではなく、徐々に“変容”していくタイプの女の子が多いのは凌辱・調教系の作品がメインである故でしょう。
 肢体造形的には、程良い肉感のある体幹に、程良い重量感とむにゅむにゅと柔らかい質感のある巨乳を組み合わせたデザインで概ね統一されており、ストレートなセックスアピールが強いタイプ。
女体描写において、ティーン美少女としての瑞々しさもある程度尊重しつつ、だらしなくたわむ柔らか巨乳や、ぷっくりといやらしく膨らむ乳輪、陰毛濃い目・陰唇がしっかり発達の股間などなど、程良い下品さも込めることで煽情性の基盤を形成しています。
 絵柄自体は、モダンなアニメ/エロゲー絵柄であり、十分なキャッチーネスがあることが、この女体描写における程良い猥雑感とバランス良くまとまっており、ベタやトーンワークも含めた上で密度の高い作画が維持されているのも加点材料となっています。

【じっとり濡れた肉感ボディを突きまくるパワフルなエロ描写】
 作劇面での練り込みこそ乏しいものの、ストレートに流れに乗り易い構築である分、エロシーンの尺は十分に長く確保されており、肉感ボディのJK美少女達が快楽と精液に染め上げられる痴態をたっぷり鑑賞可能。
JKpedia3.jpg ロープで緊縛しての拘束プレイ(←参照 短編「留美の夏休み」より)や集団凌辱、痴漢プレイ、露出羞恥系プレイなど、ハードであったりアブノーマル系であったりするエロシチュエーションが多いと言えます。和姦系のシチュエーションもありますが、それでもラブラブ感はあまり強く無く、性的欲望の解放の喜悦がより重要な描かれ方と言えるでしょう。
 前戯パート→抽送パート→フィニッシュという標準的なエロ展開にあまり縛れず、両パートを交互に投入する様な展開で射精シーンを複数箇所設けるといった組み立ても示しており、濡れて妖しく照りを出す粘膜をねっとり攻め立てる愛撫描写や、激しい攻めに陶酔し切った表情を示す痴態描写などは両パートに共通しています。
前戯・抽送の両パートに渡って適時投入されるフェラやパイズリなどの口淫描写や、二穴挿しやバイブ挿入などによるアナルセックスの描写など、性器結合以外でも各肉穴をしっかりと有効活用するケースが多いのも特徴。
JKpedia4.jpg 全体的な傾向として嗜虐性・暴力性を過度に高めることは強く避けているものの、汗や汁に塗れた肉感ボディを激しく揺れ動かしながら、透過図や断面図、露骨な性器見せ付け構図で愛液や黄金水も漏らし続ける秘所を曝け出す美少女達の乱れようは、それで十分な攻撃性と支配欲の充足を生み出すものでしょう(←参照 短編「交配指導」より)。
 前述した通りに、射精シーンは複数回投入され、ぶっかけや口内射精など各種用意されていますが、フィニッシュシーンは断面図や透過図も併用して子宮内に白濁液をたっぷり注ぎ込んでヒロインをアクメに追いやる描写を1Pフルでガツンと投入しています。

 ここ数冊と作風の傾向が異なるため、変態美少女さん達が大暴れなエロコメ系をお求めですと不満が残るかもしれませんが、これらのストレートかつインモラルな雰囲気はエンジェル倶楽部では正統派とも言え、訴求層を狭めるものでも決してないでしょう。
個人的には、我慢を重ねる余りにヒロインの恋心と欲望がトンデモな方向へと大暴走な短編「突進彼女」と、クールな一匹狼と思いきや実は可愛いもの好きな美少女の秘密を握って手籠めに~な短編「噂のあの子」に愚息が大変お世話になりました。

Zummy『幼殖』

Cultured.jpg椎名軽穂先生の『君に届け』第17巻(集英社)を読みました。メインの三人娘がそれぞれの恋路をしっかり進める・・・これが所謂ひとつの“クリスマス効果”!恐るべし、聖夜!!
純粋に思う故に“一歩”を進められなかった風早と爽子のキスシーンは、一種のカタルシスさえ感じる程にがーっと盛りあがるシーンでしたね。いやいや、ここまで長かった分、素直に良かったと思えました。

 さて本日は、Zummy先生の『幼殖』(ヒット出版社)のへたレビューです。なお、この作家さんの前単行本『ツインテでニーソの女の子達がキャッキャでうふふ❤』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
暗く沈鬱な雰囲気の中で繰り広げられるハードなロリータ凌辱エロが詰まった作品集となっています。

Cultured1.jpg 収録作は、市民権のない少女達が捕縛され、調教され、売買される世界において奴隷商に売り払われた2人の少女を待つ地獄を描くタイトル短編「幼殖」(←参照 “人”としては扱われない 同短編より)+同じ世界観で描かれるフルカラー番外編4P、および読み切り形式の短編7作。
フルカラー掌編を除き、1作当りのページ数は22~24P(平均24P弱)と十分なボリュームで安定。内容がヘビィである分、エロ・シナリオ共に十分な読み応えがあるタイプと言えるでしょう。

【対等な“人間”として扱われない少女達を待つ惨禍の連鎖】
 ハッピーロリータ系からダークな凌辱エロまで作風の引き出しが多い作家さんですが、今回の作品の大半はかなりハードなロリータ凌辱系で統一。
1人の青年を巡って、その妹と友人の少女がギスギスした緊張関係となるシリアス系の短編「ふれんど」、彼女との青姦を見ていた不思議な少女に引き込まれていくホラー系の短編「夏の陽」は凌辱系とは異なるタイプですが、それでもほの暗い雰囲気は共通しています。
Cultured2.jpg 今回の凌辱系作品における特徴は、展開や設定における“陰湿さ”であり、容姿のみ人間に似たホムンルクス少女や市民権の無い少女が登場し、人間にその存在を弄ばれる作品や(短編「幼殖」「ホムンクルス」)、治療費の返済や、万引きの隠蔽、義父から逃げた母親の代理など、少女達の心に枷を嵌めて凌辱から逃れられなくする展開(←参照 義父にとって欲望の対象でしかなかった少女 短編「血」より)は、重苦しい雰囲気の形成に大きく寄与。
また、悪人達による凌辱や虐待がその場限りのものではなく、次々に連鎖して行く展開が多く認められ、少女を騙して行為から逃れるために友人を売らせ、その上で更なる凌辱地獄に叩き込む短編「友釣り」や、犯され孕まされた挙句、その娘も奴隷調教に呑み込まれていく「幼殖」などはその好例であって、救いの無いバットエンドが生む後味の悪さはかなり強いと言えるでしょう。
集団凌辱や抵抗できない精神状況下での一方的な行為が多い一方で、和姦展開も時に投入されていますが、無論それらが幸福感を生み出すことはなく、悪意に易々と踏みにじられるか、全てを喪失した諦観の境地でしかありません。
 前述した様に陰湿さが強く、加えて、勧善懲悪による救済措置も皆無であるため、そのダウナーの読書感は読み手を相応に選ぶという感が強くありますが、ご都合主義展開での救済やライトな収束を選択せずに貫き通した作品群は頼もしさも感じさせます。

【ぺたんこバストのロリータ美少女達】
 人間の外見を持つ獣人ホムンルクスや幽霊少女、魔法の国からやってきた魔法少女など、設定年齢が不詳な人外キャラクターも存在しますが、その外見年齢も含めて一ケタ~ローティーン級のロリータ少女達で構成された陣容。
 冷たく鋭い印象のあるクール美少女に定評のある作家さんでそういった女の子も投入しつつ、大人しいタイプから激しい気性の持ち主まで性格設定は割合に様々。
年端もいかない少女の純真さを善なる美徳としてではなく、悪人につけ込まれる弱点や彼女達自身の崩壊の発火点として描いていることは大きな特徴であり、作品に凄みを与えると共に可愛らしい少女を優しく愛でたい諸氏の心を抉る要素として機能しています。
Cultured3.jpg 頭でっかちでかなり小さい肢体のペド級ガールから、たわわな巨乳をお持ちのハイティーン美少女(ただしサブキャラ)まで登場するため、ヒロインのボディデザインには相応の幅がありますが、華奢な肢体にぺたんこバスト、ほっそりとした四肢に無毛の股間という思春期入りたてのタイプがメインと言えます(←参照 古典的な吊りスカート 短編「夏の陽」より)。
なお、ツインテール美少女やメガネ美少女がちょこちょこ登場したり、ゴスロリ系の衣装や細かい意匠の制服などの登場頻度が高かったりするのは、この作家さんのキャラデザ上の変わらぬ特色と言えましょう。
 ヒロインの年齢層や作品の方向性によって、タッチをある程度変化させている印象はありますが、十分なキャリアがあることもあって基盤となる画風は安定しており、表紙絵とも互換性は十二分に高いと評し得ます。

【苦痛や恐怖の描写を練り込んだ一方的な凌辱エロ】
 十分なページ数はエロシーンの分量を増すことに貢献しており、また前述した通りに行為の進展・状況の悪化が重要な作品構築であるため、複数のエロシチュエーションを時系列に沿って投入してくるスタイルとなっています。
 凌辱エロということもあって、ヒロイン側の精神的・肉体的苦痛や嫌悪感・恐怖心を描写に十分量練り込んでおり、それらが易々と快楽に置換されるご都合主義を排した作品も多いため、男性の欲望が一方的に叩きつけられ充足される流れは嗜虐性が強く、また沈鬱な雰囲気を生み出しています。
前述した通りに合意の上でのセックスも存在しますが、それらも“壊れた”故であるためにダウナー寄りの雰囲気であり、また集団凌辱や強引な処女喪失や膣内射精を伴うレイプなど、ハードなシチュエーションを多く投入。
Cultured4.jpg 表情付けなど、どちらかと言えば硬質な印象がある絵柄なのですが、その上でかなり過激で派手なエロ演出を重ねてくる傾向にあり、苦痛や恐怖でを見開いたり、完全に白目を剥いたりな表情付け、小さな膣内の最奥まで剛直を捻じ込んで白濁液を注ぎ込む断面図などの強烈さは特徴的です(←参照 短編「娼児病棟」より)。もっとも、それらを連発するタイプではなく、場合によってはほとんど用いないなど、要所に絞って投入していると言う印象もあります。
 個々のシーンが短めになって早漏展開になりがちな一方、抜き所は豊富に用意されていると言え、小さな口に無理矢理捻じ込んで白濁液を喉に叩きつける描写や、上述した様な子宮内への精液の大量注入といった描写を複数回盛り込んでいます。それに関連して断面図や透過図も含めて、太い剛直も含めた性器描写の比重が高いエロ作画とも言えるかもしれません。
 少女側の快楽描写を薄め、為すがままにさっれる有り様として描くこともあって、男性側の一方的な台詞が目立つことは好みを分けるかもしれませんが、そこらの勢いをかってガツガツとエロ展開を進行させるパワフルさは凌辱エロとしての攻撃性の形成に貢献していると評し得ます。

 揺るぎない凄みを有した、かなりヘビィでダウナーな凌辱作品ですので、それらに耐性がない方は避けるべき1冊。漫画というファンタジー故に許される世界のみで、自身の嗜虐欲を解放したい諸氏が手にとるべき1冊とも言えるでしょう。
個人的には、知らぬ間に落ちた地獄の中で得たささやかな幸福もまた踏みにじられる短編「娼児病棟」と、嫉妬や妄執、独占欲が複雑に絡み合う歪んだ三角関係の緊張感が魅力の短編「ふれんど」が特にお気に入りでございます。
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