2012年03月

由浦カズヤ『イビツナ』

Distorted.jpg水沢悦子先生(原作:久住昌之氏)の『花のズボラ飯』第2巻(秋田書店)を読みました。花さんがご飯食べた時の官能的な表情が今回抑え気味なのはちと残念ですが、相変わらずご飯を食べる表情が幸せそうで何よりですな。お腹の減る漫画です(笑
また、花とみずきの友情のエピソードも、相変わらずの旦那さんとのラブラブっぷりもご飯のシーンと併せて読んでほっこりと出来る作品ですよねぇ。

 さて本日は、由浦カズヤ先生の初単行本『イビツナ』(ワニマガジン社)のへたレビューです。華漫で作品を読んで以来、かなり気になっていたので楽しみにしていた1冊でございます。
危うく淫靡な香りを濃厚に漂わせるシナリオワークの中で熱気が満ちる陶酔のセックス描写を描き出す作品集となっています。

 収録作はいずれも読み切り形式の短編10作。1作当りのページ数は18~24P(平均21P強)とコンビニ誌初出としてはボリューム感の強い水準にあります。
加えて、じっくりと濃密に展開させるシナリオワークの読み応えと、そこからの後方支援を的確に受けるエロの濃厚さとがあり、ページ数以上の満腹感のある作品群となっています。

【変容していく関係性の中で揺れ動く感情描写の妙】
 青春ラブコメディといったコンビニ誌的にオーソドックスなタイプの作品もあり、それらの作品では思春期ラブのドキドキ感やコメディとしての快活さを重視しており、“ベタさ”を順守しつつも程良い爽やかさや甘さでしっかり魅せるタイプ。
 とは言え、単行本タイトルが作風の傾向を如実に物語っており、寝取られ/寝取り系の作品を中心に登場人物達が背徳的な快楽の虜になっていく作品が過半数を占めています。
69d5d791.jpg性的な遊戯を重ねていた幼馴染のお姉さんがいつの間にか彼氏を作っていることが判明し、その性行為を目の当たりにすることになる短編「コイビトごっこ」(←参照 大好きなゆき姉が別の男に)、偶然互いの交際相手との性行為を露出セックスで見せ付け合うことになった兄妹がそれぞれの本当の“欲望”に気付く短編「My妹クライシス」など、既存の幸福な関係性を棄却してまで歪な性愛関係へのめり込んでいく切迫感や衝動性の描き方は実に見事。
古い男友達への友情に付け込まれて不倫セックスの快楽に蹂躙される人妻さんが、誠実な夫を裏切り続けることになる後悔と自責の念で涙する短編「フレンズ」が示す様に、この“変容”は必ずしも幸福なものでなく、時に辛さや痛み、そして歪みを内包するものであるため、読後にじわじわと苦い余韻を沁み込ませてくれる作品も目立ちます
 天真爛漫な従妹への愛情が終に一線を越えてしまう短編「スリーピングキューティ」の様に、ラブエロ系の作品においてもここらの欲望への抗し難さと、そこへの躊躇というアンビバレンツな感情の描き出し方をしており、題材そのものはシンプルであっても魅せ方が単調でないのは明暗の作劇双方に共通しています。
 ダーク&インモラル系の作品では相応の重苦しさがあり、特に序盤でお気楽ラブコメテイストを匂わせつつ淫靡な寝取られ系に鋭く切り返すといったタイプもあるため、読み手を多少選ぶのは確かですが、作品の方向性に関わらず人物描写の細かさで魅せる技巧派と評したいところ。

【スレンダー美少女から肉感ボディの人妻さんまで】
 女子高生級と思しき女の子も投入しつつ、雑誌のレギュレーションの問題もあって20歳前後~20代半ばの女子大生さんをメインとしつつそこに人妻ヒロインを加える陣容。もっとも、女子大生という設定でも幼げな可愛らしさのある美少女といった描かれ方をされていたりするので、お姉さんタイプよりかは美少女さんタイプが中心という印象。
 純真無垢でお兄ちゃん子な妹キャラクター、優しい性格で貞淑な人妻、素直になれない幼馴染などなど、割合に定番な設定を多用しつつ、無論、それらが性愛関係を通じて如何に変容していくかという流れにキャラクター描写の肝があるため、平凡さを感じさせません。余談ですが、方言ガールが二人ほど居まして、個人的にはニッコリ。
 肢体造形に関してはかなり多彩に投入されており、流石に純正ロリボディこそありませんが、スレンダーで並乳という細めのボディから、全身柔肉に覆われた巨乳&巨尻の完熟肉感ボディまで登場。
Distorted2.jpg並乳から巨乳までサイズに振れ幅はありつつも、先端に淡い色の乳首を頂く双球の柔らかさは共通しており、またむっちりと柔肉が詰まったヒップの描写もストレートなセックスアピールの形成に貢献しています(←参照 貧乳&デカ尻美少女とか、GREAT! 短編「ボコデコ」より)。それでいて肢体全体はしなやかに描き出すことが多く、体パーツの肉感を前面に出しつつもバランスの取れた美しさもまた目立つ肢体造形と言えます。
エロシーンになると顕著ですが、汗や涎に濡れる柔肌の温度感や淫液に濡れる唇や性器といった粘膜表現、艶っぽい瞳の表情など、丹念に細かい描写を添加することで肢体のエロティシズムを倍増させているのも美点でしょう。
 初単行本ながら絵柄は安定しており、作品の題材もあって華漫・失楽天系列らしい濃さ・重さを十分に織り込んだ画風ですが、垢抜けたオサレ感やキャッチーネスもあるため、作画密度を練り上げつつ絵があまりくどくならないのは大きな特長でしょう。

【快楽の熱気と陶酔に支配される濃密なセックス描写】
 シナリオ展開に性行為がしっかり組み込まれた作品が多く、十分な分量を濡れ場に割いて快楽に染め上げられてゆくヒロイン達の痴態をご提供という実用面で嬉しい構成。
b1164507.jpg エロ展開序盤は、ヒロインの性感帯を弄ったり、肉棒を頬張らせたりといった前戯の描写に相応の尺を持たせており、ここで理性や倫理の壁を喪失したヒロイン達がすっかり蕩けた表情で行為の更なる進展を希望することでエロシーンの熱気感や陶酔感をもう一段階引き上げます(←参照 この表情! 短編「リバースプレイ」より)。
 少年少女の嬉し恥ずかし初エッチにおける幸福感を出す作品もありますが、前述した通りに毒薬としての快楽に捕らわれ、それに中毒しながら抗しきれずに激しく求めあう様子をじっくり描き出しており、解放感と同時にある種の破滅の甘美さを感じさせるケースもあります。
それらの味付けは読み手の嗜好によって好悪が分かれるかもしれませんが、淫靡に濡れ光る粘膜を怒張で激しくかき回すアグレッシブさは濡れ場の熱気とリンクしており、動きの勢いを感じさせる抽送音と愛液に飛沫を撒き散らしながら抽送シーンを進行させます。
 ある程度は結合部見せ付け構図を重視しつつ、ワニマガジン系列では悪しき名物の黒棒複数本の修正を厭ってか、露骨に股間を見せ付ける構図をあまり重視せず、腰が打ちつけられて震えるヒップや揉まれたり弾んだりで柔らかく変形するバストといった描写や、快楽の仰け反り、悶えるしなやかな肢体でこそ魅せるエロ作画という印象。
1acdef8a.jpg 抑え切れなくなった快楽にぐしゃぐしゃに蕩けるヒロインの表情は、読み手の性欲中枢や支配欲を甚く刺激する要因であり、頭の中を真っ白にして言葉にならない喘ぎ声を洩らす状態になったヒロインの膣やアナルの内側を白濁液で満たす大ゴマフィニッシュは強烈な抜き所(←参照 短編「フレンズ」より)。なお、シナリオ展開の関係で、ぶっかけフィニッシュを選択するケースもしばしばありますが、これはこれで淫猥で、抜き所としての多彩さがあるのは嬉しい点です。

 初単行本ながら、シナリオ・エロの両面で技巧をしっかりと示す作品群であり、特に寝取られ系に関する好悪で評価は分かれるでしょうが、それぞれの作風にしっかりアジャストして、読ませかつ抜かせる作品構築は高く評価したいところ。
個人的には、可愛らしい従妹ちゃん(並乳ショート・ナチュラル誘惑系・方言娘とかどんだけ!)とラブラブエッチな短編「スリーピングプリティ」と、不義の快楽にずぶずぶとハマり込んで抜けられない人妻さんの痴態が悲しくもエロい短編「フレンズ」を特に推したい所存。

井雲くす『終夜セクソロジー』

WholeNightSexology.jpgTVアニメ版『Another』第12話(最終話)「Stand by oneself -死者-」を観ました。赤沢さんも修羅の道に入り込んで災厄の犠牲者になってしまいましたなぁ。ある意味では恒一を巡る三角関係でもありましたが・・・。
しかし、“死者”の正体にはヤラれたと思いました。原作・脚本の良さもさることながら、演出・音響の素晴らしさで最後まで魅せてくれたアニメでしたねぇ。

 さて本日は、井雲くす先生の初単行本『終夜セクソロジー』(コアマガジン)のへたレビューです。まぁ、この表紙絵のモッチモチのおぱーい、たまりませんねぇ(素の感想)。
肉感たっぷりボディの美少女・美女にたっぷりエロサービスをしてもらいながら童貞を奪って貰うという棚ボタテイスト満載の抜きツールとなっています。

WholeNightSexology1.jpg 収録作は、怪しげなバイトに合格したもののその仕事内容は研究に用いる精子の提供で、しかも美人なお姉さん2名が直に採集を!?な連作「Basement LABO」前後編+フルカラー後日談8P(←参照 痴女な研究者と恥ずかしがりの助手さんコンビ 同連作前編より)、お兄ちゃんのことが大好きなあまりその童貞を奪わんと兄を押し倒す妹ちゃんを描く連作「わたしのほしいもの」前後編。および読み切り形式の短編5作。なお、カバー裏のおまけ漫画(非エロ)はある意味必見でございます。
フルカラー作品を除き、1話・作当りのページ数は16~24P(平均21P強)と標準的なボリューム。軽快な読み心地と、ボリューミィなエロの満腹感を旨とする作品構築と言え、軽く読めてしっかり使える実用的な仕上がりを示しています。

【女性が主導権を握る棚ボタエッチの受動的幸福感】
 初期作では、少年少女の嬉し恥ずかし初エッチな青春ラブコメ(短編「あたしの勝ち!」)や、飼い猫が美少女に変身して!?といったファンタジー系のコメディ(短編「俺んちの猫がこんなに可愛いわけが・・・ある!)も存在しますが、近作における作品の主題は“棚ボタ的な童貞喪失”にあると言えるでしょう。
少年が美人コンビにたっぷり搾精される前述の連作「Basement LABO」や、エロ女教師さんが本性をむき出しにしてクラスの男性連中を喰いまくる短編「先生って呼びなさい」などはその典型的な例であり、特にヒロインのキャラクター設定が固まることがエロへの突入につながるため、導入パートにシナリオ展開をあまり設けないで短く畳むことを可能としています。
WholeNightSexology2.jpg また、これらの棚ボタ展開において、エロシーンの後半など一部を除けばヒロイン側に完全に主導権を握らせることが多く、思いがけないエロハプニングに戸惑う男性主人公達をある意味では圧倒する喜悦や興奮が彼女達の描写から沁み出ているのが特徴的でしょう(←参照 大好きなお兄ちゃんを可愛く恫喝 連作「わたしのほしいもの」後編より)。
その意味では、女性目線からの優位性が確立している作風が目立ち、男性を翻弄したい女性読者や受け身としての幸福感を味わいたい男性読者の願望をたっぷり叶えてくれる作風であると同時に、女性に対して優位に立ちたい男性読者にはやや不向きであるかもしれません。個人的には、コアマガジン時代の米倉けんご先生の作風をちょっと連想致しました。
 なお、恋愛関係を基軸とするシナリオもありますが、ギャフンオチでひっくり返したり(連作「わたしのほしいもの」など)、あくまで一時の戯れとして描いたりと(短編「引きこもりカウンセラー」)、恋愛ストーリーとしての甘さに浸れる作品はあまり多くありません。むしろ、カラッと明るく快楽全能主義を貫いている点が魅力でしょう。
 男性キャラクターの強い受動性やヒロイン達の頼もしさといった点が、近作では作風として固まっている感があり、メガストア系列らしい快活さ・オーソドックスさを有しつつ、適度に個性的であると評したいところ。

【もっちもちな巨乳&桃尻ボディの積極的ヒロインズ】
 連作「わたしのほしいもの」のヒロインの様に女子高生キャラも3名程登場していますが、残りは綺麗なお姉さんタイプな20代前半~後半程度と思しき美女達が主力。
 エッチ大好きな年上美人がその痴女っぷりを遺憾なく発揮して~というキャラクター描写も勿論用意されていますが、逆に大人しい娘さんや年下の妹が徐々にそのエロエロな正体を明らかにしてくれて~といったタイプも用意されています。
いずれにしても彼女達の積極性がシナリオとエロを牽引するのに対し、彼女達に翻弄されっぱなしな童貞男子達は少々頼りないものの、そこは彼らの喜びと戸惑いに意識をリンクさせてヒロイン達に身を委ねるのがおそらく正しい読み方でしょう。
f00369aa.jpg スレンダー寄りのタイプからたっぷりむちむちタイプまで体幹部の描写に多少の振れ幅はありますが、とは言え男性を包み込む包容力を感じさせる肉感ボディであることは共通しており、たっぷりとした巨乳や桃尻に十二分な存在感があるのが魅力(←参照 結合部見せ付けお姉さん 連作「Basement LABO」後編より)。
また、口腔内や女性器・アナル等、粘膜描写の質の高さも特筆すべきポイントであり、美少女のキュートネスや美人さんの色っぽさと合わさることで女体の官能性を増大させています。
 初単行本ということもあって、初期作と近作の絵柄には結構な質的な差が認められることには要留意。とは言え、表紙絵とほぼ完全互換のキャッチーなアニメ/エロゲー絵柄が過半数を占めているので、そこまで大きな減点材料というわけでもないでしょう。

【ねっとりぬるぬるな前戯描写とアグレッシブなピストン運動】
 前述した通りにシナリオパートをコンパクトに畳んでいる分、エロシーンの尺は十分に用意されており、ねちっこい前戯パートと前のめりに激走する抽送パートにバランス良く尺を配置。
 いわゆる“オネショタ”系とはやや異なり、ショタ少年の羞恥の表情といった要素には欠けるのですが、エロスイッチがオンになったヒロイン達が行為が進展するにつれ更にその性的興奮を高めていく様に濃密な陶酔感が存在しています。
WholeNightSexology4.jpg エロ描写において先ず特筆すべき点は、前戯パートのねっとりとした描写であり、肉棒にたっぷりと涎を塗して舌と唇でねぶったり、柔らかい乳肉に挟み込んだり(←参照 ダブルパイズリフェラ万歳 短編「彼女×2!」より)、口腔内の断面図描写を用いて肉棒全体が柔らかく熱い肉に包み込まれる様を描写したりと、秀逸な粘膜描写と液汁描写を絡めた口淫描写の淫靡さは正しく一級品。
ヒロインの肢体への愛撫等も投入しつつ、抽送パートに挿入すればすっかり淫蜜に濡れそぼった秘所やアナルで挿入してきたち○こを淫洞全体で締めつけており、ヒロイン達の性的快楽を更に高めていくと同時に野郎連中もその快楽に夢中にさせて双方腰を振り合うアグレッシブな描写へ移行
 目一杯押し広げられる媚肉の描写や、そこから奏でられるエロ擬音の多めの投入、ぐしゃぐしゃに蕩けたヒロインの表情付けなど、割合に標準的なエロ演出で押し通しつつ、画面構成や演出の量などで密度を重視した画作りが連発されているのが美点でしょう。また、ヒロインコンビとの3Pエッチや、乱交エロなど、複数の肉体が絡み合うシチュエーションなどでは、このエロの濃さが特に増している感もあります。
 前戯パートでヒロインのお口や顔面にねばっこい白濁液を振りかけるシーンを投入しつつ、アクメ絶叫を奏でるヒロインの膣の最奥に白濁液を注ぎ込むフィニッシュ(時々アナルフィニッシュ・ぶっかけも存在)を大ゴマでがっつり描き出しており、そこまでパワフルに進行したエロ展開の〆として盤石な描き方となっています。

 ヒロイン優位のエロシチュエーションは多少好みを分けるでしょうが、そこさえ除けば棚ボタ的な幸福感に脳髄を蕩けさせてひたすらパワフルなエロを楽しめるという優良抜きツールとなっています。
個人的には、たっぷりお肉のけしからんボディの妹さんに童貞&アナル童貞を献上させられる連作「わたしのほしいもの」と、引きこもりカウンセラーのお姉さんのエロエロカウンセリングを受ける短編「引きこもりカウンセラー」が特にお気に入りでございます。

シオマネキ『公然ワイセツ彼女』

OpenEroticSteady.jpg小山宙哉先生の『宇宙兄弟』第17巻(講談社)を読みました。パニック障害に苦しむ弟の背中を気負わずにそっと押す役割を果たしながら、いい所でカッコがつかないのは実にムッタらしいところ(笑
ムッタも含めた周りの善意の助けがあって終に一歩を踏み出したヒビトに、やはり周囲にある人間からの悪意が襲うという構図はなかなかに宇宙飛行士達の世界の厳しさを語っていますね。

 さて本日は、シオマネキ先生の『公然ワイセツ彼女』(一水社)のへたレビューです。なお、この作家さんの前単行本(初単行本)『突発性淫行症候群』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
スレンダー巨乳な美女・美少女と繰り広げる多彩なラブアフェアとアグレッシブなエロ描写とが楽しめる1冊となっています。

4e1583ea.jpg 収録作は、成立したカップルのそれぞれに片思いが敗れた少年少女がその心の傷をなめ合う様に肉体関係を持つことになる連作「コール マイ ネーム」前後編(←参照 対抗心なのか自棄なのかそれとも・・・ 同作前編より)、および読み切り形式の短編8作。
1話・作当りのページ数は16~20P(平均17P強)とやや控えめな部類。全体的にやや小粒という感はありますが、エロとシナリオのそれぞれの存在感がよく噛み合った作品構築の安定を感じさせます。

【コメディ系を基本としつつ話の引き出しが増加】
 前単行本がコメディ調の作品を主軸としており、今単行本でもその流れを引き継いでいると言えるものの、同時に作風には一定の広がりも示しています。
熟れた肉体を持て余す人妻さんの不倫セックスをインモラルな雰囲気で描き出す短編「匣の中の妻」や、コメディ要素よりも青春ラブストーリーとしての繊細さを重んじた連作「コール マイ ネーム」はその作風の広がりを物語る作品になっています。
着実にオーソドックスなまとめ方をした前者に対し、両者の“呼称”をキーファクターとして、本来望んでいたものの代替でしかなかった肉体関係が“本物”に変容していく様を男女それぞれの視点から描き出した後者は十二分の味わい深さを備えており、ラストシーンの繊細なドラマティシズムなどは白眉の出来。
OpenEroticSteady2.jpg もっとも、前述した通りに明るいコメディ系が中心ではあり、昭和な衣装の間抜けな泥棒さんを捕まえてみたり(←参照 満腹で寝ちゃいました☆ 短編「ドロボウガール」より)、ビーチで楽しく?羞恥プレイに励んでみたり(短編「書を捨て海に行こう!)、専門用語を交えつつ女医さんとラブエロ診察が描かれたりと(短編「Dr.ガール」)、漫画チックな楽しさ・賑やかさが楽しめます。
 今回の単行本を読んで新たに気付いたのですが、コメディ系にしろ、それ以外のタイプにしろ、台詞回しの上手さが特筆すべき点であり、感情表現として優れているものもあれば、台詞の応酬や突飛なフレーズの積み重ねでコメディとしてのリズムを形成しているものもあります。よって、割合に台詞をしっかり追う必要があり、それがページ数上の読み応えを生んでいる感があります。
 ギャフンオチにしたり、ほんのりダーク成分を香らせたり、微笑ましいハッピーエンドにまとめたりと、作品のラストは様々であり、作風の統一感や明確さとしてのインパクトに欠けるとも評し得ますが、同時に作劇の多彩さ、シンプルに過ぎない“含み”の面白さが生じてきているとも考えます。

【艶っぽさを感じさせるスレンダー巨乳な美女・美少女】
 連作「コール マイ ネーム」に登場する女の子の様に女子高生ヒロインも数名登場していますが、20歳前後~20代後半程度の成人女性が人数の上では主力であり、人妻キャラやOLさん、女医さんに珍しいところではフィギュア原型師といった設定が登場しています。
前述した台詞回しの面白さは作品のリズムを形成する要因であると同時に、キャラクターの魅力を生み出す要素でもあり、それらが個性的である分、ヒロインのキャラクター造形もテンプレ的なものにまとまることはなく、彼女達の意外性や個性を感じさせる描き方になっているのは◎。
OpenEroticSteady3.jpg おっぱいサイズに多少の振れ幅はあるものの、概ね巨乳のカテゴリーに入るサイズであり、そのもっちりとした質感はしっかり熟した大人ボディでも、思春期の瑞々しい肢体でも共通する要素(←参照 またこの表情との組み合わせが 短編「Dr.ガール」より)。程良く重量感を出しつつ、ニップルがツンと上を向いたロケット巨乳であると言え、スレンダーにまとまった肢体全体と併せて端正な美しさも感じさせます。
なお、作家さんのコダワリなのか、今単行本では一名除いて全ヒロインが黒髪の持ち主であり、その艶っぽい表現は魅力。また、股間の黒い茂みや唇と舌の口腔粘膜の描写、そして性器描写などの細かい体パーツのエロさで女体全体の艶っぽさを大きく増強させているのも特徴でしょう。
 絵柄全体の淡麗さを重視して、さっぱりと健康的な色香を持たせつつアニメ/エロゲー絵柄的なキャッチーさを有する、実に“美少女革命らしい”絵柄は、前単行本に比して完成度がかなり高まっており、良くも悪くも絵(特に描線)から濃さ・重さを抜いて視覚的にさっぱりと仕上げるようになった感があります。
短編「匣の中の妻」では、作品のほの暗い雰囲気に合わせて絵柄やキャラデザインに多少の変更を加えていますが、そういった意図的なタッチの変化を除けば絵柄自体は単行本を通して概ね安定していると言え、表紙絵との差異もあまり感じないでしょう。

【しなやかに動く女体のエロスを支えるエロ作画】
 そもそも各作品のページ数が多くないために、エロシーンがこってり長尺とは言い難いのですが、前戯パートかそれに準ずる描写での盛り上げと、抽送シーンでのガツガツとした勢いの双方にバランス良く尺を割り振る構築となっているのは○。
コメディ作品などでは、羞恥プレイやおっぱい弄りといったエロ描写にコミカル成分の存在感が強く、場合によっては体感的なボリューム感を更に減じる遠因ともなっていますが、その場合でも勢い任せにエロへと雪崩れ込んでいく勢いの良さは抽送パートにしっかりつながっているとも評し得ます。
 ヒロインの柔らか巨乳を揉んだり吸ったりといった愛撫や、お漏らしに羞恥プレイなどを投入して1回戦としてエロ展開を構築することもあれば、パイズリやフェラ、手コキ等でヒロインの美しい顔面や口の中を白く染めて1回目の射精パートを投じることもありますが、いずれにしてもヒロインの肢体のエロティックさや気持ちよさを強調する描き方になっています。
OpenEroticSteady4.jpg 特に派手な演出や斬新な描写と投入することはなく、性的快楽に高揚するヒロインの表情の官能性や肢体の艶めかしい動きでエロ描写を組み立てていますが、特に抽送パートで大ゴマを頻度高く切りだし、構図取りの妙によって絡み合う肢体の動きに十分なダイナミズムを与えているのが個人的にはエロ作画面における最大の魅力と捉えています(←参照 この手前に飛び出してくる様な構図は見事 短編「ラスカルラブ」より)。
意外に男女の肢体の密着感を重視する傾向にあるため、野郎の存在感を嫌う方には多少の減点材料となる可能性がありますが、ここぞの場面で投入する周囲案構図でヒロインの肢体や紅潮した顔が間近にあることを示す際に、この男女の肢体の密着感はそれなりに重要な要素。また、バスト&ヒップや、結合部の見せ付け構図など、女体描写は十分な量があるのは安心材料でしょう。
 美しい表情と肢体を快楽で蕩けさせながら迎える中出しフィニッシュ(連作後編ではアナル中出し)は、白濁液が勢いよく漏れ出す結合部をがっつり見せ付ける構図を大ゴマ~1Pフルで提示しており、そこまで長尺ではないながらも相応にタメがある分、抜き所としては一定の強力さを有しています。

 絵柄の安定感が増し、ヒロインの魅力がキャラクター的にもエロ的にも高まる一方で、作風に広がりが出てきた2冊目であり、確たる成長を物語る最新作。コミカルさやリリカルさ、ちょっとしたシリアスさやダークネスが複雑に絡み合うスタイルは派手さに欠けるものの面白いなと強く感じます。
個人的には、前後編で視点を変えて魅せた面白さとアンビバレンツな感情描写が素敵な連作「コール マイ ネーム」と、メガネ巨乳な美人医師とラブラブエッチな短編「Dr.ガール」が特にお気に入りでございます。

Low『発イク!ケロリズム』

DevelopingKeroism.jpgTVアニメ版『探偵オペラ ミルキィホームズ 第2幕』第12話(最終話)「アンリエットの帰還」を観ました。予想に反してバトル展開はなかったですが、導く者と導かれる者の信頼関係をダンスとして描いたのは新鮮でしたね。しかし、シャロの可愛らしさといったら!
大方の予想通りにトイズをまた失いましたが、それでもめげない4人が愛おしいところ。森との決着は3期か、はたまた劇場版か?楽しみにしたいですな!

 さて本日は、Low先生の『発イク!ケロリズム』(ジーウォーク)のへたレビューです。当ブログでは久しぶりの登場となりますが、前々単行本『秘密のハートマーク』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
思春期真っ盛りな少年少女達の欲望任せにセックスしまくりな日常を描く作品集となっています。

 収録作は読み切り形式の短編9作+描き下ろしの掌編1作(2P)。描き下ろし作品を除き、1作当りのページ数は16~24P(平均20P弱)と中の下クラスのボリュームで推移。
お話的な読み応えはほとんどありませんが、エロの分量は長尺で用意されており、また作劇の方向性がエロ重視な構築と密接に関係しているスタイルと言えます。

【読み手の羨望を呼び込む無邪気な“リア充”テイスト】
 この作家さんが得意とする少年少女のエロエロ日常劇が収録作の半数程度を占めつつ、残り約半数は「PLUM FE」を初出とするRPG的世界観のファンタジー作品が中心。
258471ab.jpg色々と特殊な短編「おじさんの詩」を例外としつつ、日常劇とファンタジー劇の両方の作品に共通するのは、溢れんばかりの好奇心と性欲でイチャ付き合いながら盛んにエッチしまくる少年少女達の描写となっています(←参照 ファンタジー世界でもイチャイチャ 短編「脱!女戦士」より)。
 カップルを描く作品においては、二人が性愛関係に至った過程などは大幅に省略しており、チャンスを見つけては親が留守の家やら公園のトイレの裏やら、学校やら別れ際の玄関やらでとにかくセックスに励む様子に、堪え切れない性欲と相手を独占したい感情が伺えるのが魅力でしょう。
 この描写からいわゆる“ハッピーロリータ”系の作風に分類することも可能であると思いますが、どちらかと言えば子供達の恋愛の微笑ましさではなく、“リア充”感を強烈に持たせるタイプであり、そのリア充的幸福感は、この年齢層で女の子とセックスしまくりであった諸氏を除く大半の読者にとって既に取り戻せないものである故に、ある種の“おいてけぼり感”を感じさせます。
寝取られテイストを意識した短編「となりのセンパイ」や、友人であるクラスメイトの男子に彼女さんとのセックスを見せ付ける短編「ないしょの体育倉庫」など、作中のカップル以外の第三者の意識を介入させる作品が目立つことも、作中の充実感への嫉妬や羨望を強調することにつながっており、それらが作品の雰囲気の快活さと混ざり合うことで独特の読書感を生み出しています。
 ファンタジー系にしろ日常系にしろ、ストーリーに展開というものがなく、ひたすらエッチという衝動性に溢れた作劇であり、話のオチもこれといって印象に残る要素に欠けますが、ギャフンオチで軽快にまとめていると評し得ます。

【大人になりかけボディの思春期ビッチガールズ】
 ファンタジー系の作品では20歳前後程度と思しきお姉さんキャラクター(短編「お姉さんはベロンベロン」)や、年齢不詳の妖精さん(短編「ラブラブフリーサイズ」)といったキャラクターも登場していますが、基本的には小○校高学年~中○生のローティーンキャラクターが登場。
思春期入りたてのヒロイン達は、いわゆる初心な性格としては描かれておらず、興味や恋心のままに活発にセックスを行い、少年達を受け止める無邪気な放埓さを有するキャラクターとして描かれています。よって、この年齢層にも関わらず処女ヒロインはほとんど登場していません。
DevelopingKeroism2.jpg 少女達を“ピュアな子供”ではなく、“大人になりかけている存在”として描く特徴は肢体造形面でも表れており、等身高めの肢体やぺたんこではなく小ぶりながらしっかり膨らんだ二次性徴期おっぱいや、股間にうっすら茂る陰毛、一本筋ではなくある程度開発されてビラビラがはみ出す秘所などが肢体造形面での特色でしょう(←参照 スク水の日焼け跡な小麦肌少女 短編「アツアツ準備体操」より)。
なお、手の平サイズの妖精さんやたっぷりとしたボリュームの巨乳を持つお姉さんなど、例外的なキャラクターも登場していますが、ロリプニ感は強くないながらもバストやヒップなどの局所的なプニプニ感がはっきりしているのは全女性キャラクターに共通しています。
 いわゆる萌え絵とは少々異なり、表情付け等に一癖あるリアルテイストを多少有することは、前述したリア充っぷりへの羨望を増す要因ですが、それでいて変に濃くならに割とすっきりした二次元絵柄の訴求層は狭くないでしょう。ただし、表紙絵の絵柄は彩色の影響なのか中身の絵柄と雰囲気が多少異なることには要留意。
DevelopingKeroism3.jpg なお、この作家さんの作風においては、やりたい盛りな少年達も重要な構成要素であり、猿の如くセックスに励みながらテンションが上がりまくった台詞を連呼(←参照 短編「発情期's☆」より)。ここらの台詞回しが、えらくストレートにヒロインの体の心地良さの説明と相手の独占を語るために、リア充感を大きく底上げしているのも面白いところです。

【飛び道具的な演出を多用するガツガツとしたエロ展開】
 とにかくカップルさんがヤリまくりという作品も相応の本数がある一方で、いわゆるオネショタ系である短編「お姉さんはベロンベロン」や妖精さんとの小人姦を描く短編「ラブラブフリーサイズ」、醜悪な中年男性達による美少女の集団テイスティング(お察し下さい)な短編「おじさんの詩」など、各作品での趣向は様々。
前述した寝取られエッチや、友人への見せ付けプレイに加え、性行為を自分達で撮影したり姿見で映してみたり、また青姦をやってみたりと、プレイ自体は前穴セックスで概ね固定されている一方で、性欲と好奇心の赴くままに色々とやってみようとする頼もしさがあります。
 なお、恋愛感情を介するセックスが大半であるものの、ラブラブエッチの甘さをあまり感じさせないタイプであると言え、フェラやセックスをとにかくお願いしたい少年と、それを受け入れることにも喜びを見出す少女達の満ち足りた関係の外部に、読者の立ち位置が置かれる印象があるのは前述の通り。
 前戯・抽送パートの双方において、ねっとりと舌を絡め合わせる描写や、愛液に濡れた秘所が柔軟に伸縮する様子など、淫猥な粘膜描写を前面に押し立ててエロ作画を構成しており、ガンガン腰を振る勢いにこれらのねばっこい官能性を織り交ぜてくるのが特長と言えます。
DevelopingKeroism4.jpgトロンとしたヒロインの表情など、オーソドックスな手法も用いつつ、演出面でかなりユニークな手法を多用するのもこの作家さんの特徴であり、卵巣まで描き込まれた透過図・断面図や、切れ切れの吐息や喘ぎ声の中に描き込まれるハートマーク、個性的な擬音などが各コマを彩ります(←参照 心臓の“ギュギュン❤”なんて擬音もユニーク 短編「となりのセンパイ」より)。慣れ親しんでいる読者にとっては、“これがなきゃ!”という魅力であると共に初めて読む方には奇異に映る可能性もあるため、評価を分けがちな要素ではあるでしょう。
 勢い任せの展開の様で、実は1回戦をじっくりと描くエロ展開であり、双方腰を振り撒くるピストン運動を描出した後、ヒロインの小さな子宮内を白濁液で満杯にする中出しフィニッシュを敢行しており、タメがある分強力な抜き所。彼女を気遣って稀に外出しフィニッシュを選択することもありますが、その際には胎内で卵子が残念がっているというこれまた個性的な描写が挟まれていたりします。

 絵柄のクセッ気やリア充の見せ付け感、エロ演出のオリジナリティー等、好みを分ける要素は多々ありますが、一度作品の持つ勢いに呑まれると強力な抜きツールとなってくれる1冊と言えます。
個人的には、遊びに来た女の子とプールに行く前に先ずはヤリまくりな短編「アツアツ準備体操」と、学校で神社で家でと兎に角セックスしまくりな二人を描く短編「発情期's☆」に、ぐぬぬ・・・と羨望の念を送りつつがっつり抜かせて頂きました。

蒟吉人『HONEY DIP 2nd LOVE』

HoneyDipSecond.jpg石川雅之先生の『もやしもん』第11巻(講談社)を読みました。今回は単行本丸々1冊、農大のミスコン話ですが、武藤さん敗れたり!まぁ、普段の素行が・・・って感じではありますが(笑
個人的には、小坂さん派でした。だって、ベリーショートヘア巨乳とか最高じゃないですか!“恥ずかしいです”発言も萌えました!あと、アニメの2期も非常に楽しみですねぇ。

 さて本日は、蒟吉人先生の『HONEY DIP 2nd LOVE』(一水社)のへたレビューです。なお、先生の前単行本『Bitch Trap』(富士美出版)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
共にハイテンションに駆け抜けるお馬鹿ギャグエロ展開と巨乳美女達とのハードコアファックが痛快な1冊となっています。

HoneyDipSecond1.jpg 収録作は、乳への執念だけは凄まじい外道勇者御一行がラミアの娘やら天使様やらを欲望任せにガンガン手籠めにしてセックスライフを満喫な中編「勇者三匹の冒険」シリーズ第2話~第5話(←参照 ド外道ながら一応勇者なので天使の光属性は効きません 同中編第3話より)、家庭教師先の少年と関係を持つ人妻さんがガード激甘でその他の男性達ともなし崩し的にセックスに雪崩れ込む「カヤ姉」シリーズ第2~5話、および短編2作。
なお、両シリーズおよび短編「BUST SHOT HONEY セカンドショット」は、前々単行本(初単行本)『HONEY・DIP』(メディアックス)に収録された作品群の続きであり、該当単行本を読んでおくと楽しみが増します。もっとも、作者自ら“(前々単行本を)読んでなくてもさほど問題ないです”と記している様に、話のつながりは然程強くないので、今単行本から読んでも十分に面白くなっています。
 1話・作当りのページ数は10~24P(平均19P)と幅はありつつ、やや控えめな部類。もっとも、続編が多いことから単発的ではなく、広がりのある作品らしい読み応えがありますし、アグレッシブなエロにも十分な存在感がある良質な構築を示しています。

【漫画チックな楽しさが嬉しいギャグエロ漫画】
 作風的には、旧世紀の香りを豊潤に含ませるギャグエロ系であり、RPG的世界観やら戦国ものやら似非ウェスタンやらを絡めつつ、漫画的な面白さをしっかり追求するタイプ。
HoneyDipSecond2.jpg「カヤ姉」シリーズを除けば、いわゆる“戦闘ヒロイン”ものに分類することも不可能ではありませんが、エロ必殺技を駆使する美女ガンマンやら(←参照 前作の乳揺れコッキングに続く新必殺技! 短編「BUST SHOT HONEY セカンドショット」より)、お酒+αでずば抜けた戦闘力を誇る姫武者など、それらのキャラ属性もハチャメチャなギャグ展開に寄与する要素となっています。
 ド外道な勇者がおっぱい目当てで助けたラミアさんや前作で凌辱されたブラックナイトさんを好き勝手にエッチしまくる「勇者三匹の冒険」シリーズや、前回の主人公の少年だけに飽き足らず夫以外の様々な男性にレイプされる「カヤ姉」シリーズなど、凌辱エロや寝取られ展開を含む作品が大半を占めますが、ギャグの勢いの中で魅せるスタイルである故に背徳感をある程度は担保つつも悲愴感は皆無。
 この作風において“エロさえあれば後は好き放題”という面白さを強く感じさせており、ここが管理人のいうところの“旧世紀のエロ漫画っぽさ”という部分。この方法論において、抜き特化の作品構築と言い難い一方で、同時に作品の面白さとエロの趣向が密接に関係しているのは間違いなく美点でもあります。
また、「勇者三匹の冒険」シリーズでは、色々と憐れなブラックナイトさんの過去を掘り下げたり、第1話に相当する前作では完全な脇役であった女僧侶さんにスポットを当てるなど、単にギャグの勢いで押し通すのではなく、作品の奥行きを広く取ってシリーズものとしてしっかり楽しませる作劇の技量はなかなかに心憎いところ。
 ストーリー性が強いスタイルではないものの、これからもお話をドンドン広げることが可能な魅力を各作品が有しており、男性キャラを含めた登場人物の魅力とお馬鹿で賑やかな雰囲気が終始ブレないのが実に素敵でございます。

【柔らかさと弾力感をたっぷり感じさせる美巨乳の魅力】
 子持ちで人妻で家庭教師のバイト中なカヤ姉(24)は年齢が明示されていますが、人外さんやら女ガンマンやらなファンタジーヒロインが多いため年齢推定は困難。もっとも、見た目的にはハイティーン~20歳前後の美人さんといったタイプの女性キャラクターで占められています。
ガード激甘なカヤ姉や、凛々しい様で色々抜けてる女ガンマン・ハニー、生真面目でツンデレ気味なブラックナイトさんに純真無垢なラミアさん等、ある程度キャッチーなキャラクター属性を設けつつも、属性単体と魅力というよりもドタバタとしたギャグ展開の中でキャラクターの面白さを輝かせるタイプと言えます。
 また、揃いも揃ってエロ欲求に忠実すぎる野郎連中は、ショタ少年を除けば醜悪な容姿と外道な言動を示していますが、ヒロイン達の美しさとの対比を形成しつつ、不快感よりもギャグの賑やかさに大きく貢献しています。また、「勇者三匹の冒険」シリーズの勇者を筆頭に、どことなく憎めない魅力があるのも○。
HoneyDipSecond3.jpg 帯に大きく“おっぱい”とある様に、柔らかお肉がたっぷり詰まった美巨乳を装備させたヒロインで占められており、ほんのり重力に屈しつつもぷるぷる弾力をしっかり感じさせるおっぱいの存在感は十二分(←参照 お子さんがいて母乳が出ます 「カヤ姉」シリーズ第2話「ブルマ姉」より)。加えて、野郎連中におっぱい星人が多いこともバストのエロ的活躍を増加させる要因となっています。
このおっぱいの存在感に加えて、お尻はやはり肉感的に描きつつも、キュッとしまったウェストやすらりと伸びる四肢がボディデザインの特徴であり、肉感重視というよりかは肢体全体の均整さを重んじるモデル体型となっています。そこらで女体の美しさを明確に示しつつ、ぷっくりとした乳首やぬめっとした質感の女性器描写に程良く生々しいエロスがあるのも実用性を強化。
 多少オールドスクール寄りながらも十分にキャッチーな漫画絵柄そのものは初単行本からほぼ完成していたと言えますが、近作では描線のすっきり感や作画密度を高めに保ちながら濃くなり過ぎない細部の調節が目立ってきており、全体的に垢抜けた感が多少あります。

【量的不足感もあるも勢いのある作画・演出で魅せるエロシーン】
 “エッチな描写”も含めればエロの分量は相応にあるものの、特にエロ展開序盤ではギャグとエロを明瞭に分けないため、抜きに集中できる尺は体感的にそれほど長くない印象。また、作品によって分量自体にも振れ幅が認められます。
 そのため、前述した通りに抜きツールとして強固な構成とは評し難いのですが、前述した肢体描写のエロティックさと、凌辱風味や寝取られテイストを絡めて美女をエロに引き込む嗜虐性で実用性を担保しています。
また、野郎連中にとかく“迷い”がないため、ヒロインの美巨乳を舌や指で弄りまくり、肉壺をち○こでガンガン突きまくる展開に十分な勢いの良さを感じさせるのも、エロのパワフルさに拍車をかけています。このため、野郎キャラや彼らの素敵に下種な台詞に存在感があり、読み手の嗜好によっては好みを分けるでしょう。
HoneyDipSecond4.jpg たっぷりおっぱいの乳揺れや、えげつない結合部見せ付け構図を用いつつ、あまり過剰なエロ演出は用いることなく、快楽に悶え仰け反る女体全体の描写や、快楽に困惑と喜悦を浮かべる官能的な表情付けを演出の中核に据えています(←参照 中編「勇者三匹の冒険」シリーズ第2話より)。その一方で、視覚的に十分なアタックの強さがあるのは構図取りの良さや、肢体そのもののしっかりとしたエロさがある故でしょう。
 各シチュエーションに強く踏む込む訳ではないものの、コスプレHやふたなり美少女投入、アナル責め、羞恥系プレイや睡姦等、エロシチュエーションも様々です。とは言え、この点はドタバタギャグの面白さとの関連性がより深いとも評し得ます。
 基本的には1回戦仕様のエロ展開であり、美女の柔らかおっぱいや淫靡にうごめく淫洞の感触を味わいつつ大ゴマ~1Pフルの中出しフィニッシュへ突進。フィニッシュシーンでは透過図を絡め、最奥で白濁液を発射する挿入感の深さを強調する演出を多用するのも特徴となっています。

 現代的なエロ漫画で標準的な方法論からは多少外れていますが、それ故に面白い作風であり、エロ漫画のオールドファンには懐かしさを、新規層には新鮮さを感じさせてくれることでしょう。また、抑え気味の分量でもしっかり抜かせるエロ作画・エロ演出の確かさも高く評価したいところ。脂の乗った3冊目と評したいですな。
管理人は、おっぱいガンマン・ハニーさんが大好きなのですが、ラミア大好きっ漢として、またドタバタギャグエロの練り込み方の面白さを考慮して「勇者三匹の冒険」シリーズが最愛でございます。是非、これからも色々とシリーズ化して欲しいですね。お勧め!
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