2011年04月

TAKE『ラストプリズン』

LustPrison.jpgTVアニメ版『GOSICK -ゴシック-』第15話「二匹の怪物は心を通わせる」を観ました。“怪物”のうち、一人はリヴァイアサンのことでしょうが、もう一人はやはりヴィクトリカのことなのでしょうかねぇ。
物語として綴られる過去のエピソードの中に、ヴィクトリカが入り込んでいく描写が良かったですなぁ。あと、コーデリアお母さんが大層美人さんなので、そちらの出番も増えて欲しいものです。

さて本日は、TAKE先生の2冊目『ラストプリズン』(キルタイムコミュニケーション)のへたレビューです。初単行本はスルーしてしまったのですが、今回は実にむちむちな表紙絵にハートをキャッチされての購入となりました。
ヒロインのグラマラスボディをガツガツと攻め立てて白濁液塗れにする超強力な凌辱抜き物件となっております。

LustPrison1.jpg 収録作は、主人公と契約している元・淫魔にして上級魔族な使い魔さんが邪神復活を目論む教団に拉致されて~な中編「彷徨の魔人エリーシャ」前中後編(←参照 都合により少女形態のエリーシャさん 同作中編より)、人型戦闘兵器である“ドール”を生むことのできる女性がその独占を目論む集団に拉致られて~な連作「ディスアーム 姦獄のマリオネット」、および読み切り短編3作。
なお、中編や短編「アルテガ夜話 補巻」は同一世界観をベースとしており、前単行本の「オルテガ夜話」と話がリンクしているそうなので、前単行本を併せて読むのがベターでしょう。
1話・作当りのページ数は18~24P(平均21P弱)と標準的なボリューム。世界観をよく作り込んでいる分、シナリオ面の読み応えもあり、かつエロの強烈なこってり感があるため、お腹に貯まる1冊と言えましょう。

【存在の意義としての快楽とのせめぎ合い】
作風的には、キルタイム王道のファンタジー系凌辱エロであり、魔族やアンドロイド、格闘美少女といった戦闘ヒロインを敗北に追い込んで苛烈な凌辱という苦杯を舐めさせるシナリオワークで統一。
この流れにおいて、強いオリジナリティーとは言えないものの、彼女達の“存在の意義”が一つのテーマとなっていることがシナリオをきっちりと固めており、性の快楽を甘受してしまうことが、彼女達の役割に対する矜持や愛着を損傷させるものとして描かれていることが大きなポイントです。
使い魔としての主人への愛情(中編作)、戦闘兵器としてではなく人として在ることの願い(連作)、自分を愛してくれた人の娘を“番犬”として守ることに見出した価値(短編「ブレイズガーデン燐 蹂躙されし血統」)などの人間的美徳を、彼女達を性処理や子作りの“道具”として見る悪漢達の身勝手さが徐々に侵犯していく様はかなりダウナーであり、ヒロイン達のモノローグがその悲愴さに拍車をかけています。
6ac85f08.jpg ヒロイン達の抱く強い想いが、大切な人達にも認められることで力を取り戻し、悪を制するのか(←参照 ドールとして“壊れて”も人としては壊れていない 連作「ディスアーム 姦獄のマリオネット」後編より)、それとも守るべき相手さえも巻き込んで快楽の泥沼に引きずり込まれてしまうのかは作品によって異なりますが、いずれにしても適度な緊迫感を以てラストまで紡げているのは◎。
世界観やキャラクター設定の背景に関する説明を比較的多く描き込んでいることが、作品の読み応えを生んでいますが、読みのリズムをやや悪くしている感はあります。また、十分に作品世界やキャラの魅力を掘り下げられているとも言い難いケースもあるのは勿体ないと感じます。
後述するように、エロの猛烈なこってり感が印象として先行するため、シナリオ面の良さはあまり目立たないのですが、ファンタジーとしての設計が確実である故に、エロの魅力も輝いていると評しえます。

【むちむちな肉感が圧倒的なグラマラスボディ】
中編作の悪魔っ娘に、連作の戦闘用アンドロイドさん、短編「ジャスティスピーチ 正義の代償」に登場する戦隊モノ系統の正義の味方ヒロイン等、キルタイム系らしい戦闘美少女さんが勢揃い。
年齢不詳な人外さん達も含め、見た目上はハイティーン級~20代半ば程度と思しきヒロイン達ですが、そこは色々と便利なファンタジー作品であるため、中編作の悪魔さんは可愛らしいロリっ子に変身してくれるといった変化も可能となっています。
なお、戦闘ヒロインという設定もあって、勝気な性格設定のヒロインが大半を占めており、その精神的な強さを強烈な快楽と姦計を以て如何にへし折るかという点が、凌辱展開としての旨味になっています。
c0a7aed0.jpg この作家さんに関して特筆すべきなのは、その女体描写における圧倒的なムチムチ感であり、柔肉がたっぷりと詰まって柔肌がゴム鞠の如く張った巨乳・巨尻の存在感の物凄さがよく出ています(←参照 涎が伸びる様なども極めて淫靡 短編「アルテガ夜話 補巻」より)。それらを抱えこむ指等が柔肉に沈み込むことで、その感触をより強調しているのも嬉しい点。
ファンタジーであるということもあって、趣向に合わせた衣装をチョイスしていますが、肌にぴっちりとはりつく各種衣装が、性行為に揉みくちゃにされる際にはヒロインの柔肌に食い込んでいるのも地味に肢体の煽情性を高める要素となっています。
これらの肢体のムチムチ感は、どちらかと言えばアメコミにおける女体の描き方と近似したものがあり、絵柄的には山根正宏氏などを思わせるオールドスクールなエロゲ絵柄であって、ちょっと独特の絵柄と感じます。なお、デジタル作画への移行のためか、絵柄には多少の不安定感はあります。

【マッシブに激走する汁塗れでハードな集団凌辱】
エロシチュエーションに関しては集団凌辱一本槍というストロングスタイルであり、上述したグラマラスボディの穴と言う穴に剛直を激しく突き込む苛烈なレイプ描写が売り。
巨乳を活かしたパイズリや喉奥まで挿入するイマラチオといった行為もありますが、それらは前後の穴への抽送と同時並行的に描かれるものであり、あくまでヒロインの体を蹂躙する行為を軸にエロ展開を形成しています。
ヒロインの肉感豊かな肢体を作画面で前面に押し立てつつ、マッチョな野郎連中の肉体や怒張を絵作りにすっかりと活かしており、それらの筋力がヒロインの肢体を抑えつけ、揉みくちゃにするという描き方が凌辱としての暴力的なパワフルさを形成しているのも巧い点。
4421da54.jpg精液や涎、汗、更には乳首から分泌される謎母乳などの液汁描写をヒロインの肢体にたっぷりと塗すことで、肢体の官能性を更に押し上げるスタイルを徹底しており、それらの液汁が抽送の快楽と共にヒロインの心身を浸食しているかの様な印象もサディスティッさを大いに盛り上げます(←参照 乳房を握りしめる描き方にも注目 中編「彷徨の魔人エリーシャ」後編より)。
重量感と伴った乳揺れや、剛直の突き上げによる下腹部の膨張、大量の中出しによる擬似的なボテ腹化+本当のボテ腹化、四肢を掴みあげたりマングリ返しからさらに抑えつけたりといった無理なポージングなどの演出も、ヒロインの肢体に対する制圧感を高めています。
口腔内や、性器内に肉棒が深く侵入することを示す断面図を多用しつつ進行するハードなピストン運動は、中出し連発に大量ぶっかけを諸所に組み合わせた多回戦仕様であり、切れ目のないエロ展開が抜き所を多数形成しているのも抜き物件としての頼もしさを形成していて、実に使えます。

キルタイム系の凌辱エロの王道をしっかりと踏まえつつ、業界屈指の水準にあるエロのマッシブさを特長として輝かせているのは見事であり、1冊目を見送った己の不明を恥じるところであります。
個人的には、ムチムチボディとロリボディの両方を楽しめる悪魔っ子さんハード凌辱(でも逆転のハッピーエンド)な中編「彷徨の魔人エリーシャ」が最愛でございます。凌辱要素に抵抗がなければ大変お勧め!

山崎かな『ハメ頃しろくろり』

BlackWhiteRolita.jpgヤマザキマリ先生の『テルマエ・ロマエ』第3巻(エンターブレイン)を読みました。な、なんと、夏目漱石先生が我ら平たい顔族の皇帝だったなんて!?(誤解です)。
山賊すら改心?させて温泉街をつくってしまうルシウスさんですが、ここの所、政争に巻き込まれそうになっており、真面目な性格である分、心配ですな。まぁ、お風呂マジックが全てを解決してくれそうですけど。

 さて本日は、山崎かな先生の初単行本『ハメ頃しろくろり』(クロエ出版)のへたレビューです。ここのところ、ロリ成分欠乏症気味でしたので、真に沁みる1冊でございました。
それはともかく、ドSさんから純真ガールまでそれぞれにキュートなロリっ娘達とのキャッキャウフフが楽しめる作品集となっています。

BlackWhiteRolita1.jpg 収録作は、両親からのネグレクトに苦しむ妹に苛立ちをぶつける兄が、その妹の純粋な愛情に感化されてゆく連作「籠鳥の心音」前後編(←参照 縋る妹 同連作前編より)+描き下ろしエピローグ2P、および読み切り短編7作。
 描き下ろし作品を除き、1作当りのページ数は20~24P(平均22P弱)と標準的な分量で安定。エロシーンも含めてシナリオ展開のテンポが良く、読みやすさと満足感をちょうどよい塩梅でまとめている感があります。

【ほんのりダーク系から甘エロまで引き出しの多い作劇】
 短編「ふぁみはに!」や「昔も今も、これからも」など作品のように、比較的オーソドックスな作りのラブコメディ(ハッピーロリータ)を作風において一定の基盤としつつも、収録作の作風は割合に多様。
 例えば、性玩具のように扱われながらも、家族としての兄への信頼と愛情を貫いた妹さんが、自身をヒキコモリ状態から脱却させ、荒んでいた兄の心に優しさを回復させるく連作「籠鳥の心音」は、性愛を介した両者の“救済”を描くシリアス寄りの作風となっています。
 加えて、単に純粋で従順なロリキャラではなく、大人しい性格の仮面を剥がして年上の男性を性技を以て屈従させるSっ気の強い娘さんに話を牽引させたりと、単純な甘ロリ風味で固定しているわけではありません。
BlackWhiteRolita2.jpg セックスへの導入に対して、男女いずれかの側が強行する傾向があることが、多少のダークさを醸し出していますが、決して暗い方向に強く踏み込むことはなく、恋と性に関係した人物がささやかな幸福を得ることを示すラストシーンの後味の良さは真に良質(←参照 二人の影 短編「隣りの日向」より)。
 シナリオワークを前面に出すタイプではなく、エロシーンも含めたテンポの良い展開を旨としている作劇であるため、シナリオ面に過度な期待をするのは避けるべきでしょうが、ギャグにしろ感情描写にしろ、ワンポイントでの投入が作品全体を引き締めている感があります。
 逆に言うと“器用貧乏”に陥る可能性があるものの、甘ロリ・コメディ・純愛系、いずれの方向において特性を発揮されるかは今後の作品を追う際に楽しみな点であると感じます。

【ぺたんこお胸とぷにぷにお股なちんまいアリス達】
 ヒロイン陣はいずれもちんまい貧乳ボディの持ち主で統一されていますが、ランドセルガールや中○生さんに加えて、女子高生さんや20歳オーバーのお姉さんまで登場しており、ょぅじょから合法ロリさんまでという、狭いんだか広いんだかな陣容となっています。
BlackWhiteRolita3.jpg 年齢層が広めとは言え、イカ腹気味の寸胴ボディに華奢な四肢、ぺたんこ~ほんのり膨らみかけの旨にぷにぷにとした恥丘を走る一本筋と(←参照 妹さんがお風呂場なう 短編「ふぁみはに!」より)、ロリ的要素を詰め込んだミニマムボディは統一されており、読者諸氏の背徳感を大いに刺激してくれること請け合いです。
 このロリボディに、もっさり気味の女児パンツや大きめのリボン、学校の制服などを組み合わせることで、彼女達の幼さ・少女性を強調するキャラデザインになっているのも○。
上述した様に、ヒロインのキャラクター性が作品の方向性を強く決定している感があり、無邪気なピュアガールから男性を手玉にとる幼きドミナ、愛情と献身に生きるオドオド娘さんなど、多彩なキャラ属性を揃えていることも今単行本の強みでしょう。
 描線の濃淡に多少の振れ幅が感じられますが、初単行本としては絵柄の安定感はかなり高く、程良いあざとさを有する萌え系絵柄はロリっ子達のキュートネスをしっかりと高めています。
 余談に近いですが、ヒロイン陣の姓名は栃木県の市町村名(平成の大合併以前のものも含む)に由来しており、カバー裏ではその由来について土地柄との関連などの説明が為されています。

【ロリっ子を強烈な快楽に追い込むトリップ感満載のエロ】
 エロ展開をシナリオ展開に適切に組み込んでいる分、キュートなニンフェット達の小さなボディを内から外から味わうエロシーンは、十分なボリューム感を有しています。
 すべすべ&ぷにぷになロリボディを愛撫する行為は作品によって量的な差異が存在するものの、前戯パートにおけるプレイは多彩であり、献身的なご奉仕フェラもあれば騙されての無邪気なぺろぺろ、Sっ気ガールズによる余裕たっぷりな表情での足コキ等、エロの趣向に合わせて行為が複数組み合わされています。
 この前戯パートに尺を長めに取る分、抽送パートが多少短めになるケースもありますが、完全にスイッチが入って蕩けたり妖しく微笑んだりなヒロイン達に挿入すれば、男性側の理性が吹っ飛んで奥へ奥へと怒張を捻じ込もうとするパワフルな抽送パートへと移行。
cb39d343.jpg 小さな膣の最奥にまで達し、時には子宮口にまで侵入する肉棒を断面図・透過図等で強調しつつ、涙と涎をダラダラ流しながら頭部をがくがくと揺らして舌っ足らずあエロ台詞を連呼するヒロインの痴態を叩き込んでおり、一種のトリップ感を形成しているのが強みと言えるでしょう(←参照 この蕩け顔のエロイこと 短編「ぷりーず☆てぃーち」より)。
 なお、擬音の効果的な使い方で画面の密度を上げることに加えて、粘膜描写も良質であり、淫蜜や唾液がねっとりと絡みつく男女の性器の描写は非常に煽情的。また、野郎の体を透明化させるなどの力技で、結合部見せ付け構図を重視するなど、現代的なエロ演出を的確に抑えているのは高く評価すべき点。
 この快楽描写の強烈さやガツガツとした腰使いもあって、甘味たっぷりのラブエロのみを望む方にはやや不向きとなる可能性がありますが、大ゴマ~1Pフルの中出しフィニッシュに至るまでパワフルな演出を機銃掃射の如く叩きだしつつ、ヒロインの可愛らしさをある程度維持できているバランス感覚は良好と感じます。

 例えば、坂崎ふれでぃ先生の登用など、エロのハードさを維持させつつも旧来の路線から変革を図ろうとしているコミック真激の“今”をよく表しており、個人的には非常に歓迎したい変化だと思っています。2冊目以降も大変楽しみですな。
 個人的には、普段は大人しくて優しい義理の妹が酔うとすっかりドSに~な短編「Drunk Morph F」と、魔法少女に憧れる純真無垢な少女を騙してHに持ち込むもラストはきっちり天罰招来な短編「ぷりーず☆てぃーち」が特にお気に入りでございます。

ほりとも『TENTACLE PLAY』

TentaclePlay.jpgtenkla先生の『ヨメイロちょいす』第5巻(秋田書店)を読みました。いやはや、相変わらず計算され尽したヒドさのある漫画でございます(誉め言葉)。
「とーさんの股間が札幌雪祭りに!」という凄まじい言語センスに痺れるところでありますが、その後の解決方法の“目の当てられなさ”(クドイ様ですが、誉めてます)も実に見事。この回、主人公がなかなかいいこと言ってますが、霞んでおります。

さて本日は、ほりとも先生の『TENTACLE PLAY』(キルタイムコミュニケーション)のへたレビューです。なお、先生の前単行本『テンタクルバージン』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
ファンタジーとしての面白さをエロ・キャラ造形の両面で活かした作品群が楽しめる1冊となっております。

TentaclePlay1.jpg収録作は、慈母の如き優しさと高い法力を持つ女性神官が愛の力でモンスター達を改心な短編「愛、届きますように」(←参照 相変わらず妙に人間くさい触手モンスター達)+描き下ろしのフルカラー掌編、および読み切り掌編・短編8作+各作品のおまけ後日談8本(それぞれ1P)。
なお、トカゲシッポ娘のシッポちゃんや、その身の中に淫魔を封印しているシスター・カーリーンさんなどは、前単行本から引き続き登場しているため、既刊を読んでいると楽しさが増します。
描き下ろし作品やフルカラー掌編を除き、1作当りのページ数は18or20P(平均18P強)と中の下クラスのボリュームで安定。エロ・シナリオ共に標準並みながらも、それぞれに適度な読み応えがあり、ページ数以上に満足感がある1冊と評し得ます。

【凌辱成分を持ちつつあくまでポジティブなファンタジー劇】

表紙絵で触手に拘束されてしまう神官・ナプテーヌさんが描かれていますが、ファンタジー世界の住人達のエロ活劇を割合に平和な雰囲気の中で描き出す作風であるため、ダークさは割合に希薄。
いわゆる触手凌辱的な展開が認められる作品の本数はそれなりに登場し、恥辱と快楽の挟間で蕩けていくヒロイン達を描くものの、神官の愛と信仰が正しく勝利する短編「愛、届きますように」のラストが示す様に、それらはあくまで人間的美徳によって乗り越えられる一時の受難に過ぎないものとなっています。
また、これに関しては偉大なる先達が存在するものの、触手怪物になってしまったお兄ちゃんとそれを献身的に介護する妹さんとのHという、“愛ある触手エロ”といった趣向も存在しており(短編「淫獣ウイルス注意報」)、キルタイム伝統のファンタジー凌辱の定型とは異なる路線を着実に歩んでいるのは高く評価したい点。
読み切り中心であることもあって、シナリオの作りそのものに特段の新規性はなく、1つ1つのエピソードは小粒ではあるのですが、それを補って余りあるのが、作品間のリンクの良さとそれに伴うファンタジー世界の広がりの楽しさです。
1075684a.jpgシスター・カーリーンの体内に封印される以前に人間界で暴れていた淫魔フェルナルを登場させ、二人の出会いと闘い、そして融合を描いた短編「淫魔皇女の城」(←参照 まだ余裕のフェルナル様)や、フェルナルが人間界に降魔した原因でもある魔界での権力闘争を描く短編「魔王ミルディア誕生」など、設定が作家側の方でしっかり作られているために作品世界に広がりが生まれており、単に状況設定のためだけのファンタジーになっていないのが◎。
終盤展開で話をやや急に動かし過ぎている感のある作品もありますが、全体的にかなりポジティブな雰囲気を有している分、ファンタジーとしての自由闊達さがよく生きているとも言えるでしょう。

【チアフルに動き回るファンタジー世界の住人達】
現代日本に近い舞台設定を持つ短編「淫獣ウイルス注意報」を除けば、剣と魔法的(RPG的)ファンタジー世界を描く作品群であるため、魔族や獣人族といった人外さんに加えて神官や魔法使いといった、ファンタジー世界の住人達が登場しています。
年齢不詳の人外ヒロイン達も含め、容姿の年齢設定的にはミドルティーン級のロリっ子タイプから20代半ば程度と思しきお姉さんまで登場しており、肢体造形やファンタジー的な衣装の多様さなどとも併せて、多彩なヒロイン造形が楽しめるのは嬉しい点。
c7759f33.jpgまた、各作品中におけるヒロイン達のキャラ立てが良好であり、正統派ツンデレのトカゲ娘さんやら、高飛車な性格を必死で抑えて子作りを頑張ろうとする獣人族のお姫様(←参照 素が出かかってますが奮闘中 短編「ケモノ族の花嫁」より)、天然ボケ気味ながらもその溢れる優しさと愛で魔物までも改心させる神官さん等々を、漫画チックにチアフルな魅せ方をしています。
一部並乳さんもおりますが、ちんまいロリ系ガールからすらりと背の伸びるお姉さんまで、柔らか巨乳とたっぷりヒップをお持ちのグラマラスボディの持ち主であり、丸みの強い描線が女体の肉感を高めているのがキャラデザイン面での長所。また、性器や乳首などの粘膜描写を含め、トーンワークがツヤツヤ感をかなり高める方向に働いているのも○。
なお、触手キャラ達が悪役から善人?寄りのタイプまでそれぞれ活き活きとしているのに対し、野郎キャラの存在感は敢えて抑えられている様子であり、濡れ場も含めてヒロインのキュートネスとエロさに意識が専念できるように設計されているのも特徴でしょう。
萌え絵柄系統のいい意味でのあざとさを備えている分、ヒロイン達のキュートネスをよく引き出す絵柄は、デジタル作画的な洗練さとは異なり、粗さや雑味が美点となるアナログ絵柄であり、上述したトーンワークも含めて細かく描き込んでいる密度の高さも長所となっています。

【ヒロインの肢体の肉感をよく活かしたエロ作画】
エロシーンの半数以上は、触手と美少女の絡みであり、そこにモンスターとの異種姦やフタナリ化した淫魔さんとのレズプレイといった趣向を絡めて来ます。
上述したヒロインの女体のむちむちとした肉感が、肢体全体に触手が絡みつくという触手エロの醍醐味とよくマッチしているのは、実用性を高める上で大きな美点であって、小ゴマでの局所アップの構図やインパクト重視の大ゴマなどの作画もこの魅力を下支え。
“シナリオは穏やかに、されどエロはハードに”という路線を取っているため、ラブラブHであれ凌辱エロであれ、ヒロインを羞恥と困惑の中に導きながら、それを快楽を以て上書きするという趣向は共通しており、触手責めという異常な性交の快楽に蕩けてゆく女性キャラ達の陶酔感を強く打ち出してきます。
TentaclePlay4.jpgヒロインのエロボディの全身を触手が這いまわり、各種性感帯を愛撫する前戯パートがねっとりとした描き方をされているのに対し、抽送パートに移行してからは触手の最奥までの突き込みの威力を強調する、アタックの強いエロ演出・画面構成を多用する傾向に変化(←参照 効果線によって下からの突き上げが強調される描き方 短編「見習い教師ミシュル」より)。
性器描写そのものに強い淫猥さは乏しいものの、この抽送パートにおいて透過図を武器としており、ヒロインの肉感豊かな肢体の描写をキープしつつ、アナルや性器、口腔の奥の方まで触手が侵入し、ピストン運動を繰り出す様を力強く描いています。なお、触手エロ以外でも、後ろの穴を活用する作品が多く、フィニッシュシーンの後には、アナルと秘所の両方から白濁液や淫蜜が零れおちる描写で、読み手の征服欲に追撃を仕掛けてきます。
多回戦仕様を基本としており、触手の粘液などのぶっかけ描写も頻度高く絡めつつ、1Pフルでダイナミックに描かれるフィニッシュシーンは、絶頂を迎えるヒロインのイキ顔と、精液を注ぎ込まれる肉穴をがっつり見せ付けるパワフルな構図をデフォルトとしており、そこまでのタメも含めて抜き所としてしっかり機能しています。

前単行本と関係する作品が今回も登場していることが示す通り、世界観の作り方やキャラ造形面におけるこの作家さんらしい魅力が良く出た3冊目であり、この路線を是非維持して頂きたい所存。
個人的には、2段構えのエロ展開で神官と淫魔の出会いと闘いを描く短編「淫魔皇女の城」と、帝国に嫁入りしたケモノ族のお姫様が大層キュートな短編「ケモノ族の花嫁」が特にお気に入りでございます。お勧め!

香吹茂之『この変態野郎!』

YouPervert.jpg幸村誠先生の『ヴィンランド・サガ』第10巻(講談社)を読みました。アシュラッドの「ぶら下げたまま登れ」という言葉が、彼もまた数多の人を殺めたことを考えれば、実に胸を打つ巻でしたな。
相変わらず飄々とした農場の警備役・蛇ですが、この人でも叶わない敵が農園の平和を脅かす日が来るのでしょうか。そして、その時に非暴力を誓ったトルフィンはどう行動するのでしょうかねぇ。楽しみです。

さて本日は、香吹茂之先生の初単行本『この変態野郎!』(ティーアイネット)の遅延へたレビューです。だいぶ長い間、本作のレビューを溜めてしまって面目ないです。
ドSな美女達が男を支配するという、退廃と陶酔の世界が紡がれる怪作となっております。

bf3c17cb.jpg収録作は、冷たい美貌を持つ権力者の娘さんが学校の男性教師を犯したり、お屋敷で美少年のペットを飼っていたりなシリーズ作「男とはドMと見つけたり」全3話(←参照 同シリーズ第2話より)、交通事故で入院し四肢が骨折で不自由になった少年とその少年を弄ぶナース達を描く連作「期間限定『芋虫』」「芋虫は羽化して蝶になる」、および読み切り短編「先輩とキミ」。
収録本数こそ多くないものの、1話・作当りのページ数は32~42P(平均35P弱)とTI系でも相当の大ボリュームを誇ります。どちらかと言えば、単純にエロの量的満足感で押しまくるタイプではあるのですが、作品世界に香る妖しい狂気が作品の読み応えを増しているとも感じます。

【エロ漫画における男性と女性の役割を反転させる怪奇の物語】

作劇面に関してはかなり特殊な部類と言え、いわゆるインモラルなSM劇として話が作られているかと言うと、そうではありません。
シリーズ作第2話「男とはドMと見つけたり2」において、お嬢様が「私はサディストではない。支配者である。」という旨を発現している様に、男性の肢体を痛めつけることが目的ではなく、快楽を以て男性を支配することがヒロイン達の目的になっています。
YouPervert2.jpg現代社会の男と女の立場を完全に入れ替えた設定で、夏祭りの夜の男女の初エッチを描く短編「先輩とキミ」(←参照 女性が立ちバックで男性を攻めるの図)などで顕著ですが、男性が快楽を以て女性を“支配する”というマチズモ的な構図をそのまま男女間で反転させたと評してもおそらく間違いないでしょう。
よって、一般的なエロ漫画において広範に認められる、性的快楽における男性の主導性が完全に破棄される空間が形成されているとも言え、読み手によって程度の差はあるでしょうが、男性にとって一種の居心地の悪さがあると言えます。
この居心地の悪さを甘受し、支配者たる女性達に屈することを良しとする、正しくドMの諸氏にとっては、全てをドミナに委ね得る天国が待っているとも言えます。
とは言え、登場する男性がその尊厳を全否定されることは決してなく、「男とはドMと見つけたり」第1~2話のラストでは、女性達に好き放題にされていた男性のしたたかさを描き出しています。この辺り、凌辱エロのラストにあるヒロインの大逆転エンドを、やはり男女で反転したものと捉えても面白いでしょう。

【妖しく微笑む麗しのドミナ達】
登場するヒロイン陣は、女子高生さんやナースに女医、校医やごく普通の若い女性等々多彩ですが、女性キャラを多人数投入する傾向にあり、女子高生の集団やナースの集団に(性的な意味で)揉みくちゃにされたりします。
必ずと男性キャラクターを攻める側に回る女性陣は、上述した通りに支配者としての側面が強く、例えば鞭を振るう女王様といった分かり易い“サディスト”としての描写を望むのは避けるべきかと思われます。
無論、男性を拘束し、男性器を弄って射精を何回も繰り返させ、後ろの穴をディルドーで掘ることに、嬉々として興じる彼女達の頼もしさには、一種のマゾヒスティックな感情が煽られるのは間違いありません。
YouPervert3.jpgハイティーン級の美少女も登場しますが、成人女性も含めて、女性的な可愛らしさは造形面にあまり含まれておらず、挑発的な瞳と妖しく光るリップが特徴的な表情からは蠱惑的な美しさと、性愛に対する余裕さを感じ取らせます(←参照 また、ボンテージの似合うこと 連作前編「期間限定『芋虫』」より)。
女性陣の体型的には、手頃サイズの巨乳も含めて全身に適度な肉感が施された女体となっており、上述した少々劇画的な表情付けとの相性は良いと感じます。
初単行本ながら絵柄の安定感はかなり高く、シャープな描線をまとめつつ、コントラストをはっきり付けた作画は、退廃的な雰囲気を下支えしつつ、なかなかに美麗。とは言え、アニメ/エロゲー絵柄のキャッチーネスとは、ある意味で正反対の方向を向いている絵柄ではあるので、好みは相当分かれると思います。

【男性の肢体を強烈な快楽を以て“犯す”エロシーン】
女性が男性を調教していく様子をシナリオの中軸としているため、性的行為を描くシーンで作品の大半が占められているため、エロのボリューム感は強固にあるタイプ。
YouPervert4.jpg作品の趣向から推察可能であると思いますが、種々の事情によって抵抗不能の状態に追い込まれた男性側が性愛の“支配者”たる女性達にレイプされるエロ展開であり、ラストまで男性側が主導権を握ることはありません。挿入したり、されたりといった交わり方は(←参照 一番下が男性 連作後編「芋虫は羽化して蝶になる」より)、少なくとも女性側にとっては一つの愛のカタチではあるのですが、相互の性癖への信頼関係に基づき、確たる様式美を持つSMではない故に、狂気性もまた感じさせるところ。
特殊な趣向であるため、エロ展開の組み立て方は“通常”の男女の性愛とはやや異なるものの、各種行為によって男性器を攻めたて、何発も射精させる前戯パートと、それでもなお強制的に奮い勃たされ、女性器に精を搾られると共に女性が装着したディルドーで菊門を貫かれる抽送パートという構成は、オーソドックスなエロ展開に形式上は近似してはいます。
なお、前立腺を刺激されて自らの意志の外で何発も射精させられたり、射精を封じるために尿道に栓をされたりと、男性読者ならば思わず股間を抑えたくなる様なプレイも頻発するため、過度の苦痛描写は存在しないとは言え、Mっ気がない方には精神的に苦痛となるエロ描写であることは要注意。
ヒロイン側が攻め手であることもあって、ある程度“余裕”を保つため、性的快楽の強烈さを表現するのはむしろ男性側となっており、女性の蕩け顔やエロ台詞の連発などはあまり描かれません。この点、あまりエロ演出に依存せず、上述した肢体の妖艶さ、かなりリアル寄りで過剰な淫猥さのある性器描写など、女体の直接的なエロスで煽情性を高めるスタイルとも言えるでしょう。
長尺であるため、どうしてもエロの密度の高さを維持し難い面があるものの、終盤では女性が自ら腰を使って男性を射精に導くことで中出し絶頂フィニッシュへと導いており、ここにおいて男女間での性的絶頂が終に一致を見る事になります。

管理人は、流石にそこまでM属性が強くはないため、エロ漫画作品としては非常に珍しいことに、本作では抜けなかったのですが、エロ漫画における男女の性的役割を軽々と転換させてみた力量には惚れこんでおり、何とも居心地の悪い性描写を含めて面白いものを読ませて頂いたと思っております。
個人的には、男性と女性の社会、恋愛、性行為における役割を反転させ、その中でごく当たり前の、しかして我々にとっては異常な恋愛セックスを描く短編「先輩とキミ」が最愛でございます。

如月群真『Sweethearts』

Sweethearts.jpgTVアニメ『花咲くいろは』第3話「ホビロン」を観ました。一体なんのこっちゃと思ったサブタイトルですが、観れば一応納得でございました。変に律義なツンデレ?民子さん可愛いよ民子さん。
緒花ちゃんの緊縛シーン(ただし不完全)には大層胸が熱くなりましたので、次回は菜子さんを是非にッ!次郎丸先生もなんだかんだで長逗留になりそうですしね。

さて本日は、如月群真先生の『Sweethearts』(コアマガジン)のへたレビューです。なお、先生の前単行本『舞FAVORITE』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
ご都合主義フルスロットルで爆走する棚ボタ式学園エロががっつりと味わえる1冊となっています。

Sweethearts1.jpg収録作は、特殊な性教育の一環と言われ、学園のアイドル二人とのセックスを出来ることになった主人公の流されっぷりを描くタイトル中編「Sweethearts」全4話(←参照 同中編第1話より)+描き下ろしの番外編10P、運動部と文化部が予算獲得のために鎬を削るミスコンにおいて候補者達が票獲得の為にエロ賄賂な連作「ミスコン狂想曲」前後編、および読み切り短編3作。
上述した描き下ろしの番外編を除き、1話・作当りのページ数は16~26P(平均23P強)と十分なボリューム。語り回しが多いために、意外にシナリオ的な読み応えもありつつ、基本的にはエロの量的飽和感で満足を生むタイプの1冊と言えましょう。

【良くも悪くもいつもの如月シナリオ】
この作家さんのシナリオワークについてとやかく論じるのは野暮であると重々承知はしていますが、今単行本においてもエロ漫画的ご都合主義を大量に投入した作風を堅持しつつ、今回はボーイ・ミーツ・ガールな学園モノで統一。
良くも悪くもコメディに逃げず、自身の恋愛感情と若い性欲に戸惑いを持ちながらも前向きに進もうとする姿を真摯に描いている分、ご都合主義感の悪い面が目立ちやすいのは初単行本以来、不変の悪癖とも言えるでしょう。
性教育の一環という名目が与えられることによって校内全男子が羨望する2大マドンナ(死語)を一人占めという、実にウハウハな設定で開始される中編作は、実習という名分と恋愛関係という実の間で葛藤する主人公を描いているものの、他のカップルが実習そっちのけで恋愛関係になっているため、シナリオ展開に不自然さを覚えるサブキャラ配置になっていたのは△。
Sweethearts2.jpgまた、中編作中でも言及されている通り、主人公の主人公の優柔不断さがシナリオのテンポの悪さに拍車をかけているのですが、その分ヒロインの積極性が引き出され、“棚から牡丹餅”が最初から最後まで徹底されているというのは、むしろ潔いとも感じます(←参照 安心の両手に花エンドへ 同中編最終第4話より)。
恋人にはなれないがセックスフレンドの境遇に主人公が納得してしまう短編「好奇心が止まらない」のラストが示す通り、基本的に野郎連中はヒロインの痴態を引き出すための装置以上の役割を担っておらず、その存在感の無さ故にヒロイン達の好意が読者によりダイレクトに伝わり易い感覚があるのも面白い点でしょう。
辛辣なことを言ってしまえば、シナリオ面で特に注目すべき点はないと個人的には思うのですが、ストーリーの介在すら拒絶した上でセックスの全能性が肯定されるという、一種不条理でさえある桃源郷を形成する術は流石の一言であって、実用性という側面に特化した中で、洗練さを保ちつつ、大胆に“何か”を切り捨てたスタイルと評したい所存。

【瑞々しい肢体の健康的な色香】
短編「DOKIDOKI交際チェッカー」では20代半ばと思しき、心優しき女性教諭が登場していますが、学園モノということもあってその他の作品では登場ヒロインは女子高生さんで固定。
短編作では一人ヒロイン制を選択していますが、連作や中編作など続きモノの形式においては多人数ヒロイン制を取ることに長けた作家さんであり、多彩なタイプの美少女達がそれぞれの痴態を見せ付けてくれると言うエロのゴージャス感を生み出しています。
上述した通り、シナリオが弱いためにヒロインのキャラクター性をあまり掘り下げることはなく、また漫画チックな喜怒哀楽の表現といったことも行わないため、ヒロイン陣のキャラとしての個性は弱いのですが、そこは元気なロリっ子に無邪気なお嬢様、妄想ジャンキーな委員長等、造形面と密接に関連する分かりいい属性を付加することで単調さを回避。
Sweethearts3.jpg中編作に1名貧乳娘がサブキャラとして登場しますが、その他のヒロインは適度なサイズの巨乳、程良く締まりつつ柔らかさのある桃尻、比較的等身高めでしなやかな体幹を備えるボディデザインで統一(←参照 着衣セックスの比率がかなり高いのも特徴 中編「Sweethearts」第4話より)。
艶やかな黒髪や、比較的写実寄りでコテコテのアニメ色が薄い表情作りなどがヒロインの肢体に健康的な瑞々しさを生み出しているのが、この作家さんの肢体表現の強い武器であり、エロシーンも含めて女体のしなやかさを生かすポージングがしっかりとキマっているのは見事。
4冊目ということもあって、絵柄は単行本通して安定。アニメ/エロゲー/漫画的な絵柄の中では、一種異色の絵柄であり必ずしも現代的なキャッチーネスとは一致しないのですが、肢体の瑞々しさが生む健康的な色香と、直接的なセックスアピールを両立できる稀有な絵柄でもあるでしょう。

【派手ではないが実に的確なエロ作画・演出】
如月群真作品においては、セックスはその非日常性を喪失している(もしくは、してゆく)事象であって、作中の諸所でひたすら連発されていくエロシーンの設け方は、良く言えば飽和感が強く、悪く言えばやや締まりのない印象。
これは、多人数ヒロイン制の作品において特によく目立つのですが、シチュエーションやヒロインを比較的短めの尺で次々と入れ替えていくスタイルによって端的に示されており、個々のシーンの濃密さやよりも、作品1話・1本単位でのエロの濃さを生み出すと言うかなり特殊な形式です。
Sweethearts4.jpg描き文字をほとんど使用せずに小さく目立たないフォントでエロ台詞を描写したり、構図において結合部描写をあまり重視しないスタイルは、上述した女体そのものの圧倒的な官能性を活かすスタイルと密接に関連しており(←参照 短編「好奇心が止まらない」より)、躍動感をある程度殺しながらもヒロインの肢体の身じろぎにエロティックさを感じさせるような描き方も◎。
また、アヘ顔や断面図といった演出もほとんど用いませんが、ヒロインの羞恥と陶酔を地味ながらも細やかに描きだす表情付けは小さくない長所であり、美少女達の整合性の取れた美しさを減衰させずに、官能性を積み上げていける能力も高く評価したい点。
上述した様なエロ展開であるため、射精シーンは多数設けられていますが、場合によってはそこまでのタメが少ないことには要留意。また、ぶっかけ・中出し混交型ではありますが、ヒロイン達の絶頂をある程度の強度を以て描きつつ、液汁描写に量を期待できるスタイルではありません。
エロシーンの実用性を高める上において、台詞回しや性器描写等でアタックの強いエロ演出を大量に持ち込んでくるスタイルを機関銃の連射に例えるならば、決して派手でも強烈でもないながら、的確かつ穏やかに煩悩へのクリティカルヒットを重ねてくるスタイルは、ボルトアクションライフルでの狙い撃ちといった例えが相応しいかと思います。

マンネリを感じないわけではないですが、ご都合主義のパワフルさ、そして意外に大人しい絵面ながらもかなりハイカロリーであるエロを、あまり意識させることなく読み手に飲み込ませることで、その脳髄を麻痺させるスタイルは凄まじいことであり、一種の職人芸によってのみ可能となることでしょう。
管理人も毎度シナリオ面にはあーだこーだ胡乱なことを言ってますが、今単行本においても中編作と連作「ミスコン狂想曲」の多人数Hにマイサンを大層酷使させて頂きました。
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