2010年12月

2010年私的ベスト20作

本年最後の更新、2010年マイベスト20作発表となります。お待たせを致しました。
なお、管理人が2010年に発売された成人向け新刊単行本(発売日はアマゾン準拠、新装版・アンソロジーは除く)の中で購入・読了した作品数は296作(内、未レビュー12作)。今年発売されたエロ漫画新刊が通常版などの重複を除いて590冊前後ですので、今年もおおよそ半数の作品は読んでいることになります。
今回のランキングに当っては、上半期ベスト10下半期ベスト10の結果を踏まえた上で、惜しくも選外となった作品も加えて38作品(上半期17冊・下半期21冊)をノミネートし、その中から再び選考を致しました。
毎年の繰り言となりますが、年間ベストに限って付けている順位は、僕の主観が強く働いたものですので、あくまで目安とお考え下さい。
また、順位の判断基準は、いつも通りに、“笑える”“抜ける”“インパクトがある”“泣ける”“コダワリが光る”などなど、様々な要素を含んだ僕にとっての“エロ漫画としての面白さ”です。

各作品の詳細なレビューはそれぞれのリンク先の個別記事、または上半期ベスト・下半期ベストの短評をご参照下さい。
当記事内では、雑感やランクインの理由等を記しておきます。
さて、前置きが長くなりましたが、僕が大変楽しませて頂いた愛する作品達を、第20位から発表です。

20位 ドバト『純愛以上レイプ未満』(オークス)
LittleRabits.jpg下半期ベスト10選外からの復活組。年内2冊の単行本を出すなど、新人作家らしいエネルギッシュな活躍を示しました。
作劇・作画の自由闊達な暴れ方からは、勢いの良さを感じさせつつ、何より“描くことの喜び”がひしひし伝わるのが素晴らしくランクイン。
原作付きではありながら、それ故に一層輝いたドバトイズムが真に痛快な1冊でした。→単行本レビュー

19位 赤月みゅうと『イノセント~少女メモリア~』(ティーアイネット)
InnocentMemoryOfGirl.jpg上半期ベスト10の惜しくも選外から復活。TIのMujinの既存カラーとは全く異なる作家性を持ちながら、この作家を受け入れたTI編集部にまずは拍手。
荒削りでありながらも、現実と幻想が入り混じる魅力的な世界観を備えた作家さんであり、“少女像”の描き方にも個性を感じさせます。
短編「流星ジェミニ」から受けた衝撃を、一人のエロ漫画愛好家として今後も忘れることはないでしょう。→単行本レビュー

18位 こけこっこ☆こま『ちるるぷれ』(久保書店)
ChillePlait.jpgキュートなロリっ子達を明暗様々なシナリオの中で魅せるこの作家さんの、なんと8年ぶりの新刊。
悪く言えば地味な「ぺたふぇち」的な雰囲気を強く保ちながら、その穏やかな叙情性の中に鋭さやフェティシズムがきらっと輝いているのが嬉しいところ。
同人活動主体という印象が強いですが、もちっと商業でもバリバリ描いて頂くと嬉しいなと。→単行本レビュー

17位 みやびつづる『母の哭く家』(ワニマガジン社)
HouseMamsCrying.jpg表題作の「母の啼く館」が叩き出した、哀しく重苦しい狂気のドラマが残す余韻はやはり強烈でランクイン。
お気楽コメディな「物影堂古書店」シリーズは読んでいて楽しかったのですが、この作家さんの持ち味が十全に出ていたかはやや疑問で、単行本としてのまとまりはやや悪かった印象もあるためこの順位。
誌面から肢体の熱や臭い、そしてそれを生み出す感情の奔流が立ち上ってくるかのような作画は相変わらず痺れます。→単行本レビュー

16位 新堂エル『晒し愛』(ティーアイネット)
LoveToOpen.jpg太平洋の彼方からやってきた大型新人による待望の初単行本であり、作家さんにとってもおそらく大きな飛躍となった1冊。
既存のハードコアエロ漫画における手法論を貪欲に取り込みつつ、そこに宿るエネルギー感の突き抜けぶりは凄まじく、見事に正面突破された印象が強くあります。
個人的には、同人で描いているねちっこい凌辱・寝取られ系を商業でもまとめてくれたら更に順位は高かったかなと思いますが、これはこれで素晴らしいのです。→単行本レビュー

15位 時原マサト『セレブラムの柩』(キルタイムコミュニケーション)
CoffinOfCerebrum.jpg“アシオミマサト”名義での『DREAM CHANNEL』(ティーアイネット)も名作でしたが、どちらかを選ぶならこちらに軍配を。
特徴的なゴシカルな絵柄を以て描くダークファンタジーは、この作家さんらしい話の練り方がしっかりと活かされており、一人の男の英雄譚へとスムーズにシフトチェンジしていく流れは見事。
人に作用する道具というギミックから、それに関わる人物の感情や性愛を描き出していくスタイルを確立しつつあり、今後に非常に期待が持てる作家さんでしょう。→単行本レビュー

14位 天竺浪人『凌鬼の果』(サン出版)
ArchaicAngelSecond.jpg悩んだ末に下半期惜しくも選外から復活してこの順位。とは言え、この長編作が描き下ろしを加えて完結を迎えたこと自体が大きな喜び。
登場人物の狂気を徐々に拡大させた前巻『凌鬼の刻』に比して、彼らの狂気を弱者のソレとして“矮小化”させた展開は、ドラマとしての凄みを減じたものの、光と闇に苦しんだ人間達の物語として納得の終焉。
実用性と直結するかは疑問の余地もあるが、漫画的というよりかは詩的な印象さえ受けるアナログ作画の表現力の高さは感動的。→単行本レビュー

13位 いのまる『いたずら専用 華比良生徒会長』(ティーアイネット)
StudentCouncilPresidentHanahira.jpgツリ目の黒髪クール美少女を描かせたら業界屈指なこの作家さんの4冊目。困難と恥辱と快楽の中で、それでも決して壊れない女性の凛とした強さ・美しさは惚れ惚れする要素。
主人公の少年の扱いがやや微妙ではあったものの、互いに主導権を取り返そうとする緊迫感のある騙し合いバトルの緊迫感でグイグイ読ませたのは、この作家さんの長編構成力の成長を如実に示しています。
エロ描写に関して割合と武骨さがあるタイプながら、ヒロインの肢体の艶やかさが実に魅力的。個人的にはやっとこさ納得のランクインを出来て、勝手に喜んでいる次第。→単行本レビュー

12位 鈴木狂太郎『魔法教えました!!』(ヒット出版社)
WhatABeautifulWorld.jpgヒットが送り出した実力派新人群の中でも際立つ才能を持った作家さんという印象があり、前単行本から一気に作品世界を広げた今作は漫画的にも見事な1冊。
非常に強いアグレッションを持ったエロ描写が可能であり、実用性は言うまでもなく高い水準にあるのですが、それが作中で決して浮かないのはエロとシナリオのエネルギーが共に強いからでしょう。
一般紙にも進出を果たしたのは納得の実力であり、また作品構築のスタンスからも理解できますが、エロも是非描き続けて欲しい作家さん。→単行本レビュー

11位 エレクトさわる『PANDRA』(キルタイムコミュニケーション)
Pandra.jpg爆乳と白濁液とアヘ顔と白痴系エロ台詞の絨毯爆撃という芸風が全くブレることなく、この手の飽和感のあるエロ演出の現在を代表する作家さん。
今年は、キルタイム系での長編作に面白い作品が多かったのですが、作品世界の広がりや群像劇としての紡ぎ上げ方はその中でもトップクラスと評せるでしょう。
今単行本を読むことで、既刊を含めたこの作家さんの作品への評価が大きく変わったという意味でも、個人的には重要な1冊であり、話の続きへの期待もあってこの順位。→単行本レビュー

10位 藤ます『Sweet Lip』(コアマガジン)
SweetLip.jpg初単行本『Honey Syrup』(ワニマガジン社)も含め、ブレイクするべくしてブレイクした作家さんという印象があり、フェラの質・量の高さや絵柄の安定感は今単行本の方に軍配が上がります。
お口エロに関しては、絵の巧さや分量のたっぷり感も勿論高く評価していますが、的確な構図取りや粘膜・液汁描写の高質さと絵柄との組み合わせの塩梅など、職人気質な描き方をしていることそのものを個人的には高く評価。
シナリオ構築に関して難を残すものの、同時に作劇面の伸びしろも感じる単行本であり、今後の更なる成長にも期待を込めてこの順位。→単行本レビュー

9位 中年『年刊中年チャンプ 合併号』(マックス)
YearlyMiddleAgeChamp.jpgアホ娘達がドタバタと動き回る楽しいコメディタッチで描きながらも、その根幹はリリラルで心優しい少年少女の恋愛模様。
既刊3冊の内、そのスタイルが最も高質にまとまり、かつ淡く柔らかい絵柄の魅力が完成の域に達した単行本であったと言えましょう。派手さはないがしっかり使えるのも忘れてはいけない加点材料。
僕は、例え色々な困難があるのを分かった上で、この作家さんがいつの日にか復帰するのを待ち続けることが出来ると再認識した1冊でもあります。→単行本レビュー

8位 内々けやき『恋愛女子は前しか見ない!』(富士美出版)
WeLookOnlyForward.jpg昨年(年間8位)に引き続いて同位置にランクイン。前単行本の鋭さに比べると弱さもあるが、それでもストーリーテリングの巧さは相変わらずで納得のランクイン。
淡々と群像劇を描きながらも、その中で若者の生きる熱量が伝わり、前向きに進んでいく彼ら彼女らの日常が作品の終幕後にも続いていくことの、素直な喜びが印象的でした。
もっちりとした肢体描写の良さもよく目立ちました。一般誌にも進出を果たしており、この作家さんにとって2010年はこれまでの成長が生きた飛躍の年であったとも言えましょう。→単行本レビュー

7位 らっこ『えろかわびっっっち』(コアマガジン)
EroCuteBitches.jpg明るく楽しい巨乳ラブコメという作風を考えれば、クロエ出版からコアマガジンへの移籍は間違いなく正解で、その魅力をより広めるのに相応しい場を得た印象。
そのメガストア王道路線のありがちさを感じさせないのは、テンポの良い台詞の掛け合いや各種パロディ、展開の勢いの良さなどコメディとしての構築に作家自身の好み・コダワリがしっかりと輝いているからです。
華やかでキャッチーで、それでいて各体パーツの持つ生々しい煽情性が含有された絵柄・キャラデザも存分に発揮されており、ある種非常に痛快な1冊。→単行本レビュー

6位 東山翔『Japanese Preteen Suite』(茜新社)
JapanesePreteenGirl.jpgLOを代表する作家に成長したこの作家さんの3冊目は、2冊目と打って変って抜き重視の作品構成へ。
それでいて隠しきれないシナリオ構築の上手さや、オサレ感はユニークな魅力であり、漫画的なファンタジーを以外に介在させずに少女性愛をごく普通の日常であるかのように描き出すスタイルは独特。
個人的に好みなスタンスとはやや異なるのですが、それでも高く評価せずにはいられない魅力が作劇・作画共に詰まった1冊。参りました。→単行本レビュー

5位 みなすきぽぷり『スカートのままで』(ヒット出版社)
KeepWearingSkirt.jpg通称“黒ぽぷり”と“白ぽぷり”の二つの作風を持つ作家さんですが、今単行本は“白ぽぷり”としての傑作。
無慈悲なダークネスを作中でも描き出しながらも、それを克服する人間の優しさ・強さを高らかに謳い上げるシナリオは、慎ましい幸福感に包まれるラストが実に印象的。
短編「つゆもよう」は2010年屈指の傑作短編であり、改めて読み返してみてもウルッと来てしまいます。→単行本レビュー

4位 睦茸『あまみドコロ』(コアマガジン)

SoSweetSpot.jpg2010年屈指の良質甘エロラブコメディ。不思議少女というチョイス自体は平凡ではありますが、相互理解の幸福という恋愛描写における大切なテーマが忌憚なく練り込めているのが○。
また、おっぱいエロ漫画として見ても今年屈指の出来であり、お持ちの如き柔らかさと重量感がたっぷりと詰まったモチモチ巨乳はおっぱい星人の性欲中枢を直撃してきます。
キュートな絵柄でありながら、えげつない構図の使い方や意外と独特なコマ割りでぎっちり詰め込む画面構成なども実用性を高めている美点。読んで優しく使って嬉しい秀作。→単行本レビュー

3位 オイスター『人デ無シ乃宴』(一水社)
VeranstltungsraumeVonBrute.jpg個人的に大ファンと言うこともありますが、作品から放たれる凄みが全く変わらず、更に作画の質が未だに進化を続けていることもあって今年も高位にランクイン(2009年年間4位、2008年年間2位)。
長編作として正しくこの作家さんの集大成とも評し得る作品であり、ひたすらに重苦しく無慈悲な世界の中で人間の美徳と悪徳を鋭く切り出していくスタイルには息を呑みます。
初期作のブルータリティを取り戻し、かつそれを高まった表現力で叩きつける凌辱地獄は確実に読者を選ぶ一方で、万人の胸を等しく抉る威力を持ちます。流石の出来で文句なしにこの順位。→単行本レビュー

2位 岡田コウ『チュー学生日記』(ヒット出版社)
DairyOfJC.jpg鮮烈なデビューを果たした初単行本(2009年年間11位)からどういった方向へと進むのか興味深く見ていたのですが、割合にとんでもない方向に化けた新鋭ロリエロ作家の2冊目。
阿吽の正道的な漫画構築とは結構異なるスタンスでもある一方で、このストーリーの練られ方と人間の“欲望”の溢れ出る様なパワーをわざとらしくなく読み手に伝達する能力は驚嘆の域に達しています。
何か、物凄く張り詰めて描かれている印象も受ける一方で、陶酔感の溢れるエロも含めた訴求層の広さが確固として存在するのは商業作家としての成功の要因でしょう。正直、ここまで化けるとは思っていなかったので、評者としては完敗。→単行本レビュー

1位 ドリル汁『スペルマスター』(富士美出版)
SperMaster.jpg胡乱な表現ではありますが、エロ漫画馬鹿の、エロ漫画馬鹿による、エロ漫画馬鹿のための1冊。
コミカルに、熱血に、エロエロに、サディスティックに、能天気にと自由闊達・縦横無尽に登場人物が駆け巡るファンタジー長編はエロ漫画として非常に痛快です。
1位に選出することに賛否はあると思いますが、それでも読んだ時に「これが読みたかったんだ!」とガッツポーズで快哉を叫んだ身としては、選ばずにはいられなかった歴史に残る傑作でございます。→単行本レビュー

と、以上のような順位になりました。選外からの復活作も混在したことが示す通りに、例年にも増して選考の難しい年でありました。他にもお勧めしたい作品は本当に沢山あるのですが、選んだ20作品はどれもお気に入りで、レビュアーとして後悔は全くしていません。
個々の単行本レビューも参考にして、是非チェックしてみて下さいな。読者諸氏のエロ漫画ライフのちょっとした参考になれば、へたレビュアーとしては大変な喜びです。

まずは、今年読んだ全ての作品達とその作者さん、関係する編集・出版者の皆様に心よりの感謝を。
このブログは、恥ずかしながら僕のエロ漫画ジャンルへの愛情によって続いていますが、それを支えてくれるのは世に送り出された素晴らしいエロ漫画作品の数々によって生み出された愛情なんだと常に感謝しております。

このブログや記事を紹介して下さる全てのサイト様にも厚く御礼申し上げます。単行本レビューを積み重ねる以外に能がなく、今年は考察系の記事等が少なめであったのも反省しております。
これからもソースサイトとして精進して参ります。

そして、当ブログの読者諸氏にも敬意と感謝を。皆さまのエロ漫画への愛情と共に在ることは、評者として以前に、一人のエロ漫画愛好家として大変な喜びであります。
来年も読者諸氏の期待に少しでも応えられますよう、より鋭く、より論理的に、より面白く、そしてより愛情の詰まったレビューを描けますよう、不断の努力を続ける所存です。

都条例や出版社の倒産など、エロ漫画業界において色々と辛いことがあった2010年でしたが、それでも、それでも僕はエロ漫画が大好きなんだと改めて思える1年でもありました。

2011年も素敵な作品に沢山出会えることと、エロ漫画を愛する全ての人に幸せな一年であることを祈りまして
一エロ漫画愛好家 へどばん拝

エロ漫画私選10作(2010年下半期)

2010年も残すところ僅かとなりました。この時期になると毎年年間ベスト20に何を選出するかで悩んでおります(笑。
今回は上半期に引き続いて、2010年下半期の私選10作を挙げさせて頂きます。
年間ベストを書くならいらないのでは?と思われているのかもしれませんが、年間ベスト選出のためにいったん考えをまとめておきたいというのもありますし、何より僕にとっての一つのけじめでもあるのです。

本年7月から12月に発売された(アマゾンの発売日に準拠)エロ漫画新刊のうち、12月30日現在において僕が購入・読了したのは147冊(内、未レビュー3冊)となっております。
毎年のことではございますが、明日発表予定の年間ベスト20の方では順位を付けるのに対し、現段階ではまだ順位付けをしていません。
また、各作品の詳しいへたレビューは短評内のリンク先をご参照下さい。
それでは下半期の特にお気に入りな作品達を紹介させて頂きます!

藤ます『Sweet Lip』(コアマガジン)
SweetLip.jpg高質なアニメ/エロゲー絵柄で描かれる美少女・美女さんがそのお口でたっぷりねっとりお口ご奉仕な優良抜きツール。
作劇がやや設定任せなのは看過できない弱点ではあるものの、続きモノとして描いている場合には適度な面白さがあって今後に期待が持てます。
お口エロだけでなく、艶やかな肢体描写を活かしたセックス描写もまた抜き所として強烈。→単行本レビュー

鈴木狂太郎『魔法教えました!!』(ヒット出版社)
WhatABeautifulWorld.jpg初単行本から並々ならぬ実力を示していた作家さんではあるが、今単行本では高揚感のあるドラマ作りとパワフルなエロ構成とを更に改良。
現代的なキャッチーネスを色濃く有しながら、背徳感や攻撃性、しっとりとした叙情性など多彩なカラーを混ぜ込める作画の魅力も実に見事。
長編作も素晴らしかったですが、表現力の高さを如実に示した無声劇の短編「茜色!覗いていろ!」も文句なしに秀作。→単行本レビュー

いのまる『いたずら専用 華比良生徒会長』(ティーアイネット)
StudentCouncilPresidentHanahira.jpg着実に続きモノを描く実力を上げてきた作家さんの単行本フルの長編作。
真面目なクール美少女と卑劣な校長との静かに熱いバトルはしっかりとした緊迫感があり、その分ラストも爽快。
ラブエロから凌辱調教までエロも多彩であり、熱っぽさとハードさが共に在るエロ描写も実に煽情的。→単行本レビュー

西安『自慰支援委員会』(ワニマガジン社)
TheOnanieSupportingComittee.jpgベテランらしい巧さが光る作画・作劇の質の高さが相変わらず頼もしい作品集。
コンビニ誌掲載作としてのノリを順守しつつも、性愛のほの暗い面を淡麗に香らせる作品構築には味わい深さがあります。
アナログ作画でインパクト豊かに描き上げる肢体の量感、動きのダイナミズムの強さが美少女・美女の痴態を描く上での強固な魅力。→単行本レビュー

エレクトさわる『PANDRA』(キルタイムコミュニケーション)
Pandra.jpg凶悪なレベルで快楽への陶酔を描き込む濃厚エロ描写と重厚なファンタジードラマの構築が両立された長編作。
キルタイム系のファンタジー凌辱エロを代表する作家の一人でもありつつ、同社の長編作品の重視もまた体現する作家さんとなってきました。
定番のドロドロ白濁液の大量ぶっかけや、アヘ顔での隠語連発等、凄まじいドライブ感で読み手を圧倒するエロ描写は◎。→単行本レビュー

こけこっこ☆こま『ちるるぷれ』(久保書店)
ChillePlait.jpg少年少女達の性愛の在り様の幸福と不幸を巧みに描き分けた秀作短編集。
甘いラブエロ話もビターなシリアス作品も、共に押し付けがましくなくすっと心に入り込んでくる叙情性が実に見事です。
派手さ・激しさこそ乏しいものの、少女の儚げな肢体を実にエロティックに描き上げるエロ作画も嬉しいところ。→単行本レビュー

オイスター『人デ無シ乃宴』(一水社)
VeranstltungsraumeVonBrute.jpg“凌辱エロの帝王”最新刊は、最初期作から近作まで積み重ねてきた数多くの要素を盛り込んだ集大成的な長編作になっています。
ひたすらに破滅へと突き進んでいく中で示される人間の美徳、そしてそれすら泥沼へと飲み込んでいく人間の悪徳を容赦ない筆致で描き上げた屈指の名作。
絵柄にキャッチーさがかなり高まったこともあって、残酷絵巻な凌辱描写の凄みがより増した感させあります。→単行本レビュー

T.K-1『Fの誘惑』(茜新社)
TemptationOfF.jpgふたなりチ○コ曼荼羅な乱交ファックという非常にぶっ飛んだファンタジー作品集。
ふたなりエロとしてのドギツサもしっかりとありながら、漫画チックなファンタジー世界の中で生き生きとしている登場人物達が実に快活で素敵に映ります。
不思議で賑やかでエロエロな世界をワクワクドキドキしながら読めることが素直に嬉しい1冊と言えましょう。→単行本レビュー

ドリル汁『スペルマスター』(富士美出版)
SperMaster.jpg近年稀に見る熱血展開エロ漫画であり、時にオトボケコメディに、時に手に汗握る猛烈バトル展開へと自由闊達な作劇が痛快。
大量の液汁描写やハートマーク乱舞の白痴系エロ台詞などの飽和感のあるエロ演出で押しまくる濃厚ハードファックのエネルギー感も見事です。
漫画として読んで面白く、かつがっつり使える構築を為せる技量が大いに花開いた4冊目。→単行本レビュー

清水清『ミルクタンク症候群』(久保書店)
MilkTankSyndrome.jpgたぷんたぷんと柔らかい巨乳・爆乳の美女を描けば、未だに業界屈指の水準にある寡作のベテラン作家が約7年ぶりに世に送り出した最新刊。
不条理ギャグからSFもの、日常ドラマまで何でもござれの引き出しの多さと、エロ漫画がエロもある漫画であった時代の良さを保ち続けるスタイルが実に魅力的です。
私的な思い出補正が効いていることを否定はしませんが、それでもかつてのエロ漫画の手法論が現在にも通じる事を示したという意味で快哉を叫びたい1冊。→単行本レビュー

と、以上が下半期ベスト10です。
相変わらず、様々な作風・趣向の作品にバラけてはおりますが、まぁ、雑食派な僕らしい選出になったかなと自負しております。
どれも本当に楽しんだ作品でした。

なお、上半期ベスト10と今回の下半期ベスト10の作品、および双方の惜しくも選外な作品を含めて、現在38作を年間ベスト20選出にノミネートしております。
その中からのベスト20選出および順位付けに関しましては、現在絶賛難航中ではありますが、年末恒例?となっておりますので、しっかりと書きあげたい所存。

下半期に紹介した全ての作品とその作者様・出版者様、そして当ブログの読者諸氏に心よりの感謝と敬意を表して
一エロ漫画愛好家 へどばん拝

ぬきやまがいせい『いろ、ひめやかいろ』

ColorSecretColor.jpg冬コミ(C79)がとうとう始まりましたね。なお、委託先の情報等、僕の出す同人誌の情報を更新しておりますので、チェックしてみて下さい。
なお、3日目がメインなのですが、1日目に無駄話さんに委託した分は完売致しました。少部数とはいえ、会場45分後には既に完売ってどうゆうことですか・・。入手できなかった方、大変申し訳ありません。3日目での頒布か書店委託でお求め下さいませ。

さて本日は、ぬきやまがいせい先生の『いろ、ひめやかいろ』(コアマガジン)のへたレビューです。なお、先生の前単行本『ささやいて、あのことば』(ヒット出版社)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
日常の中のちょっとした非日常を様々な心象の中で柔らかく描きだすロリエロ作品集となっております。

収録作はいずれも読み切りで短編8作。巻頭には各作品のヒロインが揃うフルカラーイラスト2Pが収録されています。
1作当りのページ数は18~28P(平均24P)と、各短編が十分なボリュームを保有。表面的には淡白な語り回しでありつつ、広がりのある叙情性故に読み応えはあり、エロの量的満足感もしっかりしています。

【日常の中の非日常を彩る様々な色彩と想い】
前単行本の収録作を貫いていた一つのテーマが“言葉”であるのに対し、今単行本において各作品で登場する一つの主題はタイトル通りに“色”。
de5db9b2.jpg作劇スタイル自体は、主人公と少女の日常とその中にある性愛を肯定的に紡いでいくタイプであり、非常に大まかにくくってしまえばハッピーロリータ系統の作風ではあります(←参照 誘惑 短編「He's Frank」より)。
しかしながら、少女性愛の禁忌性を排除しつつも、決してコミカルさやラブエロの甘さで代替させているわけではなく、それぞれの登場人物達の世界を穏やかな叙情性に包み込んで淡々と紡ぎ出している印象を強く覚えます。
ColorSecretColor2.jpg描かれる日常の中で、非日常、特に登場人物達の想いや感情を密接に結びつく思い出や風景、空間を彩るのが前述した様々な色であり、徹底的に磨き込まれた金属製品の輝きの中に包まれる少女(短編「In Your Eyes」)、ブルーシートのテントの中で見る陽光の青(←参照 短編「Kind of Blue」より)、共に大切な思い出となる破瓜の血と赤い花が咲き乱れる花畑(短編「I Don't Like Monday」)などはその好例。
モノクロ絵で色彩をテーマにすることは相応に困難なことでもあるのですが、単純な色そのものよりも、心象として読み手に思い起こされる色彩とそれ故に可能となる登場人物達へのシンパシーこそが、この作家さんに独特な叙情性を生み出していると言えます。
この色彩の用い方や言葉遊びなども含め、オサレ感がある程度強い作劇であるのは間違いなく、悪く言えば“わざとらしさ”があるのですが、それが決して苦にならずにすんなり読み進められるのは嬉しいところ。

【ぺたんこお胸な思春期入りたてガールズ】
ランドセル級と思しきローティーンで固定されたヒロイン陣となっており、短編8作中5作は妹との近親セックスが描かれています。
とは言え、近所の娘さんだったり幼馴染であったりするので、皆さん主人公の男性を「お兄ちゃん」と呼んでくれるので、そこらのがツボに来る諸氏は要チェック。
頭部を小さめにして等身を高く取りながらも、全体のサイズは小さいという比較的リアル寄りの肢体造形となっており、思春期初期特有の肢体の華奢さが良く出たボディデザインが基本となっています。
ColorSecretColor3.jpg無論、皆さんぺたんこなお胸の持ち主であり、淫核や陰唇などの各パーツが未成熟なスジま○こ(下品ですいません)が走る鏡面仕様の股間、肉付きの弱いお尻等、ロリっぽさの強いボディデザインは読み手の背徳感を上手にくすぐってきます(←参照 法被ふんどしコスプレ 短編「Women in Uniform」より)。
絵柄自体に華やかさがあるタイプとは言い難いのですが、各種タイツやガーリッシュな私服、左上のコマを引用した短編ではマイクロビキニやウェイトレス姿なども登場しており、各種衣装はヒロインの肢体をよく彩っています。
細く淡い描線が特徴的で、そこに黒ベタやグレースケールを丁寧に被せてゆく絵柄はキャッチーさは強くなく、万人受けの難しい独特のクセや粗さがあるタイプですが、無論これは持ち味でもあって、同時に絵柄も作品間で安定しています。

【派手さ・激しさには欠けるが雰囲気が非常に良いエロシーン】
叙情派ではありつつ、エロに結構な分量が割かれており、絵柄が好みであるならば抜きツールとしても十分に頼れる構成となっています。
書き文字で表現される乱れた台詞や結合部アップの描出など、適度にアタックの強いエロ演出を介在させながらも、濃厚でハードなエロ描写とは異なる雰囲気を有しており、インパクトの強さよりかは雰囲気の良質さで官能性を生み出すタイプ。
また、比較的エロシーンのページ数が多いこともあって、エロ展開の組み立てに余裕があり、前戯パートにおいて男性側のクンニと少女側のフェラを両方盛りこむ等、投入する行為を増やしつつもそれぞれに十分な尺を設けられているのは嬉しい要素です。
ColorSecretColor4.jpg個人的に面白いと思うのは、エロシーンにおける少女達の台詞であり、ごく普通に説明的なエロ台詞として機能している場合もありつつ、彼女達の率直な感情が時に滲み出てくるかのような語りに味わい深さを感じます(←参照 磨かれた金属の鏡の中で 短編「In Your Eyes」より)。
そのことが実用性に直結するとは思いませんが、この台詞回し以外のエロ演出もよく練られているのは確かであり、ヒロインの肢体を濡らす各種液汁の表現や小さく散りばめられた各種擬音などが各コマの画の魅力を大きく高めているのは間違いないでしょう。
十分な尺でキツキツな秘所に抽送を繰り返した後に迎えるフィニッシュシーンは、アクメに歓喜の絶叫を上げるロリっ子の中に膣内射精な様子を1Pフルの結合部見せ付け構図で描いており、ここは流石にインパクトで勝負していると思わされる箇所となっています。

押し付けがましくなく、上質な叙情性と適度なオサレ感が魅力的な1冊であり、メガストア系列らしからぬ個性がよく発揮されていることには、コアマガの編集さんにも感謝したい所存。本レビューが2010年最後の単行本レビューとなりますが、こういった作品でトリを飾れたのは評者として大変嬉しいです。
個人的には、“青の中で溺れる”という台詞が非常に印象的な短編「Kind of Blue」と、キラキラと金属が輝く部屋の中でより一層輝く少女が素敵な短編「In Your Eyes」が特にお気に入りでございます。

三色網戸。『ピュアレッスン』

PureLesson.jpgえすのサカエ先生の『未来日記』第11巻(角川書店)を読みました。これまでの由乃に関する様々な謎が解明される巻となりますが、ある程度予想が付いたとはいえ、やはり衝撃の展開。
まちがいなく由乃の動機は“狂気”なんですが、相手と自己以外の全てを犠牲にすることを厭わないという在り方は、恋愛という感情の根幹でもあると僕は思うんですよね。

さて本日は、三色網戸。先生の『ピュアレッスン』(コアマガジン)のへたレビューです。先生の前単行本(初単行本)『恋みみ。』(エンジェル出版)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
もちもちたっぷりおっぱい装備のキュートヒロイン達と繰り広げるチアフルなラブコメが詰まった1冊となっています。

PureLesson1.jpg収録作は、潔癖症気味なのに精液の臭いには何故か反応してしまう元気娘と先輩のドタバタメイクラブな短編「特濃ミルクで荒療治っ」(←参照 くんかくんか)+フルカラーの描き下ろし後日談掌編6P、および独立した短編7作。
上述のフルカラー掌編は除き、1作当りのページ数は20~26P(平均24P弱)と標準かそれをやや上回るボリュームで安定。話としての読み応えは弱いですが、テンポ良い読書感があり、その中でアグレッシブなエロをたっぷり提供する構成と評せるでしょう。

【明るくハッピーなラブコメ・エロコメ】
エンジェル倶楽部からメガストアHやペンクラ山賊版へと活動の場を広げた作家さんですが、基本的な作風は変わらず、ヒロインのキュートネスとエロさを中核とする明るいラブコメ・エロコメ系で今単行本も統一。
aea5bf04.jpg主人公の少年への恋を手助けするためにヒロインの姉がエロ展開を引き起こして仲良く3Pエッチへ進行したり(短編「待てないシスター」)、クラスメイトで人気アイドルな女の子に勉強を教える代わりにエッチなお願いを聞いて貰ったり(←参照 冗談を素直に受け取るアイドルさん 短編「プライベートな放課後」より)と、ヒロイン側の熱情や欲望によって読み手と主人公を牽引するシナリオが中心になっています。
そのため、男女双方の感情が寄り添っていくという恋愛ドラマとしての旨味には欠ける傾向にありますが、ヒロイン達の性や恋に関するドキドキ感や、逆にそれらにまっしぐらなお馬鹿っぽさ(誉めてます)などがよく描出されているために、快活な快楽肯定主義が作品を貫いています。
また、盗撮を疑われた少年とそれを指弾する水泳部部長の美少女さんという組み合わせや(短編「茜色プール」)、真面目な風紀委員さんが没収したAVを観ているのがクラスメイトの男子にバレて~といった展開など(短編「風紀指導しちゃいますっ!」)、前単行本にあったダーク&インモラル系に進展してもおかしくない展開においても、明朗なラブコメ・エロコメを維持させる選択をしており、ここらはメガストア系列の誌風に的確にアジャストしてきたという印象。
終盤展開に至るまで、これといった特徴の無い平凡なストーリーではあるのですが、最後に恋も性もその手に掴んで、にっこりと微笑むヒロイン達の姿はなかなかに印象的であり、いずれの展開・性交も“彼女達のためのもの”という描き方が徹底されているのは幸福感の醸成に大きく貢献しています。
更に言えば、エロシーンへと移行させる導入パートにある、いい意味での無理矢理感はエロ漫画的なご都合主義で固めつつ、それをコメディ的なものに仕立てあげている技量にも好感が持てるところ。

【たっぷりもっちりな巨~爆乳が大変眼福】
今単行本の魅力の核でもあるラブリー&エロエロガールズは、短編「女教師達の午後」のセクハラ美人教師コンビを除き、ミドル~ハイティーン級の美少女さん達が勢揃い。
Sっ気のある姉貴や、お馬鹿なスポーツ少女、真面目で清楚な風紀委員さん、無表情な妹さんなどなど、ポピュラーなキャラ設定を多彩に用意しつつ、皆さん表現の仕方は様々ながらエロと恋に前向きなキャラ達であり、その欲望が作中で満たされていくことも肝要な部分でしょう。
表紙絵で主張されている通り、全ヒロインがたっぷりもっちりな巨乳の持ち主であり、柔肉がたっぷりと充填されたゴム鞠の如き弾力感はそのおっぱい描写の素晴らしい魅力になっています。
PureLesson3.jpgこのモチモチとした質感がおっぱい星人の性欲中枢を激しく刺激しつつ、丸みの強い描線が適度なデフォルメ感を示しながらも、ボリュームのある肉感もまた前面に出ている肢体全体の描写とのバランスもしっかりと図られているのは◎(←参照 無表情妹さんの愛情表現 短編「プレゼントは甘い身体」より)。
着衣エッチが主体であり、キャラ設定上制服着用でのエッチが多いですが、競泳水着や裸チョコがけ、更にはエロエロな星型ニップルシールやらエロビキニやらも登場して華やかさを増しています。
強い萌え色を含有しつつ、ストレートなエロさが比較的明確に練り込まれた二次元絵柄は、近作中心の収録と言うこともあり、表紙絵とほぼ完全互換で統一されているのも大きな加点材料です。

【エロエロに蕩ける肢体が魅力的な初エッチ】

前出した通り、エロシーンへとサクサクと雪崩れ込むため、そもそも十分に長尺の濡れ場ではありますが、ヒロイン達の肉感ボディとアグレッシブなエロ展開のおかげで体感的にもボリューム感たっぷり。
処女率がかなり高いために、破瓜の血も描かれる初エッチというパターンが多いですが、ヒロインの積極性の光る前戯パートと彼女達が快楽に蕩けていく抽送パートは共に強い陶酔感が溢れているのも、実用的読書に集中し易い要因でしょう。
また、エロ演出の過剰性ではなく、女性の肢体の質感を魅力的に描きだすことを煽情性の中核とするタイプと言え、各種体パーツのエロティックさを強調するコマを多数配置。
0b7263ee.jpg前戯パートであれば、マッスたっぷりの巨乳でち○こを包み込むパイズリ描写(←参照 短編「S→M」より)や唾液に塗れた舌の絡まり合うキス描写、抽送パートであれば剛直に疲れるプニプニとした肉厚の子宮口を描き込む断面図描写などがそのスタイルに該当し、中ゴマ主体で各コマの煽情性を量的に積み上げていくことで高い実用性を創出しています。
フェラやパイズリで1回目の射精シーンが投入された時点で、女の子達はすっかり上気した表情を示しており、抽送パートでは男性側が能動性を取り戻してガツガツと下半身を叩きつける展開によって、更に女の子達が快楽にメロメロになっていきます。舌足らずな台詞増しやトロンとして涙で濡れる瞳の表情などで、ヒロイン側の“満たされた”印象を的確に演出しているのも良いところ。
断面図や結合部見せ付け構図でパワフルなストロークを演出することで、子宮内にたっぷりと中出しを敢行するフィニッシュまで力走しており、中出し2連発や中出し後にぶっかけフィニッシュ追加といった多回戦仕様の締めとして十二分にインパクトのあるラストとなっています。

ヒロインの可愛らしさと、たっぷりもっちりな巨乳の質感の良さ、適量の甘さや幸福感と分かり易く明るいイージーさのある作劇がよく噛み合った優良抜きツールであり、巨乳美少女が大好きな諸氏には猛烈にプッシュしたい1冊。
どの作品もお気に入りですが、敢えて選ぶなら日焼け肌の水泳美少女さんの健康イヤラシボディが眩しい短編「茜色プール」と、臭いフェチであることが発覚した真面目ツンツンガールの子宮と全身にぶっかけ敢行で双方大満足な短編「特濃ミルクで荒療治っ」にて、愚息が大フィーバーとなっておりました。

前島龍『ゆめいろ半熟たまご』

DreamColorEgg.jpg中村光先生の『聖☆おにいさん』第6巻(講談社)を読みました。あぁ、きっとディオも弁財天さんが天上フェスに呼んでしまったでしょうねぇ・・・。
それはともかく二人の周囲の様々な人物?を含めて立川と世界は平和ですな。イエスの歌う「おふくろさん」≒「アヴェ・マリア」にはコーヒー吹きました(笑。確かにそれはそうだ!


さて本日は、前島龍先生の初単行本『ゆめいろ半熟たまご』(茜新社)のへたレビューです。しかし、最近編集のSちゃんさん大人気ですなぁ・・・(あとがき漫画・カバー裏参照のこと)。
それはともかく、最先端&超キャッチーな絵柄と高質なエロ作画が生む高い実用性を誇るハッピーロリータ作品集となっています。

収録作は全て読み切りで短編12作。フルカラー短編である「モデルのお仕事」(8P)を除き、1作当りのページ数は12~20P(平均19P弱)とボリューム感はさほど強くないタイプ。
シナリオから受ける印象の強弱には作品によって結構な振れ幅があるものの、エロシーンにページ数の大半を用いる構成は抜きツールとしての満足感を高めているのは間違いありません。

【イチャラブの激甘タイプからビターな余韻のシリアス系まで】
ふたなりアンソロを初出とする短編「ちん×ちん」は巨乳巨根なふたなりガールと貧乳細長ち○こなふたなりガールのラブイチャ模様と唯一趣向が異なりますが、他作品は性や恋に興味をギリギリ持ち始めたロリっ子達を描く作品で統一。
cc8b19b3.jpg棚ボタ的な展開で無邪気にエロエロなロリータ少女との恋とエッチを楽しむハッピーロリータ調の作劇を今単行本では概ね基本としており(←参照 教え子とチュッチュッ 短編「楽しい書道教室」より)、かつその恐ろしく“非日常的”な事象をさも日常であるかのようにベタとされる展開の中に落とし込む安定感は初単行本らしからぬ巧さでしょう。
その一方で、単に安易な作劇スタイルに安住していないことを示すのは、それらのハッピーロリータ作品の魅力の核となる、少女の美徳としての純粋性を他者に利用される“無思慮”として描く短編「美墨ちゃんのオトナ教室」などのダーク系の作品であり、話としての幸福な甘さが目立つ作風である故にそれらの苦さはよく引き立っています。
この短編作を除き、例えば騙しての凌辱エッチ的な展開(短編「第四種接近遭遇」)や少女を苛む強烈な疎外感とトラウマ(短編「保健室登校」)といった不穏当、暗い感情を描きだしつつ、それらは恋愛の幸福や少女達の純粋さの輝きによって救済されうるものとして描かれており、女の子達の幸せそうな様子で幕を引くラストはハートウォームであり、また爽快。
DreamColorEgg2.jpgとは言え、ここらの微ダーク系の投入、特に少女の暗い部分に踏み込む作品においては、人物に深みを持たせる上手さもある一方で、語り回しの足りなさ故に、ただ読み手の保護欲を掻き立てる“弱さ”の描出に留まっているようにも見えてしまう可能性があり(←参照 トラウマに苦しむ少女 短編「保健室登校」より)、そう受け取った場合には他作品の甘さも含めた需要のしやすさが味気ないものに反転させる危険性を秘めていると個人的には感じます。
他者での作風を鑑みるに、複数の作品に注入されるダークネスはそのような保護欲発生装置として用いていないのは確実だと思うのですが、ここらはそのような作家性を持ちながらもLOという雑誌においてキャッチーなハッピーロリータスタイルを選択したことによる、一種の捻じれなのではと思うところ。

【ちんまいボディにぷにぷになミニおっぱい&ツルツルお股】
前述した短編「ちん×ちん」のフタナリ美少女コンビや、短編「おうちでブール」の姉妹の姉の方(中○生)を除き、小○校中学年なランドセルガールでヒロイン陣をがっちり固定。
電車内で男性に悪戯を仕掛けるキュートなロリビッチから自身の性の在り様さえ分からない純真無垢な少女まで、また、とっても元気なアホ娘から内向的で大人しい女の子まで、キャラ造形は多彩でありつつ、個々にラブリーな少女達から受ける印象に意外とあざとさが控えめなのは嬉しいところ。
初単行本である故に作品間でタッチにはバラつきが認められるものの、現代的なロリ絵柄のキュートネスとオサレ感を両立させた絵柄は初期作から質が高く、LO勢を比較に出すならば上田裕先生的な萌えっぽい可愛らしさと朝木貴行先生の洗練されたオサレ感とを併せ持つタイプと個人的には感じます。
DreamColorEgg3.jpg少数混じるミドル~ハイティーン級美少女(ふたなりさん含む)達はたっぷりおっぱいの持ち主もおりますが、その他のヒロインのお子様ボディは肢体全体の肉付きの乏しさから、少女性愛の背徳性を創出しつつ、膨らみかけな乳房や無毛地帯な股間のぷにぷにと柔らかな質感をも同時に強調(←参照 短編「僕の妹がかわいすぎてやばい」より)。
肢体全体の造形が決してロリプニ色が濃厚というわけではない一方で、体の動きやお尻や胸の柔らかさを示すポージングの中で、この各体パーツの柔らかさを強調してくるため、肢体そのものに対する読み手の欲望を強く刺激してきます。
なお、コミカルなものからシリアスなものまで、少女達の感情描写の鮮やかさは見事であり、漫画的な描き方には未知数なものがありつつ、1枚絵、イラストとしての上手さは確実に持っているタイプと言えます。

【強度の高いエロ演出を多用するエロシーンの陶酔感】
上述したように、シナリオパートを短めに畳んだ構築である分、エロシーンは十分な尺であり、前戯パート・抽送パートの双方を量的にバランスよく描出しています。
描かれるセックスは基本的に好意と性欲の交歓であり、性行為自体に過激なものはあまりないですが、庭のビニールプールで姉妹と3Pエッチ、電動ブラシによるロリお股の徹底的な愛撫、痴漢プレイや机の下に隠れての(男性にとっての)羞恥プレイなど、エロシチュは作品間で結構バラけているのは飽きがこなくて嬉しい点
DreamColorEgg4.jpg特筆すべきは、現代的なエロ演出手法の中で、アタックが強くかつヒロインの可愛らしさを大きく削がない手法を選って使用しているスタイルであり、ハートマーク付きの台詞回しや涙や涎でグシャグシャになる表情、各種体液に塗れる舌や性器などの局所をアップする構図の多用など陶酔感の強い演出によって、画面に十分なプレッシャーを維持させています(←参照 短編「スーパーヒーローごっこ」より)。
おそらくは、もっと過激で、量的な飽和感で押しまくるエロ演出も十分に可能だとは思うのですが、むしろある程度の水準で抑えていることがスムーズな使い心地を保証しているとも言え、未知の快楽に悶える少女に対する嗜虐性を呼び込みつつ、おにゃのこを愛でるという基本スタンスからエロシーンにおいても逸脱していない感があります。
ヒロインのちんまいお胸やぷにぷにで未成熟な秘所を弄り倒す前戯パートにおいて、この陶酔感を十分に高めつつ、女の子達が初めてである故に破瓜の痛みで一旦快楽の強度を下げているのは面白いところ。好みは分かれるかもしれませんが、この破瓜の苦痛がその後に続く性的快楽によって上書きされることで、抽送パートにおける幸福感・全能感をより明らかにさせることに成功。
多回戦仕様のラストを飾るフィニッシュシーンは、キュッと瞼を閉じて体内を駆け巡る絶頂の快楽に抗しつつ、声にならない叫びを上げるヒロインに対し、めいっぱい広げられた秘所の最奥に白濁液を注ぎ込む様を大ゴマ~1Pフルの結合部見せ付け構図で提示しており、そこまでの強度の維持もあって欲望を解き放つ抜き所として大変良好な仕上がりになっております。

何を以て“ロリマンガ新世代”と称しているかには不明確な部分が多いものの、最先端の絵柄を大きな魅力として有し、既存の手法論を上手く取り込みつつ個性を発揮できている作劇・エロ演出の質は高く、初単行本にして高いクオリティを輝かせています。
個人的には、天真爛漫アホ娘が自称宇宙人達にナノマシンをたっぷり注入されちゃう(お察し下さい)もファンタジーなオチが素敵な短編「第四種接近遭遇」と、もっさりパンツの黒髪娘が実にキュートな短編「楽しい書道教室」が特にお気に入りでございます。
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