2010年10月

LOUD PARK 10お疲れさまな雑記

時代はエロカワビッチ姉妹ですよ!(パンティ&ストッキング的な意味で)どうも、管理人のへどばんです。
最近メタルの話題を書いてませんが、ヘドバン野郎な管理人は相変わらずメタルを聴いております。まぁ、国内盤が出るか相当妖しいB級&マニアックな洋盤スラッシュがメインではありますが(笑。
さて、今年も開催された国内最大規模のメタルの祭典LOUD PARK10に行ってきました。2006年から皆勤賞ですな、自分。
エロ漫画レビューは明日から再開するとして、今日は軽くレポをば。興味ない方はすいません。

1日目
相変わらず、会場が安定しなくて再び埼玉スーパーアリーナに戻った今回ですが、会場への出入りが相当めんどくさいのがこの会場の悪いところですな。疲れたら座れるのはいいんですけど。長蛇の列の物販を漁った後待機列から入場。
スラッシュメタルを含めてエクストリーム系に乏しい今回のラインナップには正直不満を覚えつつの参加でしたが、まずは極東シンフォブラックの雄・CHTONICを堪能。
スーパー二胡タイムも含めてアジアンなメロディが楽曲に奥行きを与えていていいですな。ブラックらしい暴虐性もヘドバン・モッシュが非常にやりやすくて良かったです。あと、HARFORDへのリスペクトなのか、PAINKILLERのカバーを演奏してくれたのもフェス的な楽しさでしたね。
続いてスウェーデンのメロデスバンド・AMON AMARTHですが、こちらは割合にヘビィで、変な言い方なんですが、落ち着いた感じさえあるので、十分アグレッシブ&メロデッィクなのに結構まったり聴けるのですよね。モッシュには不向きだと思うんですが、そこここで起きるのはやはりフェスのノリですな。

4年ぶりにラウパー参加なDIR EN GREYですが、すっかりV系からメタルになってましたし、客層もかなりメタルな感じに。音割れしまくり&ボーカルの金切り声絶叫で何言ってるか不明瞭ではあるのですが、鬼気迫るプレッシャーがガンガンとステージから放たれているのは凄かったですなぁ。
そして、この日一番期待していたジャーマンメタルの伝説・ACCEPTですよ!いやー、最高でしたね。再結成で加入した新ボーカル・Mark Tornilloがまた、バンドにハマってるんですよ。“シンプルでいてカッコいい”“バンドとオーディエンスが一緒に盛りあがれる”“バンドが演奏を物凄く楽しんでいる”ってのがやっぱりいいですなぁ。Metal Heartの大合唱には興奮で思わず目頭が熱くなりましたよ。
えーと、後は、メタルゴッドの声が結構出ていたが、ジャケット脱いだらお腹も結構出ていたねぐらいですかね。

2日目
首振り過ぎ&飲み過ぎで披露した体を引きずって、まずはスラッシャー的には最も楽しみな3 INCHES OF BLOODに駆けこむ。
朝一で30分しか出演時間がないのが、残念ですが、かなり大きなストームも出来て盛り上がりましたわー。男臭い武骨なメタルですが、スピードチューンの疾走感がかなりスラッシュ寄りですよね。

あと、全く予備知識なかったのですが、TRASH TALKがヤバ過ぎでした。かなりイッっちゃてるハードコア晩でしたが、まぁ、ボーカルが客を掻き分けフロアの床を這いずりながら絶叫し、その間ムキムキな巨漢コンビがギター&ベースを掻き鳴らす様は圧巻でしたな。
そして、ここ日本で大人気。登場前のBattle! Metal!の掛け声も楽しいTURISASでしたが、大変楽しいステージでした。ヴァイキングに扮したメンバーがステージ上で動く動く。フロアを二つにわけて合唱合戦とか!あとウォールオブデスとか!!アコーディオンのNetta嬢はフェイスペイントの上からでも分かるキュートな女性でしたな。
昼飯タイム(今年もケパブとタンドリーチキンは美味しい)を挟み、相変わらずの安定感と陽性の疾走感を満喫できるANGRAを横のステージで見て、個人的に2日目の本番・Motörheadへ。
“We are Motörhead. We play Rock'nRoll.”のレミー親父の奏でる男臭プンプンの超カッコいいベースの乗って、お馴染みのチューンが炸裂。そりゃ、会場も大興奮になりますよ。
ラストのAce of SpadesとMotörheadの2連発も相当ヤバくてモッシュしまくりヘドバンしまくりで、完全にエネルギーをここで使いきったって感じでしたね。

両日ともそうなんですが、トリのバンドそこまで思い入れがないのが、個人的にはかなり残念でしたが、総合的には十分楽しめました。スラッシュバンドが深刻に不足していますが、まぁ、今年はスラドミが大充実していたからいいかなぁとは思います。ただ、来年は何とかして下さいよ、クリマンさん。
では、来年もまた盛り上がることを期待しましょう。
Thank you all, fXXking Headbangers in Saitama Super Arena, LOUD PARK10!! Stay Metal!!!

ありのひろし『発情DNA』

SEDNA.jpg久慈久光先生の『狼の口』第2巻(エンターブレイン)を読みました。圧政に苦しむ登場人物達と読み手の怒りや苦しみを全く発散させてくれない無慈悲な作劇に今回も度肝を抜かれました。女将・・・。
しかし、この作家さんの描く女性キャラは大層エロティックですなぁ。シンプルな線と硬質なタッチから、ここまで艶やかな官能性が生み出されるのはエロ漫画読みからしても見事だと思いますよ。

さて本日は、ありのひろし先生の『発情DNA』(コアマガジン)のへたレビューです。先生の前単行本『微少女初搾り』(茜新社)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
キュートな美少女が勢揃いしつつエロは過激にハード指向というある意味美味しい組み合わせが味わえる作品集となっています。

収録作は全て短編で10作。1作当りのページ数は短編「GAME」を除いて全て20Pと中の下クラスのボリュームで安定しています。
ストーリーとしての読み応えには概ね欠ける作品群ですが、ハードコアなエロの質的・量的な満足感は相応にあり、サクッと読めてスムーズに使える作品集に仕上がっています。

【男女双方の欲望がストレートに発揮される快楽全能主義的作劇】
カップルさんも含めた若い男女が、急展開に巻き込まれてエロシーンへとなんのかんのと転がってゆくシナリオはかなり軽いノリであり、面白味が不足しながらもスムーズな流れ自体は良好。
女の子に対する欲望むき出しな男性キャラや、男を手玉に取ろうとする女性キャラ、それぞれの企みがストレートに出ている分、恋愛感情の甘美さよりは剥き出しの欲望で進行させるタイプではあります。
SEDNA1.jpg追試中の彼女さんに羞恥プレイを強要したり(←参照 恥ずかしい台詞を言わされるの巻 短編「追試は甘いワナ」より)、何にも知らないロリっ子をオタク知識の勉強と称して手篭めにしちゃったり(短編「Sugar Baby」)、逆にヒロイン側が主人公の少年を拘束してエッチに励んだり罠にハメたりと(短編「GMAE」「どきどきペアシート」等)、甘いラブエロ系のエッチを求める層にはやや厳しい題材が多いことには要注意。
ただし、この様な欲望駆動型の作劇である故に攻撃性の強い濡れ場への橋渡しが可能となっていると共に、作品に過度な陰湿さを残さない雰囲気の調節が為されていることは評価できるポイントでしょう。
嗜虐的・被虐的なプレイが繰り広げられた場合でも、あっけからかんとしたコミカル系かすんなりフェードアウトさせる緩いタイプの劇終となっており、読後感が適度に良好なのも訴求層を広げる上では正解の一つ。
エロのハード化とシナリオの軽さの双方からいいとこ取りをしている分、双方の方向性に対する踏み込みはかなり浅く、脳味噌に負担をかけない長所がある一方でこれといって印象に残る要素に乏しい短所も同時に抱えているのは、既刊と共通する点と個人的には感じます。

【もちもち巨乳のティーン美少女ヒロインズ】
多少上下方向に幅はありますが、ミドル~ハイティーン級の女子高生・女子大生クラスが主力のヒロイン陣であり、年齢問わず見目華やかな美少女キャラ揃い。
SEDNA2.jpg性格設定的には素直になれないツンデレさんや、高飛車タイプなどの話の主導権を握るタイプと、大人しい性格で男性に主導権を握られるタイプの両方が存在しますが、それぞれ類型的なキャラデザインとなっています。
短編「Sugar Baby」では洋ロリさんも登場しますが、その娘さんも含めて巨乳キャラが圧倒的に多く、乳輪部も含めてツヤツヤとした柔肌の下にもちもちとした質感の柔肉が詰まったお腕形おっぱいは十分に目立つアピールポイント(←参照 短編「Sweet Play」より)。
巨乳タイプではありますが、エロ漫画的にヒュージな乳房が描かれるわけでなく、スレンダーな肢体に見合ったサイズの範囲内での巨乳描写であるため、少女キャラらしい線の細い美しさがしっかり印象に残るのは非常に好ましい点です。ただ、キャラデザには安定感がやや欠けており、作画がきっちり詰まっているコマとそうでないコマの差が目立つのはベテラン作家らしからぬ悪癖。
そのような短所も示しつつ、絵柄そのものはモダンな萌え要素も添加したキャッチーな二次元絵柄であり、訴求層は十分に広いタイプであるため、造形に定番の良さがあるキャラメイキングとはよくマッチしているでしょう。
SEDNA3.jpg某ボーカロイドっぽい衣装にコスプレする短編「Sugar Baby」のロリっ子さんも含め(←参照 至高の洋ロリコスプレさん)、学校の制服や浴衣、ウェイトレスに露出過剰なエロメイド衣装など、コスチューム面の多彩さ・華やかさは魅力であると同時にキャラ造形との相性が良く、エロシーンも着衣Hがメインとなっています。


【適度に嗜虐的/被虐的なエロの雰囲気】
欲望まかせにサクサクと導入パートを進行させることもあってエロシーンの尺は十分であり、またその欲望の強さ故にエロの趣向は結構なハード寄り。
苦痛描写や凌辱的な要素が強いわけでは決してないですが、男女どちらが主導権を握るにせよ快楽によって相手を蕩けさせて自分に従わせてゆく展開は、男性読者のSっ気またはMっ気を刺激してくるタイプ。逆に言えば、ラブラブな雰囲気の中でのイチャイチャエッチを期待するのは避けるべきでしょう。
エロの趣向的にも、露出強要や、羞恥プレイ、異物挿入、拘束エッチ(ただし男が)などなど、ちょいと変態チックなシチュエーションを絡めたものが多めです。なお、複数名ヒロインとの3P、4Pも登場しており、エロシチュが適度にバラけているのは嬉しい点。
SEDNA4.jpg主人公またはヒロインによる言葉責めと、快楽に脳髄を浸食させられて呂律の回らぬエロ台詞を連呼する相手方という台詞回しは嗜虐的/被虐的な雰囲気を強めており、エロのアグレッシブさを大きく増強してきます(←参照 生意気お嬢様をエロ調教的なノリ 短編「お姫様とメイド」より)。
前戯パートのフェラやパイズリで放出された白濁液に加え、涙や涎で濡れる紅潮した頬のエロティックな表情や、柔らかく小刻みに揺れる乳揺れ描写など、抽送パートにおけるエロ演出は基本的な構成要素の質が高く、抜き所となる1Pフルの中出しフィニッシュに向けて煽情性をしっかりと積み上げていくタイプ。
うっすらとした陰毛の下に備わる女性器の描写の質は高いとは言えず、その分局所アップの小ゴマなどの表現がやや荒っぽくなっているのは看過できない減点材料ですが、その他の要素でカバーできている印象もあるので実用性にそこまで強く影響する要素ではないでしょう。

これといって強くプッシュできる要素がないものの、ネガティブな要素もほとんど無く、抜き物件として考えれば好適なコストパフォーマンスもある1冊と個人的には思っています。即効性のあるオカズをお求めで表紙絵の絵柄にピンと来たならば、チェックするべき1冊でしょう。
個人的には、高飛車なお嬢様を深夜の公園で羞恥プレイ&エロ教育指導な短編「お姫様とメイド」とお団子ツインテの彼女さんに過激なエロ悪戯をしまくりな短編「追試は甘いワナ」が抜き的に特にお気に入りでございます。

しでん晶『キャンディーガール』

CandyGirl_20101015032014.jpg安部真弘先生の『侵略!イカ娘』第7巻(秋田書店)を読みました。漫画のイカ娘も勿論可愛いですが、今月から始まったアニメ版の方のイカ娘はラブリーさ5割増しですな!
その意味では主要登場人物勢揃いな今巻の表紙絵は、プロモーション的にも良い感じですね。あと、アニメ版第2回のイカ娘コスプレ写真はイラスト集か何かで絶対出すべきです!

さて本日は、しでん晶先生の『キャンディーガール』(三和出版)のへたレビューです。前単行本から約6年ぶりの新刊となりますなぁ。
小生意気ガール達が自由闊達に動き回る日常劇が魅力的な作品集となっています。

CandyGirl1.jpg収録作は、お洒落に興味津津となった姪っ子の(色々な意味で)面倒をみる主人公の日々を描く「マセガキ」シリーズ3作(←参照 わざと見せてます シリーズ第2作「マセガキさてぃすふぁくしょん」より)、および読み切り短編7作+各作品のヒロイン勢揃いなおまけ漫画2P。
1話・作当りのページ数はタイトル短編「キャンディーガールズ」(18P)を除き、全て20Pで固定。決して重厚な作りではない一方で、凝った面もある作劇であり、適度な量のエロシーンと併せて面白い読み心地のある1冊という印象です。

【適度な情緒感で魅せる日常劇の親しみやすさ】
基本的にラブコメ・エロコメ系統に属する作劇であり、若い男女の性愛の在り様を比較的穏やかな雰囲気で描くタイプですが、特筆すべきはごく普通の日常からのエロの切り出し方でしょう。
ごく普通の日常とその中での男女の会話から、若さ故の好奇心や衝動的な性欲によって、スッとエロへの流れにシフトチェンジするシナリオ進行のスムーズさは見事であり、シナリオ全体のフレームこそ平凡でありながら独特の情緒を漂わせています。
性的なことに好奇心いっぱいで男性を翻弄しようとする女の子達や、冷静さを保とうとしながらもそんな彼女達に劣情を催してしまう男性達の、それぞれの描き方は非常に自然なのも美点の一つであって、非日常としての濡れ場へ至る等身大な幸福感の醸成を下支え。
奔放な姪っ子と性的な関係を持ちながらも叔父として保護者の責任をしっかり果たす「マセガキ」シリーズを筆頭に、漫画的な派手さという意味では不足もありながらも、登場人物の感情に、その美醜を問わずに共感できる点が大きな魅力でもあるでしょう。
CandyGirl2.jpg無難なオチでまとめても何ら問題ないタイプで、実際穏やかなハッピーエンドが多めですが、凝ったラストにすることもしばしばあり、故郷とそこでの思い出の郷愁を誘いだす短編「千夏の夏」(←参照 題材的にこの寂しげな表情が沁みます)、悪戯のエスカレートが招いた“しっぺ返し”をラストのコマで強く暗示する短編「キャンディガールズ」などは、その好例。
ストーリー構築こそ平凡ではありながら、登場人物とその感情の等身大な見せ方の上手さが光っているために、作品世界にすんなり没入できるのは強い長所と言えるでしょう。

【膨らみかけ貧乳&生えかけお股な思春期ガールズ】
娘の彼氏君を誘惑しちゃう若作りママンが登場する短編「ママ☆コン」を除けば、ロー~ハイティーン級の思春期ガール達で固められたヒロイン陣であり、主力はロー~ミドルティーンの女の子。
性やら恋やらに対する意識が芽生え始めた彼女達の描かれ方は様々で、大人しい性格の中にエロの情念を秘める娘さんやツンデレタイプの少女もいますが、己の性的魅力をある程度認識してそれを以て男性を振り回す小生意気ガールが多く、作家さんの筆もそれらのキャラに関して特にノッている感があります。
CandyGirl3.jpg足舐めゲームやらパンツ見せやら、お風呂同時入浴やら、明らかに“トラップ”である彼女達の誘惑に、のるべきかのらざるべきかの戸惑いに揺れる男性キャラの描き方の良さもあって、彼女達の奔放さを大変魅力的に描くことに成功しています(←参照 電車内で悪戯的なパンツ見せ 短編「ぱんちらエロ天使」より)。
女子大生さんや人妻さんなど、年長組はスラッと伸びる肢体と豊かな胸の持ち主として描かれていますが、成長途上な思春期ガールがメインであることもあって、比較的身長低めの貧乳ガールが多め。完全なぺたんこではなく、膨らみかけであることが肝要なキャラ造形であり、無毛~生えかけの陰毛描写と相まって、彼女達の肢体が二次性徴期の途上にあることをある程度リアルに明示しています。
漫画的に華やかなキャラメイキングよりは、比較的地味な女の子としての造形が多いのですが、そんな彼女達が性的なことに積極的になる様がいい意味で一種のギャップを形成しているのも○。
最先端とは言い難いが、適度にエッジを効かせつつ如何にも漫画絵柄的な親しみやすさのある絵柄は単行本通してほぼ安定しており、カラーの表紙絵よりも白黒絵でより真価を発揮するタイプと個人的には感じます。

【目を爛々と輝かせる生意気ガール達の積極性】
濡れ場へと移行する展開そのものが作品の核であるという作劇の性質や、一部の作品におけるエロシーンの分割構成もあって、エロの量的な満足感はさほど強くないことには要留意。
CandyGirl4.jpg一部例外もありながら、エロ展開前半はヒロイン達の積極的なエロ攻勢を描いており、男性をからかう様な台詞回しに加えて、その挑発的な表情における蠱惑的な瞳の描き方などは強い魅力の一つ(←参照 シリーズ第3作「マセガキえでゅけーしょん」より)。
完全にSっ気というか男性を翻弄することの喜悦に浸った彼女達の積極性は非常に面白く、行為としてもフェラや手コキなど、様々な方法を駆使して男性を感じさせようと奮戦する様が、マゾヒスティックな官能性よりもある種のコミカルさを感じ取らせる雰囲気の調節は的確と言えるでしょう。
エロ展開後半では、男性側が主導権を奪い返すことも多く、嬉々としてエロプレイを行っていた少女達の表情が戸惑いと惚けのソレに変化していく様は、王道的な変化を生んでおり、終盤でのエロの盛り上げに大きく寄与しています。
お尻や小ぶりな胸やらのプニプニ感を両手で楽しみつつ、秘所への抽送を繰り返して迎える中出しフィニッシュは、性器描写の質こそ高いと言えないものの、アヘ顔やら蕩け顔で絶頂の嬌声を上げるヒロインの痴態を結合部見せ付け構図で中ゴマ~1Pフルで提示する良好な抜き所として機能。
とは言え、挿入以降の尺が長いタイプとは言えず、がっつりハードなエロを長尺で楽しむには不向きではあります。どちらかと言えば、若い男女の過激な戯れ合いといった印象が強い性描写であり、その類としての完成度は十分に高い作品群ではあります。

明確な派手さはない上に、特に目新しい要素もないのですが、とにかく“巧い”作り方がされている印象で、話としてもエロとしても地味なタイプではありつつ、適度に読ませるし使える作品群が揃っています。
個人的には、徐々に大人になっていく従妹の日焼け肌少女との一夏の思い出を描く短編「千夏の夏」と、プロレス好きの元気娘にメイド服を着せてレッツエンジョイな短編「ガルデレ」が特にお気に入りでございます。

おおとりりゅうじ『Yah!透明人間』

YahInvisibleMan.jpg椎名軽穂先生の『君に届け』第12巻(集英社)を読みました。見事なまでに甘酸っぱいカップルとなった爽子と翔太ですが、偶発的とはいえすっかり両親公認の仲にまでなりましたな。
また、爽子パパの狼狽ぶりが今単行本の肝でもあるのですが、翔太が帰った後の親父の背中にほんのりと漂う寂しさ(130P)に何ともいえぬ良さがるエピソードでしたな。

さて本日は、おおとりりゅうじ先生の『Yah!透明人間』(ヒット出版社)のへたレビューです。なお、先生の前単行本『座敷牢』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
エロイことしたい放題という男子羨望のシチュエーションで駆け抜ける珍騒動模様が楽しい1冊となっています。

YahInvisibleMan1.jpg収録作は、エロ目的で透明人間化の薬を開発したもののすっかりち○こが使いモノにならなくなった祖父から薬を貰った主人公が透明人間になって学園でエロ騒動を引き起こすタイトル長編第1話~最終第8話(←参照 勿論、この後とんでもないコトに 長編第1話より)。
1話当りのページ数は24~28P(平均25P弱)と書店売り誌として十分なボリュームで安定。コミカルさ優先でありつつ、話の骨組みはしっかりとしており、ハードなエロと併せて適度な読み応えのある1冊と言えましょう。

【漫画チックに楽しいSFパニックコメディ】
透明人間薬を使用して、学園の美少女達を次々に襲う流れは、その垂涎のシチュエーションのハピネスを中心に組み立ているため、エロの内容の割には暗さがないタイプ。
YahInvisibleMan2.jpg加えて、主人公の行為は明らかなレイプとはなっていますが、襲われるヒロイン達が持っている性的な不満や興味を結果として解決することにつながるため、中盤までの展開はあくまでドタバタコメディとして成立しています(←参照 レズカップルの成立を結果として後押し 長編第2話より)。
この騒動の真相を追うべく、新聞部員の少女が学園側を唆して透明人間逮捕に100万円の報奨金をかけ、各部活がそれぞれのトラップを仕掛ける中盤展開にもドタバタ劇としての楽しさがあり、主人公が上手いことやってその罠をすり抜けていくのも少年漫画的な王道の面白みがある点でしょう。
薬の副作用もあって、主人公がエロ暴走モードと化した上にその実体が消失しかける終盤は、すっかり存在感の無くなっていた祖父が劇中にカムバックし、強化型の透明人間薬を学園中にばら撒いて凌辱の嵐となる展開を示し、この徐々に騒動をシリアス化しつつ拡大させてゆく流れはパニック系作品の常套手段でもあります。
ただし、主人公が実体を取り戻してこの騒動に終止符が打たれるラストまでの展開はかなり早急な印象が強く、その前後が比較的能天気なコメディ風味であったことからも、この終盤における“惨禍としての大騒動”は全体の流れにおいて浮いている感はあります。
新聞部の少女の思惑や彼女と学園上層部とのつながり、キーキャラクターである祖父の終盤における行動原理等、説明が足りていない要素も多く、消化不良感が残るのも作劇面における減点材料。ただ、透明人間の設定等、話の核となる要素はしっかりと詰められている感もあって、ストーリーの縦軸を破綻させずにしっかりとまとめてあったのも確かです。

【ぽよんぽよん巨乳の学園美少女さん達】

主人公の手によって、学園の女の子(+女教師)が騒動に巻き込まれていくという展開であることもあって、正ヒロインに相当するキャラはいないものの、エロに絡む美少女キャラの頭数の多さは間違いなく“売り”の一つでしょう。
オナニーを覚えたものの満足できずに成績が伸び悩む優等生の才女や、ガールズラブの一歩手前だった水泳部少女コンビ、最近情熱的な彼氏とすっかりご無沙汰な美人教師、秘められた性癖故に彼氏とのエッチに満足できなかった女の子などなど、上述した通り、性に関する悩みを持つ女性達であり、それが主人公の悪戯と与えられる性の悦びによって解消されていくことが、単なる凌辱モノとして明確な差を生み出しています。
ロングヘアの美少女・美女の登場頻度がかなり高いこともあってか、女性キャラの描き分けがやや不明瞭であるのは難点であり、古風なセーラー服が基本の衣装面でも多彩さを求めるのは避けるべきでしょう。
YahInvisibleMan3.jpgウェストはキュッと引き締まりながらも、全身に適量の柔肉を纏う健康的な女体として全キャラが描かれており、そこにもっちりとした柔らかい質感の巨乳と桃尻が備わるボディデザインは幅広い層に取って強い訴求力のあるタイプ(←参照 “リッチおっぱいたゆたゆ”いいフレーズです 長編第4話より)。
濃くハッキリとした描線が馴染みやすい漫画絵柄とよくマッチしていた以前の絵柄に比べ、デジタル作画特有の線の細さはやや画のインパクトを弱くしている感はありますが、ストレートなエロさと洗練さがよくマッシュアップされてもおり、ここらは読み手の好みで評価が分かれるでしょう。
タッチの変化はともかく絵柄時代は戦歴相応に安定しており、男女双方のキャラの漫画チックな描き方は特にコミカルなシーンでの親しみやすさとして魅力となっています。ただ、表紙絵との互換性という意味ではちょっと苦しさがありますが、これはどちらかと言えば表紙絵のデザイン・彩色の側の問題でしょう。

【透明人間としての独自性をよく活かしたエロシーン】
ページ数が十分なこともあって、エロシーンにはしっかりとした尺が設けられており、またヒロインが訳の分からないままに行為がエスカレートしていく流れの魅せ方も良好。
ばら撒かれた強化型透明人間薬により、学園の男連中が全員暴徒と化して、クラスメイト達を集団凌辱する終盤のエロシーンのみ陰惨な空気を強く漂わせていますが、その他のエピソードはエロのハードさは共通させつつも、ヒロインが性の快楽を甘受するため雰囲気はずっと柔らかになっています。
YahInvisibleMan4.jpgセックス描写のユニークな点としては、主人公が透明人間化しているために、男性の肢体がほとんど描写されず、また主人公が声を押し殺しているために、ヒロインの台詞やモノローグ、およびオーディエンスの台詞のみで痴態を演出する点であり、主人公の存在感を徹底的に消すことで、透明人間となった臨場感をむしろ増強させているのは非常に面白いところ(←参照 独白のみでエロ台詞を構成 長編第7話より)。
また、透明人間である故に可能な(女性のみが)衆目に晒される露出羞恥系セックスを多く投入すると共に、女の子同士のレズプレイや拘束プレイといったエロシチュの多様性に一定の配慮が為されているのもベテランらしい、長編としての作り方の巧さでしょう。
トロトロとした淫蜜に濡れそぼる女性器描写はエロ描写における強い魅力であり、ち○こも透明であることを考えれば、最奥まで割り開かれた秘所をがっつり見せ付ける構図に妙な説得力が生じているのも面白い点です。ただし、全体的にアヘ顔や激しい下半身の動きといったアタックの強いエロ演出をあまり用いないタイプであるため、単純なインパクト勝負ではやや弱みを持つ感があります。
とは言え、フィニッシュシーンの盛り上げ方は的確なインパクトの強さを有しており、結合部の隙間から白濁液を噴出させる激しい射精を描き、最奥に押し付けてたっぷりと出してからゆっくりと引きぬいて淫液をどろりと膣内から垂らさせる周到な描写は見事な官能性を放っています。

ハードコアポルノとしてのエロという本文をしっかりと守りつつ、漫画的な面白みを追求するコミック阿吽らしい作品であり、同社の屋台骨を支える作家として実に順当な長編に仕上がっていると感じます。
個人的には茶道部の舶来娘・レイチェルさんが好き好き大好きですが、ファンタジー系の作劇で思いっきりケモノ娘を描く作品もまた読みたいですなぁ。

くろ『正しい彼女の愛し方 Dolce Piatto』

DolcePiatto.jpg小畑健先生(原作:大場つぐみ氏)の『バクマン。』第10巻(集英社)を読みました。主人公コンビの挑戦の成功も王道的な高揚感がありますが、今作の影の主人公は変な方向にデレまくりな岩瀬さんでしょうな。
この作品、若手漫画家の成長を描くと共に編集者側の成長とか意識の変化も描いているのですな。港浦氏しかり、山久氏しかり。あと、吉田氏の岩丸先生のコントロールの鬼っぷりにはほれぼれですよ。

さて本日は、くろ先生の『正しい彼女の愛し方 Dolce Piatto』(ジーウォーク)の遅延へたレビューです。申し訳ないことに積みっ放しだったのですが、来月にはくろ先生の新刊がまた出ますので、ここらでレビューしておかないとと思いまして。なお、先生の前単行本『正しい彼女の愛し方 Perfect Bizarre』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
奇抜でハードなプレイは相変わらず満載ながらも平和なラブコメ系作品群が選られた作品集となっています。

収録作は、若い男女達が繰り広げる特殊プレイの倒錯的快楽を日々楽しむ姿をオムニバス形式で描く「正しい彼女の愛し方」シリーズ第16話~第19話、および独立した短編6作。
1作当りのページ数は16~24P(平均17P強)と控えめなボリューム。そもそも読み口の軽い作品を中心にしてあるものの、奇抜なプレイがポンポン飛び出るため、エロ面では適度にアタックのある1冊となっています。

【個性を残存させつつより“普通”にシフトチェンジした恋愛モノ】
慈悲なき暴力としての強姦劇と倒錯的でありながらも純粋な関係性を描く純愛劇を描くカルト作家の5冊目となる今作は、お菓子にコーティングされる美少女を描く表紙絵に示される通りに、比較的王道に近いラブコメディ系が中心。
DolcePiatto1.jpg「正しい彼女の愛し方」シリーズでは、作風の特徴であるSM的なプレイが描かれることもありますが、それは勘違いの末のドタバタ模様であったり、あくまでいつもと変わった趣向のセックスという描かれ方をされており、これまでの緊張感と信頼感に満たされたサディストとマゾヒストの関係とは雰囲気を異にしています(←参照 彼女が進んでSMプレイへ 「正しい彼女の愛し方」シリーズ第17話より)。
また、茜新社・ワイレア出版時代の作品は、男性恐怖症気味のヒロインと主人公の恋愛模様(短編「♂なんか大嫌い!?」や、主人公の手を骨折させてしまった少女の甲斐甲斐しい看護(性的な意味でも)を描く短編「ボクの右手」、天然気味のセレブお嬢様と棚ボタエッチな短編「深窓の若奥様」など、特殊なプレイも介さないオーソドックスなラブコメ・エロコメ系が目立っています。
話のまとめ方も、平和なハッピーエンドの雰囲気の中で緩いギャグオチを設けてあり、帯表面に謳われる様に、読後感はすっきりと良好に仕上げられています。
この作家の持っている個性を活かせている作劇かと言われると、正直苦しさを感じる部分はありますが、変に“あざとさ”がないタイプであるため、ベタはベタなりにすんなり読めるのは悪くない点。
DolcePiatto2.jpgまた、“普通”に仕上げようとしてもこの作家さんらしい特異な性質が滲み出る感があり、倒錯の関係の、いつかの破綻を恐れながらもそれ故に互いを強く求めるレズカップルを描く「正しい彼女の愛し方」シリーズ第19話(←参照)は、その激しい性行為と独特の哀切の雰囲気が混ざり合うことで、実に“らしい”作品に仕上がっているのは嬉しいところ。

【適度にふっくらとした肢体の美人ヒロイン達】
ヒロインの年齢構成としてはハイティーン級の女子高生~女子大生を主体としつつ、20代半ばの若奥様達もちょこちょこと混じる布陣となっています。
とは言え、年齢的な描き分けはさして為されておらず、綺麗なお嬢さん然としたヒロインが多め。既刊の様な特殊性愛に囚われた人物像よりは、お姉ちゃんキャラにしろ天然さんにしろ、より分かり易いキャラ造形が優先されている傾向にあります。
DolcePiatto3.jpg特にコミックちょいS!(茜新社)掲載作では、腐女子さんやゴスロリガール、セレブな和服美人など、キャラ造形面である程度変わり種を用いて作品の独自性を明らかにしようとする意図が見えていたのは面白いところです。
体型的には、等身高めの中肉ボディにハリのある巨乳を備える女体でほぼ統一されており、適度にむっちりとした肉感があるのは作品の魅力の一つでしょう(←参照 お腹周りの適度なお肉感も○ 短編「僕の彼女は801ちゃん」より)。
女性向けの絵柄に男性向けの官能性とアニメ絵柄的要素を充填させた独特の絵柄は、売れ線のアニメ/エロゲー絵柄やモダンな萌え系絵柄のキャッチーネスに欠けるため、それなりに読み手は選びますが、そこまでクドさは強くないでしょう。
絵柄そのものは単行本通して安定していますが、初出時期が幅広いこともあってキャラデザや表情づくりの細部の詰め方は結構バラついてる感が残り、多少の減点材料ではありましょう。

【変態チックなハードエロと標準的なラブエロ系が共存】
ページ数があまり多くないこともあり、またハード系の描写が抑えられ気味であるため、今巻では読み手を圧倒する様な凄みこそありませんが、特殊なプレイがポンポン飛び出るジーウォークでの作品は十分にインパクトがあります。
50b90533.jpgロープや首輪による拘束や、異物挿入、ホイップクリームの女体塗布、ピアッシングなど、過激なプレイも飛び出ますが、上述した通りに倒錯エロとしての張り詰めた感は少ないですし、既刊に比べれば痛々しさもあまり無いので、意外に読みやすくまとまっています(←参照 そうは言ってもハードな時はハード 短編「姉帰る」より)。
その一方で、露出などの多少変態チックな要素を交えつつも、ごく標準的な和姦として描かれている作品も多く、パイズリやフェラの前戯パートから抽送パートに移行して中出しフィニッシュというオーソドックスなエロ展開も多め。ただ、絵柄が割合特殊な故に、倒錯的な性愛描写にマッチしていたのに対して、平凡なラブエロ展開と絵柄の調和はやや悪いという印象もあります。
性器や乳首などの局所描写のエロティックさは、現在のエロ漫画業界の水準を下回るものの、痛々しく起立する乳首や淫核の表現は特徴的であり、快楽への期待に満ち満ちた肢体の描き方は読み手の嗜虐欲・征服欲を相応に刺激してきます。
コマぶち抜き絵を随所に挿入することで、視覚的なインパクトを維持させようとしている一方で、全体的に小ゴマを使い過ぎている感があり、画面構成が整理されているとは言い難いのは依然としてネガティブな要素。
結合部見せ付け構図を用いて大ゴマ~1Pフルのボリュームで描きだす中出しフィニッシュはそれなりにインパクトはあるものの、台詞回しや表情付けといった演出がどうにも弱く、ここぞの盛り上げが足りていないのも勿体ない点と感じます。

未収録作品が回収されたという意味でも一定の価値のある単行本ですし、意外に普通の恋愛モノも悪くない印象があり、正直方向性を疑問視していた個人的な前評をいい意味で覆らされた感があります。とは言え、一般受けはやや苦しいかという印象も強いですが。
個人的には、収録作中で最も“らしさ”が出ていた「正しい彼女の愛し方」シリーズ第19話と、平凡ではありますが棚ボタエッチとして雰囲気の緩やかさが魅力の短編「深窓の若奥様」が特にお気に入りでございます。
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