
“デスメタル”の扱いに関して、メタラーとしては不満な部分は勿論あったのですが、112話のライブシーンには胸にこみ上げるものがありました。ライブ熱が高まってしまい、早くスラドミに行きたいものです。
さて本日は、URAN先生の『ちちぺでぃあ』(コアマガジン)のへたレビューです。先生の前単行本(初単行本)『誘惑はあかね色』(富士美出版)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
もっちもちなやわらかバスト&ヒップをお持ちな元気ガールズ達と繰り広げるラブコメ・エロコメが楽しめる作品集になっています。

なお、巻末のゲスト作家がゴージャス宝田先生&おりもとみなま先生、帯の推薦文にも名だたるエロ漫画家さん達が集まる豪華なおまけ要素も楽しいところ。そこに何故か僕もまぎれ込んでいますが、一ファンとして応援させて頂きつつ、レビューはレビューとしていつものスタンスを今回も貫きます。
閑話休題。フルカラー作品である掌編「ラビットセラピー」(4P)を除き、1話・作当りのページ数は20~28P(平均21P強)と標準的なボリュームで推移。アイディア力に優れた作劇である分、適度な読み応えはありつつ、軽快なテンポの中でエロをこそたっぷり魅せる構築と言えるでしょう。
【コミカル&ライトにまとめたラブコメ・エロコメ作品群】
作劇面に関しては、ヒロインのチアフルなキャラクター性とアイディア勝負なエロシチュを作品の中核にするメガストア系らしいアッパーなラブコメディ・エロコメディで統一。
お兄ちゃん激ラブな妹ちゃんが兄貴に熱烈なラブエロアタックをかけまくる短編「イキヌキ・しようよ」や、猪・鹿・蝶の人外三人娘が恩返しに突如押し掛ける中編作など、エロ漫画的なテンプレ展開をある程度素直に踏襲しているので、かなり読み易いタイプと言えるでしょう。
また、恋愛感情の描出への踏み込みは、ドラマ性を持たせることを強く意識した中編作から、概ね快楽全能主義で貫く短編群まで幅がありますが、どちらにしても男女双方の素直な快楽欲求がスムーズなシナリオ進行を後押ししているのも、いい意味でのイージーな読書感を生み出しています。

とは言え、雰囲気の的確な調節を行える作家さんでもあり、前者であるならば“悪役”の意外に可愛らしい正体を明かした上で仲直りを描いたり、後者であるならば、取り立て屋よりも親父の駄目人間度合いを思いっきり強調することで最終的にはコミカルにしてしまったりと、暗さや重さのある雰囲気を上手く回避してラブコメ・エロコメとして柔和にまとめている点は好印象。
短編作としてコンパクトにまとめている際には目立たないものの、この美点を逆に言うならば、話作りにやや落ち着きがない印象もあり、ストーリー進行が前のめり気味なのは△。ただ、これは勢いの良さをも意味しており、単純にマイナス要因だけではないでしょう。
【もちもちと柔らかなたっぷりおっぱいを満喫可能】
中編作の猪鹿蝶トリオに加え、巻頭の掌編「ラビットセラピー」ではウサ耳娘コンビが登場と人外ガールも豊富に登場させつつ、その他の作品ではハイティーン~20代前半程度の元気娘さん達が出演。なお、中編作のメインヒロイン・みやびちゃんの活躍もあって褐色肌美少女の登場が多いのも個人的には嬉しい点です。
猪突猛進のフレーズがピッタリなエロ&ラブに全力投球な中編作の猪娘や、売れない芸人のケツを叩く関西弁マネージャー(短編「好色芸人のススメ」)等、快活なキャラ造形のヒロインが多く、彼女達の明るい言動が作品にポジティブな印象を付与しています。
“柔らかおっぱいのハピネスとエロスとは何か?本作はその命題への一つの答えである!”と裏帯の推薦文に某へたレビュアーが書いている通りに、もちもちと柔らかい巨乳を備えるヒロインが勢揃いであり、柔肉がぱっつんぱっつんに詰まった乳房のハリの良さは何とも素敵。なお、中編作のサブヒロイン二人が貧乳・並乳ではありますが、ぺたんこから爆乳までのおっぱい百科事典としてのヒロイン造形を期待するのは避けるべきです。

なお、少年キャラを可愛らしく描く一方で、中年男性の描き方に妙な濃さがあるのが特徴であり、今単行本では特に短編「テイスティングクイーン」のおっさん3名に関しては結構好悪が分かれそうです。凌辱要素もある作品なので、ヒロインが汚されてしまうという点において決して間違った方法論ではありませんが。
少々クドさもありながら、ヒロイン達の可愛らしさを良く抽出するキャッチーな二次元絵柄は、濃くはっきりとした描線が身上であり、同時に適度なデフォルメ感も魅力。絵柄に関して安定感が強い方ではなく、作品間でも同一作品内でも微妙に印象が変化するのは一定の減点材料たり得るでしょう。
【エロとしてのアタックの強さを十分に示すセックス描写】
上述した通りに、導入パートをサクサクと進行させる分、エロシーンの比率は高く、ヒロイン達の柔らかエロボディが快楽に蕩けて各種液汁に濡れる痴態をたっぷりと堪能可能な優良抜き物件になっています。
まず特筆すべき、各作品のエロのコンセプトがはっきりしている点であり、中編作では複数ヒロイン制を活かした多人数エッチ、短編「テイスティングクイーン」ではねっとりとした口淫描写への注力、短編「パッションモデル」での露出&羞恥系のプレイ等、明確な方向性と表現手法がよく噛み合っているのは実用性の強化に大きく貢献。また、恋愛エッチなら甘さが、凌辱寄りのセックスなら嗜虐性がしっかりと味付けされているのも上手いところ。
舌に絡まる唾液の表現が淫靡なフェラやボリューミィな巨乳を有効活用なパイズリ、むちむちバディを全身まさぐりなどで構成する前戯パートで互いの興奮をグッと高め、おねだり台詞や挑発的なポージングによって挿入が開始されれば、一気に濃厚な陶酔空間へとご招待。

絵柄にこそ多少の不安定感はあるものの、適度なインパクトを生み出すエロシーンの構図はよく練られており、歓喜・驚愕・痛覚・陶酔と千変万化なエロフェイスや躍動する女体の滑らかな動きをしっかりと表現しています。
パイパンな股間の結合部を見せつける構図も多用しつつ、キツキツな媚肉が締めつける膣内and/orアナル内にたっぷり射精する様を大ゴマ~1Pフルでがっつり提示なフィニッシュまで疾走しており、ドライブ感と陶酔感の双方がある濡れ場として構築されています。
キャラ的にもエロ的にも魅力的なヒロインをシナリオ・エロ双方においてコアとしている作品群であり、楽しい読書感と確かな実用性に満足できる1冊と言えましょう。このような秀作の帯に推薦文を書かせて頂き、一人のレビュアーとして大変光栄なことと思っております。
個人的には、何と言っても褐色肌ケモ耳娘なみやびちゃんが素敵に過ぎる中編作と、全身これお餅の如く柔らかなエロエロ妹とのエッチが実に使える短編「イキヌキ・しようよ」が特にお気に入りでございます。おっぱいスキーな諸氏にお勧め!