2010年03月

しいなかずき『淫乱人形ヒメ』

SexualDollHime.jpg逢空万太先生のライトノベル『這いよれ!ニャル子さん』第4巻(GA文庫)を読みました。黄衣の王・ハスターがいやはや、全くキュート過ぎる男の娘になっており卒倒しそうになりました(いい意味で)。
ハス太きゅんの衣装、ちゃんとセーターが黄色なのが心憎いですな!なんかラジオの配信も決定したそうで、ドラマCD化もしたことだし、これはもしやアニメ化への布石では!?とワクワクしております。

さて本日は、しいなかずき先生の『淫乱人形ヒメ』(キルタイムコミュニケーション)のへたレビューです。管理人はこの作家さんの大ファンでして、先生が原画をされた『女体狂乱』(わるきゅ~れ)もDL版を購入してプレイしました。この内容なら、しいな先生しかいないな!というゲームでしたよ。バッドエンド率の高さに泣きそうになりましたが(笑。
なお、先生の前単行本『狩乳遊戯』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
ファンタジーであることを特殊な方向性で最大限に利用した超アブノーマルプレイの数々に悶絶できる1冊になっています。

23138b1c.jpg収録作は、好青年でド変態の人形師と彼が作りだした純真無垢な性人形・ヒメちゃんの愛とエロの物語なタイトル中編「淫乱人形ヒメ」全5話+描き下ろし後日談掌編(←参照 喋り方が特徴的 同作第1話「遊んでパパしゃん」より)、中編作のプロトタイプ的な印象の連作「淫乱人形ピノ」「淫乱人形メイ」、セクサロイド用途のメイドロボを開発した少年に調教されちゃうお姉さんな「お姉ちゃんはメイドロボ?」シリーズ全2作、および先生が原画をされた「女体狂乱~これが私の望んだボディ~」のコミカライズ短編1本。
おまけ漫画を除き、1話・作当りのページ数は10~20P(平均17P弱)と控えめな分量となっていますが、続きモノが多いこともあってシナリオに相応のボリューム感はあり、またエロの濃厚さは相変わらず強力です。

【過激なエロを包み込むほのぼのラブ模様】
コミックアンリアルにおける誌風の和姦シフトのムーブメントにおいて中核となる作家さんの一人であり、ヒロインのキャラクター性を作品の中心に据えたコミカル&ハッピー調のラブコメ模様が基本。
無邪気な顔して実の姉をメイドロボのプロトタイプとして輪姦調教という、なかなかキツイ展開を示す「お姉ちゃんはメイドロボ?」シリーズの様な作品もあるものの、その場合でもラストは一応のハッピーエンドを迎えさせており、陰惨な方向へは向かわない分、過激なエロに罪悪感なく集中し易い作りと言えるでしょう。
タイトル中編作は、体のサイズやち○この有無を変化させることのできる性人形と人形師のラブラブな日常を描いており、人形師に拾われた辛い過去を持つもう一人の人形との三角関係模様とその融和を中盤~終盤展開に持ってきます。
SexualDollHime2.jpgパパしゃんを心から愛している正ヒロイン・ヒメと、人形師の優しさに人間への不信を解消させられた不滅の人形・ディアの張り合いを、コミカルに時々ちょっとピュアに描いており、彼女達の言動の可愛らしさが作品の大きな魅力(←参照 二人とも大人形態でエロ勝負! 中編第4話「笑顔」より)。
精液を糧とする性人形の本質的な暗黒面にほんの少しだけ踏み込むものの、終始穏やかな日常劇に終始しており、両手に花エンドにすんなり落とし込む流れもご都合主義を潤沢に効かせながら、印象は悪くありません。個人的には、オミットしたらしいシリアスなストーリーも加え、脇キャラの見せ場を確保して単行本1冊単位で読んでみたかった気はしますが。
この中編作も含め、エロシチュの形成とヒロインのキャラ立てに注力した作劇となっており、展開そのものの面白みに乏しい一方、ファンタジーエロ漫画としての舞台作りにおける思い切りの良さは高く評価したいところ。

【体型の変化が一つの面白みな人形ヒロインズ】
「お姉ちゃんはメイドロボ?」シリーズのヒロインはあくまで人間とは言え、収録作のほとんどが人形やメイドロボを扱った作品であり、ファンタジー作品としての側面を確立する上で重要な立ち位置になっています。
SexualDollHime3.jpg治療のために様々な肉体改造をするという設定の短編「女体狂乱~これが私の望んだボディ~」に加え、大人・ロリ可変体型、爆乳化や乳首肥大、フタナリ化、子宮口の外部露出などなど、肉体が様々に変化する様子は各種アブノーマルプレイを可能とするこの作家さんの大きな特徴の一つ(←参照 乳首巨大化→ニプルファック 短編「女体狂乱」より)。勿論、嗜好によっては強い忌避要因なのは注意が必要です。
変身可能な利便性を活かして、人形の各キャラクターについてはロリっ子形態でもアダルト形態でもエロシーンが用意されているのは嬉しいところ。なお、どちらかと言うと、スレンダーな肢体に巨乳巨尻を組み合わせたセックスアピール満載の肢体設計がメイン。
それらの女体に関しては、HG茶川先生の水準よりは一般的ながらあまりに大きすぎて垂れ乳化する爆乳や、巨大なフタナリ棒、マッスたっぷりのもちもちヒップなど個々の体パーツを大きさを強調して描く傾向にあり、作画的にも乳尻を強調するコマが多くなっています。
既往の作品も合わせて考えるに、金髪ロングキャラが大好きな作家さんのようで、そういったヒロインが多いですが、キャラクターの描き分けが少々弱くなっているのはマイナス要因。
多少ラフな印象があるものの、萌え成分も適度に含有するキャッチーなアニメ/エロゲー絵柄はモダンかつ訴求層が広く、単行本通して表紙絵とほぼ完全互換の安心クオリティとなっています。

【未曾有の快楽にトリップするアブノーマルエロ】
ページ数的には標準並でありながら、各種アブノーマルプレイが連発される過激なエロシーンの濃度・攻撃性は共に高く、強烈なトリップ感で抜かせるタイプ。
超乳化やそれに伴うニプルファック、子宮姦、アナルや性器の拡張、フィストファックにち○こ複数本挿入などの苛烈なプレイを、ヒロインが肉体の全能性の象徴たるそのダイナマイトボディで全て受け止め、快楽の絶叫を連呼する痴態でエロが構成されており、普通にラブラブセックスということはあまりないのでご自分の嗜好と要相談。
過剰にならない程度に適時絡めてくるアヘ顔や圧倒的なサイズの乳房がド派手に揺れる乳揺れ描写、説明台詞も含めて卑語・猥語も十分量含有のエロ台詞の手数の多さなど、エロ演出面もかなり強烈であり、キルタイム系列らしい飽和感のあるタイプ。
SexualDollHime4.jpg多回戦仕様なので抜き所も豊富である一方で、過激なエロの連発のシメとなるフィニッシュシーンの演出には力が入っており、大量中出しでボテ腹化(←参照 中編最終話「大好き」より)、子宮口が膣外に飛び出して白濁液を逆噴射、尿道内射精によって白いおしっこ漏れ出し、フタナリち○こと同時絶頂などなど、極めてインパクトの強い演出をここぞとばかりに繰り出してくるのが実に痛快です。
また、可愛らしい絵柄といい意味でギャップのある淫猥な女性器描写も強みであり、拡張シーンや局部弄りのシーンが多いことが直接的な煽情性の増強に大きく寄与しています。
やや大味な印象もあるものの、大ゴマメインのコマ配置や、ボリューミィな肢体の各パーツが枠線をぶち抜く画面構成など、インパクト勝負の作画として良好な出来と言えるでしょう。

個人的にはがっつり使わせて頂きましたが、特に人体改造(変化)要素が受け入れられるか否かで評価は大きく変わるタイプです。OKな方には、エロの特濃加減とほんわかとした空気の融和を是非楽しんで頂きたい所存。
どの作品も大好きですが、ヒメちゃんの言動が逐一可愛らしい中編「淫乱人形ヒメ」と、人体改造ネタの極地に至る短編「女体狂乱」が思い入れもあって特にお気に入り。

きあい猫『ラブラブ・あぶのーまる』

LoveLoveAbnormal.jpgうすね正俊先生の『砂ぼうず』第14巻(エンターブレイン)を読みました。何より、やっとこさ発売されたのが嬉しいのですが、あとがきを読むとむしろうすね先生が生きていて本当に良かったという思いの方が強くなりますな。
八方塞がりになった状態での緊迫した戦闘描写は相変わらずお手の物ですな。目付き悪い娘属性持ちにとっては、小砂可愛いよ小砂状態が続いております。

さて本日は、きあい猫先生の『ラブラブ・あぶのーまる』(コアマガジン)のへたレビューです。先生の前単行本『露出願望』(ティーアイネット)のへたレビューもよろしければご参照下さい。
常識を平和に軽やかに逸脱する変態さん達の性の狂宴をほのぼのと描く怪作となっています。

LoveLoveAbnormal1.jpg収録作は、容姿が瓜二つでナルシストな双子兄妹が至るところで露出エロ行為な連作「オトコノコ?オンナノコ?」「オニイサマ?オネエサマ?」(←参照 女装した兄と妹 連作後編「オニイサマ?オネエサマ?」より)、色情狂とフタナリの血統を持つ名家が生み出した“奴婢”達の生き様を描くシリーズ全4作、読み切り短編3作、および双子シリーズと短編「ハンサムなカノジョ」がクロスオーバーしたフルカラー掌編(4P)。
短編「サインはP!」の変態カップルさんが双子シリーズに登場することから、一部の作品の世界は共通しているようです。
フルカラー掌編を除き、1作当りのページ数は16~22P(平均21P強)と概ね平均的なボリューム。内容の“濃さ”や段階をきちんと踏んだ展開などにより、ページ数以上の読み応えがある印象があります。

【快活な変態さん達が勢揃い】
エロ漫画界における露出エロ・スカトロジーのオーソリティーであるこの作家さんの作品として当然ながら、登場人物達(特に女性)は露出狂だったり色情狂だったりスカトロ嗜好だったりと変態さんばかり。
LoveLoveAbnormal2.jpgボディペイントを施して路上にてにっこり微笑む表紙絵の女性のように、露出性癖のあるヒロインが頻度高く登場し、“性行為が露見することのスリル”よりも“露見させてしまうことの開放感”に喜びを見出す人物が多くなっています(←参照 日中の公園にて 短編「ハンサムなカノジョ」より)。
とは言え、いわゆる“破滅のエロス”的な側面は弱く、変装をしていたり、財力にモノを言わせて特殊なフィールドを用意したりと、自己の変態的欲望の開放と個々の日常性の維持を何とか同時にクリアしています。
また、羞恥心こそありながら、自分のアブノーマルな欲望を否定的に捉えることなく、様々な手段を介してその欲望の発現・深化をさせていこうとするアッパーなキャラ造形が作品の明るい雰囲気の醸成に大きく寄与。
年齢層的には、ミドルティーン~20代後半クラスであり、皆さんもっちりとした肉付き・しっかりとした腰回りのモンゴロイドバディの持ち主。全体的に太くまるっこい描線が女体の柔らかさ・温度感を強調していますが、楚々とした美人からキュートな美少女まで、それぞれの美しさ・可愛らしさを程良く引き出しています。
可愛らしいデフォルメ絵柄もコミカルに使用する表情変化は、特にヒロインが“何か”を企んだり思い付いたりするシーンでの妖しい微笑みが魅力的で、瞳の表情がなかなかに蠱惑的。

【露出プレイがメインのアブノーマルエロス】
変態行為がエスカレートしていく流れの構築に大変な力量を発揮する作家さんであり、シナリオとエロの進行をきっちり揃えるプロットの安定感は今単行本においても万全。
今単行本では露出エッチがメインとなる各種アブノーマルプレイそのものをエロシーンの核とするスタイルも健在で、コアマガジン系列の誌風に合わせて少々増量されているとは言え、性器結合は補助的な役割に止まっていると感じさせます。
LoveLoveAbnormal3.jpgなお、今単行本では決して主要素にはなっていないものの、食糞を含むスカトロ要素や(←参照 排便+食糞 シリーズ第1作「奴婢」より)、フタナリ、飲精(しかも自分の出したもの)といった好みが大きく割れる要素が多いので要注意。まぁ、管理人も含めてきあい猫先生のファンにとってはごく当然の描写という認識でしょうし、むしろソフト寄りと感じると思われます。
また、アブノーマルプレイの異常性に読者を一旦は仰け反らせながらも、その行為に興じる登場人物達の幸福そうな痴態に、再び読み手の意識を作中に引き込んでいくエネルギー感があるのも○。
校舎の屋上や、公園のブランコ、空いた電車内といった場所で公開オナニーやらシックスナインやら色々とチャレンジした後、ピストン運動へ移行し、アナルや女性器を目いっぱい押し広げてパワフルな抽送を繰り返します。上述の通り、抽送パートはエロの中核ではあまりなく、それに伴ってフィニッシュシーンとエロの最高潮が必ずしも一致しないことにも要留意。
丸文字で可愛らしく描かれる意外にえげつない擬音も特徴の一つで、もっちりとした肢体にたっぷりと降りかかる白濁液などと併せ、キャッチーな作画に独特の生々しさがある点はエロの方向性によくマッチしています。

【登場人物達の日常とアブノーマルプレイの非日常】
陰湿な凌辱作品や破滅への階段を転がり落ちる“堕ちモノ”を描くこともある作家さんですが、単行本タイトル通りにカップルさんのラブラブさが良く出た作品も多く、例え宗家によって性の玩具として営々と作り出された“奴婢”達が登場する作品においても平穏な雰囲気が維持されています。
アブノーマルな性行為を描く作品の一つの醍醐味は、常識・倫理からの逸脱を端的に示すそれらの行為が人間性という意外に脆い殻を突き崩す、破滅願望の快楽だと個人的には思いますが、きあい猫先生の作品においては変態行為は人間性からの剥離としては必ずしも描かれません。
LoveLoveAbnormal4.jpg自身の欲望を、自身の意志によって解消し、他者と共に享楽に耽る登場人物達の姿は大変ポジティブに描かれ、また世間一般から見れば奇妙かもしれないものの、彼ら彼女らの日常は確固として平和に維持されています(←参照 いい笑顔です 連作後編「オニイサマ?オネエサマ?」より)。
性器を衆目にさらし、自分の化身を愛し、人糞を口にし、精液を啜る狂気の快楽と、主従の忠義や堅い友情、幸せな恋愛関係という極めて人間的な良き関係性が相反せず、互いを高めながら共存する作品世界は、奇妙ではありつつもカオスとしてのぎこちなさはほとんどありません。
“変態”であることが、登場人物の関係性を破壊することなく、彼ら彼女らの日常や人としての美点をより強固なモノにすらすることは、むしろ人間性の意外なたくましさを賛美するかのように個人的には感じます。
そのカラッとした明るさが場合によっては狂気的であり、禍々しく感じることもあるのですが、変態街道を着実に歩んでいく変態さん達の姿を頼もしく魅せる作品の構築が素敵だなぁと思います。

エロの趣向的に間違っても万人向きではないのですが、常識から開放された性愛のカタチへの非常にポジティブなスタンスは決して訴求層が狭いものではありません。
管理人としては、淑女なお嬢様とその叔母が秘密クラブで変態エロの嗜みをお勉強なシリーズ第4作「おもちゃ」とヒロイン風路さんの活き活きとした露出プレイがどこか爽やかな短編「サインはP!」が特にお気に入り。

ゆりかわ『放課後ストロベリーバイブ』

AfterSchoolStrawberryDildo.jpg発売直後に品薄になって買えていなかった名島啓二先生の『波打際のむろみさん』第1巻(講談社)を読みました。博多弁人魚こと、むろみさん可愛いよむろみさん。
なんともつれない少年・たっくんとのかみ合わない会話が楽しいですが、この作品はナチュラルに変態エロチックですよね!あと、褐色肌人魚のリヴァイアさんが大好きです。

さて本日は、ゆりかわ先生の初単行本『放課後ストロベリーバイブ』(コアマガジン)のへたレビューです。表紙絵に各種ゲームコントローラが女体と共に描かれていますが、作中にもよくゲーム機が登場するのでゲーム好きの作家さんなんでしょうな。
ショタ系イケメンボーイズがエッチな年上美少女さんにオモチャにされちゃう様を描く日常ラブコメな作品集になっています。

AfterSchoolStrawberryDildo1.jpg収録作は、クールでSっ気のあるメガネ委員長にイジめてオーラ全開のショタ男子の女装趣味がバレちゃって~な短編「いじめていいんちょ」(←参照 手前は男の子)+描き下ろしのフルカラー後日談掌編(4P)、服飾研究会のOGが現役部員の少年に色々と趣味の服を着せてエロ三昧な「おきがえのじかん」シリーズ全2作、および読み切り短編6作。余談ですが、ホットミルク最新号に載っていた褐色肌金髪ショート娘のカラー掌編が収録されておらず、管理人涙目。
コンビニ誌のコミックホットミルクと書店売り誌のメガストアHの掲載作が収録されていることもあり、1作当りのページ数は16~24P(平均20P強)と中の下クラスのボリューム。エロの関して少々特殊な方向性があるため、妖しげな雰囲気が作品の味わいを高めていますが、総じて軽快な作品として仕上げられており、スムーズな読書感が味わえます。

【ほんのりアブノーマルでありつつ明るく優しい雰囲気】
この作家さんに関して予備知識がない場合、巨乳ガールズとのラブラブ&ハードセックスをチアフルな雰囲気で描くコアマガジン王道のラブコメ・エロコメという推察を表紙から為されるかもしれませんが、内容的には上述の通りにエッチ大好きなお姉さんヒロインがショタ少年を素敵に翻弄する系統がメインになっています。
AfterSchoolStrawberryDildo2.jpgちょっと気弱な少年やシャイボーイが、お姉さま達の悪戯心やピュアで真っ直ぐな性欲に絡め取られて恥ずかしがりながらもエッチへと流れていく様は、受け願望の諸兄の心にジャストミート(←参照 手前が男の子 シリーズ第1話「おきがえのじかん」より)。
女装男子が喫茶店のテーブルの下でメガネ委員長のおみ足に股間をグリグリされちゃったり(短編「いじめていいんちょ」)、男勝り少女と仔犬系少年との性転換エッチが描かれたりと(短編「ごっどぶれすゆー」)、好きな方は凄く好きな一方で苦手な方はかなり苦手であろう要素が相応の量で投入されていることには注意が必要でしょう。
とは言え、コアマガジン系列の作品における通例として、一般的な読者層にとっての読み易さ・入り込みやすさは十分配慮されており、ちょっとインモラルな雰囲気を登場人物達の関係性に醸し出しつつも、個々の性愛を快活なモノとして描いているため、作品の印象は十分にキャッチー。
逆に言えば、支配-被支配の関係性における倒錯性への踏み込みは弱いため、そこに期待するのは避けるべきでしょうが、登場人物達が彼ら彼女らの常識からのちょっとした逸脱を楽しんでいる姿が何とも微笑ましく映ります。その意味では、コアマガ的なラブコメ・エロコメとしての基盤は強くあるとも言えるでしょう。
また、広義の意味でのトランスセクシュアルの要素を介在させず、年上お姉さんが主人公を甘やかしてくれるようなラブコメ作品も多く、柔らかい雰囲気が全作品で共有されていることもあって収録作に一定の統一感があります。

【天真爛漫なエロ大好きガールズとキュートボーイズ】
まず、ヒロインについては、ハイ~ミドルティーンの制服ガールズでほぼ統一されており、均整のとれた肢体とたっぷり柔乳の持ち主が勢揃い。
AfterSchoolStrawberryDildo3.jpg対して、男性キャラ達は童顔イケメンボーイズが取り揃えられており、女装少年モノでは特に顕著になる中性的な印象が読み手の背徳感を刺激する大きな魅力と感じます(←参照 男の子です シリーズ第2作「おきがえのじかん:もーいっかい!」より)。
比較的等身が高く、柔肉の下に比較的しっかりとした骨格を備える女性陣と、女の子よりもタッパが低くどこか儚げな肢体の男性陣の視覚的な対比がよく為されており、後述する様にエロシーンにおいて重要なアドバンテージ。
保護欲といじめたい願望の双方を刺激するキャラクターが男女共に存在すると共に、性に対して大らかで快活な性格設定をされている登場人物が存在感を発揮していることも作品のアッパーな雰囲気を高めている印象があります。
制服エッチが多めながら、競泳水着やバニースーツのコスプレ、いい意味で生活感のある部屋着など、衣装面にそこそこのバリエーションがあるのも好印象で、ナイスバディの女の子達にはどの衣装もよく映えます。
アクや雑味のほとんど感じられないキャッチーな二次元絵柄は単行本を通して安定しており、初単行本とは思えないクオリティを誇っています。

【抱きつく少年・迎え入れる少女なエロシーン】
ヒロイン側のセックスに対する積極性を軸とする作劇であることもあり、濡れ場への進行はスムーズでエロシーンの尺は十分。
前戯パートにおいて必ずしも射精シーンを投入しないものの、時に一生懸命に時に不敵な余裕を持って大人しい男の子の股間を準備万端の状態へと導く各種前戯プレイは、その後のアグレッシブなエロ展開へのスターターとして役割をしっかり果たしています。
ヒロインが自らお股を開いて挑発・誘惑の言葉を口にすることで開始されるピストン運動は、そこまでの攻防を逆転させてち○こ側がヒロインをガツガツと攻め立てて両者ノックアウトの中出しフィニッシュへと疾走していきます(外出しフィニッシュもアリ)。
AfterSchoolStrawberryDildo4.jpgこれらの肢体の絡み合いでは、小さめボディの少年がヒロインの柔らかい肢体にギュッとしがみつく様子がよく描写されており、一種母性的な印象のある女性の肉体に抱擁されたい諸兄にとっても、キュートな男の子を抱きしめてあげたい淑女諸氏にとっても幸福感のある絵になっています(←参照 短編「負ける要素は無い」より)。
演出面に関して、決して派手で強烈な演出を施すタイプではなく、艶やかに濡れ光る性器描写の生臭さのない淫猥さや、女性の肢体のたおやかさが生むストレートな煽情性や、ラブラブエッチとしての要点を押さえたエロ台詞の煩悩刺激力を実用性の増強における武器とするスタイル。
この適度に控えめに留められたエロ演出は、悪く言うとエロ展開の一本調子な印象も高めてしまっており、フィニッシュシーンが十分にパワフルとは言え、読み手の快楽曲線の上下がややふらつく感があるのは、抜きツールとして作画面が十分な出来なだけにちょっと勿体ないところ。

悪戯お姉さんとショタ少年の絡みがお好きであるならば文句なしにお勧めな1冊であり、ちょっとだけアブノーマルさを含みつつも訴求層を広く取ったアンチ・マニア性が功を奏しています。
個人的には、学校ではツンツン、でも少年の前では照れ屋な本性を出せる女の子がとっても可愛い短編「うちにきて妹とファックしていいぞ」と、(ある意味)真ヒロイン・御子柴君(♂)のエロ可愛らしさに理性がヤバい「おきがえのじかん」シリーズが特にお気に入り。

東山翔『Japanese Preteen Suite』

JapanesePreteenGirl.jpg小林源文先生の『Cat Shit One's 80』第3巻(ソフトバンククリエィティブ)を読みました。アフガニスタンにおけるソ連軍の大攻勢が開始され、ミーシャ君も大変そうですな。相変わらず部下に恵まれる人?ですが。
しかし、まぁ、この紛争に対するアメリカの支援・介入が今日の中東情勢に負の影響を残し続けていることを考えると、何とも感慨深い内容です。あと、黒騎士ファンは必見ですよ、今巻。

 さて本日は、東山翔先生の『Japanese Preteen Suite』(茜新社)のへたレビューです。先生の前単行本『Gift』(同社刊)のへたレビューもよろしければご参照下さい。
丁寧で奔放な作画と穏やかな雰囲気を保つ作劇が共にずば抜けて光るロリエロ作品集となっています。

JapanesePreteenGirl1.jpg 収録作は、読み切り短編5作+各短編の登場人物達ともう一人の女の子が旅先にて性愛の宴な「The Garden of Earthly Delights」前後編(←参照 海辺のコテージにて 同作前編より)、および描き下ろしおまけ4コマ(4P)。
1話・作当りのページ数は20~40P(平均28P)と幅はありながらもしっかりとしたボリュームであり、エロ・シナリオ共に読み応えがある構成。それでいて、読み口は比較的軽く、全話で共有される作品世界に没入し易い作りと言えましょう。

【性愛の肯定感に溢れる少女達の平穏な日常劇】
 英語の作品・単行本タイトルやアーティスティックな表紙絵からお洒落サブカル系の敷居の高さを感じ取る方もいるかもしれませんが、中身はポップでチアフルな非常に読み易いハッピーロリータ作品。
静穏ながら心の強い純愛ドラマであった前単行本の長編作に対し、今単行本の収録作はヒロインのキャラクター性を軸としたラブコメ・エロコメ調作品としてコンパクトにまとめられており、恋と性を知り染めし頃の高揚感や甘い幸福感、思春期における感情の繊細さを程良く混交させる日常劇としての構築力の強さは素晴らしいです。
JapanesePreteenGirl2.jpg 作中において成人男性も登場しますし、また現実社会の倫理が垣間見えることもあるものの、登場するそれぞれの少女の性や恋の在り様にこそ焦点を当て、それらを優しく肯定していく流れが強い魅力(←参照 変態ガールの初恋 短編「Addiction」より)。
その描き方は、男性側の欲望としての視点からの少女性愛の肯定ではなく、少女の側の純粋な感情や性欲が全てを包み込むスタイルであり、落ち着いた雰囲気でありつつも話としての上品な甘さが染み出てくるのも魅力の一つでしょう。
結果として成人男性の少女性愛が持つほの暗さは非常に丁寧に排除されており、男の子3人になかなかサディスティックなエロ調教を受けつつそれを謳歌する少女や(短編「The Three Question Marks」)、自慰行為に中毒気味な少女(短編「Addiction」)、兄妹の近親相姦(短編「Pooka」)など、場合によっては陰惨さを伴う要素を作中に投じても柔和な雰囲気がほぼ揺るがないのは見事。
 エロとしての倒錯性を一定強度で取り込みながら、性愛の暗黒面は徹頭徹尾取り除いて構築された桃源郷は、ご都合主義的な“あざとさ”すらも巧みに消去されており、下手をすれば禍々しさを感じるほど完璧で、性愛の全能性への普遍的な信仰によってその基盤を固めていると個人的には感じます。

【自由闊達な絵柄が形成するキャッチーネスとエロス】
 オムニバス形式で描かれ、巻末の連作で全員大集合なヒロイン6名はクラスメイトの友人同士であり、年齢的には小○校高学年で統一。
真面目に変態街道爆走中な武智ちゃん(短編「Addiction」)はともかくとして、漫画的なキャラ属性を明確に付与することなく、子供らしい快活さと脆弱さを合わせ持つごく普通の女の子として描くのは作風によくマッチしているでしょう。
 特に年上の男性との対比によって強調される肢体の小ささや、そこに備わるぺたんこ寸胴ボディと無毛地帯の股間は二次ロリスキーの性欲中枢をいたく刺激してきます。穢れを知らぬスベスベとした柔肌や程良い肉付きの手足など、成人女性の縮小型としてのセックスアピールではなく、肢体の未成熟さが生み出す背徳的なエロティシズムは正に1級品。
JapanesePreteenGirl3.jpg←の二コマは短編「Flim」より引用したものですが、上のコマのデフォルメ的可愛らしさが強い絵柄と、下のコマにおいて艶やかな唇や潤む瞳の艶やかさを醸成するしっとりとした絵柄の対比が示す様に、各シーンにおいてコマ単位で雰囲気を変遷させる絵柄の自在さは実に巧いと思うところ。
 この絵柄の奔放さに関しては、日常パートではデフォルメを効かせたキャッチーな可愛らしさを前面に出し、エロシーンにおいては少女の肢体や表情の官能性を急激に引き上げる対比が特に印象的であり、作品のチアフルさとエロの実用性を共に増強。それでいて絵柄のベースにぶれが感じられないのも◎。

【瑞々しい肢体と淫液のコンビネーションが強力】
 作品のページ数の幅広さやエロ展開の分割構成の採用もあって、エロシーンの分量にはある程度振れ幅があるものの、個々のコマにおける絵としてのアタックが強い分、分量に依存しない実用性の高さがあります。
 アナル関係や集団エッチ、羞恥系プレイやオナニーなど、プレイ内容も結構豊富であり、普通のセックスも含めてそれらに戸惑ったり恥ずかしがったりしながらもその心身を快楽に染め上げてゆく少女の痴態が何とも煽情的。
 上述した通りに濡れ場で一気にエロさを増す絵柄は、テラテラと濡れ光る未成熟な秘所やアナル、舌、唇などの各種体パーツの直接的な煽情性に活かされると共に、特に液汁描写において大きな強みとなっています。
JapanesePreteenGirl4.jpg火照った肢体に浮かぶ汗の玉、紅潮した頬を伝う涙、絡みあう舌を伝って口腔内から漏れ出る唾液、そして全身の玉肌と性器にねっとりと絡みつく男女の淫液などは、量的に決して多くないはないのですが、生々しいエロティシズムが強烈にあり、また少女の肢体の不可侵性を破る様な背徳感を読み手の胸中に捻じ込んできます(←参照 「The Garden of Earthly Delights」後編より)。
臭味はなくとも丁寧に描き込まれたリアル系の性器描写をアドバンテージとしており、肢体全体の描写と結合部アップ構図をバランス良く組み合わせるページ構成も実用面に大きく寄与。ラブエロとしての穏やかさ、幸福感をキープしつつ、適度に行為のアグレッシブさを演出してあるのも上手く、抜きツールとしての構築にも抜かりなし。
 互いの性液が泡立つまで前後の穴での抽送を繰り返した後、静かに絞り出すような絶頂の嬌声を上げるヒロインの最奥にトドメの中出しフィニッシュで締めており、大ゴマ~1Pフルでその艶態をインパクト強く提示してきます。

実は、管理人は東山先生の作品に感じる独特のオサレ感が少々苦手で(メタル野郎がお洒落洋楽好きに抱く感情というか・・・)、単行本を購入する前にはよく悩むのですが、読むたびにその高質な作画・作劇に唸らされており、今単行本もやはりシャッポを脱ぐ出来でございました。
全作品お気に入りですが、エロ的には最も攻撃的な短編「The Three Question Marks」が、ストーリー的には恋心とセックスを知った少女の感情の動きを丁寧に紡ぐ「The Garden of Earthly Delights」が最愛です。お勧め!

ほた。『ほった。ん!』

HotaWorks.jpgTVアニメ版『とある科学の超電磁砲』最終話「Dear My Friends」を観ました。管理人は普通におっさんなので涙腺が緩いんですが、木山先生と生徒達との再会シーンで泣きましたよ、ええ。いい最終回でした。
OPアニメーションとかぶせてきた前半の演出も実に素晴らしかったですし、最初から最後までよく詰められた回でした。あと、最終回にしてマイエンジェル・婚后さんに見せ場がちゃんとあってヨカッタヨカッタ。

さて本日は、ほた。先生の初単行本『ほった。ん!』(富士美出版)のへたレビューです。処女単行本にしてセルフタイトルとはなかなか奮ってますな。
恋とセックスの幸福感を優しくお届けするほのぼのラブコメが心地よい作品集です。

収録作は全て読み切り短編で10作。1作当りのページ数は16~20P(平均18P強)とコンビニ誌(ペンギンクラブ山賊版)としては標準的なボリューム。
シナリオ的な読み応えやエロとしての濃さには乏しいものの、作中を流れるふんわりと柔らかい雰囲気の居心地の良さは強い魅力であり、読後感の気持ち良い1冊です。

【恋とエッチのハピネスが包み込むラブコメディ】
作風としてはちょいとお馬鹿風味を添加したラブコメ系であり、若い男女の恋模様をコミカルかつ純朴に描き出すタイプ。
お姉さんとの近親エッチや(短編「いんしすたー」)、山奥の屋敷でのウサギ娘さんとの逢瀬というファンタジーもの(短編「白兎」)など、作品のシチュエーションは様々ながら恋をしたりエッチをしたりな登場人物達の初心な立ち居振る舞いがなかなかに微笑ましく映ります。
245b8ab8.jpg恋愛モノとしてのドラマ性の構築や感情の機微への踏み込みは総じて弱いものの、恋する男女のハピネスやそこへのエネルギー感が諸所で描かれるため、お話として平板になっていないのは好印象(←参照 ニヤニヤ 短編「アケステ」より)。
やや辛い評を言わせて頂ければ、コメディパートの使い方を含め、シナリオ展開のテンポの悪さや状況説明・キャラ立てをスムーズに出来ていない点など、漫画としての作り方に拙さがあるのは確かで、シナリオ重視派にはかなり勧め難いのは確かでしょう。
HotaWorks2.jpgその弱点はシナリオの不備がエロの強度不足に拍車をかけていることで実用性にも影響しているのですが、その一方で恋することの幸福感や個々人の性愛のカタチへの肯定感を、肩肘張らない柔和な雰囲気の中で伝達してくるのは素直に美点と思うところ(←参照 初エッチにて 短編「いんしすたー」より)。
序盤~中盤なでの話運びに硬さや粗さが目立つのに対し、ラストシーンにおけるまとめ方は上手く、ギャグオチでストンと落したり優しいハッピーエンドでリリカルに終わらせたりと、読後の余韻を良好にしてあるのもラブコメ好きには魅力となっています。

【素朴な可愛らしさのある並乳ガールズ】
年齢不詳の和服ウサギ娘さんを除き、登場するヒロインは女子高生~20代前半クラスのお姉さんの年齢層。
HotaWorks3.jpg大食いアイドルさん(←参照 ご飯食べてる女の子は可愛いです(持論) 短編「旨い物は宵に食え」より)や前述の和服美人のウサギ娘、放浪美人(短編「倒れるときはまえのめり」)、バトル書道の使い手(短編「LAZY FOOLS」)など、なかなかユニークなキャラクターが定番ヒロイン達に混ざって登場しているのが面白い点です。
発育不良なぺたんこガールや巨乳寄りの女性もいるものの、この作家さんの好みなのか年齢層を問わずに並乳さんが多く、手にすっぽり収まるお椀型おっぱいはヒロイン達の素朴な可愛らしさとよくマッチ。
そのおっぱい描写も含め、個々の体パーツに強いセックスアピールがあるとは言い難いですが、適度にふっくらとした女体の柔らかさは魅力であり、そこに包まれる喜びを読み手に喚起してきます。
デフォルメを適度に加えた絵柄は、萌え風味も適度に含有したモダンな漫画絵柄であり、丁寧な描き込みあって絵としてのキャッチーさと華やかさを兼ね備えています。
初期の絵柄はヘロッとした描線が頼りなく、初単行本ということもあって絵柄に安定感を欠いていますが、近作では作画面はかなり改善されており、2冊目以降に強く期待が持てるクオリティになっています。

【アタック弱めながらもほんわかラブエロは魅力】
上述した通り、ほのぼのとした雰囲気がやや悪い意味でエロシーンにおいても貫かれており、また濡れ場が分量的にも多いとは言えないので抜きツールとしては弱含み。
導入パートとエロシーンとの連結の不味さもあって、キュートなヒロイン達とのラブラブエッチへ没入する前に何となく幻惑されたような印象を受けてしまうのは少なからぬ減点材料たり得るでしょう。
HotaWorks4.jpg液汁描写や各種擬音、エロ台詞など、エロ演出に関してはかなり抑えめにしてあり、作品の雰囲気には大変良く適合していると同時にエロの攻撃性の弱さにもつながっています(←参照 短編「倒れるときはまえのめり」より)。
とは言え、体を重ね合いながら告げられるラブ台詞や、行為中の羞恥と歓喜に赤く染まる表情など、これまた読者の頬を緩ませる要素が十分量配置されているのはラブエロとしての旨味の一つ。
個人的には妙に現実的な白濁液の量が物足りなさを残すものの、絶頂にキュッと身を強張らせるヒロインの膣内にち○こを搾り取られる中~大ゴマのフィニッシュシーンは抜き所としての及第点を十分にクリアしていると感じます。

エロ漫画としての作り込みに課題を残す処女単行本ではありますが、作画・作劇共に光るものがあることをしっかり印象付ける1冊でもあり、今後の成長によってはURAN先生、澤野明先生などのペンクラ新鋭作家陣同様に大化けする可能性のある作家さんだと思います。
個人的には、キャバ嬢のお姉ちゃんとの嬉し恥ずかし&痛いけれども心が気持ちいい初エッチが何とも素敵な短編「いんしすたー」が最愛です。
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