2009年02月

白駒らい『真夜中の社員教育』

MidnightEmployeeEducation.jpg『かんなぎ』のDVD4巻が届いているのですが、日曜まで観る時間がないのがくやしいです。仕方ないので特典のドラマCDをレビュー書きのBGMにしております。
これ、6巻の第三十三幕を下敷きにしているんでしょうが、よくここまでシナリオを膨らませたなぁと。あと貴子さんは僕の嫁です(異論は認めない

さて本日は、白駒らい先生の『真夜中の社員教育』(メディアックス)のへたレビューです。けんたろう先生くどうひさし先生佐原秀和先生などと同じく旧司書房からの移籍組の先生ですね。
親しみ易いキャラ造形がとっても魅力的なほんわかエロコメディが楽しめる作品集です。

MidnightEmployeeEducation1.jpg収録作は、真面目でちょっと地味なOLの沢村さんとその同僚OLなクールな東野さんのそれぞれのエッチなメイク・ラブを描く連作「真夜中の社員教育」「真夜中の社員観察」+描き下ろし後日談2P(←参照 美人さんなのに地味 「真夜中の社員教育」より)、真面目な女生徒会長さんと天然で天才科学者な女の子(実は年齢不詳)を中心に繰り広げる学園コメディな「緑凰学園」シリーズ全5作+メインヒロイン二人が活躍するおまけ4コマ3P、および独立した短編5作。
1作当りのページ数は描き下ろし掌編と「真夜中の社員教育」(8P)を除いて全て16Pと平均以下の分量エロ・シナリオ共にボリューム感や読み応えは乏しいですが、それを苦に感じさせない雰囲気の心地良さや読後感の気持ち良い余韻があって個人的には大変満足しています。

【のんびりほんわかなエロコメディ】

MidnightEmployeeEducation2.jpg上述のOLさんモノや学園コメディに加えて、レズカップルが登場したり(←参照 片思いなのです 短編「賃貸条項」より)、女剣客が登場する時代劇モノ(短編「流浪剣客あげは!」)があったりとバラエティ豊かな作品が揃っています。
『ある家族の肖像』(司書房;当ブログでは未レビュー)でも多めでしたが、今単行本でも女忍者(くノ一)モノが2本収録されていますのでお好きな方はどうぞ。
学園コメディの「緑凰学園」シリーズを筆頭に、突飛なシチュエーションを差し挟みつつ、登場人物間の楽しい台詞のやり取りと即物的なユーモアで面白さを演出する穏やかな笑劇を展開しています。
ほのぼのとした雰囲気こそに魅力があるタイプであり、テンション高いギャグエロ作品を期待するのは避けるべきです。とは言え、コメディとしてのテンポの良さや諸所に配した笑いの伏線をすんなり回収するオチの上手さなど、ソツのない作劇のセンスには光るものがあります。
くノ一拘束凌辱な短編「忍ばせ忍び」といったように凌辱系の作品も数作ありますが、ヒロインの最後の一言が後味を一層悪くしてくれるかなりのダーク系短編「モザイクキネマ」以外は、当意即妙のコミカルオチで楽しくかつすんなり終わらせるタイプなので読後も概ね良好と言えるでしょう。

【親しみ易いキャラクター造形】
シナリオの多様さに合わせて登場するヒロインも幅が広くOLさんや女忍者、女生徒さんなど設定は様々。年齢的には概ねハイティーン~20代半ばがメインとなっています。
細い描線で描き出す、いかにも女流らしい少女向け漫画のそれをベースとする絵柄には明瞭なセックスアピールやキャッチーさが不足しているのは事実であり、当世流行の快活な漫画絵柄やキュートな萌え絵柄に馴れているとやや地味に映る可能性はあります。
87fe52f0.jpgしかしながら、過剰な艶や萌えを排した素朴さが絵への親しみを強く増しており、凛々しさや可愛らしさ、愛敬などといった個々のヒロインの魅力を無理なく引き出しているのは大変な魅力です(←参照 真面目さんと天然さん 「飛び出せ!緑凰学園」より)。
エロシーン導入部における“照れ”の表情も含め、緩やかに、しかして多彩に変化するヒロイン達の表情は雄弁に感情を語ってくれています。コミカル演出に多用されるデフォルメを効かせた絵柄も大変可愛らしくて大好きです。
なお、ボディデザイン的には並~巨乳クラスの割合現実的なタイプであり、作風にはマッチしていますが、ロリプニ少女とかむっちり熟女とか爆乳さんなど、ずば抜けた特長を備えるヒロイン像を求める方は回避推奨。

【上品な色香が魅力なエロシーン】
エロを見せることを必ずしも主眼としていない感もあり、かつ個々の作品のページ数的にもあまりエロのボリューム感が強くないこともあって抜き物件としての魅力はそこまで高くないのは事実
エロ作画的にも、卑語・猥語連発の白痴系エロ台詞やアへ顔、画面を埋め尽くす液汁描写や精巧な女性器描写といった視覚的な派手さで圧倒する現代的エロ作画手法の逆を行くタイプであり、エロの激しさや濃厚さに不足は感じます。
しかし穏やかな作劇から導入されるセックスシーンとしては最適なプロダクションであるのは確かであり、決して濃厚ではないながらしっかりと存在を主張する官能性が読み手の煩悩を穏やかに掻き立てていきます。
MidnightEmployeeEducation4.jpg瞬間的に煽情性を構築する派手なエロ演出では忘れられがちな、しっとりと汗に濡れる女体や性感に上気した表情などが醸し出す上質な色香は大きな武器(←参照 短編「流浪剣客あげは!」より)。
シナリオやキャラメイキングとの相乗効果によって、“魅力的な女性とのセックス”という妄想を無理なく喚起できているのも高評価であり、個人的にはしっかり使わせて頂きました。性器描写や液汁描写の頼りなさを補って余りある雰囲気の良さを味わって頂きたいです。
なお、時にギャグ的展開で宇宙人が(性的な意味でも)絡んできたり、陰湿な痴漢凌辱があったり、お得意のくノ一尋問あったりとエロのバラエティは豊かですが、「緑凰学園裏相談所」では牛にしか興味のない農業部の男子生徒に恋する女の子が牛柄ビキニを着てラブ・アタック→恋敵(?)の牛さんの前でち○こから搾乳しちゃうぞ(はあと、というなかなか珍妙な展開で笑わせて頂きました。
家畜の見ている前でのセックスに燃えるという難儀な性癖を持つ諸兄(代表例)は要チェックですな。

勢いで押しまくるハイテンションコメディやハードにヘビィに走る特濃抜き物件、またはシリアスなストーリー重視作品などが主流の昨今のエロ漫画界隈において、気持良い程のどかな雰囲気が漂っているエロ漫画であり管理人は実に癒されました。
メガストア系やMujin系のエロ漫画がこってり中華や肉汁たっぷりのステーキだとするならば、ほかほかと温かいご飯とみそ汁と言うべき作品かなぁという印象です、微妙な例えで恐縮ですが。
エロ漫画に何らかの“強烈”なモノを求めている方には向かないのは確かなのですが、個人的には強くお勧めしたい1作です。

四万十曜太『もののけ町怪奇譚』

MononokeCityMistreiousStories.jpgOGRE・JAPANの改名後最新作『TOTAL LACERATION~総合的鬼刻み』を買いましたが、スラッシュメタルを基調にしつつデス色をふんだんに詰め込みハードコアパンクの切れ味もあるエクストリームメタルに惚れ惚れです。
FASTKILLやCODE REDと共に日本のスラッシュシーンを一層盛り上げていただきたいものです。

さて本日は、四万十曜太先生の『もののけ町怪奇譚』(キルタイムコミュニケーション)のへたレビューです。前単行本の『ガントライブ2』のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
圧倒的な存在感を誇る爆乳が眩しい妖怪少女や魔法少女達をがっつり快楽に耽溺させる凌辱系エロを楽しめる作品集ですよ。

収録作は、東京近郊に存在するらしいもののけ町を舞台に、妖怪達やそれを駆る秘密結社、魔界の住人や正義の変身ヒロインがバトルを繰り広げたりエロイことをしたりされたりする「もののけ町怪奇譚」シリーズ全9作。
オムニバス形式であり、短編「暴露の章」と描き下ろし短編「百万獣の女王」を除けば話のつながりは舞台設定を除いて全く存在しません。
1作当りのページ数は短編「双長聖長アシュタルティーナ」(24P)を除いて全て16Pであり、単行本通してややボリューム不足な感は否めません。ただ、相変わらず濃い口のエロ演出ですので実用性はしっかりと確保されています。

【細かいことは放置なお気楽シナリオ展開】

MononokeCityMistreiousStories1.jpgそれぞれ手長・足長の末裔な女の子二人が肩車をすると魔法少女に大変身!な短編「双長聖長アシュタルティーナ」(←参照 このページ開いた時の笑撃と言ったら!)に代表されるように、シナリオの構成はかなり緩めであり、楽しい設定でギャグ調を演出したり、エロの舞台を整えたりすることに機能を限定しています。
妖怪を駆逐する超常現象対策本部・NOMARCYや妖怪の組織などシリーズ作に一貫した物語設定があるらしいのですが、全体的に説明不足であり、このシナリオ分量で細かいところまで推察するのは至難の業と言えるでしょう。
「別の持ちネタ」の供養とのことで他の作品集などでこの舞台設定を知っているのならば、より楽しみ易いとは思いますが、四万十曜太先生の商業単行本は全て持っている管理人が知らないということは同人誌か何かで発表されたものがベースなのでしょうか?この辺り勉強不足でよく分かりません。
内容的にはお気楽なエロコメもありながら、多くの作品は変身ヒロインや妖怪娘さんが敵に破れてエロい事をされてしまうファンタジー系凌辱劇
MononokeCityMistreiousStories2.jpg「PANZERSKIN ESPERANCE」や「魔法少女なゆたちゃん」の様にコミカルな要素が入ってラストもギャグオチというケースもあれば、「一反モーメント」の様に救いゼロのバットエンド系で終える場合もあります(←参照 一反木綿に返り討ちにされた退魔師の末路 「一反モーメント」より)。
どちらの作風にしても行為自体は結構容赦なくかつアブノーマルに描きますので、苦手な方は注意。あまりヘビィな雰囲気はなくどことなくあっけらかんとしているのも四万十先生らしいなと個人的には思います。
まぁ、ストーリーの展開力とか感情の繊細な描写などとは無縁なタイプですが、ゆるーく楽しいお話であるのは確かでしょう。

【爆乳装備のエロエロボディな人外ヒロインズ】
人外が引き起こすエロの惨禍に巻き込まれるヒロイン陣は一部普通の人間さんもいますが、概ね魔法少女やアンドロイド、妖怪娘さんなど人外キャラが中心。
四万十先生の代表キャラであるトナカイ娘のクリスさんのように、いかにも人外・ケモノ娘というキャラが意外にも少なめですが、それっぽい衣装で戦闘美少女や魔法少女らしさを演出しています。
MononokeCityMistreiousStories3.jpgマッスたっぷりの女体の描き方も健在であり、特に巨~爆乳で描かれる超ビックサイズおっぱいの存在感は圧倒的であり大きな特徴の一つ(←参照 「蜘蛛神の章」より)。
「一反モーメント」ではちんまいボディに爆乳を備える女ハンターが登場したり、「蜘蛛神の章」ではプライドの高い蜘蛛神さま登場したり、「私のおっぱいは歯車でできている」ではクールな機械人形さんが登場したりと、キャラクターデザインの豊富さには華があります。
個人的には「蜘蛛神の章」に登場する妖艶な蜘蛛神さまと「百万獣の女王」に登場の淫乱ケモノ娘さん(表紙絵の女の子)が大変お気に入り。

【ちょっとカオティックなアブノーマル凌辱エロ】
各種エロギミックを多用してヒロインの肉感バディを存分に嬲るエロ展開に定評のある作家様ですが、ファンタジーを万能ツール的に用いることのできるキルタイム系という場がその作風とマッチしている感があります。
MononokeCityMistreiousStories4.jpg「ある日のメゾンうしみつ」の様に、普通に能天気な快楽エッチも混ざりますが、オークや理性を失った野郎の集団やら各種触手やらにヒロインが全身を蹂躙され、絶叫を上げながらアへ顔を晒すという濃い目のエロ作画が持ち味(←参照 このコマの左の方はもっとエライことになってます 「PANZERSKIN ESPERANCE」より)。
意外なまでに普通の凌辱エロ展開が多くてやや首を捻りましたが、小型の式神を膣内に侵入させたり(「一反モーメント」)乳首への執拗な責め&母乳噴出を描いたり(「蜘蛛神の章」)、アブノーマルに走る時にはしっかり走っているのは好印象です。というか、いくら体が超丈夫な戦闘美少女とは言え、ヒロインの秘所にミサイルをぶち込むエロ展開を魅せた「PANZERSKIN ESPERANCE」はカオティックの一言で個人的には大変お気に入りです。
性の快楽への陶酔を示すアへ顔・イキ顔は相変わらず強烈で読み手の嗜虐欲を刺激しますが、エロシーンにおけるその他の表情にはやや緊張感が欠けており、台詞との噛み合いも微妙かなりアグレッシブな白痴系のエロ台詞・嬌声の連発も評価を分ける可能性があります。
快楽と各種液汁に染め上げられるグラマラスな女体を見せることに集中しており、ち○こ以外は男の体はほとんど映りません。
凌辱系ではレイプ目になってエロ台詞を垂れ流すヒロインに白濁液注入なフィニッシュシーンを1Pフルで描いています。
少々粗は残しつつ、ファンタジー系凌辱エロとしてしっかり使える仕上がりと言えるでしょう。

個人的には折角面白い世界設定があるのですから、オムニバスという形式ではなく、ある程度ストーリーをつなげて欲しかったなぁという不満は残ります。
とは言え、楽しく読めて凌辱エロをサクサク使えるという、読み手の負担の少ない優良抜き物件であるのは確かでしょう。とりあえず四万十曜太先生のこれまでの作品が好きな同志諸兄なら、間違いなくお気に召すことと思われます。

岡田コウ『恋するぱんつ』

PantsFallingInLove.jpg長谷川哲也先生の『ナポレオン~獅子の時代~』11巻(少年画報社)を読みました。今回は戦闘描写は少なめですが、その分激動の歴史のうねりや登場人物の野望がよく伺えましたな。
あと、大カルノー先生がまさかの表紙&劇中で大活躍で大いに腰を抜かさせて頂きました。数学者のはずが何処へ行くんだ、カルノー先生!

さて本日は、岡田コウ先生の初単行本『恋するぱんつ』(ヒット出版社)のへたレビューです。初単行本とは思えない安定感・信頼感のある作品でした。
柔らかい情感が支配する微笑ましいラブストーリーとトロットロに蕩けるエロ空間を共に十分なボリューム感で調和させた良質ロリエロ漫画です。

PantsFallingInLove1.jpg収録作は、お兄ちゃん大好きっ子な妹による兄へのドキドキ誘惑劇&ハートフルラブ模様な三連作「ウチの妹がバカで困る」「そこに愛は?」「ウチの兄がバカで悩む」以下続刊+描き下ろしアフターストーリー4P(←参照 エッチがしたいのです 「そこに愛は?」より)、互いの恋愛感情を秘める兄妹に兄の友人たちによる魔の手が?な短編「目が離せない」+描き下ろしアフター10P、ちっこい女の子とクラスメイトの男子の初々しい恋愛模様な連作「恋するぱんつ」「勝負シタギ?」、二人の兄と妹の不思議な恋愛トライアングルな連作「やっぱかわいくねぇ」「おにいちゃん専用」+描き下ろし5P。
描き下ろしのアフターストーリー3本を除いて、1作当りのページ数は20~36P(平均26P強)としっかりとした分量。雰囲気良く読ませるシナリオパートとじっくりと少女の痴態を味わえるエロシーンのページ配分もバランスよく、エロ漫画としての満足感は十二分にあります。

【穏やかな雰囲気の兄妹ラブラブ劇】
シナリオ面に関しては、登場人物によるモノローグや演出控えめな台詞を最小限に配置して穏やかに、しかしながら情感豊かに紡いでいく現代日常劇であり、連作「恋するぱんつ」「勝負シタギ?」を除いて兄妹恋愛モノ。
穏やかな雰囲気を持ち感情描写を軸とする恋愛劇として上々の構成であり、相応のボリュームがあるはずのシナリオを時に微笑ましく時に哀しく感じさせながらテンポよく読み進めさせます。
PantsFallingInLove2.jpg非常に可愛らしく描けているヒロインの表情の変化や何気ない所作、敢えて明瞭に供述しない感情描写によって登場人物、特にヒロインの内面に奥行を持たせ、それを読み手自身に覗き込ませようとする手腕が秀逸であり(←参照 手を握る動作・ヒロインの表情 「ウチの兄がバカで悩む」より)、ラブい雰囲気や幼いヒロイン達の可愛らしさの演出に大きく貢献。
禁忌を前にして一歩が進めない兄妹の恋愛感情を兄の友人に悪用され、妹が他の男にセックスされてしまう短編「目が離せない」はラブリーでハートフルなラブラブ系が大半の今単行本でやや異色ですが、他者に蹂躙されながら兄を見つめる妹の感情描写の巧みさは他の作品と共通しています。ヒロインの儚さが強調される分、一層ビターな後味を残してくれる作品であり、雰囲気作りの上手さは陰陽明暗の双方にもあるなという印象です。
とは言え、雰囲気作りに頼り過ぎな感もあり、シナリオにしろ恋愛感情の描写にしろ、話としての面白みを出すためにはあと一歩の踏み込みが足りないのもまた事実と個人的には思います。
ヒット出版様で言えばきりりん先生、他社で言えば神寺千寿先生がお好きな方には結構お勧めしたい1作ですな。

【愛くるしい萌え系ぷにぷに少女】
ヒロイン陣は、ギリ二桁~中○生のキュートでぷにぷになロリータさん達のみで構成あどけないロリロリフェイスにペタンコなお胸とツルツルスージーなお股、ぷにぷにの寸胴ボディをフル装備した二次ロリースキー垂涎のボディデザインとなっています。
PantsFallingInLove3.jpg絵柄に関しては、最先端の萌え絵柄を地で行くタイプであり、可愛らしさを濃縮したかのようなその絵柄の訴求層はかなり広いと思われます(←参照 苺ぱんつ 「おにいちゃん専用」より)。
少々キャラクターの描き分けに難がある印象もありますが、可愛らしい小物や女児用衣装をまとう女の子達は逐一キュートであり、かつ表情の多彩な変化も大変愛らしく映ります。上記の短編「目が離せない」では黒髪・抑えめな表情変化のキャラ設計をしたりと作風に合わせたキャラメイキングが出来ているのも○
初単行本にして絵柄は非常に安定しており、描き下ろしの後日談掌編3作にややタッチの違いが認められるものの、収録作品間でほぼブレはありません。表紙絵はエロゲ塗りがトーンワークや密度の高い描線の旨味を減耗させている感がありますが、おおむね中身と互換と言えるでしょう。

【快楽が統べる熱く甘い官能空間】
ページ数が多めである分、エロシーンも結構なボリュームがあり、かつ質が高いためロリ好きな方にとっては優秀な抜き物件となるでしょう。
挿入に至るまでの幼い体への愛撫、または女の子のによるお口奉仕をじっくりと描けているのが大きな特長であり、その行為によって徐々に徐々に蕩けていくヒロインの表情が大変エロティック。
PantsFallingInLove4.jpgピストン運動における男性の体の動きを激しく描くタイプではなく、快楽に全身を支配されるヒロインの表情や淫蜜溢れる結合部、小さく悶える全身をバランスよく織り交ぜるエロ作画の質は高め安定(←参照 岡田先生が言う所の“チンポ顔” 短編「目が離せない」より)。
とは言え、ラブラブ系なら抱擁のシーン、寝取られ?系な短編「目が離せない」なら他者のプレゼンスを強調するシーンにおいて男性の肉体をきっちり描く辺りは高評価です。
なお、二人の兄貴と3Pな連作「やっぱかわいくねぇ」「おにいちゃん専用」や、兄+その友人と4Pな短編「目が離せない」といった作品がありますので、兄妹は1対1でなければ嫌な方や前穴至上主義な方は要注意。
透過図・断面図の多用もやや評価に影響しそうであり、表現そのものとしての質は高いながらもうちょっと使用を控えてもいいかなというのが個人的な感想です。
一部フェラシーンでぶっかけもありますが、基本はお口にしろ小さな秘所にしろ溢れるばかりの白濁液を中出し敢行であり、射精シーンはがっつり使えます。

旧COMIC inoを出していたヒット出版社が擁する、ロリエロ漫画家陣の層の厚さを如実に示す作家様と言え、初単行本して1級品を出してきたなという印象です。
新生COMIC阿吽の方に合流された模様ですが、これからも大いに活躍してほしい先生ですな。二次ロリ好きで実用性の高い作品を探している貴兄に強くお勧め!

にくきうー『でかムネずかん。』

BigBastPictureBook.jpgもう大分出遅れているのですがニコニコ動画の護法少女ソワカちゃんシリーズにハマってしまいました。もう色々なネタがたっぷりつまっていて楽しいですなぁ。
サイケなニオイがぷんぷんする楽曲もいいですなぁ。あと何となく、ドゥームメタルバンドのCathedralのジャケットを思い出すのは僕だけなんでしょうか?

さて本日は、にくきうー先生の『でかムネずかん。』(オークス)のへたレビューです。なお、前単行本のレビューもよろしければご参照下さい。
タイトルと表紙の通りにおっぱい大きなお姉さん達との明るいハイテンションエロが楽しめる作品集ですよ。

BigBastPictureBook1.jpg収録作は、実は催眠術の物凄い才能を秘めていた男性会社員が社内一の美人OLさんを見事催眠にかけ、それに乗じてエロいことしまくりな「催淫オフィス」前後編(←参照 前編より)、描き下ろしカラー2Pの「よいショ!」を加えた処女奪われ隊(管理人命名)3名の大活躍を描く馬鹿エロ作品「すてショ」、その他短編9作。
アンソロ本の表紙絵を採録したカラーイラストギャラリーもあり、全部で30Pもあるカラーぺージは大きな魅力。
1作当りのページ数は8~22P(平均17P強)とボリューム感はあまりありません。とは言え、えげつないエロの魅せ方が実用性を大きく高めていますし、破天荒なシナリオ展開も楽しいのであまりページの多寡は気になりません。

【勢い重視のギャグエロ漫画】
最初に書きますが、収録作の大半は2007年を中心に若生出版のコミックプルメロで発表された作品群であり、描き下ろされた短編「はなめばえしとき」を除けば、ロリっ娘エロ大活躍な近作とはちょっと傾向が違うのには注意されたし。
BigBastPictureBook2.jpgただ、ロリっ娘さんと巨乳お姉さんが入れ替わっているだけと言えなくもなく、破天荒な設定やハイテンションなシナリオ展開でエロに勢いよく雪崩込む作劇は共通しています(←参照 この超絶阿呆な棚ボタ展開! 短編「すてショ」より)。
催眠術で女性に無理やり快楽を覚え込ませて従わせる「催淫オフィス」や素敵に無茶な展開でヒロインをサクサク凌辱しちゃう短編「催淫プリンセス」といったシナリオもありますが、妙に明るいトーンが陰湿さや背徳感を感じさせないので概ね読み易いと言えるでしょう。(ただ、まぁ「催淫オフィス」のラストは逆に禍々しい感がありますが)
おそらくは男性側のセリフの(いい意味での)バカっぽさや大げさなリアクションがハイテンションギャグエロの楽しさを強めている印象があります。
小難しいことを考えず、意外性のあるシナリオの暴れっぷりを楽しむのが上策ですね。

【セックスアピール溢れすぎる巨乳お姉さん達】
現在は萌え成分過剰含有の(誉めてます)ロリータさんを描く作風でほぼ固定していますが、今作はロリから巨乳さんまで様々だった前々単行本『ちょい膣ちゃめ』(オークス)と同時期の作品群であり、ロリ巨乳ちゃんが登場する描き下ろしの短編「はなめばえしとき」を除いて巨乳さんのみで構成
年齢層はハイティーン~人妻さんまで幅広めですが、20代前後のお姉さん達がメイン。
BigBastPictureBook3.jpg手折れそうな程ほっそりとした体幹にタイトル通りの巨~爆乳を装備するピーキーなボディデザイン。加えて、おっぱいにしろ性器にしろ(後述)見せたいパーツを多少の絵の整合性など無視してダイナミックに見せつける作画が画の破壊力を一層高めています(←参照 問答無用のおっぱい描写 短編「Hit And Run(♀)」より)。
東京三世社時代から変わらぬ、一歩誤ればフリーキーになる危ういバランス上に立つ独特の絵柄は一目見ればにくきうー先生と分かるものであり、少々読み手を選ぶのは確かでしょう。
元々、同一作中でも絵柄が適度にブレる先生ですが、絵柄そのものは作品通して安定していますので表紙・裏表紙が気に入れば中身も十分に楽しめるでしょう。

【過剰な演出がウリのアグレッシブエロ】
シナリオをほぼ勢いオンリーで駆け抜け、サクサクエロシーンに移行するため、さほど分量が多くはないとは言え、実用的読書に用いるのには十分なボリュームを確保
大きなアピールポイントであるおっぱいを存分に活かしたパイズリ描写をふんだんに用いつつ、これまた派手な乳揺れ描写を絡めるピストン運動を激しく描くエロ展開でほぼ統一されており、催眠状態セックス(「催淫オフィス」など)や野菜姦(短編「やさいくん3号★」)、コスプレ要素(チャイナ服が多め)などのちょっと特別な要素で脇を固めています。
プレイ内容自体に大きな特徴があるわけではありませんが、その派手な演出の仕方やえげつないエロ作画がにくきうー先生の魅力であり、それは今単行本でも顕在。
341380e3.jpg和姦・強姦のどちらにしても男の獣欲を包み隠さず発揮させる攻撃性があり、快楽に泣き叫ぶヒロインの表情や、結合部から飛び散る各種液汁の描写によって読み手の嗜虐欲を強く刺激してきます(←参照 「催淫オフィス」後編より)。
上述のおっぱいもそうですが、最大の武器であり、ある意味鬼門でもある、えげつない女性器描写も各所に散りばめられており、子宮口を覗けるほど目一杯広げられた膣内を肉襞の一つ一つまで偏執的に描きます。
おまけにそれを細かいパーズを度外視しつつ大ゴマでぶつけてきますので、ご嗜好によって超絶エロ物件になったり逆にグロ物件になったりので要注意。
ヒロイン側の獣じみた喘ぎ声やギャグ要素すら感じる男性側の台詞も煽情性の構築に寄与しないと感じる方もおられると思います。全般的にクセは強いので好き嫌いが明瞭に分かれるタイプでしょうな。

管理人は、このどうにも危うい雰囲気の怪しい魅力にぞっこんなのでちょい古めの作品群とは言え存分に楽しませて頂きました。
チャイナお姉さん大好きっ漢としてはチャイナドレスの艶やかさがグッドなフルカラー短編「セフレでちゅか?」と美人痴女OLさんがミニチャイナで暴れまくりな短編「Hit And Run(♀)」が性的な意味でフェイバリット。

東雲龍『LOVE & HATE 3』

LoveAndHate3-0.jpg木々津克久先生の『フランケン・ふらん』3巻(秋田書店)を読みました。相変わらずエロでグロでブラックユーモアてんこもりで大変楽しめました。
相変わらず振り回されっ放しな(百合に目覚めたか?)ヴェロニカもキュートですが、フリークス好きとしてはアドレアさんが一番大好きになりました。チャック開けたいなぁ。

さて本日は東雲龍先生の『LOVE & HATE 3』(オークス)のへたレビューです。長きに渡って続いた調教・凌辱ストーリーも終に完結となりました。よろしければ2巻のへたレビューも併せてご参照下さい。
最後まで手を緩めずにハードコアなエロを描きつつ、長編作としてシナリオもしっかり仕上げてきた、終劇を飾るに相応しい最終巻でした。

今単行本は、2巻ラストにて失恋の憎悪に歪んだ一人の少年・中越によって学校中の男子の精液便所に貶められたヒロイン・やよいちゃんの元に、やっとこそ主人公が帰還するところから始まる長編作「LOVE & HATE」第19~最終28話。なお、最終28話は描き下ろしなのでXO本誌で読んでいた方も是非読んで頂きたいです。また、初回限定版には単行本とは異なるエンドを迎えるifストーリーを収めた小冊子が付属します。
1話当りのページ数は20~24Pと標準的なボリュームですが、長編作らしい話の重みがあると同時にエロのボリューム感も強固であるためエロ漫画としての読み応えは十二分にあります。
なお、1巻・2巻を読んでいないとストーリーラインがさっぱり分からず、その分エロの凄味・背徳感が味わえなくなるので1巻から読まれることを強くお勧めします。

【最高潮を迎える鬼畜輪姦劇】
1巻で彼氏彼女のラブラブSMを描きながら、2巻にてそのラブい雰囲気を全てどす黒く塗りつぶす容赦ゼロの鬼畜凌辱劇で痛烈に切り返した勢いをそのままに、3巻でもさらに畳みかけるような攻撃性でオープニングを迎えます。
救いとなるべき主人公が帰還しながら、今単行本序盤でなかなか救出に至らないそのもどかしさは読み手の心をチクチクと刺激して、話に緊迫感を持たせます。
LoveAndHate3-1.jpg凌辱劇に関して言えば、前巻の流れをそのまま受け、破滅感や狂気、無慈悲さが最高潮に達するパートであり、絶望から快楽の沼底に逃避したヒロインの姿は凄まじく哀れなので、凌辱や寝取られが苦手な方が読むとかなりの精神的ショックを受けると思われるので要注意(←参照 主人公を前にして 第22話「破綻 後編」より)。
中盤以降は、エロのハードさはそのままに凌辱者達からヒロインを救いだした主人公による、彼女の心を苛む絶望と自己嫌悪の解消が描かれ、この場面ではむしろ1巻の雰囲気に回帰した印象があります。
ヒロインの精神の救出の仕方が如何にもドSな主人公らしく、明瞭なラブラブ感は欠けていながら、それまでの言わば関係性を破壊する凌辱劇とS側とM側の関係性を構築することに意義があるSMとを、性行為自体は近似させながらも上手く描き分けている感はあります。

【ハッピーエンドに説得力を持たせたストーリーの厚み】

1~3巻通して、寄り道的なエピソードも散見されましたが、それでいてシナリオに途切れた感じがなく、特に2巻で一気に加速させた破滅的な凌辱劇がもたらす緊張感で長編をスムーズに読ませた展開力は○。
結構な数の登場人物を描き、それらにまつわる伏線や設定をほとんど回収している丁寧さも非常に好印象であり、長編への初挑戦作としては十分すぎる構成力を見せて頂いたと言ってよいでしょう。
シナリオ自体のオリジナリティーは決して強いとは言えず、特にサブヒロインとのエピソードは多少話運びに無理があるものの、長編としての厚みがしっかりと形成され、それがそのまま説得力につながっています。
LoveAndHate3-2.jpg本編のような全ての苦難を乗り越えるハッピーエンドが良いか(←参照 やよいの告白と拓海の抱擁 第27話「卒業」より)、おまけ小冊子のような真っ暗なバットエンドが良いかはご嗜好によって分かれるでしょうが、これだけしっかり描けていればどちらでも全く文句はなかったと思います。
まぁ、個人的にはあれほどの艱難辛苦の長い道のりを歩んだやよいちゃんが救われるハッピーエンドは素直に祝福できました。

【濃厚かつハードな凌辱・調教系エロシーン】
LoveAndHate3-3.jpg少女漫画チックな萌えっぽい表情と弾けんばかりのナイスバティの組み合わせは明瞭なセックスアピールを有しており、前単行本ほどではないものの、各種コスプレ要素や緊縛の縄などによって彩られる様は大変エロティックです(←参照 猫耳ウェイトレスなコスプレ 余談だが猫要素が多いのはきっと東雲先生の趣味に違いない(笑)第22話「破綻 前編」より)。
胴まわりのくびれ方が過剰なややピーキーなボディデザインの特徴はかなり薄れてきた感があり、画としてのバランス感覚がより強まった感があります。
そんなエロエロボディの持ち主なやよいちゃんが快楽に溺れる痴態は上述の様に悲劇的でありながら同時に読み手の背徳感と嗜虐感を強力に喚起し、Sな願望をお持ちな同志諸兄にとっては垂涎の抜き物件となっています。
各種性具や媚薬、野郎の集団などのエロギミックを存分に有効活用しながら、ねちっこくかつ荒々しく描かれるエロシーンは切れ味鋭く、ヒロインのかつての気高い表情と理性を完全に崩壊させた快楽の凶悪さを存分に描けています。
かつてインタビューで「どちらかというとSなので凌辱するキャラに感情移入してます」と仰られた東雲先生らしく(金平守人先生の『とりあえずそれで』(オークス)を参照されたし)、気合いののりまくった凌辱側の男性達の極悪な台詞もエロの鬼畜さをしっかり底上げ。
LoveAndHate3-4.jpg後半部はあくまで恋愛感情をベースとするSMですが、描かれる行為自体は同様に支配的・加虐趣味的なものなので(←参照 全てを吐露させるための責め 第26話「告白」より)エロの方向性は概ね統一されていると言えるでしょう。
女性器表現や断面図にいまいち魅力がないのは残念ですが、戦慄き、悶え、跳ねる女体と柔らかい乳尻にこそエロスがあるタイプなので、抜き的な齟齬はほぼありません。

元々、凌辱劇からラブコメ、能天気近親モノまで幅広く描ける作家様でしたが、ハード&ヘビィな凌辱ストーリーを存分に魅せた今作は一層の信頼感と今後への期待を読者に抱かせるものだったなぁと最終巻を読んで感じました。
1巻から大分(性的な意味で)お世話になりましたし、今後いったいどうなるのだろうとシナリオも楽しませて頂きましたので、まずは完結に祝辞を。そして勿論、次回作を楽しみにしています!
次はどんな作風になるのか今からワクワクですな!
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