2008年07月

東鉄神『ふたりでできるもん』

YouICanDoEverything.jpg『金魚屋古書店』7巻(芳崎せいむ/小学館)を読みました。漫画好きのサラリーマン、緒田さんが久し振りのご登場で嬉しいです。13話(2巻に収録)の彼の台詞は心に染みましたからねぇ。

さて本日は、東鉄神先生の『ふたりでできるもん』(ワニマガジン社)のへたレビューです。黄色い楕円付きのエロ漫画で読めて幸せです。
パンチ力のある台詞や状況設定に彩られたコミカルな雰囲気を楽しみつつ、巧みな表現力に支えられたエロシーンの実用性にも満足できる作品集です。

LookAtMeMyXXX.jpg収録作は、男子大学生のアパートの部屋に大学の後輩さんや、従妹、人妻さん(バリバリの痴女)が毎回Hな用事で訪問してくる「ふたりでできるもん」シリーズ(←参照 第2話「もっとふたりでできるもん」より)全4話+描き下ろし4コマ(2P)、および短編6作。
1作当りのページ数は16~24P(平均19P強)と、初出が快楽天であることを考えれば標準的な量。漫画としての読み応えは軽いですが、エロの質・量共に水準をしっかり上回っています

全体的にシナリオはコミカル色が強く、好き合う男女を登場させる「ふたりでできるもん」シリーズや短編「個室の花園」においても恋愛感情の描出にあまり力点は置かれていません
特に短編作では快楽至上主義の色合いが強めであり、凌辱的な要素は感じないものの、心のつながりが介在しない性行為が描かれる短編「ボクの家庭教師」や「またお越し下さいませェ」などもありますので、「軽くても良いから恋心の描写がないと駄目」という貴兄は注意を要します。
TelephoneCall.jpg序盤の楽しい流れやインパクトのあるギャグシーン(←参照 短編「個室の花園」より)で読み手をスムーズに作中へと没入させ、小難しいことを考えなくなった状態でエロシーンへとご案内する展開はコンビニ誌エロ的には最善といえるものでしょう。
少しダークな「ボクの家庭教師」を除けば、物語のラストはおとぼけコメディなハッピーエンドですので読了感もよいと言えるでしょう。
個人的には、開始1P目を使ってポンポンと天丼ギャグを繰り広げた「ふたりでできるもん」1~3話が大好きです。

キャラクター造形に関してはそれ程オリジナリティーのあるものでは決してないのですが、そういったキャラクターを風変りな状況下に置くことで生じるユニークさがとても面白い印象があります。
TheAbsurd.jpg例えば、キツイ性格のキャリアウーマンが年下の彼氏に振り回され(ここまではよくありますよね)、いい年こいてメイド喫茶で働くことに!な短編「ご奉仕メイド真理子さん」(←参照 彼女は28歳です)とか、子供のころから従兄への恋心を抱くツンデレ気味の従妹さん(やはりここまでは類型的)が、自分の女性器の形が変と言われたのを気にして確認してもらいに来るシリーズ第2話「もっとふたりでできるもん」などの愉快さは◎。
絵柄的には萌えっぽさや色気を適度に織り交ぜた親しみやすい二次元絵柄。ヒロインのキャラクターによって、可愛らしさを強く出したり女の色気を強く出したりと、多少タッチを変化させているように感じます。
背景等、細かい所までしっかり描き込んでおり、エロシーンとはあまり関係しないものの個人的には好印象。

コミカルパートは売りの一つながら決して分量は多くなく、その分エロシーンのボリュームはしっかり確保してあります。
淫乱な年上女性に責められちゃうシチュエーションが少しありますが、基本はそこそこねちっこく描かれるフェラやクンニリングス→ぬれぬれなあそこに突っ込んでズンパンズンパンというコンビニ誌らしいオーソドックスなエロ展開です。
シリーズ第2話「もっとふたりでできるもん」で女性器の形状をネタにしただけあって、リアル寄りに丁寧に描かれながら過剰な生々しさやエグさのないオミャンコの描き方のバランス感覚はお見事
さらに、修正の厳しい成人指定なしの雑誌で活躍しているだけあって、舌や唇、乳首といった修正を要しないエロ局所の描写の水準の高さでエロスをしっかり確保できているのは東先生の大きな強みです。
ヒロインによってボディデザインに幅は多少あるものの、ボリューム感のあるおっぱいやお尻を印象的に魅せる構図やポージングの巧さがあり、セックスシーンでの体の動き(特に下半身と髪を含めた頭の動き)を時にダイナミックに時にリズミカルに魅せてきます。
DisciplineForCustomer.jpgまた、短編「またお越し下さいませェ」の無表情娘さんに加え、割合気の強い女性が多いことから、そういったヒロインが見せる性感に溺れる表情(←参照 接客用の表情を練習中 短編「またお越し下さいませェ」より)のギャップがなかなかそそります。
プレイ内容そのものは平凡ですが、それの見せ方が大変上手いからこその実用性の高さがあると感じました。
外出しが2割程度混入していること、処女さんの場合にはアッサリ気味ながら破瓜描写があることについては、人によっては気になるかもしれません。

ラブラブな雰囲気が味わいたいという貴兄には必ずしもお勧めは出来ないのですが、美人さんと存分にエッチを楽しみたいという貴兄にはベストマッチな単行本です。
現在連載中の「栗本さん」シリーズが収録されるであろう(黄色い楕円付きの)次巻以降が今から楽しみです。

由雅なおは『恋愛絶対領域』

LoveRomanceAbsoluteRegion.jpg今回のストライクウィッチーズも湯気という名の白い壁に色々阻まれ、(いくらDVD買うとは言え)あんまりだと思いましたが、それより問題なのは管理人の嫁のフランチェスカたんの出番が極少だということです。ムキー!
まぁ、サーニャちゃんに比べれば…。

さて本日は、由雅なおは先生の『恋愛絶対領域』(オークス)のへたレビューです。由雅先生の前単行本のレビューもご参照あれ。
ライト凌辱から子供同士のラブラブHまで作風の幅は広めですが、可愛らしいロリ娘さん達とエロいことしたい貴兄にはお勧めできる作品です。

PretendingToBeAdult.jpg収録作は、二人の男の愛情を秤にかける大人の女を演じようとした女児の悲しい失敗を描く「こどものじじょう」前後編(←参照 前編より)、男女が共に子供らしからぬ暗い姦計を巡らす短編「優しさの裏側で」+描き下ろし後日談、および短編8作となっています。
1作当りのページ数は「こどものじじょう」(前編に相当 18P)を除いて全て16P。ページ数の少なさに加えて、重いシナリオや凝ったキャラクター造形を排して抜きに方向性を絞った作品が多いため、読み応えは良くも悪くも弱い印象があります。

上述のとおり、少年少女同士の子供らしい純情さが素敵な恋愛H系から凌辱的な要素を含むダーク系までシナリオの味付けは様々
能天気なラブラブ系作品が多めである分、恋心の行き違いが招くシリアスな心理描写を含む「こどものじじょう」や少女を蹂躙する暗い要素を含む短編「優しさの裏側で」「ヒメゴト」がピリッと辛いスパイスになっていますが、お話はあくまで味付け
LastWithSmaile.jpg上級生に性的な意味で悪戯をされた少女が鮮やかな逆転劇をラストで魅せる短編「ヒメゴト」(←参照 まさかの微笑みでのラスト)で展開の巧さを見せつけたものの、ページ数が少ないこともあってシナリオの流れにこれといった見せ場がないのはちょっと残念
背伸びしたい女の子が引き起こす等身大の悲劇を扱う「こどものじじょう」や、無邪気に見える少年少女が共に騙し合う短編「優しさの裏側で」は、題材のチョイスが優れている上にラストの余韻も大変よいのですが、シナリオの分量的な余裕が無い故に劇終までの話の持って行き方に説得力が欠けていたと感じました。

近作では、ボディバランス(特に頭と胴体のバランス)の大幅な改善が見られましたが、今単行本にも収録されている2006年辺りの作品ではやはり以前の危ういバランスの絵柄。
LolitaIsCleaning.jpgとは言え、ハイティーン美少女~成人女性では違和感を覚えていた頭でっかちのキャラデザがロリ少女を描くと結構マッチしており、想定外の可愛らしさが感じられました(←参照 短編「そうじの時間」より)。
丸みの強い顔の造作に、ぱっちりとした大きい目、さらにはやたらとデカイリボンを装備させたりとロリ娘のキュートさをより修飾する要素が多いのはプラス評価です。

しかし、ロリっ娘とはいえ、同年代の男の子との絡みが多いこともあってあまり体の小ささや年齢の幼さが強調されている印象はありません。初出の雑誌から考えればヒロインは全員小○生のはずですが、それを想起させようという意欲は乏しい感もあります。
また、重要ポイントの胸も完全ペタンコさんから年不相応過ぎる巨乳さん(←参照 短編「お医者さんとの秘密診察」より)まで結構バラエティがあり、「ロリ=貧乳」という鉄の掟を堅持する貴兄は回避の方向で
LolitaWithBigBust.jpg個人的には、お胸が大きい事への少女(←の娘さん)のちょっとした不安・コンプレックスに付け込んで、その巨乳にいやらしいことをしまくる「お医者さんとの秘密診察」が大層エロティックであり抜き的な意味でお気に入りです。

幼い恋愛感情を確かめ合う嬉し恥ずかし恋愛エッチもありますが、身も蓋もない凌辱エッチもありますので多少注意されたし。なお、気弱な男の子が女の子の集団に美味しく頂かれちゃう作品もあったりとエロのシチュエーションは広め
男性器・女性器の描写共に貧弱であり、それ故断面図や透過図の描き方も中途半端で正直あまり必要は感じません。そういった直接的な描写よりも、可愛いロリ美少女にエロいことしているんだ!という妄想の喚起で抜かせるタイプであり、絵の好みが実用性を大きく左右する可能性があります。
古典的な直線的なコマ構成と萌え要素の強い絵柄とが微妙に噛み合っていないせいか、いまいち中出しフィニッシュの迫力が感じ取れませんでした。まぁ、体の動きや液汁描写の迫力・激しさで魅せるタイプではないということは書き添えておきます。

もうちょっとページ数が増えて、キャラクターの掘り下げや作品中盤でのシナリオ展開が加われば、絵柄とキャラで抜かせるエロシーンの魅力がさらに高まったのではないかと思えます。
何はともあれ、帯の訴求文の通り、「よーするにロリ娘とHなことしたい」方にはお勧めできますよ。

舞登志郎『よい子は静かに眠れない』

GoodChildCantSleepCalmly.jpg記憶にしっかり残るエロ漫画の名作達にも色々なタイプがありますが、読んだ後にじっくりと考察させてくれる作品は特に心に残るものです。
今日紹介する作品は余計なことを沢山考えていたせいで、ちょっとレビューが遅れてしまいました。でも、この作品に会えて幸せです。

というわけで、舞登志郎先生の『よい子は静かに眠れない』(モエールパブリッシング)のへたレビューです。
終始優しいポエティックな雰囲気に包まれながらも、父と娘の近親相姦が持つ禁忌としての側面および両者の感情にしっかりと踏み込み、それらを介して“家族の在り様”に鋭く切り込んだ作品と個人的には見受けました。

969dc994.jpg収録作は、(おそらくかなり前の)離婚の結果、普段は離ればなれになり時々しか会えない父と娘(←参照 第2話「せめて夢だけは」より)が、実は二人が共通して見ている淫夢の中で逢瀬を重ね、それぞれの感情を鬱積させてゆく長編「夢」シリーズ全7話+後日談のおまけ短編1作、および短編1作「妹さっきゅばす」となっています。
おまけ短編(6P)を除いて1作当りのページ数は全て20Pです。非常に口当たりの柔らかい作風・絵柄ですが、読み手を惹き付ける展開の妙とキャラクターの立て方の良さ、アナルに特化した濃いプレイ内容故に読み応えは相応に強い印象があります。

長編の「夢」シリーズは、確固として“家族”である父と娘の近親相姦であると共に、娘が幼少時より二人が別離の状況下にあったことは二人の間の家族関係が希釈されていたことを意味し、同時に“他者”同士の恋愛物語の側面を持ちます。
これはあくまで個人的な本作品の解釈なのですが、父の娘に対する感情と娘の父に対する感情は、“家族愛”と“他者間の愛(恋愛感情)”との比率という点で大きく異なっています
二人が実は共に同じ夢を見、そこで繰り広げる性行為を互いを欲していたことに第4話ラストで気づいても、その断絶はおそらく埋まらなかったと思うのです。
SheWannaRemainAsDaughter.jpg娘の父に対する愛情は、あくまで“家族”としての愛の延長線上にあります(←参照 最も象徴的な台詞 第5話「夢から逃げられない」より)。子供にとって、例え別居の環境下にあろうが、血縁関係・家族関係は生得的に既与のものであり非常に強固です。“家族”という集団の“同一性”の象徴は子供なのではないかと僕は思うのです。

しかしながら、本作における父の娘に対する愛情は、性欲としての側面が強いということに以上に、“他者”に対する愛情の側面がより強いことが決定的に両者を分かつと考えます。
“父親”にとって“母親(妻)”は元々“他者”であると同時に、お腹を痛めて産む“母親”より“子供”への血縁意識は低いと言われます。(なお、“他者”である前提を踏まえながらも家族が維持されるからこそ家族愛は素晴らしいということを書き添えておきます。)
父の“他者”への愛情・性欲が娘に向いた時、それは“家族”という存在が密かに内包する“他者性”を浮き彫りにします。そのことは“家族”という非常に尊い存在を支える基盤への許されない挑戦です。
UnAllowableDesireAsMonster.jpg作中において、実は二人が共有する淫夢が父親が見ている夢だと判明した時、父親の暗い欲望が暴走し、異形の触手が登場し娘を嬲ります(←参照 第5話「夢から逃げられない」より)。
その姿は醜悪で、そして父親自身にも止められません。非常に興味深いのは、この化け物は父親によって退治されるのでなく、父親の娘への正直な気持ちの告白とそれへの娘の受容を励まし、自ら消えて行きます。

残酷な物言いをすれば、父と娘のそれぞれに対する愛情の差異は解消していません。さらに最終話、夢の中ではなく現実において性交を果たした二人は、そのことが母親に露見して会うことを禁止されてしまいます。
父娘相姦を描く作品において、母親不在というケースも多いのですが、本作では母親(これが竹を割ったような性格の素晴らしく魅力的な大人の女性なのですが)は、彼らの(例え離婚していようが)家族としての絆を守る最後の砦たる重要な存在です。
それまでのドラマの運び方が非常に巧かった割に、終盤の展開のグダグダ感に不満があり、結局どちらの感情を重視すべきだったか、それと“家族”との関係が如何なるものなのかということを上手くまとめられていないのはちょっと残念です。
しかし、それでも僕はこの結末によって、父と娘二人の愛情の種の差異が存在し、その差異すらも内に包み込んでしまうからこそ家族の“同一性”は守られたと解釈しています。
以上の考察はあくまで僕個人のものです。多くの方が自分で読み解き、様々な解釈を行うに十二分に足る作品だと僕は信奉しています。

絵柄は萌えとか艶とかからは程遠いタイプですが、その繊細で柔らかいタッチは、駄目人間だが優しい父親とそんな父親が大好きなとても可愛らしい娘さんを優しく描き上げています。
特に娘さんのキャラクター造形は非常にキュートであり、いじましいまでに良い子な台詞とか、漫画チックに魅せる表情変化などが大変愛くるしい子です。
娘さんはほっそりとした手足に貧乳寸胴体型という、如何にもなロリ体型(設定的には中○生)ですので、スレンダー巨乳美少女とアッハンウッフンな作品をお求めの方は回れ右で。

エロシーンにおいては少女の表情や台詞が背徳感を煽りますが、描写自体が濃厚という訳では決してなく分量的な問題もあってかならずしもロリエロ漫画としての実用性が高いとは言い難いです。
「夢」シリーズは徹底して後ろの穴しか使わないというエロ展開になっていますので、アピールできる層が広いとも言えないのも事実。
DoteraIsCute!.jpgなお、コスプレ要素が強いのですが、体操着はともかくとして割烹着とかドテラとか(←参照 第4話「夢が夢でなくなるとき」より)実に野暮ったい衣装が多め。メイド服とか、もうちょっと分かり易い味付けがあってもいいと思うのですが、何処か幼き日々への郷愁を抱かせるそれらの服を着た少女の痴態は、少女と共にその郷愁のイメージすら汚すサディスティックな喜びがあると思うのは僕だけでしょうか。
今作においてエロシーンは絶対に必要なのですが、抜きにはちょっと使いづらいとうのが正直な感想です、いやまぁ、僕は使いましたけど(笑。

ここ数日、今単行本についてかようなことを延々と考え続けたせいで、かなりレビューが長くなってしまいました(汗。
エロにしてもテーマにしてもマニアックな側面が強いことは重々承知していますが、それでも多くのエロ漫画好きに是非読んで欲しい作品だと僕は思います。
キャラ良し、(最終話以外)シナリオ良しで、思索の時間も含めて読後の余韻が素晴らしい作品ですよ!

こがいの『ヤバくね?』

ItsCoolIsntIt.jpg『岳』6巻(石塚真一/小学館)を読んで温かい気持ちになった後、『ユリア100式』7巻(萩尾ノブト/白泉社)を読んだら登山の話があってコーヒー吹きました
やっぱ漫画は色々あってこそ面白いものですなぁ。

さて本日は、こがいの先生の『ヤバくね?』(東京三世社)のへたレビューです。やはりエロ漫画も色々あるから面白いのです。
傍若無人な黒ギャルさん達に虐げられたい貴兄にお勧めな作品集です。

収録作は全て短編で9作。また、1作当りのページ数は全て18Pです。
登場するギャルさん達の性意識の敷居の低さを反映するように、シナリオは割合陰湿な要素を含みながら享楽主義的で話として軽い印象があります。
コミカルな印象もありますが、あくまで話の軽快感の補助的な役割でありギャグとして笑えるという水準には達していません

TheFashionOfJapaneseGal.jpg言うまでもないことと思いますが、登場するヒロイン達はこんがりお肌を焼いた黒ギャルさん達。管理人は詳しくないですが、彼女たちのファッションも如何にもギャルさん達が着ていそうなタイプです(←参照 短編「おそうじ」より)。
派手な下着類・アクセサリー類や髪型も含め、この辺りのギャル的な要素の修飾は流石専門誌である「チョベコミ!」で連載されているだけはあるなと感じます。なお、エロシーンでも裸になることは少なくちゃんと着衣エロになっているのも好印象です。
傍若無人と上に書いた通り、確かに(良い意味で)無茶をやらかすヒロインが多いものの、決して単調なキャラクター造形になっておらず、ゲーマーだったり(短編「ゲームセンターあらしまくり」)、お笑芸人だったり(短編「黒ギャル芸人サナ&ルミ」)と設定にも幅があります。
加えて、街のボランティア清掃に参加したり(「おそうじ」)、修学旅行生にマナーを諭し、泣いてしまった女の子を優しく慰めてあげたり(短編「校外学習の教育的効果」)とギャルを決して“不快な女性”としてのみ表現しない姿勢は大変素晴らしいです。

TheSubmission.jpg煙草のポイ捨てや盗撮などをした不道徳な成人男性をギャルコンビが徹底的に絞り取ってオシオキな作品もありますが、今単行本で目立つのはギャルさんズ(大抵複数人なので)が理不尽な理由で気弱な男性をいじめ抜く作品群です(←参照 短編「ペット」より)。
特に、全く罪のない気弱なメガネ青年を黒ギャルコンビがさんざん詰りながら(性的な意味で)いじめ抜き、果ては全裸で車中に拘束・放置という、人によっては結構気を悪くしそうな短編「アイセキ」などもありますので注意されたし。
逆に男性側がエロの主導権を握る短編(「ゲームセンターあらしまくり」「年忘れカラオケ対決(?)」など)もありますが、基本的にあっけらかんとした快楽優先主義な作風ですので、征服感や嗜虐的な官能は控えめです。
余談ですが、ギャルさんを/と徹底的に責めたり/責められたりしたい貴兄には、くれいちろう先生の『黒淫』(東京三世社)をお勧めします。

面白いと思ったのは、いくつかの短編でオタクファンタジー的な要素を絡めており、さらにそれが意外にもプロットやエロに関してしっくりと調和している所
LikeDarkElf.jpg下手をすればオタク的要素とまったく接点がないかのような黒ギャルさん達が、浅黒い肌という表現が漫画という舞台上では共通することを活かして、二次元褐色肌美少女との不思議な融合を果たす(←参照 短編「ゲームセンターあらしまくり」より)のが面白く、巧い所をついたなぁと思いました。
短編「年忘れカラオケ対決(?)」では黒ギャルヒロインをオタク3人組がアニメ(?)キャラと勘違いし、物凄く強引な論理展開でエロに持ち込む流れが非常に楽しかったです。

ヒロインの造形や序盤の展開から想起される通り、最初から最後まで黒ギャルさんがエロ行為の主導権を握っており、男性がティンコを使って大逆転!という展開はあまり見られません。
女性側が責める場合の王道、足コキの登場頻度が高めであり、地面に這い蹲る男性に黒ギャル軍団が一斉放尿とか気弱な男性を夜の公園で露出散歩プレイとか、かなりマニアックというか読み手を選びそうなプレイもあります。個人的にはむしろ興味深く読ませて頂きましたが。

生え際を綺麗に整えてある陰毛の描写はちゃんとこだわっているなと思いましたが、性器描写は結構貧弱であることに加えて修正が強め。あまり性器結合のクローズアップを用いないので、それ程気になりませんが、もうちょっと描写の水準が上がると嬉しいです。
CheerfulDesire.jpg性の快楽を貪欲に味わうヒロインズですが(←参照 「おそうじ」より)、行為が進行するにつれ傍観していたギャルさんが興奮し、ちょっと照れながらエロに参加するコマとかは、不覚にも「ちょっと可愛いな」とか思ってしまったのは自分でも驚きでした。
やや表現としての派手さには欠けますが、黒ギャルさんらが中出しされて気持よさそうに叫ぶフィニッシュもなかなか爽快です。

黒ギャルというジャンルそのものがマニアックであり、エロの内容もM願望な貴兄にのみお勧めできることは重々承知してますが、一見取っ付き難く思える黒ギャルさん達の意外にもキャッチーなキャラクター造形が楽しめます。
細かいこだわりもしっかりしていますし、一風変わったエロ漫画が読みたい人には結構お勧めですよ!

佐々原憂樹『しゃるうぃーげーむ?』

ShallWeGame.jpgつうしんさんと同じく夏バテ気味です。土用に鰻を食いそびれたので、鰻重でも食べてスタミナを付けたい所。
まぁ、ちゃんとしたお店で食べるのはお財布的に難しそうですが(泣。

さて本日は、佐々原憂樹先生の『しゃるうぃーげーむ?』(茜新社)のへたレビューです。前作(初単行本)から早2年、今作を待ち焦がれておりました。
“エロティックな少女”という幻想をその作品空間の中で結実させる絵柄・作風は流石の一言であり、二次元ロリを愛する諸兄は必携の書と言っても過言ではありません。

RoliTrioInSwimmingCostume.jpg収録作は、小○校5年生3人娘(←参照 第1話より)+同学年女児1名が真性ロリコーンな男性教師をエロエロ奪い合いなタイトル作「しゃるうぃーげーむ?」全8話+短編4作。
フルカラー短編の「てつぼう。」(6P)を除き、1作当りのページ数は12~22Pで多くは16P作品。これに、日焼けした少女の肌が鮮やかに表現されたカラーイラストが4P程付属します。眼福眼福。
前単行本で見られたポエティックな雰囲気やシリアスさを添加する物語の背景などの構築力は減退気味ですが、エロの魅せ方は着実に進歩を重ねておりエロのボリューム感から来る読み応えは相応にあります

内容的には、大人の男性と、男性およびエッチが大好きなょぅじょヒロインズがひたすらに性的遊戯を繰り広げる作品群であり、シナリオはかなり希薄。
登場人物の台詞や心情描写、丁寧な作画によって示される場の雰囲気によって、大体のシナリオラインや舞台設定を「各自にて察せよ」というスタイルです。
特に、長編「しゃるうぃーげーむ」は何の脈絡もなく新キャラを投入したり、主人公の男性の転勤というイベントをドラマに絡めなかったりと、魅力的なキャラクター陣とエロスの充実度に反比例してシナリオ面では構成力の弱さを感じさせます
ドラマチックなシナリオを排したことによる心地よい停滞感はしっかりあるため雰囲気重視派にはプラス要因、話重視派にはマイナス要因といった所。

個人的には佐々原先生は、倒錯的な官能とそれへの寛容が練り込まれた雰囲気の中、少女(幼女)のアンビバレンツな感情を切り出す短編作品(例えば、前単行本収録の「それは辛く優しい下手な嘘」)が真骨頂と思っています。
今単行本に関しては、アニメ・漫画・ゲーム関連の小ネタの盛り込み(「しゃるうぃーげーむ?」)などが示すように、全作明るく優しい雰囲気が徹底されています
そのため、ガチロリ作品の倒錯性・背徳感を味わいながら同時にかなり読み易い印象があるのですが、登場人物達のシリアスな心理描写やビターな背景世界がほぼ消滅しているのには注意が必要
SoCuteSoSweetSoFantasic.jpgただし、主人公への盲目的と言ってよい恋愛感情(←参照 激甘 「しゃるうぃーげーむ?」第3話より)や快楽としての性への欲求の描写力はしっかりとあり、二次ロリ好きのハートをがっちりキャッチするのは間違いないでしょう。

前作の泣き所であった絵柄の大きな変遷は今単行本では全く無く、どのページを開いても可愛らしくそしてエロティックな美少女達が貴兄を待っています。最近佐々原先生の絵柄にハマってしまった方には、(カラーページの収録数に難があるも)むしろ今単行本の方をお勧めしますよ。
ヒロインの体型は、二次性徴期以前のそれであり、薄い胸、ぽっこりしたお腹とそれ故くびれの無い腰回り、しなやかさとは無縁の野暮ったい手足など、いかにもな要素をきっちり押さえています。プニプニ感はありますが、肢体の柔らかさはそれほど強調されておらず、どちらかというと写実的な美しさもあります。
ランドセルや体操服、スクール水着など妄想をバンバン喚起する記号的要素も充実しており大満足。
BeatufilSuntannedSkin.jpg個人的には日焼け少女(←参照 最愛キャラながら不遇の扱い 「しゃるうぃーげーむ?」第4話より)の登場率が少ないのは非常に残念でした。もっと小麦肌少女を!フランカたんの様な小麦肌少女を!

エロシーンの分量はしっかり確保されており、相変わらず濃く激しく描かれる倒錯的な性行為が属性持ちには非常に魅力的で、かつ高い実用性を誇ります。
アナルファックや子宮姦、足コキなど変態チックなプレイも時に絡めますが、高いテンションで駆け抜ける快楽的なエロシーンの勢いが陰湿な印象を拭い去っています。
EverythngBeginToMelt.jpg特に、少女が性感を昇りつめるフィニッシュシーンの描写は素晴らしく(←参照 「しゃるうぃーげーむ?」第4話より)、その身体ごと蕩けていきそうな快楽に浸る少女の肢体を柔らかくぼかした描線で描き、少女達の心中と同様に言葉がグチャグチャとなった吹き出しが作り出す官能を堪能できます。
加えて、エロシーンにおけるアイディアの豊富さが魅力の一つであり、楽しい雰囲気と合わせて読み手を飽きさせません。
遊具を出だしのみではなくエロシーンにも巧く絡めた短編「のぼりぼう。」、「しゃるうぃーげーむ?」に登場する責め/受けの攻防がスイッチングする性格の金髪美少女スミカちゃん、そして子供のゲーム・遊戯の要素を取り入れることで面白さと背徳性の両方を手に入れた「しゃるうぃーげーむ?」の序盤など、味付け豊かなエロスをご堪能あれ。
なお、大半のフィニッシュは未成熟なボディに中出しで締めます。個人的にはもうちょっとぶっかけ描写があってもいいかなと思いますが。

少女の感情の吐露が読み手をドキリとさせる手腕は今作ではあまり披露してくれなかったのがちと残念です。例外的に「しゃるうぃーげーむ?」第6話のスミカちゃんの秘めた悲しみが描出された一コマは素晴らしかったのですが。
しかし、明るく優しい雰囲気の中でエロチックな少女たちと性の戯れに浸る幻想空間の心地よさは麻薬的なものがあるのは確かであり、ロリエロスキーには問題なくお勧めな1作です。
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