
えーい、猫耳妹キャラはいい!凶華様を映せ!(テム・レイばりにTVに噛り付きながら
さて、本日は戸田陽近先生の初単行本『華のパレット』1巻(オークス)のへたレビューです。
繊細さと華やかさを併せ持つ絵柄で、奇天烈なキャラクター達が繰り広げる狂想曲とハードコアなエロを楽しく描く作品集です。
収録作は、「ムネきゅんっ恋のカンバス」「現在絵画部立入禁止っ!」「茶道部へようこそ」および「恋のパレット」1~4話。
作品名こそ違っていますが、これは短編掲載後に続きモノになることが決定したためで、舞台設定や登場人物は全作品で共通しています。
1作当りのページ数は20~28Pでちょうどよいボリューム感。

やたらとテンションの高い長台詞を撒き散らしながら、藤堂先輩がアホ娘なスミレちゃんを何のかんのと言い包めて激しいエッチになだれ込むコミカルパートが実に楽しく、そんな一方的な関係に見えならがも所々で垣間見える二人の信頼関係がとても素敵です。
基本的にお馬鹿ギャグながら、ギャグセンスに落ち着きがあり大爆笑というよりは吹き出し笑いを連発させるタイプという印象です。その楽しい台詞の応酬を是非ご覧あれ。

その前から登場のアキラさんと同じくレズプレイ要員であり、今単行本の後半はレズレズプレイが中心になります。
このため、「エロ漫画は男と女がズンパンしてなんぼ」という貴兄や「百合は、百合はキスまでなんやっ!セックスまでいったらあかんのやっ!」という貴殿は回避推奨。
個人的には、いざスミレちゃんとエッチになるとM願望だったはずがドSに豹変して暴れまくるウニっちがとても活き活きとしていて楽しかったです。
キャラクターの魅力とコミカル展開が最大の魅力であり、エロシーンはボリューム的にやや不足気味。

行為中こそ畳みかける様に激しく描き、ヒロインの女体は苦しみと痛みに悶えますが、天性のドMであるスミレちゃんは全て受け止めますので、最終的に暗い雰囲気は皆無。なんせ、気絶中アナルにシャワーヘッドをねじ込まれて浣腸されたのに、「怒ってないっスよ。おなかの中キレイにしてもらったし…」と言ってのける娘ですので(笑。
そういう意味では、いくらハードであろうがエロというよりエッチという感じかもしれません。個人的には十分おかずになりましたが。

コミカルシーンではキュート&ヴィヴィットに、ソフトなレズシーンでは繊細&ふんわりと、ハードなエロシーンはダークでダイナミックにと味付けを様々に変える技巧は高評価。
フィニッシュシーンや強烈なハードプレイの最中ですら、液汁に塗れるヒロインの肢体をどこか美しい感じがするように描けています。なお、消しが大きいこともありますが、全体的に性器の直接的な描写力は高くないのでそこを期待するのはNGです。
ユニークなキャラクターが活き活きと動き回る様が実に魅力的で次巻以降も実に楽しみ。
上述のような要素があるため、幅広い層にお勧めは難しいですが、読んで楽しいエロ漫画や変り種のエロ漫画をお探しの貴兄にはお勧めですよ!