2008年05月

藤坂リリック『魔法学淫エピキュリア』

Epicuria.jpg以前の記事で大波耀子先生の名前を大波”曜子”と間違えて記載していました。訂正すると共に、大変な失礼をお詫び致します。
御指摘下さった方、どうもありがとうございます。
今後同様のミスを繰り返さないよう、気を引き締めてレビューを書きたいと思います。

本日は、藤坂リリック先生の『魔法学淫エピキュリア』(KTC)のへたレビューです。
作風に幅はありながら、基本的に柔らかくまったりとした雰囲気の中繰り広げられる、ロリ巨乳な美少女とのファンタジーHが楽しめる作品集です。

TheLargestMagicAcademy.jpg収録作は、魔法学院(←参照 「魔法学淫エピキュリア 転化攪乱リゼット」より)に通う様々な生徒たちのエッチな日々をオムニバスで描く「魔法学淫エピキュリア」シリーズ全6作+描き下ろしカラー、他短編3作となっています。
おまけカラーを除いて、1作当りのページ数は16~20Pで平均17P強。ストーリーの魅力はほとんどありませんし、エロもそこそこ激しい行為を描写しながら何処か無邪気にぽやんとした雰囲気であるため、読み応えは軽めです。

ネコ耳少女が登場する短編「ネコノヒメ」を除く全作品は”剣と魔法のファンタジー”世界を舞台としており、「ネコノヒメ」も含めてファンタジー色は強め。
StandardRules.jpgこの手の作品のお約束として、魔力・魔法と淫欲・性行為は密接に関連しており(←参照 短編「SHINY SPELL」より)、魔法という要素はシナリオよりもエロのシチュエーションと絡む傾向にあります。
魔法による性転換や無限絶頂、定番の”淫らになる魔法”などに加え、触手や媚薬などキルタイムのファンタジーエロにおける代表例のオンパレードです。
作中にて確固とした世界観や魔法の理論があるわけでなく、ファンタジー要素はエロを楽しくするための小道具程度の扱いと割り切れる方向けです。個人的にお気に入りの「魔法学淫エピキュリア 花蜜アンジェリカ」に至っては、「これ、別に魔法世界である必要ないんじゃ…」とさえ思いましたし。

凌辱気味な作品からラブラブHな作品まで、作風は広めですがシナリオの魅力はあまりありません。それ自体は、抜きに供する類の作品ですので個人的には気にしていませんが、各話ラストのグダグダ感だけは解消して頂きたかったです。
やはりお気に入りの短編「ネコノヒメ」では、エッチは勿論ながらも互いを好きあう男女が描かれますが、その他の作品では恋愛感情の描写は希薄です。
可愛らしい外見の淫乱娘さんが男の子を(性的な意味で)食べちゃう話や、キツメな性格の娘さんが(性的な(ry)食べられちゃう話が基本となっています。どちらかというと女性側が性行為に対して積極的な印象ですね。
MagicDominateHer.jpg好き合う男女が登場するケースもありますが、魔法の効果で淫らになってしまって~という筋なので(←参照 「魔法学淫エピキュリア エリナ大活劇」より)、ラブラブな雰囲気を期待するのは避けた方が良いでしょう。


短編「SHINY SPELL」のみ絵柄が古めですが、その他の作品では安定しており表紙絵での判断で大丈夫と思います。
Riana.jpg大きな瞳の童顔、外はツルツル中はプリプリなオミャンコ、プニッとした肢体というロリっぽい諸要素に、重力に負けない張りを見せるお椀型おっぱい(大きめサイズ)を組み合わせたキャラデザ(←参照 「魔法学淫エピキュリア リアナ急上昇」より)の魅力は健在です。
出版社が違うとは言え、単行本を出すごとに貧乳娘さんの割合が低下していくのが個人的には残念であり、今回はほとんどロリ顔巨乳さんが占めていますので、ヒンヌー教徒の皆様は回避するなり改宗するなりお願いします。

いまいち体の動きが感じ取れない性行為の描写は、激しい行為を描きつつもやや淡白な印象があります。しかし、ツルツルオミャンコにがっつり中出しを決め、大量に噴射された精液が膣の外へと噴水のように飛び散るフィニッシュシーンの実用性はなかなか良いと個人的には感じました。
表情変化が依然乏しく、エロの盛り上げには貢献していませんが、上述のようにほんわかした雰囲気が終始漂っていますので、作風にはむしろ合っているのかもという感もあります。

細かいことはいいからファンタジーなエロを楽しもう!というキルタイム作品の良くも悪くもお気楽な作風と、藤坂リリック先生によるほんわかした絵柄・作劇がうまく組み合わさっている作品集といえます。
可愛らしくて巨乳な魔法少女達にソフトに虐げられ/虐げたい貴殿にお勧めです。

土居坂崎『ハイテンション』

HighTension.jpgディスクヘブンに買いに行こう行こうと思いながらTestamentとDeath Angelの新譜を買えていません…。時間ないしアマゾンで買おうかなぁと。
Deidideも未購入だしなぁ…。

さて、本日は土居坂崎先生の『ハイテンション』(KTC)のへたレビューです。一月前から発売を心待ちにしていましたので読めてうれしい限りです。
ユニークなアイディア、キャッチーなキャラ造形、勢いのあるエロシーン、そしてその全てを台無しにしていく(誉めてます)ハイテンションなお馬鹿コメディが楽しめる作品です。

CrazyConfession.jpg収録作は、セルフフェラを切っ掛けに恋に落ちたフタナリ娘の2人を描く「Futanaric らぶ」前後編(←参照 前編より)、最早言葉で説明する気が起きない(笑)打ち切り展開漫画「UNHALLOWED」前後編、および短編7作です。
1作当りのページ数は8~20Pで、平均14P強。短めの作品が多く読み応えには乏しいですが、土居先生に読み応えを期待するのはそもそも無意味(凄く誉めてます)なので問題は全くありません。

短編「SWAMP HELL」のみ、シリアスなファンタジー系凌辱作品でしたが、その他収録作は無駄に高いテンションで駆け抜ける、お馬鹿ギャグとパロディ満載のコミカル作品です。
全体的にギャグの調子がやや平板であり、リズミカルな作劇そのもので笑わせるという点での構成力はあまり感じないものの、突っ込みどころ満載の阿呆な台詞回しの楽しさは一級品。
描き下ろしの短編「帝国非道物語」では、「おい、この捕虜どうする?」「犯そうぜ!」というある意味すごい会話や「もう完治したから気にしてねえけど許せねえ!乳首吸わせろ!!」という既に日本語としておかしい台詞が登場します。他の作品も大体同じ感じです(苦笑。

どうしようもないギャグとパロディの嵐ですが、その思いきりの良さこそが素晴しい魅力であることは確かです。多くのエロ漫画において、”変にコミカルな味付けをしようとしてギャグが空転→作品全体の雰囲気がチグハグに”というケースが多い中、空転とか雰囲気とかのレベルを超越してしまっています。それがエロ漫画としていいのかは別ですが。
MMR.jpg打ち切り展開の見本市のような構成で各所で話題の「UNHALLOWED」第2話(←参照 王道の”実は生きてました展開”)ですが、本当にどーしょもないネタをこれだけ詰め込んでしっかり笑いが取れている土居先生は実は凄いのではないか?と思うのです。
有名な「土居坂崎先生の来世にご期待下さい!」という文もご自分で入れてくれるよう編集さんに頼んだそうです(カバー裏作品解説より)。このエピソードだけでも十分面白いセンスの持ち主だと思います。

笑いの側面ばかりに注目が行きがちですが、エロの実用性は十分高いです。(特に男性の)台詞を一切読まなければですが
SoftBomb.jpg柔らかそうな質感で描かれる垂れ気味巨乳は実に魅力的(←参照 短編「ドラゴンファイナル3~そしてチンカスへ~」より)であり、パイズリ発生率高めの上に揉まれたり舐められたりとおっぱい大活躍です。フェチ系に強いキルタイムらしく、全身タイツやスク水といった特殊衣装とおっぱいを絡めているのもいい味付けです。
古めの作品では、絵が多少スカスカな印象があったのですが近作ではキャッチーさをキープしつつ、局所描写のエロ喚起力が確実にアップしています。
このため、断面図等を含む性器描写でのエロアピール力も高く、所謂”みさくら語”に近いハイテンションな台詞と汁とか母乳とかを撒き散らすエロシーンはなかなか魅力的。
快感に理性の光を失ったアへ顔を晒し、ばっちり中出しされるフィニッシュシーンのエロ的な爽快感も◎です。

まぁ、お馬鹿要素が無かったらの話なんですけど。上述の通り阿呆な台詞回しと意地でも真面目になんぞならないギャグ展開がエロ妄想を笑いに塗り替えていってくれます。
Suddenoppai.jpgキルタイムの度量の広さをいいことに、フタナリやニプルファック、果ては複乳(←参照 実は僕は好きなジャンルです 短編「複乳のススメ」より)などマニアックなシチュエーションが多いのも(元からスポイルされ気味とはいえ)人によっては実用性を低くしていると思われます。
ただ、極度に濃厚な描写はなく、そういった変態的な要素すらギャグに取り込んでいますので、笑いとしての側面を期待している方はあまり気にする必要はないかもしれません。

エロ的にいい技術を持っているのに抜き物件として高評価はできませんが、失礼を承知で申し上げれば”愛すべき馬鹿作品”という称号がぴったりのギャグ作品集です。
エロの比率をもう少し上げて欲しいとか、ギャグの展開に緩急が欲しいとか個人的な願望はありますが、今後も存分に暴れて頂きたいものです。

不二河聡『ペット少女育成学校』

SchoolForPetGirl.jpg近所の公園でヤマボウシの花が満開です。白い花ですが、真白とは違う暖かみのある白色ですねぇ。
ヒナゲシの花も盛りで初夏の風情を感じます。

さて、本日は不二河聡先生の『ペット少女育成学校』(ヒット出版社)のへたレビューです。
今後大化けする可能性の芽は見えるのですが、作劇・作画の水準は高くなく、現状ではややお勧めし難いというのが率直な印象でした。

LeaderOfStudentCouncil.jpg収録作は、憧れの副会長が所属する生徒会の会長になったヒロインさんが(←参照 第1話より)”生徒の性欲処理”という裏の業務に就かされてな中編「生徒会長はメス奴隷」全4話+短編5作となっています。
1作当りのページ数は18~24P。シナリオ展開は大胆にオミットされていますが、多人数プレイ中心のエロシーンのボリューム感は相応にある印象です。

上述の様にシナリオ的に関連して見るべき箇所はほとんどありませんでした。表紙絵やタイトルから、少女を無残に凌辱し調教していく濃厚な鬼畜作品を連想するかもしれませんが、濃厚さや凌辱作品の背徳感にはあまり期待しない方がベターでしょう。
輪姦など凌辱行為が描かれますが、その過激さを巧く全面に出せておらず、また大半のヒロインは所謂”マッハ堕ち”で快楽の海に沈んでいきます。
TooSpeedy.jpgシナリオ展開も非常に安易であり(←参照 情緒ゼロ 短編「Hなクラブ活動始めませんか?」より)、凌辱系作品にしろエロコメ系作品にしろエロへ至る道程の描写はかなり稚拙です。
細かいことを気にせずに実用的読書をするという観点からはむしろ好都合かもしれませんが、エロへの導入をしっかり描かないためにせっかく激しく描かれるエロシーンの煽情性がスポイルされているように感じました。ここは本当にもったいないです。

なお、全ての収録作品においてコミカル気味なハッピー寄りのラストを迎えます。快楽至上主義に傾いてはいますが、人格や人間関係の崩壊などの誰かが不幸になるエンドは皆無なので後味の悪さなどはほとんどありません

登場するヒロイン達は年齢的には幅がありながら、中編「生徒会長はメス奴隷」のサブヒロイン1名を除いて全員ぺたんこ貧乳娘さん。男性との体型比較において小さく感じるように描かれていますが、あまりロリ色は強くないのでロリっぽさに期待するのは避けるべきかと思います。
NiaMoa.jpg男性多数と女性一人~複数、男性一人と女性複数(←参照 スク水妹と体操着妹と羨ましい限りの3P 短編「お兄ちゃんと一緒in三人娘」より)が多いのが特徴です。
申し訳ないが個人的には、キャラクターの造形力と作画力の低さがネックに感じました。近作では多少改善してきている感もありますが、まだまだ直した方がよい部分が多いように個人的には感じました。
作画力の無さが如実に反映されてしまっているのが大人数の男女が交じり合う乱交のシーンです。人物の配置や同時に行われる多数の行為を如何にエロく分かり易く見せることができるか?ということが問われるシチュエーションだけに、現在の画力では乱交シーンの魅力は不十分
同じヒット出版社で言えば、師走の翁先生くらいの実力があってこそ乱交シーンの圧巻の迫力とコマの追いやすさを共存させることができるわけで。

あとがきでも触れていましたが、男性陣の異常に大きいティンコが小さい体の秘所にねじ込まれ、限界まで押し広げられる様はなかなかエロチック。多人数プレイ故に中出し外出しの乱れうちですが、大抵の場合ドアップの女性器に大量の白濁液を注いでフィニッシュです。
TheirFinish.jpgただ、やたらと射精が連発することやコマの使い方の緩急のなさのためにフィニッシュシーンの盛り上がりは不足気味であり、フィニッシュシーンがいい抜き所になっているかは疑問です(←参照 大乱交のラストがこれでは… 短編「保健の授業始めましょっ」より)。
ゴチャゴチャした線が入り乱れ、明るく狂った台詞が飛び交う猥雑感に満ちたエロシーンの実用性は低くないですが、もう少しエロの展開に工夫が欲しいところです。
個人的には、透過図や断面図、性器ドアップなど直接的なアピールポイントをどんどん取り込もうとしている姿勢は評価したいです。

とまぁ、あまり強くお勧めできる作品ではありませんが、シリアスさやヘビィさが少ない鬼畜系抜き物件をお探しの方には絵柄さえOKなら勧められる作品です。ただ、その手の作品でより上手な先生は沢山おられるわけで…。
今後に期待したいと僕は思っています。

MARUTA『キミの好きな女の子のカタチ』

ShapeOfYourFavoriteGirl.jpgシリアスで難解な作品に出会った時、それを如何に咀嚼してレビューの内容に含めていくかというのは僕の力量では大変難しいです。
今回はきちんと理解できているのかかなり不安です。”理解”する必要があるかというと必ずしもないとは思いますが。

とまぁ、相変わらずの弱音吐きでしたが、今回はMARUTA先生の『キミの好きな女の子のカタチ』(富士美出版)のへたレビューです。
郷愁を誘う夏の風景を印象的な背景として用い、若い男女の瑞々しい性愛を描く作品集でした。

MakeHerMindOpen.jpg収録作は、AVに出演したという噂を流された女子生徒(←参照 前編より)とその幼馴染の男子生徒、男子生徒に思いを寄せるもう一人の女子生徒の3人の恋模様を描く「八月の一番暑い日」前後編、数十年の時を少女の姿のまま”花売り”として男の精を貪る女性の物語「椿」全4話、他短編3作と描き下ろしおまけ漫画1作となっています。
1作当りのページ数は16~22Pで平均19P強。短編作品は読み応えに欠けますが、続きものでのシナリオの厚みは十分。また、風景や人物を印象的に描くコマが頻出し、その魅力のおかげで読後の満足感は高いです。

短編「ボクの好きなお尻のカタチ」を除けば、全作品の舞台は夏の田舎です。各作品において、田畑や神社、昔懐かしい日本家屋などノスタルジックな日本の原風景が丁寧に背景として描き込まれています
TheScenaryOfSummerInJapan.jpg蝉の鳴き声が絶えず響き、草木が青々と茂る背景(←参照 ここで引きの構図を使えるセンスは素晴らしいの一言 「八月の一番暑い日」前編より)は、夏特有の力強い生命感に満ちています。
夏の季節に淡い恋心から交わる少年少女たちの姿もまた瑞々しく、共に性の快楽を享受する様には若さゆえの輝きがあります。彼らの交合は”健全”ではないのかもしれませんが、少なくとも”健康”ではあります
恋愛感情と性欲が綯い交ぜになった「生き生きとした性のカタチ」がそこには確固として存在します。

しかしながら、賑やかな夏の日がヒグラシの悲しげな鳴き声響く夕焼けと共に終わるように、夏の季節が寂しい秋へと移ろいゆくように、その眩しい性もまた変化を余儀なくされます。
「八月の一番暑い日」のラストは、共に男子生徒と力強いセックスを経験しながら、片方の少女の心の変化ともう片方の少女の失恋が描かれます。誤解を恐れずに書かせて頂くならば、彼ら彼女らの「生き生きとした性のカタチ」の全能性は否定されます

FlowerSelling.jpgそれが最も強くテーマとして感じられるのが中編「椿」です。快楽に満ちたセックスで交わった男の心を狂わせる少女が登場します(←参照 「椿‐2006-」より)。何十年と少女の姿で男を貪ってきたヒロインの所業・因果を現在から過去へと遡り、そしてまた現在に戻って描く構成力が光る作品でした。
シナリオ展開や人物関係の説明を(おそらく意図的に)かなり省略しているため、ある程度の読解力を要求し、読み手によって様々な解釈がありえる作品だと思います。
僕個人の解釈を長々と述べるつもりはなく、是非読んで貴殿なりの解釈をしていただきたいですが、敢えて短く言うなら「生殖としての性の不在(の不幸)」がテーマかなと感じました。

Camellia.jpg「椿」のラストにおいて、花の咲かなった椿の木に2輪の椿の花が咲いて終わります(←参照 紅白二輪 「椿‐夏‐」より)。”花”は作中でのキーフレーズですが、花は美しいものであり植物の命の輝きの象徴です。しかし同時にそれは植物の生殖器官でもあるわけです。
多くのエロ漫画において例え「生き生きとした性のカタチ」を描きながらも省かれることの多い、セックスの生殖としての側面の重要性を逆説的に示している作品と僕は感じました。

リアル志向の絵柄で描かれる少女たちはナイスボディとは程遠い地味な体型の持ち主。性器描写もリアル志向ですが、性器の結合を見せつけてエロさを作り出すタイプではないので直接的な煽情性を期待するのは避けた方がよいでしょう。
エロシーンのテンションは情感的ながら低く抑えられており、淫らさという点では結構評価できるのですが、実用性が高いとは言い難いのは確かです。

表紙絵の明るい印象と内容の雰囲気はかなり違いますので注意されたし。気軽にオナヌーに使える類のエロ漫画ではないのですが、多少のファンタジックな要素が許容できて重めのシナリオが好きな方にはお勧めできると個人的には思っています。

ビューティ・ヘア『蓮美ちゃんの淫罪』

TheSinOfHasumi.jpg今回の狂乱家族日記は凶華様のサービスカットがあざとくて素晴し過ぎて感服の至り。凶華様の愛くるしさに愚民はひれ伏すばかりであります。
中華料理が食べに行きたくなる回でしたね。

さて、本日はビューティ・ヘア先生の『蓮美ちゃんの淫罪』(コアマガジン)のへたレビューです。あの腹立たしい事件のせいで松文館のイメージが強いですが、コアマガジンから初の出版ですね。
愛のあるセックスも、倒錯と快楽に満ちたセックスも圧倒的な作画力によって描かれており、性行為のダイナミズム、淫猥さ、そして独特の様式美さえ読み手に感じさせる作品集となっています。

HerThoughtOfChastity.jpg収録作は、キリスト教系の凝り固まった貞操観念を持っていたヒロイン蓮美ちゃん(←参照 第1話より)が、学園での性の乱れ絡みの事件を解決しようとする新聞部と共に、その身を駆使して黒幕の巨悪を討たんと奮闘する長編「蓮美ちゃんの淫罪」全11話+短編1作。
1作当りのページ数は16~24Pで、「蓮美ちゃんの淫罪」各話のほとんどは16P。全体通してみると読み応えはあるものの、短い1話ごとのぶつ切り感は残念で、エロもシナリオも1話単位ではボリュームが不足気味です。

とは言うものの、数多くの登場人物を出演させながら話を破綻させない構成力、事件の調査とエロのバラエティを同時に成立させる話中盤の安定感は流石ベテランの技です。
また、ガチガチの純潔主義で「快楽としての性」を汚れたモノとして考えていた蓮美ちゃんが、様々な行為と出会いを経験したことで悦楽主義とも純潔主義とも異なる、彼女なりの「性の快楽の受け止め方」を獲得していくという、いわば彼女の成長物語として完成度は非常に高いです。
NeverIsEcstacyVice.jpg登場人物を介して語られる、先生の「快楽としてのセックス」を描くことへの敬意や哲学が伺える作品ですよ(←参照 第9話より)。
ページ数の都合もあってか、登場人物間の関係が説明不足で分かりにくいこと(よく読めば大体わかりますが)、伏線の回収が多少おざなりになっていることなどネックになる点もありますが、漫画として十分楽しめたと個人的には思います。

本作のもう一つの魅力は、元々かなり素質のあった蓮美ちゃんが内に眠る淫性を徐々に開花させ、レズやSM、乱交など数多の倒錯行為すら快楽として受け止める存在へと変化していく様です。
上述の性への意識を持っているため、決して単なる淫乱な女性に”堕ちる”のではなく、人とAsendToHeavenLikeAngel.jpg人との繋がりを基盤とする圧倒的な快楽を幸福そうに受け入れる様は一種崇高な印象すらあります(←参照 ここだけ見ても分かりにくいとは思いますが 第10話より)。
顔を紅潮させ、髪を振り乱し、嬌声をまき散らす表情は、卓越した作画力により非常にエロチックです。が、そのエロさを単に即物的なエロのみとして描かない姿勢には大変好感が持てます。

ヒロインが性感への恐怖感でオドオドしていた序盤は、面白いプレイ(第3話の筆プレイなど)もありながらエロ的にはかなり物足りなさがありました。ただ中盤以降のエロの濃さは素晴らしく、各種倒錯行為のツボをしっかり押さえたエロの展開の巧みさは見事の一言です。
消しが結構キツイながらも男女ともに生々しく実に淫靡な性器描写(まぁ、そのためにあんな事になったわけですが)はこの先生の大きな武器なのですが、そればかりに頼らずに、しなやかな女性の肢体が悶え、絡みつき、性の快楽に堪えられず跳ねる描写の迫力は素晴らしいです。
飛び散りまくる各種液体と併せ、エロの躍動感を大いに感じさせてくれました。
ただし、この濃ゆい描写は人によってはコッテリ感が強すぎて受け入れにくいかもしれません。また、スカトロ描写等もごく一部とはいえ容赦なく絡めますのでやはり人によっては不快かもしれません
絵柄も萌え要素に乏しい劇画よりのクセのある画風ですので、万人受けするとは言い難いところです。

BrawnyMan.jpg濃いと言えば男性のキャラクター造詣がなかなか凝っていまして、筋骨隆々だったりひょろっとしていたり粘着質そうだったりとバラエティに富んだ男性陣でした(←参照 第5話より)。
なお、短編「堕天使の謀りごと」では、一方的な獣欲を少女に叩きつける男を描いていますが、”嫌な奴”を醜悪に描くのは、愛情と敬意を持ってエロを描く先生の信念とリンクしているなぁと個人的には感じます。

学生とは思えないほどの強烈な色気を持つ志乃さんの登場頻度が少ないのがとても残念でしたが、エロも漫画も楽しませて貰えました。
最近のコアマガジンは1巻完結が原則のようで難しいとは思うものの、もっと話数を掛けて話をより掘り下げられたらもっと良かったと個人的には思います。
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