Participet.jpg「らき☆すた」10巻が届きました。
みさおが一番可愛いですが、今回表紙のパティも大好きです。オタクだし、可愛いし、巨乳だし、言うこと無いですね!しかしながら、貧乳なこなたも勿論好きで、我ながら節操が無いです。

今回はベテラン技巧派、田沼雄一郎先生の『PARTICIPET~古奈賀くん奔走する~』のレビューです。怪作にして快作、こういった作品に出会えるからエロ漫画は止められません。

MrBigman.jpg表題作「PARTICIPATE」全8話が収録されています。
まさに百貫デブという言葉が似合う主人公、古奈賀君(←)は生徒会の経理を担当しています。
この生徒会には容姿端麗・ナイスバディな才媛である生徒会長、盾科さんがおり、主人公は彼女に(多分に性欲含みの)好意を寄せています。
ここからが凄いのですが、古奈賀君は盾科さんにいつも自分の精液を混入させた飲み物(ホットミルク)を作るのです!ドン引きになるような内容を多く含む今単行本ですが、最初からかなり飛ばしています。

TasteofSperm.jpgそして、この変態行為がばれてしまう(←参照)ことで、主人公は生徒会長さんと肉体関係を持ち、彼女の策謀に巻き込まれて東奔西走し、色々な女の子(といっても実際登場するのは二人、後述)と関係するようになっていくというお話です。

えげつない言い方をすれば「女と金が男を男にする」というストーリーであり、上記のような人として駄目駄目な行為に手を染めていた主人公が生徒会長に翻弄されながらも独特の魅力を身に着けていく様が巧く描かれています。
初っ端の印象こそ悪くなりがちですが、主人公はあくまで(体型はともかく)普通の青年として描かれます。漫研の女部長が描くBL同人誌や各ヒロインの持つ特殊性癖(後述)などのいわば「よく分からないもの」に対して安易に拒絶したり馬鹿にしたりせず、節度ある態度で向かい合って受け止める度量の大きさは好感が持てます。
明確な描写こそありませんが、特殊な体型である主人公が周囲から受けた遠慮の無い好奇の目と侮蔑を身をもって知っている故なのかなと思います。

Sumie.jpg男性の臭いにエクスタシーを感じてしまう陸上部員の槍ヶ淵さん(←)は自分のことを駄目な人間と卑下します。そんな自己嫌悪の鬱積でツンツンした性格になってしまったわけです。
この哀しい連鎖に対して主人公が「性癖を卑下する必要は無い」「自分一人で抱え込むことはない」と優しく諭すシーンは非常に好感が持てます。精神的にも物理的にも包み込んであげるタイプなんですな、吉奈賀君は。
その後の吹っ切れたように明るい表情を見せる槍ヶ淵さんは非常にチャーミングであり、これはまさに主人公の功績。

特殊性癖と書きましたが、登場する3人のヒロインはすべて男性の臭い(決して匂いではない)が大好き。
SmellLikeAbnormals.jpg巨漢な主人公の蒸れた性器やら尻穴やら臍やらの強烈な男性臭を嗅ぐことで彼女たちの中の性欲は燃え盛ります(←参照)。生徒会長さんに関してはこれに「味」が加わります。
この設定をHシーンは存分に反映しており、先生があとがきで触れておられるように、臭いや熱、湿気が紙面から漏れてくるようなウェットな描写になっています。
生々しい性器描写(使い込んだことで陰唇のはみ出た女性器、皮のあまりまくった包茎ティンコ)などもあり、行為のアブノーマルさと併せてその過剰なまでの濃さは付いていけない人が多そうなのは確かです。
僕個人としては、嫌悪感を催すギリギリ一歩手前でエロ側にしっかり留まっているバランス感覚の良さが光っているなと感じました。

完全に和姦なのに中途半端な陵辱劇などより何倍も激しく描かれるHシーンは圧巻の出来。秀逸な汁描写とリアル系のいやらしい性器描写で脇を固めつつ、性器結合描写という小さい枠に収まらないダイナミックな体と体のぶつかり合いが勢いよく描かれます。
絵のクオリティーも高値安定であり、お手本のような構図やコマ割の巧さがあります。また、テンションの高い変態じみた台詞回しも面白いです。
ただし、繰り返しになりますが、全体的にかなりコッテリしたエロですので、作風が合わないと実用性自体は低くなる可能性はかなりあります。

また、お腹がたぷんたぷんな主人公としなやかな筋肉を持つボーイッシュ美少女槍ヶ淵さんとの対比、巨漢な主人公とちっこい漫研部長との対比など、体型の描き分け・対比の巧さはさすがです。
全体的なものだけでなく、体の各パーツも個性があり、漫研部長さんの太い眉毛とか、会長さんのぽってりした唇とかも実に魅力的です。
台詞や顔全体の表情よりも雄弁に心情を語る多彩な目の表情もグー。

最近の出版事情から1冊にまとめたとのことですが、これは是非当初のプロット通り2巻のボリュームで連載して欲しかったです。
まだまだ、消化できていない伏線もありますし、何より主人公の奔走をもっと見ていたかったなというのが正直な感想です。1巻で終らせたことだけはどうしても評価できません。

かなり特殊で尖った作品ですので、男女の甘酸っぱいラブ話を期待する貴殿は回避推奨です。そんな貴方には尾野けぬじ先生の新刊をお勧めしますよ。
稀代の怪作&快作ですので、好事家な同士諸兄はマストバイです。ドン引きになる可能性も低くないですが、ドン引きになるほどのインパクトがあることは保証します。