Prosperities.jpg密林から「らき☆すた」のDVD9巻が届いたのでこれを書いたら見る予定です。
漫画のほうは正直あまり面白くなかったですが、アニメはかなり好きです。謎です。
以前にも書きましたが、みさお可愛いよみさお。9巻にはミートボールのシーンが入っているはずなので楽しみです。三秒ルールゥ!

しかし、今回紹介する作品とまぁ何という雰囲気の落差があることやら。

ちと遅くなってしまいましたが、オイスター先生の『悪徳乃栄』のご紹介です。

表紙が内容のかなりの部分を語っていますので、まぁこれをラブラブ青春ストーリーと勘違いして買う御仁はいないでしょうが、恋愛ナシ!救済皆無!の超絶鬼畜系作品ですので興味本位で買うとショックを受ける可能性が高いので、耐性のない人は要注意。

収録作は、借金のカタに事実上売り飛ばされた少女と売り飛ばした張本人の母親が貸主の親子に奴隷調教される「暗澹」4部作、神の啓示を受けたと思い込む変質者に少女が陵辱され拉致される「啓示」、他短編1作となっています。
短編「比翼連理」はふたなりモノであり、過激な交わりや狂気性は共通しているものの、哀しくも暖かい姉妹の心理的つながりを描く作品で他の5作とは雰囲気が異なる作品です。

Neighboring Hell基本的に、何の罪もない少女が無残な地獄絵図に巻き込まれてゆく惨禍が執拗に描かれており、前述のように救いは全く無く、真っ黒な未来しか残っていない強烈なバットエンドを迎えます。
←は「啓示」ラストのコマですが、「(神が人が作り出したものなら)地獄も人が作るんだ」という強烈な一言が印象的です。

「暗澹」にしろ「啓示」にしろ、未知の怪物や謎の集団が現れて悲劇が引き起こされるわけではありません。
そういったファンタジーな要素は、むしろ悲劇を自分と関係ないものと見なせるように配置された心理的な逃げ道に成り得てしまうように思えます。
小さな不運の積み重ねと、現実に存在する人間の狂気・欲望・エゴが組み合わされば、我々の日常は容易に地獄に変化しうるという恐怖感が喚起される作品です。

そんな不運に巻き込まれた少女たちはただただ悲惨。人格を完全に否定した苛烈な性的拷問と、徹底した精神的責め苦を味わうことになります。
Tear of Despair←は「暗澹」の若葉ちゃんですが、母親に見捨てられる→結局母親も奴隷化→父親の前で犯される→父親自殺・母親精神崩壊という、まぁよくぞここまでという悲劇のオンパレード。
悲劇を悲劇として受け入れ「楽しめる」(敢えてこの言葉を用いますが、決してそれを面白がっているのではないですよ)人以外は避けるべきと理解して頂けるでしょう。

エロに関して言えば、かなり痛々しい描写やスカトロ関連等が存在するため、ハードルは高めです。
ただし、例えば氏賀Y太先生のようなスプラッタ描写は皆無であり、ある程度鬼畜系に耐性がある人ならば実用的に使うことは難しくないでしょう。僕は問題なくご飯が食べられました。
『少女地獄』シリーズを書いていた頃よりも画力が格段に高くなっており、今時の可愛らしい画風も取り込んでキャッチーさを増した絵柄はかなり好きです。
(作中の)修羅場において、酷い表情を晒すヒロイン達ですが、以前に比べそういったシーンでの絵柄の安定感が高まっています。美少女を残酷に弄ぶという嗜虐趣味を存分に刺激する絵柄・内容ですので、お好きな人はどうぞ。

物凄く反社会的な作品と思われる方もいるかもしれませんが、単なる暴力性・狂気の描写だけで終らないのがオイスター先生の良い所です。

e02a461a.jpg若葉は、「暗澹」のラストでその心身ともにズタボロにされ、家族や友人全てを失います。自分を捨て全ての元凶となった母親(既に精神が崩壊)がまるで乳飲み子のように乳房に吸い始めます。
陵辱する男に「こいつのせいなんだから2、3発もなぐってやれ」と言われますが、若葉はぎゅっと母親を抱きしめます。
絶望に心を塗りつぶされ、明るい未来など何もない中で、少女が示した愛情の深さ、人間としての尊厳が光り輝く一コマです。僕はこのシーンで正直泣きました。
そんな光輝く尊いものでさえ、人間作り出す地獄の中で踏みにじられてゆくという暗示が、この作品の悲劇たる最大の要因のように感じられます。

万人には決してオススメできませんが、このレビューで何か気になる点がもしあったならばチャレンジしてみてはいかがでしょうか。色々な感情が湧いてくる作品です。