FairylandPrincess.jpgヨシノサツキ先生の『ばらかもん』第3巻(スクウェア・エニックス)を読みました。今回は、書道家の二人が押し掛けてきて一騒動でしたが、田舎生活で半田先生も大分人間的に大らかになった模様ですな。
しかし美和ちゃん可愛いよ美和ちゃん。中学生とは思えない程しっかりものですが。あと、久しぶりにかんころ餅が食べたくなりました。美味しいですよね、かんころ餅。

さて本日は、深凪ウミヒト先生の初単行本『桃源郷プリンセス』(富士美出版)のへたレビューです。この作家さんに限らず、ペンギンクラブ系は新人作家陣に勢いがあって大変よろしいですな。
いやらしバディでキュートな人外美少女達と繰り広げる、能天気なドタバタラブコメが楽しめる作品集となっています。

287bbafe.jpg収録作は、クールな魔界のお姫様が殺戮のために人間界に降臨したものの、人間世界に興味津津になって出会ったオタク青年と共に同棲生活な中編「キュリアス☆プリンセス」全3話(←参照 コミケ会場での出会い 同作第1話より)、スランプに陥った青年小説家が師匠の住む村を訪ねるとそこは妖怪美少女達と共存する村で~な長編「深山幽谷お伽噺」全5話、および短編1作とニコニコマッチョな自画像キャラが大活躍なおまけ漫画。
短編「魔法少女ドリーマー」(18P)を除き、各話のページ数は20Pと標準的なボリュームで固定。

【やや締まりの無いドタバタ系能天気ラブコメ】
共に人外美少女との出会いと色恋沙汰を描く中編・長編作は、両作ともベタな冒頭展開を示しており、そこからエッチなトラブルを引き起こしながら平和なラブエロ模様を描くスタイル。
キュートな女の子達が恋もエッチも積極的に提供してくれるという、エロ漫画的なご都合主義を忌憚なく投入しており、その雰囲気は単行本タイトル通りの正に桃源郷となっています。
FairylandPrincess2.jpgポンポンと新キャラを追加して作品の華やかさを増していく続きモノとしてのスタンダードな流れも良好であり、それが新たな騒動を引き起こしていくのも作品の楽しさにつながっています(←参照 お姫様のメイドさんが乱入 中編「キュリアス☆プリンセス」第3話より)。
とは言え、作劇的にはそうとう緩いタイプであり、やや単調にキャラ見せを繰り返していく構成は続きモノとしてストーリー性が追求されている印象に乏しいのは確か。
話のラストも投げっ放し気味であって、混線気味のシナリオに消化不良感が残るのは小さくない減点材料ではありますが、同時にそのまったりほのぼのとした空気は作品の魅力の一要素を形成しているとも評せます。
展開にもう少し滑らかさが欲しいところで、作劇面での未熟さは相応に感じますが、人外娘とのイチャイチャの幸福感はしっかり出ているのは美点なので、この辺りの長所を今後伸ばして頂きたい所存。

【クーデレな人外ヒロインさんが活躍】
長編作に登場する超積極的な美人編集者さんや、奇妙な生物の登場で魔法少女に変身するハメになる短編作の夢見がち少女といった人間も登場しますが、その他のヒロイン陣は尖り耳の魔族さんや化け猫や座敷童子といった妖怪少女などの人外さん達。
中編の魔界のプリンセスさん、長編の猫又さんと、両作品のメインヒロインは共にクールな性格設定ですが、恋愛感情も素直に表現してくるタイプであり、いわゆるクーデレさんとしての魅力があるタイプ。その分、表情が硬いキャラが前面に出過ぎているのはちょっと華やかさを低減させている難点。
FairylandPrincess3.jpg色々な体パーツがちんまい長編作の座敷童子さんもエロシーンになると、ボン・キュッ・ボンなエロボディに変身する様に、皆さんスレンダーな肢体に柔らかおっぱい&お尻を併せ持つボディデザインであって、嫌味にならない程度にストレートなセックスアピールがあるタイプ(←参照 モモさんエロ可愛いよモモさん 長編「深山幽谷お伽噺」第1話より)。
たぷたぷとした巨乳も作画的によく目立ちますが、基本的にツルツル仕様の股間周辺の、お尻や太股に適度にむっちりとした肉感があるのも肢体描写におけるアドバンテージの一つでしょう。
短編作のエッチな魔法少女コスチュームなども含め、既存のアニメ/ゲームの影響を受けたキャラデザイン・衣装デザインとなっており、キャラの見た目の華やかさはなかなか素敵。
初単行本ということもあって描線に硬さはあり、また肢体のデッサン等に関して絵柄の安定感に不足を感じますが、少女漫画的な美しさとモダンな萌えテイストを混ぜ込んだ二次元絵柄そのものは訴求層が広いタイプです。

【トロトロの淫液に濡れる美少女さんのエロボディ】
美少女ヒロイン達のツヤツヤお肌&モチモチお肉を満喫しつつ、それらを汗やら汁やらで濡らしていくセックス描写は確かな官能性のあるタイプでありつつ、ヒロインのエロさと可愛らしさを濡れ場においても強く維持しています。
どちらかと言えば、前戯パートの分量を切り詰めて、お互いの性器をしとどに濡らしながら抽送をパワフルに繰り返してゆくピストン運動の描写により多くのページ数を配分する構成をしており、パイパンま○こへの中出しフィニッシュまでにしっかりとした“タメ”があるのは実用性の強化に少なからぬ貢献をしています。
19f43ba2.jpgどぷどぷと白濁液が放出されるこの中出しフィニッシュも含め、適度に豊潤な液汁描写を施した肢体描写は大変エロティックであり、涙や涎で濡れる紅潮した顔面や白濁液が絡みつくおっぱいやお腹などの描写は読み手の興奮を逐次刺激(←参照 お肌のツヤツヤ感との組み合わせも良好です 短編「魔法少女ドリーマー」より)。
ただし、キャラメイキング面と同様に、表情の描き方は弱点の一つであり、変化に乏しかったり、陶酔感が半端な印象がしたりするなど、各シーンにおいて適切な表情描写が出来ているとは言い難いところ。
大ゴマでの魅力がしっかりとしている一方で、性器や表情のアップなどの描写を担う小ゴマでの作画はやや不安定であり、特に見開き中央部に小ゴマを多く配置しがちなページ構成は不慣れな印象を与える点で、コマ割り自体やアングル変化を絡めてコマの連続性などが悪くない分、勿体なさが目立ちます。
睡姦(ただし、寝ているのは男性の方)や触手エロ、ふたなり変化、近親エッチなど、エロシチュエーションに適度な多彩さがあるのは飽きを来させない要素でありますが、個々のエロシチュへの踏み込みよりはエロエロ騒動の面白さがより重視されている印象です。

初単行本らしく、弱みも出ている作品集となっていますが、キュートな美少女キャラの立て方は良好であり、そんな彼女達とのラブラブ模様と蕩けるエロシーンも作品の魅力の中核となっています。ペンクラ勢はしっかりとした成長を示す作家さんが多いので、2冊目以降には更に期待をしたい所存。
エロ・シナリオ共にもうちょっと活躍して欲しかったのは残念ではありますが、化け猫美少女・モモちゃんが大層可愛らしい長編「深山幽谷お伽噺」が一等お気に入りでございます。