JapanesePreteenGirl.jpg小林源文先生の『Cat Shit One's 80』第3巻(ソフトバンククリエィティブ)を読みました。アフガニスタンにおけるソ連軍の大攻勢が開始され、ミーシャ君も大変そうですな。相変わらず部下に恵まれる人?ですが。
しかし、まぁ、この紛争に対するアメリカの支援・介入が今日の中東情勢に負の影響を残し続けていることを考えると、何とも感慨深い内容です。あと、黒騎士ファンは必見ですよ、今巻。

 さて本日は、東山翔先生の『Japanese Preteen Suite』(茜新社)のへたレビューです。先生の前単行本『Gift』(同社刊)のへたレビューもよろしければご参照下さい。
丁寧で奔放な作画と穏やかな雰囲気を保つ作劇が共にずば抜けて光るロリエロ作品集となっています。

JapanesePreteenGirl1.jpg 収録作は、読み切り短編5作+各短編の登場人物達ともう一人の女の子が旅先にて性愛の宴な「The Garden of Earthly Delights」前後編(←参照 海辺のコテージにて 同作前編より)、および描き下ろしおまけ4コマ(4P)。
1話・作当りのページ数は20~40P(平均28P)と幅はありながらもしっかりとしたボリュームであり、エロ・シナリオ共に読み応えがある構成。それでいて、読み口は比較的軽く、全話で共有される作品世界に没入し易い作りと言えましょう。

【性愛の肯定感に溢れる少女達の平穏な日常劇】
 英語の作品・単行本タイトルやアーティスティックな表紙絵からお洒落サブカル系の敷居の高さを感じ取る方もいるかもしれませんが、中身はポップでチアフルな非常に読み易いハッピーロリータ作品。
静穏ながら心の強い純愛ドラマであった前単行本の長編作に対し、今単行本の収録作はヒロインのキャラクター性を軸としたラブコメ・エロコメ調作品としてコンパクトにまとめられており、恋と性を知り染めし頃の高揚感や甘い幸福感、思春期における感情の繊細さを程良く混交させる日常劇としての構築力の強さは素晴らしいです。
JapanesePreteenGirl2.jpg 作中において成人男性も登場しますし、また現実社会の倫理が垣間見えることもあるものの、登場するそれぞれの少女の性や恋の在り様にこそ焦点を当て、それらを優しく肯定していく流れが強い魅力(←参照 変態ガールの初恋 短編「Addiction」より)。
その描き方は、男性側の欲望としての視点からの少女性愛の肯定ではなく、少女の側の純粋な感情や性欲が全てを包み込むスタイルであり、落ち着いた雰囲気でありつつも話としての上品な甘さが染み出てくるのも魅力の一つでしょう。
結果として成人男性の少女性愛が持つほの暗さは非常に丁寧に排除されており、男の子3人になかなかサディスティックなエロ調教を受けつつそれを謳歌する少女や(短編「The Three Question Marks」)、自慰行為に中毒気味な少女(短編「Addiction」)、兄妹の近親相姦(短編「Pooka」)など、場合によっては陰惨さを伴う要素を作中に投じても柔和な雰囲気がほぼ揺るがないのは見事。
 エロとしての倒錯性を一定強度で取り込みながら、性愛の暗黒面は徹頭徹尾取り除いて構築された桃源郷は、ご都合主義的な“あざとさ”すらも巧みに消去されており、下手をすれば禍々しさを感じるほど完璧で、性愛の全能性への普遍的な信仰によってその基盤を固めていると個人的には感じます。

【自由闊達な絵柄が形成するキャッチーネスとエロス】
 オムニバス形式で描かれ、巻末の連作で全員大集合なヒロイン6名はクラスメイトの友人同士であり、年齢的には小○校高学年で統一。
真面目に変態街道爆走中な武智ちゃん(短編「Addiction」)はともかくとして、漫画的なキャラ属性を明確に付与することなく、子供らしい快活さと脆弱さを合わせ持つごく普通の女の子として描くのは作風によくマッチしているでしょう。
 特に年上の男性との対比によって強調される肢体の小ささや、そこに備わるぺたんこ寸胴ボディと無毛地帯の股間は二次ロリスキーの性欲中枢をいたく刺激してきます。穢れを知らぬスベスベとした柔肌や程良い肉付きの手足など、成人女性の縮小型としてのセックスアピールではなく、肢体の未成熟さが生み出す背徳的なエロティシズムは正に1級品。
JapanesePreteenGirl3.jpg←の二コマは短編「Flim」より引用したものですが、上のコマのデフォルメ的可愛らしさが強い絵柄と、下のコマにおいて艶やかな唇や潤む瞳の艶やかさを醸成するしっとりとした絵柄の対比が示す様に、各シーンにおいてコマ単位で雰囲気を変遷させる絵柄の自在さは実に巧いと思うところ。
 この絵柄の奔放さに関しては、日常パートではデフォルメを効かせたキャッチーな可愛らしさを前面に出し、エロシーンにおいては少女の肢体や表情の官能性を急激に引き上げる対比が特に印象的であり、作品のチアフルさとエロの実用性を共に増強。それでいて絵柄のベースにぶれが感じられないのも◎。

【瑞々しい肢体と淫液のコンビネーションが強力】
 作品のページ数の幅広さやエロ展開の分割構成の採用もあって、エロシーンの分量にはある程度振れ幅があるものの、個々のコマにおける絵としてのアタックが強い分、分量に依存しない実用性の高さがあります。
 アナル関係や集団エッチ、羞恥系プレイやオナニーなど、プレイ内容も結構豊富であり、普通のセックスも含めてそれらに戸惑ったり恥ずかしがったりしながらもその心身を快楽に染め上げてゆく少女の痴態が何とも煽情的。
 上述した通りに濡れ場で一気にエロさを増す絵柄は、テラテラと濡れ光る未成熟な秘所やアナル、舌、唇などの各種体パーツの直接的な煽情性に活かされると共に、特に液汁描写において大きな強みとなっています。
JapanesePreteenGirl4.jpg火照った肢体に浮かぶ汗の玉、紅潮した頬を伝う涙、絡みあう舌を伝って口腔内から漏れ出る唾液、そして全身の玉肌と性器にねっとりと絡みつく男女の淫液などは、量的に決して多くないはないのですが、生々しいエロティシズムが強烈にあり、また少女の肢体の不可侵性を破る様な背徳感を読み手の胸中に捻じ込んできます(←参照 「The Garden of Earthly Delights」後編より)。
臭味はなくとも丁寧に描き込まれたリアル系の性器描写をアドバンテージとしており、肢体全体の描写と結合部アップ構図をバランス良く組み合わせるページ構成も実用面に大きく寄与。ラブエロとしての穏やかさ、幸福感をキープしつつ、適度に行為のアグレッシブさを演出してあるのも上手く、抜きツールとしての構築にも抜かりなし。
 互いの性液が泡立つまで前後の穴での抽送を繰り返した後、静かに絞り出すような絶頂の嬌声を上げるヒロインの最奥にトドメの中出しフィニッシュで締めており、大ゴマ~1Pフルでその艶態をインパクト強く提示してきます。

実は、管理人は東山先生の作品に感じる独特のオサレ感が少々苦手で(メタル野郎がお洒落洋楽好きに抱く感情というか・・・)、単行本を購入する前にはよく悩むのですが、読むたびにその高質な作画・作劇に唸らされており、今単行本もやはりシャッポを脱ぐ出来でございました。
全作品お気に入りですが、エロ的には最も攻撃的な短編「The Three Question Marks」が、ストーリー的には恋心とセックスを知った少女の感情の動きを丁寧に紡ぐ「The Garden of Earthly Delights」が最愛です。お勧め!