EternalLolita.jpg柏原麻実先生の『宙のまにまに』6巻(講談社)を読みました。朴念仁メガネ・大八木君のモテモテ伝説に新たな1Pが!
それはさておき、この作品は天文部ですが、運動部にしろ文化部にしろ少年少女が一所懸命部活動している様子はとっても気持ちのいいものです。

さて本日は、水無月露葉先生の『永久少女』(茜新社)のへたレビューです。金髪美少女は管理人の大好物でございます。
作品間で魅力にかなりの差異が認められますが、情景描写に長けた繊細な作劇が魅力のロリエロ漫画が楽しめる作品集です。

EternalLolita1.jpg収録作は、夏に帰省した田舎で出会った金髪碧眼の美少女との恋とセックス、そして別れを描く中編「永久少女‐夏緑‐」全3話(←参照 第1話より)、麗しい少女との妖しげなセックスをオムニバス形式で描く「永久少女」シリーズ他2作、および短編8作。
1話・作当りのページ数は8~20P(平均14P)と、大半の作品が書店売り誌であるLOであることを考えるとかなり少なめ。作品によっては雰囲気の巧みな演出によって小ボリュームを苦にさせないこともありますが、全作品通してエロ・シナリオ共に喰い足りない感は強いです。

【陰と陽を巧みに織り交ぜる雰囲気作りの巧さ】
今単行本のメインとなる「永久少女」シリーズ5本(中編3話+独立短編2作)は、それなりにページ数がある上に、時にダークに時に快活に作品世界を彩る雰囲気の豊かさは強い魅力。
中編「永久少女‐夏緑‐」は白く美しい肌と快活な性格を持つ少女を生命感溢れる夏の田舎の風景の中に映し出し、まだ性の意識が定かでない少年とのセックスをどこか浮世離れした清らかさと優しさを以て描きます。
その陽光溢れる美しい情景の中に秘められた、美しい少女の陰の部分こそがこの中編作の魅力を形成しており、少女が生きるおそらくは過酷な現実を諸所で微かに匂わせる繊細な作劇は見事です。
EternalLolita2.jpg中編「永久少女‐夏緑‐」での一方的な哀しき別離(←参照 同中編第3話より)、「永久少女‐逢魔ヶ刻‐」で暗示される“死”によって、“侵犯し得ない清らかな存在”または“男性を性的に満たす存在”という少女幻想が永久となるという構図も、静謐でありながら極めて切れ味が鋭い印象があります。
「永久少女‐white over white‐」は、永遠になれない少女とのセックスがもたらす闇が、少女と男性の中に雪の如く積もっていく“美しい破滅”の耽美系であり、根本にあるものは他の「永久少女」シリーズと同じかなと思います。
男性側の心理描写を軸としながらそこに投影される少女の豊かなエモーション、それらを束ねる筋の確かさが光る作品群と言えるでしょう。

【魅力に乏しい古めの作品群】
コミックLO創刊号から描いているのに発売が今更というのは、取りも直さずかなり遅筆な作家様であるためであり、初出時期はかなり幅広め。
今単行本の半数を占める旧作群はページ数が8~12Pとかなり少ない作品が多く、シナリオを展開する余裕がなく当然エロも少なめであり、エロ漫画としての評価は近作に比べるとかなり低いというのが僕個人の率直な感想です。
短編「Maid Auction」の様に単に過激なセックスを描くだけの作劇ならば、むしろ割り切れる感もありますが、素敵な恋心やコメディの楽しさを添加しようとして話が上滑りになっているケースが多く、雰囲気形成の巧さが古い作品ではほとんど認められないのは残念。
18P作品の短編「6月の雨なら・・・」のように一定以上のページ数があれば魅力的な恋物語が描けているのですが、実は高い技量を要求されるショート作品でのシナリオ構築を全く攻略し切れていない余裕の無さは大きなマイナス要因と言えるでしょう。
絵柄についても表紙絵や近作群とはかなり水準が異なるので要注意。

【背徳的な官能をまとう少女の肢体が魅力のエロシーン】
EternalLolita3.jpgヒロイン陣は小○校高学年~中○生クラスの思春期入りたてなローティーン少女で統一。特に近作での、透明感のある美しさが魅力の金髪美少女はこの作家様の強力な武器と言えるでしょう(←参照 「永久少女‐white over white‐」より)。
近作においても、絵柄の安定感はあまり強くなく、描線の強弱がコマ間でさえ異なっていたりしますが、まぁ許容範囲内かなぁとは思います。
独特の色香を放つ少女の華奢な肢体は割合等身高めであり、一部キャラを除いて乳房の発達が始まっていますので、ツルペタロリぷに少女をお求めな方は回避推奨。
作品にもよりますが、(近作では)高質なエロシーンは量的に充実しているとは言い難く、実用的読書に没入しやすくはありません。
EternalLolita4.jpgランドセルなどの記号的な要素を含めて着衣エッチが基本仕様なのは嬉しい方も多いと思いますが(←参照 独特な乳揺れにも注目 中編「永久少女‐夏緑‐」第3話より)、純愛エッチ系統で肌の肌の密着感に欠けている感はあります。ただし、セックス中でも絡める情熱的なキスシーンで補っているとも言えます。
ちょこちょこアナルセックスも絡めますが、プルプルと柔らかそうに揺れる小ぶりなおっぱいの感触を存分に味わいつつのピストン運動は十二分に扇情的。
なお、短編「Her Majesty」はドSな女子小○生に男性教師が徹底的に責められる結構ハードな被虐系作品でして、強固なM願望をお持ちの貴兄には強くお勧めしますが、ちょいM願望程度だと結構引く可能性があることには留意されたし。

言ってしまえば遅筆が全部悪いわけで、コミックLOで言えば、裏次郎先生や朝木貴行先生、東山翔先生など精力的に作品を生み出すことでメキメキと実力を高めていった作家陣と比べてちょっと頼りない印象はあります。
とは言え、近作の作品群は個性的で素晴らしい魅力を有していますし、次の単行本は早く出したいとあとがきに書かれているので、真価が発揮されるであろう次単行本に強く期待しています。