MoeHina.jpg休みということでやっとこさ『かんなぎ』DVD5巻を観ました。むぅ、我らがナギさまの登場シーンが少なめなのはちょっと残念ですな。
しかしながら、貴子先輩大活躍なカラオケ回のテンションの上がりようと言ったらね!“反動”と称されたあの振り付けとアニメ声は反則ですわな。

さて本日は、シロガネヒナ先生の『もえひな』(マックス)のへたレビューです。一目でポプリコミックスと分かる萌え萌えな表紙絵ですなぁ。
キュートな萌え系美少女達と繰り広げるエッチなラブコメを楽しめる作品集ですよ。

MoeHina1.jpg収録作は、オタ趣味が高じてショタホモ方面に目覚め始めた幼馴染を更生させるため、ボーイッシュな女の子がその身を犠牲にして(笑)頑張る中編「でぃーきゅーえぬ」全3話、および短編9作。
1話・作当りのページ数は6~24P(平均16P弱)と幅があり、コミックレヴォリューションやプロメロを初出とする各作品のページ数の少なさ(6~10P)が平均値を引き下げています。
ページ数の多寡に依らず、漫画としての読み応えは非常に希薄であり、エロも含めて全体的にライト感覚が強い単行本と言えるでしょう。

【ヒロインの可愛らしさ最優先なラブコメ】
作風的には萌えエロ系の一大拠点・ポプリクラブの王道スタイルと言え、美少女の可愛らしさを前面に押し出す萌えエロ系ラブコメ。
MoeHina2.jpg某アイマス的なゲームをプレイしていたら画面から飛び出して来たアイドルキャラに恋とエッチを教えてあげたり(←参照 何という棚ボタ展開! 短編「バーチャル★スタァ」より)、何かとツイていない男性が偶然出会ったシスターに慰めてもらったり(短編「しす★こん」)など、この手の作品ではよくある脳味噌お花畑なお気楽シナリオをチアフルに展開しています。
ちょいS気味の男性に振り回される美少女ヒロインのキュートな挙動でお話を動かすタイプではありますが、シナリオ的な面白みという点で評価し難いのは事実。
ヒロイン側の恋心の表現は少なめながら一生懸命さが伝わって意外に悪くなかったりするのですが、男性との感情の絡み合いに乏しくラブラブな雰囲気があまり出ていないのはちょっと残念。
エロの官能性よりもキャラの可愛らしさを強調するエロシーン(後述)と併せ、エッチな萌え系一般漫画の延長線上にある萌えエロ漫画という位置付けがおそらく適当でしょう。

【萌えエロ系王道のコスチューム美少女達】
時代の流行の最先端を走る二次元萌え絵柄によって描きだされるヒロインは、天然気味なシスターさんだったり、エッチなメイドさんだったり、健気な幼馴染だったりと萌えエロ系ではベタながら十分にキャッチーなキャラクターを各種お取り揃え。
修道服やメイド服、和風メイド服、某種ガンダムっぽいアニメコスプレ、セーラー服など記号的なコスチュームのバリエーションも華なキャラデザは魅力の一つ。
一部成人ヒロインも存在しますが、概ねミドル~ハイティーン級の美少女さんが中心であり、膨らみけな貧乳さんかふかふかと柔らかい巨乳さんかというニ正面作戦を実施しています。
キャラクターの構築を行うにはページ数とキャラ心理への踏み込みが不足していますが、男性の欲望を優しく受け止めるヒロイン像はぬるま湯的な心地よさを作り出しています。逆に言えば、ご都合主義満載で人間味のないキャラ造形ではありますが萌えエロ系でそれを批判するのは野暮というものでしょう。
MoeHina3.jpgなお、ショタ趣味が話的にも一定の役割を果たす中編「でぃーきゅーえぬ」や短編「きゅーてぃー×2ハニィ」ではショタ少年達も実に可愛らしく描かれており(←参照 男の子ですジュルリ 中編「でぃーきゅーえぬ」第3話より)、これまたコスチュームでラブリーさを増しているのは個人的にはプラス要因。
一応男×男はギリギリ回避されていますし、分量的にも多くはないのでショタが苦手な方もそれ程気にしなくても大丈夫です。

【エロというよりはエッチなセックスシーン】
導入部のシナリオをさっくり終わらせているためエロシーンの分量は少なくはなく、実用的読書に没入できるボリュームは確保されていると思います。
MoeHina4.jpgキュートなお顔を紅潮させながらハートマーク付きのエッチな声を紡ぐヒロインの痴態は萌えエロ系の勘所をしっかりと押さえており、それらを描く作画も安定感があります(←参照 短編「きゅーてぃー×2ハニィ」より)。
口ではいやといいつつも柔らかい肢体で男性を進んで受け入れるアンビバレンツな演技や逆に積極的にエッチなご奉仕をしてくれる流れの、これまたゆる~い安楽感が支配するピンク空間の創出に大きく貢献。
とは言え、シナリオ同様に、あくまでヒロインの可愛らしさや健気さを演出することこそを目的とするセックスシーンであり、ハードコアエロの迫力や攻撃性、読み手を酔わせるような官能性に乏しく、必ずしもガツガツ使える抜き物件とは言えないことには要注意。
大ゴマでの表現に依存した、やや画としての密度に乏しいコマ展開でもヒロインの表情とエッチな肢体を見せることに終始しており、特に男性の存在感は希薄です。また画面に映る映らない以上に、どうにもエロ欲求に乏しい草食男子揃いであり、キュートな女子と激しくピストン運動したいという願望の担い手としては役者不足な感は否めません。
絵柄や作風にはよくマッチしていますしエロ作画上あまり重要視されていませんが、かなり簡素な性器描写も少々マイナス要因。
萌えエロ系の方法論としては全く間違っていませんが、同じポプリクラブ作家陣においてもキュートな萌え要素とエロの実用性を両立させている方はしっかりおられるわけで個人的には評価を落とさざるを得ません。

TIのバスターコミックスやコアマガのメガストアなどのガチな抜き物件を楽しむ諸兄や、阿吽やオークスといった漫画としての面白さも大切にするエロ漫画愛好家の諸氏にはとってはちょっと進め難い感はあります。
ただ、エッチな萌え漫画が好きでこれからエロ漫画を色々読んでいきたいという方には非常にマッチした作品であるのは確かであり、エロ漫画初心者の入門用としては安心して進められる1作と言えるでしょう。