IsThisSolosexWithMyHands.jpg TVアニメ版『下ネタという概念が存在しない退屈な世界』第7話「SOXが作りし者」を観ました。こすりちゃん、あざとさ満点の演技を含めた腹黒キャラとしてキャラが大いに立っていましたが、それ以上に感情に合わせて髪形の、カリ的な部分が変化するのが強烈な印象を残しましたね。
しかし、アンナ先輩、狸吉に襲い掛かる際の動きと言い言動と言い、既にモンスターか何かなのでは・・・。

  さて本日は、たらかん先生の『右手が美少女になったからセックスしたけど童貞だよねっ!!』(ティーアイネット)の遅延へたレビューです。なお、先生の前単行本(初単行本)『おしっこは飲み物です!』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
荒唐無稽な展開から生じてくる意外にもハートフルな恋愛ストーリーと強烈な陶酔感で包み込むエロ描写が楽しめる1冊となっています。

IsThisSolosexWithMyHands1.jpg  収録作は、真面目なサラリーマンである主人公(30歳オーバー・童貞)が女神さまから魔法の力を与えられ、右手、次いで左手が美少女化してしまい、彼女達とのエッチを楽しむことになるも、主人公のことを好きな同僚女性(30歳・処女)から告白されて!?な長編「ハンドインラヴァーズ」全5話(←参照 両手に花ならぬ“両手が花”状態 同長編第2話より)+描き下ろし番外編(3P)。
描き下ろし作品を除き、1話当りのページ数は26~42P(平均33P強)と標準を優に上回るボリューミィな構成。長編ストーリーとして相応の読み応えがあり、またエロの満腹感も明確に図られた安定感のある作品構築を示しています。

【奇妙な設定のインパクトと全体のテーマ性の良さの融合】
  前単行本と同じくインパクトの強い単行本タイトルであることに加え、話の内容も自身の右手と左手が理想的な美少女になってエッチ三昧と言う何とも破天荒なファンタジーを展開しており、序盤での掴みがそもそも強力。
如何に美少女化しようとも自分の手であることは変わらないので、彼女達との性行為は結局“自慰行為”であるという構図は面白く、自慰行為のように理想的な相手との性愛が棚ボタ的な幸福感と共に描かれていますが、本作はその閉塞的な幸福に閉じこもることを良しとしていません。
  主人公への恋愛感情を持つやはり性経験のない女性の一途さ、それ故の嫉妬とそれに付け込む女神さまの策動もあって物語は大きく動いていくのですが、その展開における大きな構図は“自慰行為”の中に閉じこもることと、“他者との性愛”へと動いていくこととが天秤にかけられるということになります。
44a8272f.jpg主人公自身の幸福を願う右手ちゃんと左手ちゃんの後押しもあって、葛藤の果てに主人公は“他者”との性愛を選択するのですが、“自慰行為”の対象である二人を切り捨てるのではなく、彼女達の想いを受け取り自身に再び取り込むことで、“他者”との性愛・信頼関係を確かなものにしていくという描き方が本作の大きな特色と評し得ます(←参照 二人はここにいる 長編第5話より)。
  象徴的に描かれる自慰行為、もしくはそれに付随している性的なファンタジーを単に否定し、切り捨てるのではなく、それを自分自身として認め再融合するという描き方は、エロ漫画を含めて性的ファンタジーを愛する読み手にとって強い親近感を呼び込むものと言え、本作の魅力を大きく高める要因と言ってよいでしょう。
荒唐無稽な設定を擁しながら、主人公も、彼の右手・左手である女の子コンビも、そして“他者”に相当する女性・佐々木さんいずれも誠実な人物であり、彼らの選択や行動理念が非常に健全であるのも、彼らがいずれも報われることになる心温まるラストシーンの余韻を心地よいものにしてくれました。

【性格とボディデザインが好対照な両腕ヒロイン】
  それぞれ立場は異なりつつ3人の女性キャラクターはいずれもメインヒロインと言えるのですが、そもそも主人公の右手と左手である美少女二人は年齢不詳。主人公と同一であるとすれば、同じく30歳である同僚の佐々木さんと同じく30代なのかもしれませんが、見た目はミドル~ハイティーン級の美少女なので安心されたし。佐々木さんも設定年齢に比して若々しい美人さんとして描かれています。
  元気で明るい性格の右手・美希ちゃんと、おしとやかなお嬢様キャラでありつつ少々腹黒タイプの左手・左利ちゃんは左右だけに色々と好対照なキャラクターであり、利き手である右手ちゃんの方が主人公を気持ち良くするテクニックが上手く、利き手でない左手ちゃんは初期にはやや動きが単調など、“手”であることの設定をエロ面で取り込んでいるのは面白いところ。
また、メインヒロインの一角である人間の女性・佐々木さんも何故その年で処女なのか分からないくらい魅力的で優しい女性として描かれており、どちらを選ぶのかという葛藤を強める要素にもなっています。
IsThisSolosexWithMyHands3.jpg  右手ちゃんが短髪でスレンダーな体幹にすらっとした四肢に、お手頃サイズの並乳やお尻をお持ちなボディに対し、左手ちゃんは黒髪ロングで程好い肉付きの体幹にたっぷり巨乳をお持ちな肉感ボディと性格同様にボディデザインも対照的(←参照 長編第2話より)。加えて、佐々木さんも柔らかな巨乳をお持ちな肉感的なボディデザインとなっています。
  なお、描き下ろし番外編で(性的な意味で)大変なことになってしまう女神さまですが、状況を引っ掻き回し続ける上に肝心なところでさほど助力してくれないという存在で、ある意味では人の個別事情などあまり考えてくれない“神”として描かれている様にも感じます。
  描線の濃淡に多少の変動を感じることはありますが、表紙絵と完全互換で単行本を通して安定する絵柄は適度にキャッチーで訴求層の広いモノ。喜怒哀楽の感情表現を漫画チックにチアフルに描き上げているのもストーリーの面白みを増す要素と評し得るでしょう。

【高い演出密度が生む強い陶酔感の痴態】
  各エピソードに十分な分量があることもあって、ストーリーを円滑に進展させつつ十二分な分量でエロシーンをたっぷり用意している為、抜きツールとしての信頼性は高くなっています。
  初心な右手ちゃんと強制自慰行為をしちゃったり、右手ちゃんと左手ちゃんが主人公を気持ちよくさせる競争をするウハウハ3Pがあったり、嫉妬と女神さまが与えた魔力の性で暴走した佐々木さんがフタナリ化し、右手ちゃんと左手ちゃんに(性的な意味で)襲いかかったり、佐々木さんの想いが叶う処女喪失ラブラブHがあったりとエロシチュエーションはなかなかに豊富。
特に右手ちゃんと左手ちゃんが登場するエロシーンは、主人公を気持ちよくしようと健気に頑張る姿勢が明瞭であり、主人公にとって理想的な美少女である彼女達との性行為は、自慰行為の快楽や幸福感を視覚的なものも含めてブーストさせたものであることが大きな特色と言えるかもしれません。
  魔法の力が登場する作品なので、初期段階ではヒロインと体が有線よろしくつながっていたり、佐々木さんにおち○こが生えて両腕ヒロインを襲ってフタナリレズ3Pセックスが展開されたりと、特殊な構図・状況になることもありますが、プレイ展開としては概ねオーソドックスであり、色々と勝手知ったる主人公のち○こをフェラやパイズリやらで気持ち良くするご奉仕前戯パートと、彼女達に挿入して感じさせまくる抽挿パートで構成。
IsThisSolosexWithMyHands4.jpg  エロ演出については、擬音や液汁表現といった手法を密度高く盛り込むと同時に、表情変化や断面図等で表現する抽挿状況などを次々と切り替えていくことで情報量の高さを生み出すスタイルと言え(←参照 表情変化3連発コマ 長編第1話より)、場合によっては小ゴマの連続等で画面が込み入ってしまうこともありますが、体感的なボリューム感と勢いの強さを感じさせるのが美点。
エロシーン終盤では激しいピストンや性感帯への責めで、アクメ連発して色々な液体と体を駆け抜ける快感に塗れたヒロインが強烈な陶酔状態に陥りながら行為を更に深めていくパワフルな流れを形成し、見開きを意識したインパクトのある画面配置でトドメのアクメに絶叫しながら白濁液を受け止めるヒロインのハードな痴態を提示して〆ています。

  アイディアの面白さでインパクトを叩き出しつつ、ストーリー全体がしっかりと構成されていたのが大きな長所と言え、エロの勢いの良さもあって、エロとシナリオの両面で評価を高くしていた長編作と感じます。
“怪作にして快作”という評を個人的には進展したい所存。