
アンナ先輩とハプニングキスですが、彼女の反応を見るに、とんでもない怪物を目覚めさせたとしか思えません。やはりエンディングのシルエットは・・・
さて本日は、師走の翁先生の『ヌーディストビーチに修学旅行で!!』(ヒット出版社)の遅延へたレビューです。先生の前単行本『アイブカ!(仮)』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
クラスメート女子ほぼ全員とセックスというエロ的なウハウハ展開と設定に比して意外にも誠実なストーリーが楽しめる長編作となっています。

カラーページ8Pを含む番外編(12P)を除き、1話当りのページ数は20~42P(平均28P)と幅はありつつ平均すれば書店売り誌初出として中の上クラスのボリューム。長編作としてのドラマ性はあまり強くありませんが、しっかりと読ませるシナリオワークとなっており、その上でクラスメイトほぼ全員とやりまくりなエロの量的・質的ボリュームもしっかり確保されています。
【アイディアの面白さと誠実な性愛関係で描き切るエロエロ長編】
ヌーディストビーチでクラスメイトの女子と棚ボタ的にセックスしまくり~というワンアイディア勝負の短編で終わっても何ら不思議でない題材を、きちんと長編作にまとめた力量をまずは評価するべきであり、がっつりエロメインの構成でありつつヤルだけの漫画にならないのは変わらぬ美点。
なぜか主人公だけおちんこがバキバキに勃起しているという不可思議な状況設定、それぞれのモチベーションを以て主人公と性的関係を持っていく女子達の個々人の丁寧な描写、その中でも今回の事態を引き起こしたメインヒロインの思惑と主人公の関係性といった作劇要素でストーリーへの興味を引き込み続けるのが上手い点でしょう。
このエロ的にウハウハな状態に置かれながら、決して調子に乗ったりハメを外すことなく真面目で誠実であり続ける主人公・直達君の人柄が作品全体を浮つかせないのも大きな特徴であり、普段から委員長としての仕事や勉学に励み、他者にも誠実に接する在り方故にクラスの女子達が彼に協力することにつながっているのも一つのポイント。

長編作としての読み応えはそれほどではありませんが、登場人物達の素直な性的欲望や思春期らしい純粋な愛情が個々に引き出されているのも好印象で、ラストの大団円に至るまで、夏のビーチの解放感とピッタリな健康的な性愛の在り方が提示されているのが素敵。
なお、状況的に完全にワリを喰ってしまった形となる直達君以外の男子達ですが、番外編において男性機能を復活させて担任のスオミ先生やそのご友人の外国人美女さんなどがっつり乱交セックスをエンジョイできており、彼らもエロ的にちゃんと救済と幸福を与えているのも素敵な心配りであるなと思います。
【多彩な思春期ボディのおヌードが勢揃い】
主に番外編でエロ的に活躍することになる金髪美巨乳のアダルト西欧人・スオミ先生を例外としつつ、主人公と同学年であるJKガールズで占められたヒロイン陣となっており、計12名の女子とセックスを繰り広げることとなります。
主人公に惚れている真面目な委員長キャラのメインヒロイン・秋穂ちゃんの他にも、天真爛漫なロリ系ガールがいたり、ギャル系JKさんがいたり、スポーツガールやクール美少女、オタクガールなどなど様々なタイプのヒロインが取り揃えられているのは多人数エロならではの醍醐味であり、この作家さんの得意とするところ。
主人公に対する恋心であったり、それをサポートしたいと願う友情であったり、また純粋な性的好奇心であったりと女子達が主人公と性行為を行う動機は様々ですが、いずれの感情・欲望についても表裏や忌憚がない素直なものであり、同時に主人公の直達君がそれを心と体でしっかりと受け止めることが作品を誠実なものとしています。

ヌーディストビーチということもあって、もちろん全員全裸であり、この女体の個人差が明確に表れるというのもポイントと言え、回想シーンやカットイン演出で制服姿を見せることはありつつ、前述した精神的な近接も含めて裸で交じり合うことに重点が置かれたエロ描写となっています。
ベテラン作家ながら絵柄への新味・流行の取り込みに熱心であり、ベースとなる絵柄は昔と大きく変わらないながらも現代的なキャッチーネスを盛り込んで常にアップデートをしている印象。キャラクターの設定やモブに合わせて印象の差をつけたり、モブとの差を付けたりするためにタッチを個々に変えている様にも感じますが、単行本全体として絵柄の統一感・安定感は十分に図られています。
【各ヒロインの個性を生かした上でのゴージャス複数人H】
第1話ではヌーディストビーチでの状況説明(&クラスの女子達のヌード姿開陳)に特化してセックスシーンを投入していませんし、まだまだ序盤の第2話では挿入での射精はありませんが、それ以降は直達君のビンビンおちんちんを鎮めるべく、クラスの女子達がおま○こも使用して直達君を射精させまくるゴージャスなエロ模様を連続させています。
スオミ先生が、勃起対策としてビーチに設置したテントの中で、主人公と女子達は性行為をするのですが、このシチュエーション設定はなかなか効果的であり、解放的なビーチから隠れつつ、その閉ざされた空間内で互いの気持ちを素直に打ち明け、汗の臭いや熱気に満ちた空気の中で肌を重ね合わせる非日常感を醸し出しているのが上手いなと個人的には感じました。
一人一人相手にすることもありますが、3P・4Pセックスは当たり前、ラストはクラス女子全員がテント内に入り、メインヒロイン秋穂ちゃんとのラブラブハードセックスを見守りつつ順次それに参加して大乱交というゴージャス仕様。多人数が参加するなかで、ピストンや各種ご奉仕プレイを連続性を以て見せる様な描写と、ザッピングする様に矢継ぎ早に魅せていく構成を組み合わせて個々のヒロインとの絡みをたっぷり見せる手腕はこの作家さんの確たる武器と言えるでしょう。
セックスに対するモチベーションもそれぞれ異なりますが、エッチの際の積極性やプレイ内容も女性キャラクターによって異なり、地味系美少女さんによるアナル舐め&金玉舐め&フェラ+手コキという意外に濃厚なご奉仕プレイがあったり、ギャル系JKのダブルフェラやら純粋ガールの初々しいドキドキラブラブHがあったりと和姦エロで統一しつつ、キャラの多様性がエロの多様性に直結しているのが嬉しいところ。

主人公が絶倫ということもあって、ヒロイン達のねっとりとしたサービスプレイやがっつりピストンを経た後に溜めに溜めて射精しており、中出し連発という派手な構成ではないもののフィニッシュも含めた抜き所は1話毎に複数投入しています。相手のヒロインに彼氏がいたり、危険日であったりする場合、主人公君は外出しやコンドームの使用をきちんと順守するため、オール生ハメにはなっておりませんが、主人公の人柄が作劇上大事であることを鑑みれば、個人的には特に減点材料としていません。
状況設定の思い切りの良さと、それ故のエロのゴージャス感&意外に誠実で一本気なストーリーのケミストリーが面白い作品であり、各キャラクターが生き生きしているのも大きな加点材料。
個人的には末森ちゃんとギャル系JKコンビの万智&麻里亜コンビがお気に入りでございます。