
あと、声優さん達の怪演&快演が大変光っているのがアニメ版ならではの楽しさですねぇ。
さて本日は、上乃龍也先生の『エロい娘って思われちゃうかな❤』(富士美出版)の遅延へたレビューです。だいぶ遅れてしまって申し訳ないです。なお、先生の前単行本『気持ちいい?×気持ちいい❤』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
スベスベ柔らかボディの巨乳美少女キャラクター達が濡れて蕩けるラブエロ三昧な1冊となっております。

1話・作当りのページ数は12~18P(平均17P強)とコンビニ誌初出としては標準的な部類。シナリオ的な読み応えはさほどなく、エロメインでコンパクトにまとめた構成となっています。
【棚ボタ展開の幸福感と恋のドキドキ感のスパイス】
ヒロインさんの勇気を出しての誘惑発言から恋愛関係に発展していく中編作では比較的じっくりと関係性の発展を描いていますが、その他の作品ではお約束な棚ボタ展開を踏襲しつつ穏やかな雰囲気のラブエロ模様を描く作品で統一。
いずれの作品においても、性的好奇心や性的行為から行為に突入しつつ、二人の恋愛感情が発現されて幸福な関係性が確認されていくという流れは共通しており、やや月並みではありますが、序盤のエッチなことに突入していく棚ボタ展開のウハウハ感が明確な魅力となっています。

ラブコメ的なコメディとしてのテンポの良さよりかは、棚ボタ的な幸福感とその凡庸さを排除する甘酸っぱいドキドキ感で勝負するタイプの作劇であり、コンパクトにまとめつつ読み手の意識を惹きつける仕掛けがある描き方と評し得ます。
お姉ちゃんもしくは妹ちゃんとの近親ラブエロ作品(短編「姉ちゃんの裸体×エプロン」連作「お願いっ!×好奇心」)や、前述した様にお仕置きセックスという要素を持つ連作「TRAP×TRAP」のように、背徳感を煽る様な要素を持つ作品もありますが、倫理を外れる行為として暗さや重さを有する関係性としては描かれず、あくまで好き合う者同士の恋愛関係もしくはプレイ的な要素として描かれている為、平和なラブエロ系の範疇から外れるものではありません。
ラストも微笑ましいハッピーエンドでまとまっており、性的な行為も含めて男女が関係性を承認し合うことで読後感を良好なものにしています。
【初心な言動が可愛らしい黒髪巨乳ヒロインズ】
ヒロイン陣は概ね女子高生~女子大生級の美少女キャラクターで統一されていますが、キュートなロリ系フェイスの美少女キャラクターと、アダルトな艶っぽさのある年上お姉さんキャラクターで描き分けが為されている分、ヒロインによって印象の差異が図られているのは○。
優しくて奔放なお姉ちゃんキャラクターや、奥手だけど恋愛のために勇気を振り絞る彼女さんなど、ポピュラーな性格付けのヒロインは多いですが、特定のキャラクター属性にがっちりはめ込むスタイルではなく、皆さん性愛に対して初心な反応をすることがラブ&エロのドキドキ感を高めているのがキャラクター描写における一つのポイントでしょう。
水饅頭のような柔らかいプルプル質感の巨乳に、これまた形のよい双丘で形成される美尻を装備するエロボディでヒロインの肢体設定は統一されており、艶っぽい黒髪での統一や柔肌のスベスベ感の強調など女体描写における特長。

グレースケールや液汁描写なども含めて女体描写に高い密度を与える表現には一日の長がある作家さんであり、今単行本ではフルデジタルに移行したこともあってか、近作ではそれらの修飾表現の密度が上がった印象があります。
絵柄そのものはキャッチーなアニメ/エロゲー絵柄であり、そこに濃厚さを添加する魅力的な手法であるのですが、短編「愛情たっぷり×メイドさん」では読み手によってはクドさを感じてしまう可能性もある密度を有しており、今後どうバランスを取っていくかには興味があります。
【淫靡な粘膜表現を活かした密着ぬれぬれセックス】
各エピソードのページ数の都合上、たっぷり長尺の濡れ場を期待するのは避けるべきですが、コンビニ誌初出としては標準的な分量を搭載し、愛撫やキスを重ねながらヒロインの秘所をびしょ濡れにしていく前戯パートと、愛液たっぷりの蜜壺を力強くピストンして双方が快感を高めていく抽挿パートをバランスよく配分した安定感の強い濡れ場の構成を示しています。
上述した様に一部お仕置きセックス的なプレイも絡めつつ、恋愛セックスで統一されていますが、彼女さんにエロメイド服を着せてのコスプレHや、電マやバイブなどの大人のオモチャを絡めながらのセックス、アナルセックスやアナル開発など、ほんのりアブノーマルな要素をエロプレイに絡めることも多いです。
そういった少々特殊なエロ要素は、アブノーマル感の強調というよりかは、恥ずかしさや戸惑い、およびその解決を通して恋愛セックスにおけるドキドキ感や、自己の欲望の解放感を増幅させる役割を果たしていると言えるでしょう。
フェラや手コキなどのサービスプレイもありますが、しっとりとした表面とむにゅんむにゅんな弾力を楽しむ愛撫や手マンや電マなどで秘所をたっぷりと弄って愛液をたっぷり潤滑させる行為、アナルビーズ&ローションを用いての尻穴開発など、ヒロイン側の快感を高める行為が前戯パートで中核を占めており、恥ずかしさと快感の入り混じった表情とたっぷり濡れてぬらぬらと淫靡な様相の粘膜描写をフィーチャー。

フィニッシュシーンは、鈴口から白濁液が炸裂する正にその瞬間をカットインさせつつ、次いで放出された白濁液に絶頂を迎えて体を痙攣させ、結合部から愛液をスプラッシュさせるヒロインの痴態を大ゴマで連続させる緩急を心得た画面構成が○。粘度の高い白濁液がこぽりと膣口から零れ出る描写や、抜かれていくち○こを名残惜しそうに最後まで吸いつくおま○この描写なども効果的な追撃描写となっています。
美少女ヒロインの柔肌のしっとりとした質感表現とぬるぬる質感な液汁描写の組み合わせの良さがやはりエロ的な魅力であり、絵柄について多少のバラつきは感じるものの、抜きツールとして安定感のある作品構築と感じます。
個人的には、豊満エロボディなお姉ちゃんにお仕置きプレイをしつつ実は両者とも恥ずかしがり屋な相思相愛関係という連作「TRAP×TRAP」が最愛でございます。