ParadiseGirls.jpgアダチケイジ先生(原作:森高夕次氏)の『グラゼニ』第3巻(講談社)を読みました。仮にも一軍のプロ野球選手が大衆食堂の看板娘にホの字とはなかなか微笑ましかったですが、前途は物凄く多難ですな、この組み合わせ・・・(笑
より印象的であったのは投球フォームの改善のエピソードで、マイナーチェンジを繰り返しながら、それでもそれでもたらされる結果は非常に大きく違いという、割合にどんなお仕事にも共通するもどかしさを感じましたねぇ。

 さて本日は、鬼邪太郎先生の『ぱらいそ☆が~る』(コアマガジン)のへたレビューです。なお、先生の前単行本(初単行本)『少女革命計画』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
多彩なキャラ設定のもっちりボディガールズ達との能天気なラブエロコメディが詰まった1冊となっております。

 収録作はいずれも読み切り形式の短編で10作。1作当りのページ数は16~24P(平均19P強)と書店売り誌初出としては比較的控えめな部類の分量。
軽快さを重んじたシナリオワークと、濃過ぎもせず薄過ぎもしない程良い密度のエロとを組み合わせた作品群であり、読み口の良さを魅力の核とする部類と言えます。

【イージーゴーイングなラブコメ・エロコメ】
 作風としては、良くも悪くもメガストア系列王道のお気楽ラブコメディ・エロコメディのド真ん中を突き進むタイプであり、間口を広く取って楽しい読書感を提供することを主となるスタイル。
d6a7b3f7.jpg序盤に置いて一定のインパクトのある展開を投入し、そこから勢いよく話を転がしつつ(←参照 見事に度肝抜かれた冒頭 短編「たいむかぷせる」より)、ヒロインのキャラクター性を描き、エロシーンへと雪崩れ込んでいくという王道展開はかっちり固まっており、特に棚ボタ的な展開のイージーネスであっけらかんとした幸福感を生み出しています。
 切ないながらも希望を抱かせるラストを迎える短編「狐の嫁入り」の様な例外もありますが、エロシチュエーションのお膳立てを行いつつ、ハッピーチューンとしてのノリの良さで読み手を楽しませる手法自体は安定感があると評し得ます。
 ただ、全体的にシナリオ展開のリズムが良くなく、登場人物の台詞やモノローグが変に説明的になってしまったり、ラストでのまとめ方が展開の速度に釣り合わなかったりと、軽快なノリの良さを十全に生かし切れていない感があるのは△。
また、基本的にヒロインのキャラクター性で魅せる類の作劇ですが、全体的に余裕のない話回しになっており、キャラの魅力を十分に引き出せないために、平板な印象が残存する作品があるのも一定の減点材料と感じます。
 勿論、それらの要素はラブコメ・エロコメ的な快活な楽しさを大きく損なう水準ではないため、お気楽なラブコメ・エロコメを楽しみたい方にアピールできる魅力はしっかり備えていることは併せて記述しておきます。

【多彩な設定、キャラ付けが賑やかなヒロイン陣】
ParadiseGirls2.jpg 狐神様やミイラ、未来からやってきたアンドロイドなどの年齢不詳の人外さん達や(←参照 美少女稲荷さま 短編「狐の嫁入り」より)、娘さんとセットで登場する可愛らしいママさんなども登場していますが、彼らの外見的な年齢も含めてミドル~ハイティーン級の美少女さんが主力。
性格的にも、高飛車なお嬢様タイプや、一途な幼馴染さん、お兄ちゃんラブな妹系ヒロインなどなど、ラブコメ系統において定番のキャラクター造形を多数取り揃えることで、単行本としての華やかさを生んでいるのは◎。
 体型描写的には、デフォルメをやや強めに効かせた絵柄もあって、女性の肢体の丸みを強調するタイプと言え、ヒロインの年齢層に依らず可愛らしさがあることもあって、程良いロリプニ感なども纏っています。
ParadiseGirls3.jpgおっぱいは貧乳クラスから巨乳クラスまで取り揃えられていますが、概ね並と巨の間のサイズがメインとなっており、先端がツンと尖がりながら乳輪はつつましやかなサイズのあんまん型おっぱい(今思い付いたフレーズ)を装備する女の子達が登場(←参照 あんまん型という呼称、お分かり頂けるだろうか? 短編「ネコキャップ」より)。
 前述した様に、デフォルメを効かせた可愛らしいアニメ/エロゲー絵柄を基調としつつ、肉感に由来するストレートなエロさを程良く活かせる画風であると言え、あまり読み手を選ばないタイプ。
最も古い作品から最新作まで、初出時期に3年弱の開きがあるため、絵柄にはやや変遷が認められる感があり、特にデフォルメ感の強弱の変化は多少好みとそれに伴う評価に影響するかなとも感じる要素です。

【やや抑え気味のエロ演出ながら適度なパワフルさのエロ描写】
 分量的にさして長尺ではない一方で、エロシーンの占める割合は標準並みをクリアしており、またエロの雰囲気も濃厚ではないものの、コメディタッチに流され過ぎて軽くなり過ぎることもない、実に中庸なタイプ。
 横暴な高飛車ヒロインに懲罰を加える強要エッチや、久方ぶりの来訪者である男性を痴女なミイラさんが押し倒す逆レイプなど、例外的なシチュエーションも多々ありますが、基本的にはヒロインとの棚ボタ的な関係における幸福感の強調と密接に結びついたエロ描写と言えるでしょう。
その一方で、恋愛セックスの甘さを強調するスタイルでもなく、登場人物達の欲望に任せて比較的アグレッシブな勢いを生み出しているため、抜きツールとしての方向性はしっかりしていると言えます。
ParadiseGirls4.jpg 抽送パートに移行してからは、柔らかおっぱいを揉んだり揺らしたりしながら、ピストン運動を繰り返していき、変化に乏しいながらも熱っぽさが魅力なヒロインの蕩け顔と、量的には抑え気味の切れ切れな嬌声とでフィニッシュシーンまで進行させます(←参照 おっぱいぷるんぷるん 短編「先生教えてっ!」より)。
この際、ち○こが挿入されるパイパンおま○こを、大股開きで見せ付ける構図を多用するものの、粘膜描写の質はさほど高くなく、構図的にもむしろ肢体全体の肉感と快楽による上気を描くことが性器の直接描写よりも重視されている感があります。
 前戯パートで射精シーンを設けることもありますが、ヒロインへの愛撫、フェラからの射精寸止めなどであくまで1回戦に留めるケースの方が多め。ちなみに、パンツずらし挿入が多いのですが、それはともかく、大ゴマで白濁液をたっぷり中出しする景気の良い〆となっており、抜き所としての仕上がりが良好と言えるでしょう。

 嫌な言い方をすると、オーソドックスの安定感にかなり依存する作品構築とも言えるのですが、逆に言えばストレスフリーで可愛らしいヒロインと程良いエロを楽しめる構築でもあるでしょう。
個人的には特撮好きなカップルさんがコスプレして遊んでいる内にその気になって~な短編「美少女戦隊フルーティー☆スター」と、ヒロインの可愛らしさと寂しくも少し温かいラストが印象的な短編「狐の嫁入り」がお気に入り。