NokoNokoCollectionSecond.jpg TVアニメ『花咲くいろは』第12話「じゃあな。」を観ました。緒花が誘拐とか言い出しちゃった時にはさすがにドン引きでしたが、なんだかんだで喜翆荘関係は徐々に良い方向に近づいているのが彼女が“ぼんぼって”いるからでしょうな。
幸ちゃんとの関係は果たしてどうなるのか、今回特に光った民子の純情乙女な想いがどうなるか、徹さんはどっちになびくのかと、折り返しの回として楽しみにさせてくれました。

 さて本日は、ロクロイチ先生の『女の子×女の子コレクション②』(松文館)のへたレビューです。なお、先生の前単行本『女の子×女の子コレクション①』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
綺麗なお姉さんと可愛らしい女の子とのふんわり軽くてしっとり甘くラブエロ模様が楽しめる百合作品集となっています。

NokoNokoCollectionSecond1.jpg 収録作は、幼馴染の双子姉妹に宿題を助けて貰う代わりに自分の体を“生贄”として差し出して~な中編「生贄ちゃんが行く!」全4話(←参照 お姉様にかどわかされる 同中編第1話「2人の神様にハジメてを捧げちゃう」より)、およびマン研所属の先輩後輩な二人の少女の関係を描く読み切り短編「大丈夫!恋×恋❤」。
なお、単行本タイトルに②とありますが、前単行本と直接のリンクのある作品は収録されていないため、今単行本から読んでも特に問題はありません。
 1話・作当りのページ数は30or32P(平均32P弱)と、収録本数の少なさを補って余りある大ボリュームで安定。読み口こそ軽めながら旨味を含ませたシナリオには読み応えがあり、エロの量的満足感も十分にあります。

【性感の授受の中で確かになる甘くて優しい同性愛】
 前単行本に引き続き、クールビューティーな外見ながらも優しいお姉様と無邪気で愛くるしい女の子との組み合わせにおいて百合百合なラブ&セックスを描いており、恋愛モノとしての甘さを十分に含有。
 中編作は、勉強を助ける代償として無邪気な女の子を騙して“体”で支払わせるという、字面だけからすれば鬼畜系の設定でありながら、実際には大好きなお姉様コンビに甘える女の子ちゃんと、彼女を大切に思う二人それぞれの甘やかし方とが描かれる作品となっています。
とことん甘やかすタイプであるアヤお姉ちゃんと、自立させようとちょっと厳しさもあるリカお姉ちゃんの対比も作品の縦軸の一つであり、ヒロイン・かごめちゃんを二人が取り合う様子を穏やかでありつつ、ほんのりとウェットな感情を込めて描き出しています。
feb46244.jpg ある意味で、シナリオ展開は性行為をリードするこの双子姉妹が主導権を握っており、ヒロインは一見すると翻弄されるままなのですが、肝心の恋愛面におけるリードに関しては双子コンビは実は不器用という描かれ方をしています(←参照 中編第4話「乙女心は神のみぞ知らず!」より)。
最終話においては、ちゃんと告白をしようとする双子姉妹に対して、彼女達の自分に対する好意および自身の彼女達に対する恋心を、翻弄されるままに見えたヒロインがしっかりと理解し、維持していたことが明かされており、少女のピュアな恋心こそが作中のエロエロな毎日を可能にしていたことが分かるのは、なかなかに巧い作劇。
 この性行為においてリードされる無垢な少女側が、実のところ、百合の関係性の主導権をしっかりと持っているという描き方は短編作でも共通しており、甘いだけでなく新鮮な読書感が維持されているのは強みでしょう。

【アダルトな色香のお姉さまとロリ系な可愛らしさの女の子】
 中編作ではちんちくりんで無邪気な高校生ガールと幼馴染で女子大生な双子姉妹が、短編作では高校のマンガ研究会の先輩・後輩が登場しており、10代後半の美少女さんがヒロイン陣を構成。
もっとも、同じくらいの年代層であっても、タチ(攻め)であるお姉さま達はより大人っぽく描かれており、ちょっと妖しい性的魅力やサバサバとしたクールな色香を放っています。これに対して、ネコ(受け)の少女達は心身の未成熟な可愛らしさを敢えて強調したタイプ。
 このタチ・ネコを担うキャラクターの造形がワンパターン気味であるのは確かですが、両者の属性が明瞭に異なる分、それぞれの魅力が生きており、両者の関係性が恋愛感情によって相互理解されていく流れが幸福感の下地を形成しています。
NokoNokoCollectionSecond3.jpg スレンダー美人なお姉さま達は、貧~並乳クラスのおっぱいをお持ちですが、タチのキャラクターはあまり服を脱がないため彼女達の裸を期待するのはやや避けるべき。これに対して、弄られちゃうネコのキャラクターは比較的豊かなおっぱいの持ち主であり(←参照 蕩けた表情が◎ 中編第1話「2人の神様にハジメてを捧げちゃう」より)、そのぷにぷに感のあるボディを十分量拝めます。
 表紙絵とほぼ完全互換の少女漫画系の絵柄は、単行本通して安定しており、細めの線を丁寧に織り込む装飾性の高い絵柄。花柄の背景トーンや、衣装に小物の描写なども、いかにも女性向けといった印象がありますが、その“いかにも感”こそが魅力であり、また演出としてさほどウルサくないのも○。
ネコである美少女さん達のキュートネスとコミカルに演出するデフォルメ絵を随所に投入しており、喜怒哀楽に忙しい彼女達の姿をより魅力的にしています。

【ストレートさを避けつつも甘さの強い陶酔感の演出が美点】
 女性向けというレーベルの性質上、基本的にエロのボリューム感に期待すべきでないとこれまで同レーベルの作品評で書いてきましたが、意外や意外、今単行本にはエロのボリューム感がしっかりとあります。
無論、男性向けのエロ描写と違って、雰囲気を重視し、性器描写を極力押さえて暗喩として表現するなど、エロの濃さという面では不足はありますが、美少女さん達の肢体の絡み合い・弄り合いをがっつり鑑賞できるというのは、百合セックス好きにとっては大きなアドバンテージ。
 性行為の様相としては、タチがネコの肢体や性器を丁寧に愛撫する前戯パートと、貝合わせやディルドーなどを用いて擬似的な性器結合を果たす抽送パートで構成されており、エロ展開自体は男性向けとも近似していますし、双方が性的絶頂を迎えるフィニッシュシーンにおいて、適度な盛り上げを図っているのも男性読者の視点からして好印象です。
NokoNokoCollectionSecond4.jpg これまた意外な点ですが、プレイ内容にある程度多彩さがあるのも売りであり、王道的な愛撫や貝合わせなども押さえつつ、ネコ側の一生懸命な反転攻勢や、揺れる乳首と淫核の擦りつけ合い(←参照 中編第2話「うそつき神様アヤちゃんと2人」より)、お姉さんがロリっ子に顔面騎乗を要請などなど、百合系としてちょっと変わった行為も投入しているのは面白いところ。
 性器描写がほぼ皆無である故に、局部のアップ構図など、描写として明らかに物足りなくなっているシーンもあるのは確かですが、粘膜との接触にエロティックさをしっかりと込められているのは美点であり、修正と無縁なキスシーンでは舌の絡み合いなどにその長所が活きています。
キスシーンも含めて、口は性行為において重要な体パーツであり、その色っぽい描き方は○。加えて、特にネコ側の少女達のとろんと蕩けた性感の表情なども実に良いエロ要素となっています。

ピュア&スイートなラブエロ漫画であり、百合系とやや特殊なジャンルでありつつ、シナリオやエロの魅力は男性読者を十分にターゲットに出来るものであると感じます。
二人のお姉さまに感情移入して愛くるしいロリ娘を愛でるも良し、ぽわぽわ美少女に感情移入してお姉さまコンビに翻弄されちゃうのを楽しむのも良しな中編作が、抜き的にもシナリオ的にも実に良かった1冊でした。