Shaker.jpg桂明日香先生の『ハニカム』第5巻(電撃コミックス)を読みました。今回で、事実上の最終巻(第一部完)となるようですが、あとがき漫画で描かれている様に、やや自家中毒になった感は否めませんなぁ。
とは言え、個々のキャラクターの魅力は最後まで輝いていましたし、ドタバタラブコメとしてのんびりと楽しめた作品でしたねぇ。管理人は、鐘成さんがいつか幸せになることを切に願っています(笑

 さて本日は、バー・ぴぃちぴっと先生の『シェイカー』(茜新社)のへたレビューです。なお、先生の前単行本『小中ロック2』(茜新社)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
作家性を強烈に発揮したダークファンタジーの中でロリっ子達との甘くも苦いセックスが繰り広げられる怪作となっています。

Shaker1.jpg 収録作は、数多の少女を拉致・凌辱し続け、それを妨害する者を圧倒的な力で排除し続ける最強最悪の強姦魔を描く中編「史上最強のレイパー」前中後編(←参照 同作中編より)、人間が動く土くれに、家電が幼い少女達に見えるようになってしまった男の顛末を描く中編「勝ち組の男」全3話、および読み切り短編5作。
なお、短編「帰ってきた強引ぐマイウェイ」に関しては、前々単行本および前単行本から引き続いてのシリーズ作で、キャラクターの関係性を理解する上では、既刊を読了しておくことが必要ではあります。
1話・作当りのページ数は18~24P(平均20P強)と標準的なボリュームで概ね安定。作品の趣旨的に、ヘビィな読み口が特徴であり、抜き的にはともかくエロ描写にもずしんと重い存在感を感じ取らせます。

【タブーを許される喜悦と重い代償】
 胡乱な評かもしれませんが、この作家さんの初単行本時から一つ一貫したテーマ性があるとすれば、それは“少女性愛における自由と代償”であると個人的には考えており、今単行本でも“代償”を如何に行為の加担者に与えるかが一つのポイントになっています。
 人間ではない家電がキュートな美少女に見えてしまう故に、タブーから解放されてロリっ子との性交に耽る主人公を描く中編「勝ち組の男」、己の全ての願望が叶う世界を悪魔に与えられた少女性愛者を描く短編「魔法屋さん“王様の証”」などはまさにその好例であり、ファンタジーとして描くことで、まずは男性達に少女性愛の“自由”を与えます。
Shaker2.jpgその幸福を甘受しながらも、その歪んだ構図は男性達に“代償”を払うことを要求し、ある者は純粋な愛を守ることで幸福へと回帰し、ある者は欲望に身を任せた故に絶望と悲嘆に飲み込まれていきます(←参照 彼女達を殺すのか、人の世界に戻るのか、その結末や如何に 中編「勝ち組の男」最終第3話より)。この辺りの、男性キャラクターの“選択”の重要性は、『沙耶の歌』オマージュといって良い中編「勝ち組の男」で如実に示されています。
 また、中編「史上最強のレイパー」は、警察や軍隊すら個人の暴力によって跳ね返し、少女を犯して孕ませ、そしてその娘すら犯すという狂気の凌辱者を登場させており、歯向かうことが不可能である故に彼に保障された禍々しい“自由な振る舞い”は、人類全体への挑戦・侵犯として描かれており、凌辱耐性をある程度持っている方でも非常に胸糞悪くなるレベルとなっています。
ここからの展開の面白い点は、その凌辱という悪行の限りを尽したことによって、最強最悪のレイプ犯に反抗しえる勢力が生じるというラストであり、これまた“行為の代償”が発せしているとも評せるでしょう。
 単行本の帯の訴求文に“厨二展開”とありますが、その単語から感じる生易しさは乏しく、ファンタジーであるが故に、上述した“自由と代償”の対比が重さと鋭さを増しています。今単行本は、作家の個性が切れにキレまくっているのが魅力であり、また最大の忌避要因ともなっていると感じます。

【ょぅじょ級から思春期ガールズまでなロリっ子軍団】
 LO掲載作であるため、ヒロイン陣は言うまでもなくロリっ子揃いなのですが、ペド級に匹敵する一桁ょぅじょからセーラー服のまぶしいミドルティーンの中○生まで年齢層は(この類として)かなり広くなっています
人数的にはローティーン級のランドセルガールズがメインと言えますが、年齢的にかなりローな領域にもミットめがけてバンバン投げ込んでくるので、そこらが苦手な方は要留意。
 多数の少女を犯したり、ハーレム展開になったりという設定が多いため、多数のキャラクターを投じており、その分個々の少女キャラクターを立てる余裕はあまりありません。しかしながら、多数のキャラの中から核となるヒロインに魅力的なキャラクター造形を施せているのは間違いなく作劇面での生命線でもあります。
Shaker3.jpg ただ、ボディデザイン的には年齢層に伴う差異を設けている感はあまり強くなく、多少の等身の高低や胸の大小などで変化を付けつつも、小さくて華奢な体幹に、べたんこ~小ぶりな胸とツルツル&スージーな股間とを付与したロリ系として王道の肢体造形が施されています(←参照 中編「勝ち組の男」第2話より)。
 セーラー服やランドセル、大きなリボンなど、記号的なものも含めた衣装関連も充実しており、複数のヒロインに視覚的な差異を意識しているのも巧さの一つ。
 シャープな描線を駆使しつつ、幼い肢体に適度なロリプニ感を形成する多少独特な萌え系絵柄は単行本を通してしっかり安定しており、表紙絵ともほぼ完全互換の安心材料。なお、野郎連中の描写は結構濃くなっています。

【シンプル&ストロングなエロ描写・エロ展開】

 ダークファンタジーにしてもラブエロ系にしても、いずれの作品も少女との性交を中軸に据えた作品構築であるため、エロシーンの量そのものは十分量が用意されています。
ただ、特に中編「史上最強のレイパー」で顕著ですが、数多くのロリっ子達のセックスを連発させる構成を取るケースが多く、シナリオ展開とエロシーンが入れ子構造となっているため、実用的読書に集中しにくいエロ展開になっている場合もあるのは多少の減点材料。
Shaker4.jpg ラブラブHか、無慈悲なレイプであるかの違いはあるのですが、性行為の内容は割合にシンプルな方であり、ミニマムな秘所に肉棒を突っ込んで華奢な肢体にガツガツとピストンを繰り返してがっつり中出しというシークエンスをひたすら展開(←参照 中編「史上最強のレイパー」前編より)。作品によって幅があるとは言え、この抽送パートがエロ展開の大半を占めると言っても良いでしょう。
前戯パートにある程度の分量を割いて、ヒロインの未成熟な肢体のプニプニ感を味合わせる場合もあるのですが、中出し2連発も辞さないガツガツとしたピストン運動こそが真骨頂なので、前戯・抽送に量的バランスを求める諸氏は要留意。
 なお、エロシーンにおけるロリっ子達の表情付けの多彩さは特筆すべき長所であり、恐怖や羞恥、諦観、逆に安心感や陶酔感などを台詞回しに頼らずに表現できる描画力は各エロシーンの趣向に沿って発揮されています。
エロ演出も比較的シンプルではあるのですが、要所での断面図や透過図の用い方や擬音の用法などに勢いがあり、エロの攻撃性に切れ目が少ないのも実用性の底上げに寄与しています。

 作家さんの持ち味が多いに発揮されているため、既刊のファンにとっては非常に嬉しい3冊目となっていると思いますが、表紙絵のキュートガールのみで購入を判断すると切れ味の鋭さにショックを受ける可能性もあるので、ロリエロ漫画の導入として読むのはお勧めしません。深読みすれば、ロリが強要される創作物のファンタジーとその受容者への弾劾的とも言えるかもしれません。
それはともかく、個人的には自由を謳歌した男の決断が、彼と異形の少女達に幸福をもたらす中編「勝ち組の男」がテーマ性の輝きに関しても、抜き的にも最愛でございます。