AdolocentSex.jpg大井昌和先生の『おくさん』第2巻(少年画報社)を読みました。今回は、奥さんの豊満過ぎる肢体が更に大活躍な巻でしたなぁ。まさか、ラーメンを食べるのにあんな支障があるなんて!
フリーマーケットの回で、引っ越してから知りあった様々な人達と奥さんが一緒に映るシーンが実に温かいですなぁ。しかし、だーさんが羨まし過ぎるッ(血涙)。

 さて本日は、松本きちぢ先生の(成年向け)初単行本『青春18禁えっち』(サン出版)の遅延へたレビューです。“裏スジよりカリ首が感じる奇才”という謎フレーズが帯に書かれていますが、これは作中(短編「バットとボールと女子校生」)でも実際に登場しています(笑)。
それはともかく、コミカルで素朴で、ちょっと心温まる青春恋愛ストーリーが楽しめる作品集となっています。

81034814.jpg 収録作は、声が声優さんにそっくりである故に、その声優が登場しているアニメが放映される1クールだけ、二次元にしか興味のないオタクガールと付き合えることになった主人公な長編「1クール彼女」全8話(←参照 同作第1話より)、および読み切り形式の短編4作。
1話・作当りのページ数は16~20P(平均17P弱)と、控えめながらコンビニ誌としては標準的な部類。エロを十分量に用意しつつ、適度にシナリオラインを読ませる作りであり、小粒ながらもバランスの取れた作品群という印象です。

【王道の面白さがあるハートウォーム系ラブコメディ】
 表紙絵がやけに直球なエロ押しとなっていますが、単行本タイトルに“青春”とあるように、若い男女の青春ラブストーリーを基本とする作劇は、快活さとハートウォーム感が大事にされた雰囲気作りが為されています。
 短編4作に関しては、オーソドックスなラブコメディという感が強く、コンパクトによくまとめていると感じますが、ヒロインが想い人を催眠術にかけたり(短編「催眠術はじめました」)、堅物美人な生徒会長さんと助平な彼氏君が全校生徒の前で愛の交わりを大☆実☆践!したりと(短編「会長のドキドキ㊙特訓」)、突飛なネタを投入して面白さを生み出しているのは、単調さを回避する上で有効に機能しています。
 かなりのアニメオタクである女の子をヒロインに据えた長編作も、これまたユニークな設定を施しつつ、青春恋愛劇としての王道を歩んでおり、頑ななヒロインの心を主人公の誠実な努力が解きほぐしていく流れや、二人の恋路へのお邪魔キャラが登場して迎える修羅場展開などは、定番故の魅力。
3ad19de4.jpgこの展開だけならそれほど独自性の高い魅力とは言えませんが、ヒロインの特性に絡めて、作品の随所にアニメ作品や漫画のパロディが散りばめられていることが、ニヤリとさせられる面白さと親近感の強さを生み出しているのは面白いところ(←参照 傷心の彼女へ。この後の主人公の返答は勿論“あれ”です 長編「1クール彼女」第6話より)。
 第6話での盛り上げが強力であった反面、お邪魔キャラとの決着を含めて、終盤展開がやや冗長であった印象はあるのですが、ハッピーエンドの心地よさは良質であり、互いに素直になれた喜びに微笑む登場人物達の姿は微笑ましいものです。
この辺りのラストの気持ち良さは短編作にも共通しており、純な恋愛への肯定感が強いながらも押し付けがましくないのが美点と言えましょう。

【親近感の強いキャラデザインと絵柄】
 収録作はいわゆる学園ラブコメで統一されており、その結果ヒロイン陣はミドル~ハイティーン級の女子高生さんのみで構成されています。
 ベタなキャラ属性で固める感じは乏しく、割合に自然体なキャラ作りをヒロインに施していますが、妄想好きなメガネっ子や堅物委員長キャラ、暴走系オタク娘に唯我独尊なお嬢様キャラクターなどなど、相応にキャッチーな属性を揃えています
漫画チックな面白みのあるキャラ属性ではありつつ、野郎連中も含めて好人物であることがよく伝わるキャラクターの描き方をしており、それぞれの作品のハッピーエンドを素直に祝福できることにつながっているのも○。
AdolocentSex3.jpg 肢体造形的には、搗きたてのお餅の如き柔らかさと適度な重量感のある並~巨乳と桃尻を細めの体幹に組み合わせたタイプが基本。ボディラインに適度な丸みを強さを形成しているため、もちもちとした質感がよく映える感があります(←参照 長編作のお邪魔キャラな財閥お嬢様 長編第5話より)。
適度なデォルメ感を特徴とする漫画絵柄は、どちらかと言えば少年向け漫画の絵柄に近いタイプであり、素朴な可愛らしさと健康的なエロティックさによって幅広い層にとって親和性が強いタイプと感じます。
 とは言え、逆に言えば、肢体の煽情性の濃厚さや、萌え系のあざとい可愛らしさといった要素と縁遠い絵柄でもあり、悪く言えばやや地味な絵柄ではあります。表紙絵との互換性は高いとは言い難いですが、絵柄は単行本を通してしっかり安定しており、購入の可否には裏表紙の絵の方がより参考になるでしょう。

【抑え気味のエロ演出と直接的なエロアピールの塩梅】
 ページ数としてはそれ程分量があるとは言い難いものの、標準量を確保したエロシーンにおいては、上述したヒロイン達の健康的エロボディをたっぷりと賞味可能。
プレイ内容としてはそれほど特殊な行為を選択していませんが、催眠プレイ(ただし野郎が)や羞恥系まな板ショー、お邪魔キャラによる逆レイプなど、エロシチュエーションにはある程度の多彩さを設けてあります。
 エロシーンの尺の関係もあってか、1回戦をじっくりと描くタイプであり、前戯パートにおいてはヒロインのふかふかおっぱいやピンク色の秘所を丁寧に愛撫して美少女さん達の性感を高めることが多くなっています。
AdolocentSex4.jpg抽送パートに移行すれば、きゅんきゅんと肉棒を締めつける蜜壺にすっかり虜となった少年達がガツガツとピストン運動を繰り出しており、その快楽に対してきゅっと目を閉じて何とか耐えようとする表情がなかなかにエロティック(←参照 短編「放課後・・・トイレにて。」より)。
 表情のパターンが少ないのは演出面での単調さを生んでいる感があるのですが、結合部の見せ付け構図や挿入の深さを示す透過図の多用などによって、ストレートな淫猥さでの力押しである程度カバーしている感も同時にあります。フィニッシュシーンにおいても、この瞳を閉じた表情、押さえられた嬌声、そして結合部見せ付け構図を踏襲した中出し描写となっています。
台詞回しなども割合に抑制的であり、飽和感の強いエロ演出を期待するのはNGですが、シナリオの雰囲気とのマッチはむしろ現状の方が良いでしょう。

表紙絵から、いかにも抜き一辺倒な印象を受けてしまうのですが、シナリオやキャラクターの魅力がむしろ目立つタイプであり、ラブコメディ好きには是非手にとって頂きたい1冊。
個人的には、アニメの名シーンのオマージュが光る長編作が最愛ですが、堅物委員長が(性的な意味で)頑張っちゃう短編「会長のドキドキ㊙特訓」もお気に入りでございます。