SecureEvenFor100P.jpg名島啓二先生の『波打ち際のむろみさん』第3巻(講談社)を読みました。リュウグウノツカイ氏のここ最近の存在感は異常ッ!あと、ハーピー可愛いよハーピー。
あとがき漫画で思いっきり自虐ネタとしてかましてますが、登場人物が多過ぎてどうにも薄味というのは確かなところですが、それはそれでまったり日常コメディとしてはよろしいのかもと思っております。

さて本日は、りょう先生の初単行本『100人ヌイても大丈夫。』(茜新社)のへたレビューです。表紙絵で棒状の物を加えていますが、麩菓子か何かのはずです(妙なフォロー)。
それはともかく、エキセントリックガールズ達がドタバタと動き回る空間のユニークさが面白いラブコメ系作品集となっております。

SecureEvenFor100P1.jpg収録作は、彼氏君と初エッチ♪と思いきやその友人がセックスを見せてくれと言いだしたおかげでヒロインの妙なスイッチがオンになる短編「若菜ちゃんのほとばしる性欲」(←参照 ドSスイッチ入りました)+描き下ろしの後日談掌編5P、および読み切り短編8作。
描き下ろし作品を除き、1作当りのページ数は16~24P(平均21P強)と書店売り誌を初出とするものとして標準的な分量。話としての読み応えはさほどありませんが、タイトル通りに抜きツールとしてよく整った構築になっており、読後感も良好な1冊と言えます。

【素っ頓狂なヒロイン造形が光るドタバタコメディ系】
欲求不満な人妻さんが隣室のイケメン大学生に不倫Hで寝取られてしまうというダーク&インモラル寄りの短編「壁に耳アリ!」の様な作品もありますが、基本的にはアッパーなラブコメディ・エロコメディに終始しています。
コメディタッチのある作品としてのお手軽感を意識しつつ、エキセントリックな美少女さん達をチアフルに動かしてシナリオの楽しさを形成するという手法は既にベタな手法ではありますが、彼女達の“変化”に確かな面白みがある分、軽快に読み進めることが出来るのは○。
SecureEvenFor100P2.jpg彼氏君にはすっかりデレデレ・その友人のブサメン君にはドS女王様という二重の態度を示すようになる上記短編のヒロインを含め、弟君へのラブが暴走するあまりに使用済みティッシュたっぷりのゴミ箱に頭突っ込んでオナニーしていたり(←参照 これはヒドイ 短編「勘違いお姉ちゃん」より)、普段は清楚で凛々しいのに好きな男子のことを想うと超絶珍奇妄想&行動に走る美少女さん(短編「武士スイッチ」)など、読み手の予想の斜め上を行く暴走ガール達が何とも素敵。
これらの妄想や変態性欲の“スイッチ”だけでなく、好きあう男女が結ばれるというピュアなラブの“スイッチ”の描き方も良好であり、漫画チックに表現されたヒロイン達の感情のアップビートな変化の仕方が作品にテンポの良さを生じさせています。
ただし、これらの“変わり種”の面白みや軽快なテンポを長所としている分、オーソドックスなラブコメ・エロコメ系の作品ではいわゆる“犯るだけ漫画”としての無味乾燥さは目立つ傾向にあるのは小さくない弱みの一つと個人的には感じる部分。
また、恋愛モノとしての甘さの濃淡には作品間で幅がありますが、セックスの快楽に対する肯定感は収録作品間で強く維持されており、終幕後も彼ら彼女らがお盛んにエロエロしまくるであろうことを示唆するスタイルは実用的読書後の賢者タイムを心地よくしてくれています。

【メガネ率高めの肉感巨乳美少女軍団】
下は中○生(短編「兄の娘と俺の場合」)上は20代半ばと思しき人妻さん(短編「壁に耳アリ!」)まで登場しますが、ヒロイン陣の主力を担うのはミドル~ハイティーン級のJK美少女さん達。
上述した通りに(主にエロ方面で)破天荒な行動に走る暴走ガール達が印象に強く残りますが、正統派のピュアガールさん達もそれなりの頻度で登場するので、単行本全体としてはある意味でバランスが取れた布陣になっています。勿論、後者のヒロイン達もエロシーンでは色々と開花してエッチを堪能しますのでご安心。
SecureEvenFor100P3.jpgキャラ造形的にはメガネっ娘の登場頻度がそれなりに高いことが特徴であり、4作品に黒髪メガネっ子が登場するので好事家の方は要チェック(←参照 奥手な妄想メガネっ子が乱交に飛び入り参加 短編「こあつ~Duo」より)。
一部並乳キャラもおりますが、基本的にはぽよんぽよんと柔らかい双球をお持ちな巨乳キャラで統一されており、肢体全体に適度な肉感があることも肢体描写の整合感を生んでいます。
近作ではその柔らかボディの肉感的なエロティックさや適度に生々しい温度感を程良く添加する進歩が認められますが、地となる絵柄は角川や少年画報社の青年向け漫画等でよく見かける漫画絵柄に近いものがあり、細めの描線でシンプルにまとめた意外に健康的な印象があるタイプ。
初単行本ということもあって、絵柄の持つ雰囲気は作品間で多少バラつきはあるものの、親しみやすいキャッチーネスと独特の清潔感の共存という特性は常にキープされており、表紙絵にピンと来たならば単行本通して楽しめると思われます。

【液汁描写と粘膜描写の組み合わせが淫靡なエロ作画】
清純派から変態さんまで皆さん一様に発情してエロの快楽をたっぷり満喫するエロシーンは、十分な長尺で描かれており、前戯・抽送の量パートに抜き所を設ける多回戦仕様を貫徹。
唾液が粘つく口腔内を曝け出しながら、ねっとりと咥え込んだり、たわわなおっぱいを活かしてパイズリを同時併用したりなお口ご奉仕を前戯パートの見どころとしており、この時点ですっかり瞳が蕩けたヒロインの顔面に白濁液をプレゼント。
すっかり理性が陥落したヒロイン達は、自ら秘所をくぱぁと開いて挿入をおねだりし、最奥まで加えられるピストン運動に乳房を揺れ動かしながらガツガツと腰を振り合うアグレッシブなエロ描写を重ねていきます。
8e7bd5d1.jpgピストン運動の描写においても液汁描写と粘膜描写の淫靡なコンビネーションがよく光っており、ねっとりとしたキスシーンや淫蜜や精液でドロドロになった結合部の描写などで煽情性を高く維持させるスタイルは実用面における確かな武器でしょう(←参照 挿入しつつキス 短編「おさ×こん」より)。
アグレッシブで意外に濃厚な演出面に比して、絵柄が割合さっぱりとした感じがあるため、この組み合わせを意外性のある美点と取るか、アンバランスと取るかで実用面の評価は分かれる可能性もありますが、画面が過剰に重くならないという意味では訴求層の広い抜き物件の形成に大きく貢献。
抽送パートの尺には作品間である程度の振れ幅があって、まれに早漏展開になる場合もありますが、各種プレイをたっぷり詰め込んだサービス精神自体は好印象であり、切れ目のないエロの盛り上げがよく図られているが大きなポイントでしょう。

読んで楽しく使って嬉しいという、抜き重視のコメディ系作品として良好な出来であり、絵柄の面白さもあって初単行本として上々の船出ではと一評者としては考えています。
個人的には、元気娘が奥手妄想メガネっ子を乱交パーティーに連れ込んでくんずほぐれつセックスしまくる短編「こあつ~Duo」と純粋&変態なおねーちゃん大暴走な短編「勘違いお姉ちゃん」に愚息が大層お世話になりました。