SoftBodySteady.jpg 内藤泰弘先生の『血界戦線』第8巻(集英社)を読みました。ライブラの面々があそこまでの醜態を晒すほどの超絶美味、味わってみたいものですなぁ。こういった、人界と異界が出会ったことでの正の側面も描かれているのが素敵です。
しかし、成長を続ける人間としてクラウス&スティーブンスのコンビがリベンジを果たすシーンは実に熱くてカッコよかったですねぇ!

  さて本日は、ぴょん吉先生の初単行本『ぷにかの』(ワニマガジン社)のへたレビューです。今年も快楽天系列からはレベルの高い新人作家さんが輩出されましたが、その中の一角を占める作家さんと言えますね。
明暗様々な雰囲気の作劇の中で、健康的な肉感ボディの美少女達との熱っぽいセックス描写が楽しめる1冊となっています。

SoftBodySteady1.jpg  収録作は、妻との不和で家庭に息苦しさを覚える主人公の男性がやはり家庭環境に恵まれない少女と知り合い~という短編「フカンゼンカゾク」(←参照 あることをキッカケにして結ばれる二人)+二人のラブラブなその後を描く描き下ろし後日談7P、および読み切り形式の短編10作。
描き下ろし後日談を除き、1作当りのページ数は18~23P(平均19P)とコンビニ誌初出として標準的な部類。ストーリーとしての読み応えは作品の方向性によって異なりますが、シナリオの展開とエロの分量確保をコンパクトかつ適切に両立させた作品構築となっていると言えます。

【個々に定番の魅力を備える多彩なシナリオワーク】
  収録作の作風はコンビニ誌で可能な枠内において比較的幅広く、お気楽なラブコメ・エロコメ系統を中心としつつ、ビターな後味を残す寝取られ系や凌辱系や挫折を乗り越えた登場人物が結ばれるハートウォームなラブストーリーなども存在しています。
SoftBodySteady2.jpgラブコメ・エロコメ系統に関しては、主人公が犬のことばかり話すのに嫉妬した彼女さんが自らワンちゃんとなってアピールしたり(←参照 ヒューッ!可愛らしい仔犬ちゃんだぜ! 短編「わんわんらばー」より)、お隣の美人姉妹と突如三角関係に巻き込まれたり、果ては見習いサキュバスさんが突然押し掛けてくるファンタジー作品があったりと、良くも悪くもあっけらかんとした棚ボタ展開で幸福感を出しています。
この系統においては、キュートなヒロインの純な恋愛感情を適度に甘ったるく表現するタイプもあれば、よりお気楽風味を強めて棚ボタ的なウハウハ感とコメディさを前に出したタイプもありますが、いずれにしても軽く柔らかい読書感を重んじたタイプであり、悪く言えばあまり印象に残らないタイプではあります。
  しかしながら、作劇面が全般的にチープであるかと言えば決してその様なことはなく、ちょっとしたすれ違いが両想いで幸福に結ばれたかもしれない二人を引き裂く短編「夢と知りせば」や、主人公にとっての“思い出の中の少女”という美しい幻想が現実の前に無残に破れ、その怒りを少女自身に向けてしまう凌辱系の短編「イツワリ姦ケイ」などは、ある種のラブコメ的なテンプレを逆手にとって痛みや苦みを練り込んだ作劇と言え、ビターな読後感を読み手にしっかりと残す技量を示しています。
また、孤独な者同士が互いに安心できる存在へとなっていき、“不完全”な家庭の苦しさを抜け出して“完全”な家庭を築くことになる短編「フカンゼンカゾク」もご都合主義的と言えばそうなのですが、登場人物達の救済が優しく描き出されていることで、心地よい読後感を生んでいます。
  どの方向性においても、相応の魅力を有しており、器用貧乏になるのは避けるべきですが、この引き出しの多さとシナリオにあったキャラクターの見せ方の良さは是非とも今後も大事にして頂きたいポイントであると思います。

【ぷにゅぷにゅと柔らかな肉感巨乳ボディな美少女達】
  年齢不詳な見習いサキュバスちゃんや、20代前半くらいと思しきジムのインストラクターさんなど例外も存在しますが、女子高生~女子大生程度の年齢層の美少女キャラクターがヒロイン陣の中核を占めます。
  ツンデレ彼女さんやおっとり優しい娘さん、恥ずかしがり屋な気弱ガールなど、比較的明瞭なキャラクター属性を付与する傾向にありますが、典型的なキャラ属性に頼り切るのではなく、シナリオの中でヒロインの魅力を引き出していくのは長所の一つ。
各登場人物に共通するのは、思春期故の純粋性や全能感などであり、ラブコメ・エロコメ系統であればそれらが陽性に発現されて幸福な結果をもたらす反面、寝取られ系やインモラル系の作品においてはそれらの愚かしさの側面を持ちだしており、シナリオによって扱い方の切り替えが出来ているのも一つのポイントでしょう。
SoftBodySteady3.jpg  ヒロイン描写についてはキャラデザによる差別化を図る一方、肢体造形に関しては統一されており、もっちりと柔らかな質感の巨乳とヒップも含めて程良い駄肉感のある(造語)柔らかボディの持ち主(←参照 短編「くろシス」より)。これといって明確な特徴のあるタイプではありませんが、全身の肉感にストレートなエロさがあるのは確かで、巨乳美少女のボディデザインとしてのスタンダードを高質に提供しています。
また、もちもちの質感で十分な重量感のある巨乳でありつつ、サイズ控えめに描かれる乳輪や乳首、スベスベとした質感を強調する股間、艶やかでありつつ萌えっぽさ優先の髪の毛等、女体描写の生々しい淫猥さは封じて、デフォルメ感も含めて印象の柔らかさ・可愛らしさを最優先にした女体描写であるとも言えるでしょう。
  初単行本ということもあって、初期作と近作では絵柄に明らかなクオリティの差異は感じられ、絵柄の統一感には弱さがあると言えますが、近作は表紙絵と同様に非常にキャッチーで密度の高さに由来する濃厚さもある絵柄と言え、絵柄単体で十分な魅力を有するタイプ。

【程好い濃厚さのあるエロ演出で彩るエロ可愛い痴態】
  ページ数の都合上、エロシーンはさほど長尺ではありませんが、標準的な分量は確保しており、美少女達の柔らかむっちりボディを堪能しつつ、前戯・抽挿の両パートに射精シーンをそれぞれ設ける2回戦仕様を大抵のケースにおいて共通させた抜きツールとなっています。
棚ボタ的な幸福感を喚起するために美少女ヒロイン側から積極的なアプローチをしかけて和姦セックスへ~という流れが多く認められますが、前述した通りに作劇の方向性に一定の幅があるため、一方的な感情を相手に叩きつける凌辱風味のエロシチュエーションや、好意を持っていた女の子が眼前で別の男に嬲られるシチュエーションなど、ある程度暗く重い雰囲気を有する作品も多いことには要留意。
  アナルセックスや羞恥プレイ的なシチュエーション作りなど、ある程度アブノーマルな要素を含ませたり、ダブルヒロインとの3Pセックスのウハウハ感を盛り込んだりすることはありますが、恋愛セックスにおいてはあまり特殊なプレイ・シチュエーションを用いず、非常にスタンダードなエロ展開で分かり易さ・抜き易さを重視したタイプと言えます。
SoftBodySteady4.jpg  このセックス描写を彩るのは、ヒロインのキュートネスを維持させつつ濃い目のトーンワークや比較的派手な液汁描写や擬音描写を載せる当世流行りのエロ演出であり、演出密度の高さを陶酔感の強さにそのまま直結できる技量は確かなものあると言えるでしょう(←参照 ツインテール美少女にエロ下着をかけて蕩けフェイスでエロさ100倍 短編「ぷにカノ」より).
ヒロインのキュートフェイスをとろんと蕩けさせる表情付けや、前述した通り臭味を殺しつつ程好い煽情性を持つ性器描写の透過図・断面図、場面に応じたフォントで表現する描き文字の擬音など、エロ演出の効果は非常に良好ですが、初期作では絵柄の完成度が劣ることに加えて、これらの演出の濃度が低く、近作と比較するとかなり薄味に感じるのは初単行本故の短所ではあるでしょう。
  ヒロインのたわわなバストをぷるんぷるんと揺らしながらガンガン腰を振るピストン運動は、蕩け顔の表情アップや、女体の存在感を示しながらの結合部見せつけ構図で十分なアタックの強さを見せつけてフィニッシュシーンへと進行しており、汗やら涙やら愛液やらでシズル感を増した濡れ濡れ肉感ボディが中出しの快感に戦慄き、瞳をキュッと閉じた表情で切迫したアクメボイスを奏でる様を大ゴマ~1Pフルで提供する安定感の高い抜き所で〆ています。

  初単行本故の粗さ・拙さはあるものの、絵柄と的確な演出は非常に魅力的であり、それ単体でも十分勝負できるのはワニマガジン社の新人作家さんらしい点と感じます。シナリオ面でも光るものは感じるので、その感性を大事にして頂きたい所存。
個人的には、ツンデレ彼女さんにエロ下着をプレゼントしてがっつりラブラブファックなタイトル短編「ぷにカノ」に愚息が大変お世話になりました。