PissIsADrink.jpg長谷川哲也先生の『ナポレオン 覇道進撃』第5巻(少年画報社)を読みました。英国の偉大な英雄であるネルソンのトラファルガー海戦における最後の輝きと、生き残った人達を待つ寂しい現実との対比が印象的でした。ネルソンが偉大な存在であったことの裏返しの不幸というのは何とも皮肉です。
我らがビクトル氏も軍隊に復帰しましたが、親方との信頼関係が為せる美談はなかなか素敵でした。

 さて本日は、たらかん先生の初単行本『おしっこは飲み物です!』(ティーアイネット)のへたレビューです。アイエエエエ!?な、なんという暴論めいた単行本タイトル!スゴイ!
キュートな美少女達が各種特殊プレイで強烈な快感に陶酔するエロ描写が詰まった1冊となっています。

PissIsADrink1.jpg 収録作は、遠洋漁船で海水から飲み水を作り出す人型濾過機のヒューマイド達と彼女達を大切にする船員達との交流を描く連作「ヒューマノイドろ過装置ロボ」シリーズ前後編(←参照 ただし濾過水は股間から出る 連作前編「ヒューマノイドろ過装置ロボ ロカちゃん」より)、および読み切り形式の短編3作。
収録本数こそ少ないものの、1話・作当りのページ数は36~46P(平均40P強)とかなり多い水準で安定。ページ数の多さはエロシーンのボリューム感の強さを生み出していると同時に、短編作としてコンパクトにまとまったシナリオにも適度に展開の面白みを付与しています。

【凌辱要素を含む傾向がありつつ様々な方向性の作劇】
 おしっこ関係に特化した連作や(正確に言えば濾過水なのですが)、寝取られ凌辱エロのテイストも強い短編「瞳の中の君」などの様に、アブノーマル系や過激なエロシチュエーションを作品構築の軸とするスタイルが明瞭ですが、作劇の方向性には各作品で差があります。
 外部からの(性的)刺激が無いと濾過ができない不良品であるヒューマイド・ロカちゃんや、彼女の記憶を引き継いだ2代目ロボ・ランちゃんと船員達の交流を描く連作「ヒューマノイドろ過装置ロボ」シリーズは、破天荒な設定を有するSF作品でありつつ、人間と機械の違いを超えた恋愛ストーリーを形作っています。
4795c1cf.jpg 優しい読後感を残すこの連作に対し、短編3作に関しては凌辱要素を含む作品となっており、凛とした容姿の風紀委員長が不正を働く売春組織に囚われ凌辱される短編「武装風紀委員長 黒条院瑠璃の受難」や、巫女である憧れの少女がその父親によって売春に加担させられ凌辱されていることを知ってしまう短編「瞳の中の君」(←参照 主人公の眼前に押し付けられる事実 同短編より)、実は相思相愛ながら主人公の少年が妙なアイテムを使ってヒロインを凌辱しようとする短編「一方的な愛」を収録。
実は偽物である媚薬や大切な友人の人質など、定番の仕掛けを施して強気な少女を精神的にも追い詰め、バットエンドに落とし込む短編「武装風紀委員長 黒条院瑠璃の受難」が比較的ハードな嗜虐性を有しているのに対し、ヒロインが“穢れて”いることを知っても誠実な思慕を貫いて彼女を惨禍から救い出す短編「瞳の中の君」や、ヒロインが快楽中毒になってしまうこと等で後味の悪さを生み出しつつ、ご都合主義的ではありつつ関係の修復に期待が持てるラストの短編「一方的な愛」など、読書感が重苦しくなり過ぎないように配慮されたケースも目立ちます
 ラブストーリーにしても凌辱エロにしても、作劇について特段に目新しい要素は乏しいものの、ページ数の多さもあって十分な尺の中で話の起承転結をしっかりと付けていることは王道的な面白みの形成に大きく貢献。ただ、設定に重きを置くタイプであるため、状況の説明のためにかなり大量の台詞を用いることがあり、読みのリズムを阻害することもあるのは改善すべき点でしょう。
 なお、東宝特撮映画『マタ○ゴ』や漫画/アニメ『笑ゥせ○るすまん』といった古いものから「とある」シリーズのような最近のものまでを題材に、作中にパロディ・オマージュ要素を織り込むのも一つの特徴。そこが作劇のメインでは決してないものの、『笑ゥせ○るすまん』のブラックユーモアや「とある」シリーズのやたらと治安の悪い学園都市といった、元ネタの特徴を捉えたパロディの仕方をしているのは個人的には好印象です。

【美少女達のスレンダーボディのスベスベ&ツヤツヤ感】
 濾過装置付きヒューマノイドである連作のヒロイン2名は年齢不詳ですが、ミドル~ハイティーン級の女子高生キャラクターで統一された短編3作のヒロイン達と外見上の年齢設定は同等。
短編「一方的な愛」のヒロインこそ、主人公に素直になれないツンデレ女子高生と普通?な設定ですが、海水から精液まで綺麗に濾過可能でセックスにも対応な美少女アンドロイド達や、武装風紀委員を率いる黒髪美少女、怜悧な美貌の神社の巫女さんなど、SFやファンタジーといった要素を絡める作劇らしいユニークな設定の美少女キャラクターを用意しています。
 連作前編に登場する初代ロカちゃんの様に、健気で尽くすタイプの女の子にも存在感がありつつ、クールであったりツンツンしていたりな美少女が恋愛感情や性的快楽によって甘いデレや快感への蕩けっぷりを示すのもキャラクター描写上の一つの長所。
PissIsADrink3.jpg バストサイズに関しては、巨乳と控えめおっぱいが半々程度でサイズ小さ目の乳輪・乳首の美乳タイプ。女体の肉感重視のTI勢としてはやや珍しく、肢体のスレンダーさを重視するボディデザインが鮮明であり、細く長く描かれた手足と体幹のバランスがやや悪くなることもあるものの、女体がしなやかに動く描写は十分に魅力的です(←参照 短編「一方的な愛」より)。
また、初出時期によってその多寡に際はあるものの、女体描写に関する特徴としてグレースケール等の多用による柔肌のスベスベ&ツヤツヤ感の強調が挙げられ、スレンダー寄りでありつつ肢体の存在感を十分な濃度で形成しているのは○。
 初単行本ということもあって絵柄のクオリティには多少のばらつきがあり、短編「武装風紀委員長 黒条院瑠璃の受難」では細く頼りない描線がラフで薄い印象を与える悪い作用をしてしまっていますが、近作ではキャッチーなアニメ/エロゲー絵柄をしっかりコントロールされた描線と視覚的修飾でキープしており、表紙絵との差異もほとんど感じません。

【液汁描写の豊潤さと強烈な陶酔描写が特徴】
 各エピソードに十分な分量があることもあって、エロシーンはたっぷり長尺に作られており、抜きツールとしての満足感は高め。また、十分な尺があることは、寝取られ凌辱から和解の恋愛エッチへの転換や(短編「瞳の中の君」)、エッチの主導権の男性側から女性側への移り変わり(連作「ヒューマノイドろ過装置ロボ」シリーズ後編)など、エロ展開の構成を単調にしないことにも貢献しています。
非常におしっこ推しな単行本タイトルであり、設定上放尿シーン(濾過水放出シーン)が多数投入される連作に加えて、他の作品のエロシーンでもお漏らしシーンが投入されるなどその要素が充実しているのは確か
とは言え、おしっこ中心のスカトロ要素に特化した作風では決してなく、ストレートな集団凌辱や寝取られエロ、マジックアイテムを利用して男性器の快感を共有させる調教シチュエーション、逆にラブラブな和姦エロなど、アブノーマル系や過激なタイプも含めてエロの味付けは様々と言えます。
黄金水描写も含め、各種液汁に絡めたエロ演出・プレイが充実しているのは一つの特徴であり、白濁液のぶっかけや飲尿、絶頂時の潮吹きやお漏らし、結合部から溢れ出す愛液とそれを表現する擬音の充実なのが特徴的。
PissIsADrink4.jpg 凌辱エロなどでも、調教済みであったり媚薬を投入したりするため、苦痛描写を排して性的快楽の圧倒的な強力さを表現するスタイルであり、ヒロイン達がメロメロに蕩ける痴態描写が実用性を大きく高める特徴。前述の液汁描写に関連して、涙や涎でくしゃくしゃになった表情は、アへ顔的な表情付けの要所での投入や、“ぐるぐる目”で理性が飛んだ様子を表現しており、舌足らずな白痴系エロ台詞やハートマーク付きの喘ぎ声の連呼なども、陶酔感の濃厚さを醸し出す効果的なエロ演出として機能しています(←参照 しゅきしゅき❤だいしゅきぃ❤ 連作シリーズ後編「ヒューマノイドろ過装置ロボ ランちゃん」より)。
 1回戦をねっとりと描き出すケースもあれば、前戯パートでも抽挿パートでも複数回射精シーンを設ける多回戦仕様のケースもありますが、お漏らしも含めてヒロインの絶頂シーンを多めに投入しており、前戯パートと抽挿パートにバランスよく分量を配分した上で抜き所の多いエロ展開が身上。オーラスの中出しフィニッシュでは、前述の陶酔感の強調を最高潮にしており、アクメフェイスを曝け出して絶叫する美少女達の痴態を1Pフル~2P見開きでの結合部見せつけ構図でダイナミックに描き上げています。

必ずしも特定の方向に特化したタイプではなく、シナリオ・エロ共に様々ですが、同じTIレーベルには、明るく楽しい美少女ラブコメでおしっこ最重点の先達・高城ごーや先生が居るので、競合を避ける意味でもこの戦略は正しいと言えるでしょう。
 トンデモSF設定のヒューマノイドシリーズも大変楽しかったですが、個人的には寝取られ凌辱とラブラブHが同時に楽しめる短編「瞳の中の君」が抜き的に最愛でございます。