Nymphodelic.jpgTVアニメ版『ゆゆ式』第3話「夏休みじゃーい!」を観ました。おへそ!おへそ!あと水着回!水着シーン時代は短めで、あくまで健康的でしたがウォータースライダーでの尻描写は素晴らしかったですな。
三人の適度なイチャイチャぶりも見ていてほっこりしますが、こう、この手のまったりゆるゆるな日常コメディは残業帰りに酒を飲みながら観ていると、脳が蕩けて癒されます。

 さて本日は、東山翔先生の色々やらかして3年ぶりの単行本『Nymphodelic』(茜新社)のへたレビューです。なお、先生の(成年向け)前単行本『Japanese Preteen Suite』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
柔らかく穏やかな空気感を漂わせつつ少女達との性愛を描き出す作品集となっています。

Nymphodelic1.jpg 収録作は、過去のある事件によって特定の旋律や音を聞くことで性的に発情してしまう体質になってしまったピアノの天才少女との恋を描く中編「Joyful Girl」前中後編(←参照 過去と今と 同中編作後編より)、および読み切り形式の短編6作。
1話・作当りのページ数は16~40P(平均29P強)と幅が大きいものの、平均を取れば標準を上回るボリュームであって単行本としてもかなり厚い部類。どちらかと言えばエロメインの短編群と、ストーリー性重視の中編作に大別可能ですが、いずれにしても滑らかな読み口と熱っぽいエロ描写で満足させる作品構築と言えるでしょう。

【明暗様々な要素を併せ飲んで穏やかさを保つ作劇】
 この作家さんの作劇に関しては、コメディタッチのものからシリアス色の強いタイプまで変化がある一方で、オサレ・テイストを漂わせつつ、少女達の性愛(および少女達の性愛)をごく自然な事象として肯定する点が不変
Nymphodelic2.jpg少女達の奔放な性的欲望・好奇心に留まらず、男性主人公達の彼女達に対する恋心や性欲も冗談めいて犯罪・禁忌として表現されることはあっても、善悪・理非を超越して自然に生じたものとして描かれています。
微笑ましいギャグテイストや(←参照 口内射精の精液に関して 短編「Amapola」より)、逆にヒロインの心を蝕む過去といったシリアスな描写、 男性の欲望の猛々しさなど作品によって様々な要素を含みますが、そのいずれかが突出して目立つことは少なく、非常に意図的に穏やかさを保たせているのも特徴。
 その一方で、性愛の快活さや微笑ましさ、欲望の業の深さといった点に関して、決して薄味にしているわけでは無く、読み口の柔らかさをキープしながらも適度な印象深さを形成しているのは作劇上の確たる長所でしょう。
とあるキッカケでエロスイッチが入るというエロ漫画的にオーソドックスなギミックを用いつつ、その状況を生んだ暗く淀んだ過去を描き出すことでお気楽さを排除して転調し、その上で過去を追求せずにあくまで現在の幸福な性愛の貫徹を強調する中編作などは、前述した様に複雑な要素を内包しつつも全てが滑らかに整えられた作品構築の好例でしょう。
 単行本タイトルについて、nymph+delicious=Nymphodelicと表記されていますが、これはおそらくpsychedelicがpsycologyとdeliciousに由来することのパロディであり、様々な要素を複雑に絡ませつつ、“幸福な少女性愛”という現実感のある超現実を強固に建築し、幸福感を生み出すという仕掛けは成程サイケっぽいなと勝手に納得しております。

【シンプルなロリボディと淫猥な粘膜描写】
 短編「Gemini」に登場するレズっ子コンビは中○生キャラクターですが、その他の作品に登場するのはいずれも小○校高学年クラスのニンフェット達。
 妹キャラクターやツンデレっぽさのある女の子といったポピュラーな属性を持つヒロインも存在するものの、特定の属性で固めることはほぼ無いので、明確に属性付けされたキャッチーなロリっ子をお求めな方には不向き。
各ヒロインに共通するのは性的な奔放さであるとも言え、強制されたものではなく彼女達自身から溢れだした性への欲望を幸福なものとして強く尊重することが、キャラクター描写の特長であると共にシナリオ面の基盤を形成していると評し得ます。
 肢体造形に関しては、肉付きの弱めの体幹に肉感ゼロのぺたんこバストや鏡面仕様の股間を装備させたロリ色が明確なタイプで統一。ちなみに、着衣セックスの割合が高いので、エロシーンでもちっぱいが露出しないケースも多いなどの点は要留意。
Nymphodelic3.jpg凹凸が少ないロリボディであるため、良くも悪くも非常にシンプルな女体描写をしている一方、唾液や精液で濡れてツヤツヤと光るリップの描写や指で押し開かれる膣やアナルの内部描写には非常に艶めかしさがあり(←参照 触れ合う唇や舌の艶めかしさ 短編「Gemini」より)、女体そのもののセックスアピールの無さとの強烈なコントラストが特徴的です。
 この女体描写における対照と同様、丸みのある描線でシンプル&キャッチーな印象のタッチと、繊細で写実的な印象のタッチを使い分ける手法が特徴的。ただ、今単行本においてはより後者に偏った作画スタイルとなっている感があり、漫画チックなキャッチーネスがやや後退した分、好みは読み手によって分かれる可能性があります。

【穏やかさを保ちながら熱と淫臭がじっとり高まる性描写】
 作品のページ数の多寡に振れ幅があるため、十分に長尺のエロシーンを有するケースもあれば比較的短めで食い足りなさが残るケースもありますが、いずれにしても標準以上のボリュームはあると言ってよいでしょう。
 アナルセックスや拘束イラマチオなど比較的ハードなプレイを敢行することもありつつ、エロ描写に関して派手さ・過激さはむしろ控え目であると言え、作劇面での穏やかなチューニングと同様の雰囲気を有しているエロシーンと感じます。
この点に関して、アグレッシブなエロ描写を望む方には物足りなさがあるかもしれませんが、即効性のあるエロ演出に依存することなく、ヒロインの表情付けなどで性行為の熱っぽさをじっとりと高めていく描写スタイルは実用性の強化に大きく貢献。
 前述した肢体描写の特性はエロ作画で際立っており、男性の肢体との対比でその肉付きの弱さや小ささが明瞭に打ち出される肢体全体の描写と、舌を絡ませるキスや淫液に濡れ光る上下のお口の唇(下品)のアップ描写などを多用しています。どちらかと言えば小ゴマの連続で濃密さを打ち出すページ構成も特徴でしょう。
Nymphodelic4.jpg さほどエロ展開の抑揚はなく、割合に淡々と進行するのが臨場感の形成に寄与していますが、エロ展開終盤でフィニッシュシーンへと駆け込む際には演出的にも十分な勢いを持たせており、漏れ出す絶え絶えの矯正とくしゃくしゃに蕩けた表情などで大ゴマ~1Pフルの中出しフィニッシュを盛り上げています(←参照 短編「I Know You Know」より)。
エロシーンのページ数に寄らず前戯パートでの口内射精も含め、抜き所となる射精シーンを複数用意したサービス精神豊かな抜きツールという側面も明確であり、雰囲気や演出面の傾向で好みは分かれるかもしれませんが、好みが合えば実用性は高いと評し得ます。

 絵柄面に関して個人的な好みからややズレてきたこともあって、個人的な評価としては前単行本より一段下げていますが、明瞭な抜きツールとしての構築と独自の作家性の維持は頼もしい最新単行本と評したい所存。
個人的には、ダークな妹凌辱モノかと思いきやラストでどんでん返しをしてまったり風味に落とし込む短編「I Know You Know」に愚息がお世話になりました。