MorningView.jpg わらいなく先生の『KEYMAN』第6巻(徳間書店)を読みました。ネクロと袂を分かち、謀略によって刑事の職を追われながらも、信じる正義のために邁進し続けるアレックスが頼もしく、またカッコよかったですねぇ。
しかし、今回はシリアス重点なストーリーであったとは言え、お色気アトモスフィアが実際不足していたことは、わらいなく先生のケジメ案件では?(暴論

  さて本日は、鬼束直先生の『morning view』(茜新社)のへたレビューです。なお、先生の前単行本『ポルノグラフィティ』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
キュートなロリータ少女達のセックスも含めた優しく温かい恋愛模様を描いた作品集となっています。

  収録作はいずれも読み切り形式の短編で計10作。1作当りのページ数は18~24P(平均21P弱)と標準的な部類で推移。基本的にエロメインの作品構築となっており、短編作ということもあってストーリーとしての重厚さには欠けますが、登場人物の感情表現の良さを軸として味わい深さを有する作劇も魅力の一つでしょう。

【少女達とのごく自然で幸福な性愛の営み】
  洒落た音楽CDのアートワークの様な表紙絵から、前単行本でこの作家さんが示した創作性・テーマ性の高い作品を想起する方もおられると思いますが、今回は温和な雰囲気の中での少女達との恋愛模様を描く素直なハッピーロリータ系作品がメイン。
妖しい雰囲気をまとう美少女に男性が“呑み込まれて”いく様をミステリアスで少々ホラーチックな筆致の中で描き出すやや難解な短編「デルーシオン」や、少女がその友人と兄の性行為を妄想しつつ、妄想の中の兄を自身と置換することで少女同士の同性愛(百合)に主眼が移る短編「それも“アリ”だと思う・・・いやむしろそれが」などは、この作家さんらしい“凝った”作劇ですが、それ以外の作品ではよりシンプルに少女達との性愛を描写しています。
  “シンプル”という評は、ラブエロ系として単純であったりテンプレに依存していたりといった意味ではなく、相手が幼い少女であったり妹や従妹といった血縁者であったりしても、互いに好き合う者同士のセックスを含めた愛の営みを、ごく自然で幸福なものとして描いていることを意味します。
MorningView1.jpg少女性愛を安直に肯定しているわけではなく、一般的な倫理に反する後ろめたさや不安を登場人物達が感じていることを表現しつつも、そこに重く沈み込むことはなく、平穏な雰囲気の中で描かれる性愛の幸福感を(←参照 このシーン大好きです 短編「やわやわの」より)、日常から逸脱する背徳のものではなく、日常そのものの中に宿るものとして描いていることが大きな特徴。
女子高生のヒロインとバイト先の同僚である男性のカップルが、バイトから一緒に帰り、いちゃこらして、セックスして~という、ごく平凡で平和な性愛を描く短編「ペーパーバック」も、ヒロインの年齢層こそ異なりますが、その他のロリータ作品と同様の雰囲気を有しており、このことは恋愛の相手として“少女”を特別視しているわけでなく、“好きな異性”として対等に扱っていることを示しています
  その穏やかな雰囲気の中で、登場人物達の心情を優しく紡ぎ出しつつ、ほのぼのとしたハッピーエンドでまとめるシナリオワークの読み口の良さは、作品全体のトーンを滑らかに仕上げています。

【日常感を漂わせる地味系ロリータ少女達】
  前述した通り、『comic 高』を初出とする短編「ペーパーバック」では女子高生ヒロインが登場していますが、基本的にはローティーン級のロリータ少女達で統一されたヒロイン陣。
少年と少女の嬉し恥かし初エッチといった設定の短編「ラブハンドル」といったケースもありますが、教師と生徒、兄と妹や従兄妹といった近親同士といった背徳的な関係が多いのが一つの特徴です。その一方で、前述した通りにそれらの関係性における倫理からの逸脱が強調されることはなく、そういった関係性であってもごく健全で優しい恋愛・信頼関係が形成されていることに重点がある描写と評し得るでしょう。
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  少女を特殊な存在として扱っているわけではないと前述しましたが、それは恋愛関係・信頼関係のパートナーとしての観点からであり、幼さや故の無邪気さや素直さ(←参照 声を出したい=自らの関係性を肯定したい 短編「Hide and Seek」より)、逆に単なる無垢な子供でない故のコンプレックスや不安といった感情表現を繊細に描き込むことで、幼い少女らしい可愛らしさや愛おしさを呼び込んでいるのが、作劇とも密接に関わる大きな美点となっています。
  キャラデザイン面では、オーソドックスな萌え系美少女的な造形とはかなり無縁なタイプであり、良くも悪くも“普通っぽい”少女の造形が得意な作家さん。今単行本でも、結構なぽっちゃり娘(短編「ラブハンドル」)やそばかすガール(短編「from dusk till dawn」)男の子っぽい印象のぼさぼさショートヘア娘(短編「ジャストライク」)、地味メガネ(短編「やわやわの」)と、好みが割れるであろうキャラデザを多数擁していますが、無論、そういった“地味”な印象から可愛らしさやコケットリーが徐々に香りだすのが一つの強み
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  おっぱいもある程度お肉がついているぽっちゃり娘や、並乳クラスの女子高生さんも存在しつつ、肉付きの弱い寸胴ボディにぺたんこ~膨らみかけのバスト&ツルツル仕様の股間というロリ色が明確なボディデザインが主力であり(←参照 短編「it just a XXX」より)、キャラデザの日常感もあって適度なリアル感(胡乱な表現)を打ち出しつつ、漫画チックな理想形とのバランスの塩梅も良好。
LOオサレ派閥(勝手に命名)筆頭格の東山先生が彩色の影響がかなり強いこともあって、アーティスティックな表紙絵と中身のむしろ素朴な絵柄では印象の差異は相応にあり、むしろ裏表紙の方が購入時の参考になるでしょう。

【ヒロインの可愛らしさを重視しつつ徐々に高揚していくエロシーン】
  性愛の営みを愛し合う者同士のごく日常の事象として登場人物達が認識していることもあって、割合にサクサクとエロシーンに突入しており、抜きツールとして濡れ場の分量を確保しつつ性描写の中でも男女の想いや喜びを描き出していくスタイル。
  好きな友達を妄想の中でちんこ生やして(性的な意味で)愛する妄想レズセックスや、短編「デルーシオン」の妖しげな雰囲気の中で描かれるセックス、家族に隠れながら声を殺してのお風呂場セックスなど、エロシチュエーションに捻りを効かせたケースもありますが、スタンダードな和姦エロでほぼまとめられており、特殊なシチュエーションやプレイはむしろ排していると言えるでしょう。
初めての性行為における感覚への緊張や恥じらい、変なリアクションなどで少女達の初心な可愛らしさを示しつつ、性的な感覚に徐々に蕩けていく様子で煽情性の積み上げを為しており、過激な演出に頼ることなく、むしろ穏やかにエロの盛り上がりを図っていくタイプ。
  膨らみかけバストや小さな秘所を指や舌で愛撫したり、優しいキスを交わしたりな前戯パートに適度な尺を設け、ヒロイン側の受け入れ体制が整った上できっつきつな秘所に挿入して抽挿パートへと移行。膣の小ささ・キツさに加え、少女側の負担の考慮もあってガンガン腰を振りまくるパワフルピストンを期待するのは概ね避けるべきであり、ぬぷぬぷといやらしい擬音を奏でつつち○こを出し入れし、その感覚に緊張と弛緩を繰り返す表情と思わず漏れ出してしまう嬌声とで少女の痴態を彩っています。
MorningView4.jpg全体的に派手な演出はほとんど用いませんが、エロ展開終盤では腰振りの速度や力強さも上がり、ヒロイン側も絶頂の感覚にくしゃくしゃに乱れた姿を曝け出して適度なアタックの強さを生み、フィニッシュシーンへの盛り上がりを生み出しています(←参照 短編「ジャストライク」より)。また、これらのピストン描写の際にも、比較的男女の肢体の密着感を重視して描いているのは、恋愛エロとしての温かみに寄与。
  ゴム付きセックスがあったり、近親相姦のタブーを理解して挿入なしのお腹擦りつけプレイに徹するケースや外出しフィニッシュがあったりと、中出し原理主義の諸氏にはネックな部分もありますが、少々雑な断面図はともかくとして、キツキツ女児ま○こにがっつり中出しされて彼女達の体がビクビクと反応する絶頂描写は抜き所として十分な威力を有しています。

  悪く言うとやや取っ付き難さもある表紙絵ですが、中身の方は幅広いロリエロ漫画愛好者に受け入れられる優しいラブストーリーであり、コメディタッチや繊細な感情表現が前面で出過ぎることなく効果を発揮していることも読み口の良さに貢献しています。
個人的には、地味メガネっ子のおぼこな反応が実にキュートな短編「やわやわの」が最愛でございます。