MindChange.jpg 森薫先生の『乙嫁語り』第6巻(エンターブレイン)を読みました。一族を守るためとは言え、道理に反した戦いを引き起こしたアミルの父親の末路は悲しいものでしたね。“今”の家族を守りながら、“元”の家族も大事に思うアミルの心中を思うと憐れに思います。それでも兄が生き残ってくれたのは大きなことでしょう。
バダンの壊滅でしばらくは平和かもしれませんが、南下するロシアの脅威は今後どうなるのでしょうか。

  さて本日は、堀博昭先生の『ココロチェンジ』(ワニマガジン社)のへたレビューです。なお、先生の(成年向け)前単行本『咲姫~家族迷宮~』(クロエ出版)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
性転換ヒロインで寝取られエロというユニークなストーリーと清楚な美少女が過激に蕩ける痴態描写が詰まった長編作となっています。

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  収録作は、憧れのクール美少女な先輩と心が入れ替わったデブキモメンの主人公は、彼女の心が入った自分に“ちんぽ奴隷にする!”と宣言され、なんのかんのでラブラブカップルになるのだが二人の仲を裂こうとするサブヒロインが登場し~というタイトル長編全8話(←参照 妙に言動がマッチョで行動力のある先輩に 同長編第1話より)。
1話当りのページ数は22~28P(平均26P弱)と中の上クラスのボリュームで安定。長編作として相応の読み応えがあるストーリーでありつつ、エロシーンの質的・量的なボリューム感も十二分に強いという盤石の構成を示しています。

【性転換・ラブストーリー・寝取られ展開の混合ストーリー】
  いきなり男女入れ替わりから入り、少々情けないキモメンの中身とクールな美少女キャラクターの見た目のギャップの面白さを打ち出しつつ入れ替わりカップルのラブ&セックスを描く序盤展開はなかなかユニークでコメディさが先行します。
ところが、このユニークな展開から堀先生の十八番である寝取られ展開へと移行していき、二人の入れ替わりを知らず、主人公に想いを寄せるサブヒロインの美少女がクール美少女を脅迫&凌辱によってズタボロにして二人の仲を引き裂こうとすることで話の雰囲気はダークな方向へ向かいます。
MindChange2.jpg憧れの先輩の純潔を守ろうとアナルセックスで凌ごうとするなど、男性主人公も頑張りを示すのですが、女体の性的快感の強烈さに抗うことが出来ず、サブヒロインの姦計により男性教師のねっとりとした調教や度重なる集団凌辱などに抗しきれず快楽の奴隷へと落ちていく展開は寝取られエロとして非常に王道的(←参照 憧れの先輩の心が入った自分に痴態を見られるという特殊シチュエーション 長編第6話より)。
  しかしながら、この凌辱の惨禍においても主人公の先輩を思う気持ちは不変であり、サブヒロインの魔の手から彼女の心を守るため、敢えて彼女と距離を取りビッチな肉便器に彼女の体と自らの心を零落させる展開は、本作の最初から最後まで保たれるラブストーリーとしての軸であると言えるでしょう。
過激な性行為の連続にボロボロになりながらも、自身を好きでいてくれる男性達の優しさを受け入れると共に女性としての自身を受け入れることで、最終的に新たな幸福をつかむ最終盤の展開は、主人公とヒロインが再び幸福に結ばれるハッピーエンドとは異なりますが、インモラルな堕ちモノ展開でありつつも、登場人物達の誠実さが最後まで保たれた故の爽やかさがあるのは確か。
  入れ替わりネタに寝取られエロ、運命で結ばれた男女の恋愛譚と、かなり大きなネタを3つも織り交ぜた作劇であるため、それら(特に3つめ)を作劇として効果的に絡められたかは少々疑問があり、話としての中途半端さや無理矢理さのある時間軸巻き戻しなど減点材料はあるのですが、ユニークな面白さがあるのは確かですし、この作家さんらしい作劇要素が詰まったストーリーであると評したいところ。

【徐々に変遷していく中身は男なクール美少女ボディ】
  寝取られ展開で重要な役割を果たすサブヒロインは、エロシーンにおいて手下の男性などを繰り出し役割に徹しており、濡れ場は存在しないため、中身が男性主人公と入れ替わっている先輩美少女の一人ヒロイン制。
入れ替わりヒロイン(TSヒロイン)として、未知の異性としての快楽に翻弄されるという描き方は徹底されていると共に、時々双方の心が元の体に戻ることで、知らぬうちに淫らに開発されてしまった女体の感覚にクールな美少女ヒロインが蕩けまくるといったシチュエーションも楽しめるという一粒で二度美味しい設定となっています。
MindChange3.jpg  クールなツンデレ系ヒロインが淫靡に開発されてしまうという醍醐味は、中身が男になってしまっている分あまりないのですが、特に寝取られ展開において快楽に抗しきれずに清楚な外見とギャップのある下品な痴態を曝け出し、淫猥な容姿に変化していく王道的なシークエンスを投入して盛り上がりを図っています(←参照 おお、これは伝説の様式美、黒ギャルビッチ化! 長編第7話より)。
ストーリー序盤では清楚な制服姿や、凛々しい新体操のレオタード姿といったヒロインの性格にあった衣装をチョイスしてその魅力を高めつつ、快楽に堕ちていく中盤~終盤ではエロ下着や露出度の高い下品な服装などを投入して序盤とのギャップを形成しているのも魅力の一つであり、一人ヒロイン制ながら視覚的な変化で飽きさせないようになっています。
  また、等身高めですらっとしたスレンダーボディにもっちもちの質感を誇る巨乳と桃尻を組み合わせたボディデザインや、黒髪ロングと清楚な美しさのある表情を組み合わせたキャラデザと、非常に訴求層の広いタイプのヒロインを用いることで分かり易いエロさ・魅力を備えているのも一つのポイント。
十分なキャリアがある作家さんであることもあって、絵柄は表紙絵と完全互換で安定しており、端正な絵柄に適度な濃度の黒ベタやトーンワークが載ることで絵全体が引き締まるタイプ。女性のアダルトな色気を存分に引き出すタイプの絵柄ですが、反面、男性キャラクターは主人公を含めてキモメンや濃い顔のおっさんタイプが今回も主力なので、そこらが苦手な方は要留意。

【清楚な美少女ボディがハードに蕩けるお下品&濃厚エロ描写】
  序盤のドタバタTSラブコメ展開にしろ、中盤の寝取られ凌辱にしろ、終盤でのビッチ化ご乱交三昧な展開にしろ、ストーリーの流れが明確である分エロシーンへの移行はスムーズであり、十分量のページ数を背景にそれぞれのエロシチュを満足感の高い分量で提供する優良な抜きツール。
上記した通りに、展開によってエロシチュエーションには差異が設けられていますが、お仕置きプレイにしろ、寝取られエロにしろ、ビッチセックスにしろ、強烈な快楽に美少女がメロメロになるというストレートな強みを、中身を異性である男性に置換することで性的快感の未知性や特殊性を更に増幅していることに大きな特長があると言えるでしょう。
  ラブラブHも存在しますが、TSセックスや、元のボディに戻っての改めてのセックス、寝取られ展開における全穴奉仕の集団凌辱やドラッグをキメての凌辱、ビッチ化してのあさましい路上や電車内でのセックス等々、特殊・過激なプレイが多数取り揃えられており、前述の着衣の変化などと併せて、ストーリー進行と適切に絡め合わせることで実用性を底上げ。
  フェラにパイズリ、二本挿しに上下のお口全部をち○こで埋められつつ手コキ同時進行など、肉感ボディの至る所をセックスに使用できる様に調教されていくことになりますが、プレイにおいて目立つのは比較的登場頻度の高いアナルセックスと、ピストン運動をしながらべっとりと舌を絡み合わたり、吸ったりするベロチュー。
MindChange4.jpgこのベロチュー描写などのねっとりとした濃厚感や、汁気に溢れる肉穴をずぼずぼとピストンするストレートな攻撃性がバランスよく織り込まれているのがこの作家さんの美点であり、清楚な美少女ヒロインの蕩け顔や下品なアへ顔、淫語も満載で脳味噌が蕩けきったハートマーク付きの白痴系エロ台詞連呼などの過激なエロ演出も描写によくかみ合っています(←参照 好き好き大好き 長編第5話より)。
  男性の体を透過しての“だいしゅきホールド”や目一杯広げられる前後の肉穴がお尻と共にドンと突き出される構図、白濁液のシャワーの中でアへ顔を曝け出したり絶頂の快感に潮吹きすると共に体を仰け反らせたりといった攻撃的な描写を連続させており、ぶっかけやアナル中出し、膣内射精を連続させるパワフルな複数ラウンド制のエロ展開を切れ目なく盛り上げていると評し得るでしょう。

  TSモノという変わり種要素を入れることで、作劇的にはやや苦しさもありつつ、寝取られエロに新味を盛り込んでおり、エロの高揚感や特殊性にも大きく寄与しています。
また、ヒロインの見た目の魅力が強いため、TSモノにあまり興味のない方でもハードな寝取られエロとして楽しめる設計と言えるでしょう。お勧め!