FallInLovePartlyHeartwarming 幸村誠先生の『ヴィンランド・サガ』第18巻(講談社)を読みました。望んでいないにも関わらず、自らに流れる血の因縁もあって血腥い戦乱に巻き込まれていくトルフィンの辛そうな表情が心に刺さりました。トルフィンに目をつけたヴァグンがどういう人物なのかも気になります。
あと、筋骨隆々の豪傑・トルケルの女の子みたいなお茶目(悪意マシマシ)な寸劇には笑いましたね。

  さて本日は、doumou先生の『惚れときどきヌクもり』(クロエ出版)の遅延へたレビューです。なお、“ドウモウ”名義での前単行本『艶色トリップ』(キルタイムコミュニケーション)および本名義での前単行本『セックスのち両想い』(クロエ出版)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
むっちり柔らか感触な肉感ボディの美女・美少女達との熱量たっぷりのラブ&エロが楽しめる作品集となっています。

FallInLovePartlyHeartwarming1  収録作は、かつて盛んに女遊びし、今は風俗通いなスケベ独身中年男性な主人公に新入社員の女の子が積極的にモーション(死語)をかけてきて二人は相性ぴったりなセックスを楽しむことになるのだが~な連作「お父さんお母さんごめんなさい(笑)」「好き好きお父さん」(←参照 “昔の遊び”は重要な伏線 同連作前編「お父さんお母さんごめんなさい(笑)」より)+描き下ろしプロローグ(8P)、経営不振なコンビニの店長である主人公は金欠で万引きしようとした家出少女にご飯と寝床を提供する代わりにセクハラ三昧~な連作「菜々子いい気分」前後編、および読み切り形式の短編・掌編4作。
なお、掌編「好き好き!お姉ちゃん ブライダル編」はクロエ出版での前単行本『セックスのち両想い』に収録の「好き好き!お姉ちゃん」の後日談となっています。
この掌編作(6P)と描き下ろしプロローグを除き、1話・作当りのページ数は12~40P(平均28P弱)と幅はありつつ、ボリューミィな作品が目立ちます。ストーリー面でもある程度見せ場をつくる連作と、コンパクトにまとめた短編で読書感は異なりますが、エロの量的充実はどちらにも共通していると感じます。

【お馬鹿なエロコメからシリアスな恋愛ドラマまで】
  明るいラブコメからしっとりとしたシリアス系、日常感のある作品からファンタジー系までと作風の引き出しの多い作家さんであり、今単行本でも様々な方向性の作劇で楽しませてくれます。
男性として生きる決意をした名家のお嬢様が徐々に女性の体に成長しているのに無防備に周囲の少年達に囲まれているのが心配でたまらない執事さんの奮闘劇を描く短編「男子行為室」の漫画チックな設定の楽しさや、仕事熱心な海の家店員の女の子が英語ができないのに屈強な外国人男性に宣伝をしたら娼婦と勘違いされてちゃって!?な短編「フレンドリーマッチ」のドタバタ模様のエロコメテイストなどは快活な読み口を提供。
連作「菜々子いい気分」もこの系統であり、スケベなセクハラ店長と色々と事情があるらしいJK美少女のお馬鹿な会話劇などで楽しい読書感を生み出しています。
  これに対して、連作お父さんお母さんごめんなさい(笑)」「好き好きお父さん」については、スケベ男性とエロエロ美人との棚ボタ展開的なオフィスラブの様相を前編で示しつつ、遊び人であり、ヒロインともたやすく関係を持った主人公の過去が、重要な意味を持って彼の眼前に立ち返り、二人がその過去に対して如何に対処しようとするのかという、なかなかシリアスな展開へと後編において至ります。
FallInLovePartlyHeartwarming2  いずれの作品においても概ね共通しているのは、特にヒロイン側を中心として恋愛感情やセックスに対する前向きな姿勢を表現することで要所で恋愛エロとしての甘さ・幸福感を打ち出していること(←参照 素直な気持ちを打ち明けて 連作後編「菜々子超いい気分」より)、および男性のスケベ心やヒロインを愛おしいと思う気持ちが素直に表現されることと言えます。
ドタバタ模様でエロ的に大変なことになっていたり、禁断の愛を育んでしまったり、はたまたちょっと倒錯的なエロ模様を迎えたりしますが、前述した男女双方の素直な感情や恋心がハッピーエンドで優しく、時にコミカルにまとめることにつながっています。

【淫猥な体パーツ描写を加えたむちむち弾力エロボディ】
  収録本数が多くなく、1人ヒロイン制の連作2本がメインを占めることもあって、ヒロイン陣の人数は少な目であり、女子校生級のハイティーン美少女さん達と、20代半ば~30代後半程度と思しきアダルト美人さん達に大別されます。
  お金持ちのお嬢様ながら、とある事情で万引き未遂を起こして住み込みコンビニ店員となるJKちゃんに、名家の跡継ぎとして男性を装う凛々しいお嬢様ヒロイン、主人公である息子を女手一つで育てあげ、大切にしているママさんに、アダルトな色気を香らせる年下OLさんなど、ヒロインの人数こそ多くないものの、設定は多彩。
母と女の両側面に揺れるママさんヒロインや、ツンデレ的な可愛らしさのある万引きガール、淑女としてに日本的おもてなしを頑張ろうとするも言動が完全にビッチになってしまうアホガール、そして妖艶な色香と内に秘めた孤独の悲しさを併せ持つ連作のOLさんなど、個々のヒロインのキャラクター描写が作品の魅力を高めているのは◎。
FallInLovePartlyHeartwarming3  黒髪ショート&ほっそりとしたスレンダーボディ&貧乳という短編「男子行為室」の男装お嬢様を例外としつつ、その他の女性キャラクターは柔肉がたっぷり詰まったもちもち弾力が充実の巨乳・桃尻・太股をお持ちで、締まったウェストも併せてメリハリの効いた肉感ボディで統一(←参照 このバストのもっちり感触! 連作前編「菜々子超いい気分」より)。
ぷっくりと膨れた乳輪や大粒の乳首、しっとりと濡れて艶を出すリップに、濡れた秘所の上の丘に程好い濃さで黒く茂る陰毛など、この肉感ボディに淫猥さを増強する体パーツ描写も特徴であり、そのドスケベボディを独占できる喜びを喚起します。
  アナログ作画的な荒れや線の強さをある程度感じさせる絵柄ではあり、必ずしも繊細な描線を端麗にまとめ上げるスタイルではありませんが、丁寧なトーンワークなどと組み合わせることで情報量が高く、クドさを排しつつも十分な重さ・濃さがある絵柄は肉感ボディとの相性はよく、また表紙絵と印象の差異が少ないクオリティで安定しています。

【多彩なエロシチュ・プレイと濃厚&パワフルなエロ描写】
  各作品のページ数の幅が大きいため、エロシーンの多寡については作品によって異なりますが、いずれも十二分な割合を濡れ場に振っており、絵柄に由来する痴態描写の濃厚感もあって抜きツールとしての満腹感は十分。
初心なお嬢様へのセクハラプレイ、禁断の近親セックス、誤解から生じるエロエロサービスHに互いの素直な恋心が通い合うラブラブHなど、エロシチュエーションは様々ですが、前述した通り、基本的には登場人物の善性や素直な感情が基調となる行為であるため、禁忌性や特殊性については深く踏み込んだり、それらが破滅をもたらしたりはしません。
海の家バイトのアホガールがサンオイルを塗りたくられてヌルヌルになりながらエロサービス、コンビニの様々な業務や機器をセクハラ行為に活かした各種プレイ、ラップやコンドームで直接肌や粘膜を重ねないという行為で逆説的に近親セックスの背徳感を盛り上げるプレイにエロエロ美女OLとの職場や野外でのセックスにおけるドキドキ感など、エロシチュに加えて作品やキャラクターの設定に合わせたプレイの多彩さも大きな特長。
  前戯パートにおいては、もっちりとした感触のエロボディを指や舌で満喫しつつ、ねっとりフェラやキスなどの口淫、乳首ズリなどのプレイで興奮を高め、じゅくじゅくと愛液に濡れる秘所にち○こを挿入して抽挿パートに移行すれば、ヒロイン達も更なる快感を求めるメスの痴態を曝け出して双方が絶頂に向かって疾走します。
FallInLovePartlyHeartwarming4前述した通り、絵柄そのものの情報量が高いことに加えて、紅潮した頬や潤んだ瞳が涙や涎で濡れるトロトロの蕩け顔や(←参照 短編「男子行為室」より)、肉感ボディをしっとりと濡らす液汁描写、乱れた描き文字で画面内に散りばめられるハートマーク付きの嬌声や各種擬音などのエロ演出によって濃厚な痴態描写を重ねているのが大きな美点。
  大ゴマ~コマぶち抜きで豊満ボディの存在感をしっかりアピールして、肉感ボディと密着しそれを肉棒でピストンする幸福感や征服感を喚起することに加え、結合部見せつけ構図やキスや蕩け顔のアップ描写などのカットイン的表現や情報量を補う小ゴマなどもよく計算された配置で投入されており、大ゴマ~2P見開きでダイナミックに投入する中出しフィニッシュまで高い熱量と描写量を誇ります。

  意外なシリアス方向に転調しながらラブエロ系としてドラマチックにまとめた連作「お父さん」シリーズを筆頭に今回も多彩な作劇と、肉感ボディの熱っぽい痴態が楽しめる作品集となっています。
個人的には、プレイのアイディア力と多彩さ、そしてヒロインのエロさと可愛さが大変魅力的な連作「菜々子いい気分」が最愛でございます。