美夜川はじめ『世界で一番好きな人妻』

The most favoriteTo Heart2が大好きだったのでスピンオフ作品TH2 Another Dayが気にはなっていたのですが、愛する笹森会長が登場しないと聞いたので金もないし見送りました。
あんなに可愛いし、愛らしい性格なのに何で人気が出なかったのだろう?僕は会長ルート3周しましたけど、愛ゆえに。
僕の中では、笹森花梨>るーこ>タマ姉>>その他 です。

余談ですが、笹森会長の髪を黒くして性格をひねくれさせると「エム×ゼロ」の宇和井嬢になると思うのは僕だけでしょうか?

最近どうも人妻分が不足気味だと感じたので美夜川はじめ先生の『世界で一番好きな人妻』をレビューします。

収録作は全て読みきり短編で11作を収録。タイトルに人妻とありますが、明らかな人妻・未亡人が登場するのはわずか3作品ですので、人妻の熟れた肉体と巧みな性的技巧に絡め取られたい貴殿は要注意。
年上の幼馴染や先輩といった、姉的なヒロインも登場しますし、普通に同級生や後輩といったヒロインも同程度の頻度で登場します。
特定のキャラ属性にこだわりがある人には不向きかもしれませんが、個人的にはバラエティ豊かなヒロインのおかげで楽しく読めました。

絵柄は近年流行の萌え系とはまた違うもので、オールドスタイルな印象がありますが、美しさと可愛らしさの良いとこ取りハイブリットは十分魅力的。
作画も安定していますので、表紙を見て気に入ったならまず間違いなく中身も好きになるでしょう。
個人的には、エロ漫画的では軽視されがちな男性サブキャラ陣さえ表情・造形にバラエティに富み、ユニークに描かれているのがとても好印象です。
Aki.jpg←は「Wの悪戯」に登場するアキちゃんですが、何とも90年代臭のする髪型で(笑。
絵柄といい、ギャグセンス(後述)といい、細野不二彦先生の影響を感じさせます。

ハイテンションな淫乱ナースお姉さん二人組に少年が美味しくいただかれる話(「白衣の堕め天使」)などもありますが、基本は男と女のラブアフェアをギャグを絡めて優しく描きます。
鬱展開ゼロ、シリアス展開ほぼ無しの安心設計ですので、男性を寛容に暖かく受け入れてくれる慈母の如きヒロイン陣に素直に没入できます。

Nenkin.jpg今回はぶっ飛んだギャグは封印したとのことですが、全作品でコミカルな要素が多かれ少なかれ認められます。お馬鹿なギャグが多いのですが、無駄に高すぎるテンションやシュールさはなく、自制が効いているので話の雰囲気を壊すことはありません。
…「白衣の堕め天使」はかなり飛ばしているなぁという印象を持ちましたが(笑
話の締めも基本ギャグ風味で後味良好です。やっぱエロ漫画は明るくエッチでなきゃ!という貴方にはオススメですよ。

Mami.jpgHシーンは、瑞々しい肢体の痩身巨乳の美女・美少女達が魅惑のアソコで男性の性欲を受け止め、最後はガッツリ中出しという正統派の展開です。
H対して積極的であり、いざ事に及べば即濡れ・即挿れ・即感(words by 松本ドリル研究所)のエロ漫画テンプレートなヒロイン陣ですが、その優しさや愛らしさが伝わる表現がなされているため、所謂(?)ビッチ臭は希薄です。
ある程度話作りに時間を割くため、ページ数の都合かフェラを含む前戯描写が少ないのは多少ネック。それよりも気になるのは無慈悲な黒塗りラインによる馬鹿でかい消しであり、せっかくのラブラブエロの魅力を大きく殺いでいます。
まぁ、ワニマガジンだし仕方ないのか…

墓場『覚醒愛奴』

Kakusei.jpg今回は墓場先生の『覚醒愛奴』のレビューです。後述するように正直イマイチな部分もありますが、これからが楽しみな作家さんだと感じましたので紹介させて頂きます。

収録作は全て短編であり、デビュー前の投稿作品を含めた9作品となっています。初出を見ますと、2004年から2007年末までと幅広く、作風や絵柄に変化が認められますので近作から入る方は一応注意して下さい。
内容に関しては、表紙に偽り無く基本的にSMや調教系統が中心です。
ただし、表紙のイメージとは逆に、女王様キャラクターの女性が女装少年を開発・調教する作品(「みのり君の尻穴」、「友貴」)が含まれます。弱々しい男の子が年上の女性に翻弄される女装少年モノとしての完成度の高さ故に、好きな人は買いですし苦手な人は回避推奨です。

絵柄的には古めの作品と近作で変遷が感じられ、以前は劇画の影響を強く感じる(胃之上奇嘉郎先生を薄めたような…)濃い目で暗い絵柄だったのですが、近作では線がスッキリとしてより軽い印象が強まりました。
あまり万人受けする絵柄ではないですし、古めの画風ですのでその辺は要検討で。表紙・裏表紙のカラー絵が上手い分やや落差を感じるかもしれません。(実際「仮面」のカラー絵は非常に上手いしエロイです。)
Hシーンでは、昨今流行のドアップでの性器描写、断面描写等は全くなく、その辺りの直接的描写に期待するとがっかりすることになります。

ただ、特にSM系統の作品では直接的な性器描写をせずとも、責めの展開の巧さ、用いられるギミック(ギャグボールとか縄とかです)によるサディスティクな雰囲気の醸成によりエロスは十分に確保されています。
SMの王道を地で行った「仮面」は、「理知的なSM」という幻想を巧みに表現しています。
Binded blindedなお、女性の顔に対する辱めが多いのが特徴(←参照)で、鼻フックやギャグボールの登場頻度は高め。実は顔への陵辱は、女装少年モノでも後述する「私のお人形」でも重要な役割を担います。先生に何らかの強い拘りがあるのでしょうか?

「内容的にはSMと調教」と上述しましたが、コレに関して作風の変化が感じられます。これはごく個人的なこだわりなのですが、僕は「SM」と「調教」はやや別物と考えています。
どちらも肉体的・精神的責めによって異性の尊厳を踏みにじり、隷属させるという”過程”こそ共通していますが、その出発点と目指す所が違っていると思うのです。

責める責められるの倒錯的な関係を築くに当って、「相互の同意形成が重要であり、その異常な秘め事を逆説的に支えてくれる『正常な』社会や他人が必要となる」SMと「相手側の意思は重要でなく、社会性や他者を無視して閉じられた世界の中で相手の支配を行う」調教は別物な気がするのです。
(勿論これは大雑把な、しかも個人的な分け方であって、横断的な作品、どちらともいえない作品もいっぱいありますのであしからず。)

初期作品ほど「調教」側に軸を置いている作品が多く、近作ほど「SM」側に主軸が移っている印象があります。
閉ざされて行く円環の結末が無であるように、「調教」の行く末は暗いものとなります。「美希」や「反転」のラストは、二人(男性側一人だけとも言える)だけの閉じた世界が描かれます。
これに対し、二人の閉じた世界ながら他者や世界とのつながりを放棄しない「SM」では明るいエンドもありなのだと考えます。
Gate to Society←は「仮面」のラストですが、女性はSMでの関係を肯定しつつも社会に戻ってゆきます。作風を考える上でここは結構重要なのかなと思います。
このラストはちょっとコミカルですが、やはり近作の「欲情生徒会」は全体的にコミカルであり、本当に作風が変化したなぁと思わされます。

表オビに「怪物デビュー」とありますが、その象徴とも言えるのが投稿作品「私のお人形」です。
母の形見の人形をいじめっ子に壊された少女が狂気に染まり、「新しい人形」を欲していじめっ子に襲い掛かります。
Doll of insanity←は終盤の一コマですが、狂気と憎悪のどす黒い産物である”少女人形”と窓から指す眩しい朝日との悪魔的ともいえる対比は作者の非凡なセンスを感じさせます。というか、この内容で投稿するというのがそもそも凄いです。
2人に閉じた世界が作られるという意味では「調教」側の作品であり、この後の数作がやはり「調教」側にあることを考えると、先生自らがあとがきで書かれているように全ての源流とも言える作品となっています。
また、いじめる側の少女の、いじめられる少女へのゆがんだ依存関係と、逆にいじめられた子がいじめっ子を少女人形にして依存するという、歪んでいて一方的な依存関係が逆転する構図は非常に面白いです。

今単行本をあまりオススメできない理由は、作風が非常にバラバラであり、特定のジャンルの作品を読みたいという人にはかなり不親切な構成になっているためです。
今後「SM」側の作品を続けるのか、「調教」側に振り子が振れるのかは分かりませんが、なまじ巧い分どちらかに絞って欲しいとは感じます。また、投稿作品で感じた非凡なセンスがどんどん減退しているかのような印象もありますので、今後如何に「怪物性」を発揮できるかが重要かなと思います。
かなり変り種の1作を含むので、エロ漫画愛好家の同志諸兄ならば青田買いしてもよいかなと思います。チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

月吉ヒロキ『独蛾』

Dokuga.jpg葉賀ユイ先生の『ロッテのおもちゃ!』を買ってきて読みました。ロリ娘から牛乳さんまで全女性キャラに萌えますが、特に明日葉ちゃん(10歳)のおへそ回りとか、”はいていない”おしりとかにハァハァしてしまう僕は間違いなく病気。おまけに悪性の。
冴樹高雄先生曰く、「不治の病」だそうなので(『児犯鬼』あとがきより)、まぁ諦めますかね。

さて、ついに発売された2月の新刊中最大の期待作、月吉ヒロキ先生の『独蛾』をレビューします。
なお、本単行本はLOコミックス第50弾の記念作品とのことです。おめでとうございます。頑張れLO!負けるなLO!!

収録作は、痴漢に遭った少女がカウンセリングを通して調教され、男性教師に篭絡されてゆく「独蛾」全8話(+描き下し2p×2本)、短編2作、TGに載ったイラスト4pとなっています。

言うまでもなく、今単行本は「独蛾」がメインコンテンツであり、黒タイツなど着衣へのフェティシズムの充実さ、エロの濃さ、登場人物の心理描写およびキャラ立ちの良さ、ストーリーの作り込みなど、どれを取っても「独蛾」は完成度が高いです。
Before.jpg表紙および←のコマから想像できるように、ヒロイン白河すみれちゃんは真面目、理知的、性に対して潔癖といった性格をしています。ちょい釣り目で、黒髪ロング、眼鏡装備でおでこキャラという、いかにもなキャラ造形もグッドです。
この堅物なヒロインがカウンセリングという場を悪用し、催眠術を操るカウンセラーに調教を受け、徐々に徐々にしかし確実に性の快楽の虜となって行きます。
その結果が左下なわけです。この落差、人を見下しさえするプライドを汚し、性感に嬌声を上げまくる存在に突き落とす落差が凄まじくエロチックです。

After.jpg単に高い所から低い所に落っことすだけなら、別に8話もやる必要はないですし、それ程目新しいものでもありません。例えば、コミックアンリアルを開けばその手の話はごろごろしてます。
個人的にポイントと思うのは、ヒロインが13歳という少女であること、それ故に彼女の持つ意思の強さ、聡明さ、性への嫌悪感は大したバックグラウンドを持っていないということだと思います。
つまり、いくら抗っても大人の腕力、策謀、性的技巧には「決して勝てない」という前提です。

蟷螂の鎌を必死に振り回す相手を、余裕綽々で翻弄しつつ、理性やプライドといった防御衣を1枚1枚ゆっくりゆっくりと引き剥がしてゆき、最後に残酷な現実を突きつける。
この残酷な嬲りは、下衆な考えで申し訳ないですが、読み手の嗜虐心を大いに高めます。本作は「8話も続けた」ことにこそ意味があるのだと思います。

Hシーンでは、黒ストッキングへの拘りがしっかりと表現され、ストッキングの下で卑猥に動く手が少女の秘所をまさぐるシーンは実に扇情的。痴漢シチュエーションも着衣エロのためにあるんじゃないか?と疑いたくもなります。
アナルセックス(多目)、放尿等、多少(?)マニアックなプレイもありますが、基本的にプレイ自体は(催眠下であることを除けば)普通です。敢えて、苦痛や激しい責めを与えないのが、”嬲り殺し”にしている余裕加減に繋がっていて、義憤を覚えつつ僕のティンコは反応。
非常にネームセンスが良く、元・気真面目少女から発せられる、最早日本語になっていない嬌声も素晴らしいですが、ねちっこくHシーンの状況を説明するト書きも男性の台詞も秀逸。
読み手に文章を読ませることで、読むスピードを抑えさせ、Hの粘っこさを表現しているように感じます。

Lost.jpgストーリーも面白く、特に3~5話においてすみれちゃんが、正気と催眠状態、現実と妄想、性への快楽と嫌悪を何回も往復する描写がお見事。
彼女が無理をして、かつ自己完結的に固めてきた様々なものが崩れてゆく様、それに不安を覚えながらも抗えない少女の様が印象的に描かれています。

最終話の締め方も一見少女にとってハッピーそうに見える分、余計に悪意に満ちたエンドですが、さらに禍々しいのが第7話。
Confession.jpgすみれちゃんの想い人ながら、実は全ての黒幕だった倉橋先生の狂気に満ちた愛の告白が紡がれます。敢えて台詞は伏せましたので、是非読んで確かめてみてください。

短編「Kyrie eleison」は教会内で聖なる儀式と称して行われる、信徒と少女たちのサバトを描くやはり狂気の匂いのする作品です。まぁ割と普通。
ただし、もう一つの短編「微睡姫」は柔らかい絵柄と穏やかな雰囲気で中和されているものの、客観的事実としては近親相姦+幼児への性的虐待という最凶コンボですので一部の人には猛毒(一部の人には甘露)となります、要注意。

催眠下という特殊条件を除けば、ねちっこいながらも奇抜なプレイは少なく、絵柄も過度にロリを強調するものではないので幅広い人に受け入れられるであろう作品です。
よほどロリが嫌いという人以外には楽しめるはずの秀作です。

余談ですが、カバー裏に佐々原憂樹先生の手によるロリ分濃い目のすみれちゃんが素晴らしい。佐々原先生のファンたる僕はこの1pだけに500円は払える!
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