けものの☆『YELLOW☆POP』

YellowPop.jpg窓の外に風知草の鉢植えを置いているのですが、風が吹くとサラサラと涼しげな音を立ててくれます。
夜に螻蛄の鳴き声も聞こえなくなってきたし、夏が近づいていますなぁ。

本日は、けものの☆先生の『YELLOW☆POP』(コアマガジン)のへたレビューです。なお、当ブログでは前単行本もレビューしております。
単行本全体を支配する明るく楽しい雰囲気の中、一癖あるのがむしろ愛らしいヒロイン達とやはり快活なエッチを楽しめる作品集でした。

Foxwoman.jpg収録作は、お賽銭のお礼と精気の吸収を兼ねて稲荷神が主人公の家に押し掛け女房な中編「YELLOW☆POP」全4話+描き下ろしショート1本(←参照 第1話より)および短編5作となっています。
描き下ろし作品を除いて、1作当りのページ数は20~26P。コミカルパートとエロシーンの量的なバランス感覚もよいため、軽すぎず重すぎずな適度なボリューム感があります。

シナリオは王道のラブコメ・エロコメであり、エロシーンも含めカラッとした明るさが魅力的です。
MaleTunndere.jpgストーリーの広がり・深みを期待するのはNGであり、カップルさん達のイチャイチャ話である短編「エクスきゅーと」(←参照 表情変化の楽しさはこの先生の大きな魅力の一つ)や「くろむくろす×××」「クビワナビー」以外はエロエロ優先主義で恋愛要素は希薄です。
ただ、微妙におっさんホイホイなネタを絡めた活きの良い台詞回しとユニークなキャラクターのテンション高い立ち回りが楽しめるコミカルなシーンは強いアピールポイントと感じます。

表題作「YELLOW☆POP」や短編「幸運の霹靂」では作者の趣味が炸裂して、ケモノ耳娘さんが登場します。
「YELLOW☆POP」では、その登場時に「獣要素を盛り込み過ぎで明らかにエロ向きでないキャラデザだな」と思った狐耳の稲荷様ですがエロシーンでは木の葉を頭に乗せてチョチョイとナイスバディの美女に変身。
その他の短編でも同様に一筋縄ではいかないユニークなヒロインを登場させていますが、エロシーンではきちんと可愛らしくそしてエロチックに描かれておりそのギャップも含めて愛らしいキャラクターに仕立てられています。
SoCuteStudentLeader.jpg個人的には、真面目一筋な生徒会長さんが思いを寄せる男に一世一代のラブアタックな短編「くろむくろす×××」に登場の会長さん(←参照 男性が黒下着が好きと聞いてしまって暴走)がお気に入り。
前作でも思いましたが、ちょっと恋に不器用な女性を描くのが上手い作家様です。

2006年頃の古めの作品でも多彩な表情変化が味わえますが、現在よりもやや間延びした絵柄であり絵柄の変遷を気にする人は少しだけ留意されたし。また、くっきりはっきりしたラインを使うキャッチーな絵柄ながらキャラデザや表情には独特のクセ(味とも)があり、必ずしも万人受けとは言えないのかなとも思います
まぁ、作画・作劇共に勢いが良いため、あまり気にする間を与えてくれないので大して気にしなくてもよいかと。

作画のよさはエロシーンでもしっかりと発揮されており、多人数が絡みあう様なシーンでも絵が崩れずにしっかりと構図が取れています。
劇画系のような濃さはないものの、体の動きや絡みはしっかりダイナミックに描けています。また、エロシーンでもクルクルと変わる表情がいいアクセントになっています。
気持ちよさそうに絶頂を迎えるヒロインの最奥に中出しを決めたり、多人数プレイでぶっかけたりなフィニッシュシーンも実に爽快。
エロ漫画的にうまく処理している性器描写やハートマーク付きの嬌声が入り乱れるエロシーンはテンションは高く適度に激しいのですが、性行為に付きまとうインモラルさや倒錯性はあまり感じません。
9157ab49.jpg女性が実に心地良さそうに性の快楽と男の愛情に浸る様子は大変幸せそうであり(←参照 短編「こなみスイッチ」より)、胡乱な物言いが許されるなら何所か”健康的”ですらあります。
そういう意味ではエロシーンに官能や背徳性を求める方にはやや不向きと言えるでしょう。

ヒロインの魅力に下支えされた愉快なラブコメ・エロコメを楽しみたいという方にはお勧め。読み手の興味を引き付ける個性を持つエッチ大好きなヒロインズが優しく貴兄を迎え入れてくれることでしょう。

御免なさい『おませで御免!』

OmaseDeGomen!.jpg今更ですが、僕はエロ漫画が大好きなんです。読んだ作品の全てが好きですし、その中で優劣を付けたいとはあまり思いません。
それでも、どんな点にしろ「これは凄い!」と思える作品に巡り合えた時の喜びはやはり別格です。

そんなわけで本日は、御免なさい先生の処女単行本『おませで御免!』(コアマガジン)のへたレビューです。完全にノックアウトされました。
確かな作画力と巧みな構成・表現によって形成される圧倒的な倒錯のエロスがありながら、魅力的なキャラクター作りと軽快な漫画展開によって読み心地が大変よくなっている作品集でした。

TwoFriends.jpg収録作は、ニートな兄とその妹、妹の友人2人(←参照 友達の女の子達 前編より)が織りなすエロコメと見せかけてピュアなラブストーリーの中編「夏休みが終わったら」全3話、および短編6作。
また、各話の幕間に描き下ろしエロコメ漫画「魔法少女みかん」(全5話・計10P)が収録されています。カラフル&ポップな表紙が素敵ですが、ダーク&インモラルなカバー下表紙も素晴らしい出来です。

シナリオに関しては、奇天烈な台詞回しで攻め立てるエロコメ系統の作品や倒錯的な魅力に満ちたガチの凌辱劇、能天気な寝取られ系作品、そして少女の純粋な思いが素敵すぎる恋愛話と実に様々な作風が楽しめます。
寝取られや凌辱劇といった暗い要素も含まれますが、基本的にハッピー&コミカルな話の締め方をする為、読後感は全体的に良い印象があります。
全ての作品において、美しい黒髪の持ち主の和風な少女と、割とイケメンながらいざ事に及べばロリコンの本性を発揮して大いに暴れまくる”お兄さん”達が登場します。
長台詞と短い台詞をリズミカルに応酬させる手法が巧く、エロシーンも含めて(後述)テンポ良く読ませます。
幼さを強調した従順な少女や年上の男性を小馬鹿にする生意気な少女も、活き活きとそして可愛らしく描かれています。加えて、男性の慮外にある”不思議な”(不気味な)存在である点も読み手に抵抗感を持たせない程度にうまく絡めることで、少女キャラの造形の水準を高めています

今単行本の最大の魅力と言っても過言ではないと思うのは、少女たちの表情の圧倒的な表現力です。所々で大胆に崩した絵柄を効果的に使い、登場人物の喜怒哀楽を顔全体で表しています。
Intoxication.jpgしかしそれ以上に光るのが様々な心情や想いを伝える目の表情です(←参照 性感と被虐への陶酔 短編「桜井便器」より)。
男性への侮蔑と怒りを宿す目、未知の体験に戸惑い恐怖する目、性の快楽と男の愛情に潤む目などなど、千変万化の瞳の表情が何よりも多くのことを読み手に伝えてくれます。1コマ1コマに異なる表情を見せるシーン展開の妙は最早感動モノ
所謂”アへ顔”もばっちり濃厚に描いています。やや好き嫌いの別れる要素ですが、前述の表情変化の巧さ・多様さを考えれば、この思い切りの良さは個人的にはプラス評価です。

Hardcore.jpgエロシーンはページ数的にやや物足りないのですが、少ないページ数内で多回戦をこなし非常にハードな描写をするためロリ属性させあれば実用的には全く問題ないと思います(←参照 素晴らしいの一言 短編「ハルカとケンくん」より)。
ロリプニ系絵柄の柔らかそうな質感を取り込みながら、そのベースは割と写実的な肢体描写。本来セックスアピールに乏しい”はず”の少女の肢体を敢えてリアル寄りに描くことで背徳感を高め、プニっとした味付けでキャッチーさを確保し、劇画系にさえ近い生々しさ・激しさを表現する横断的な絵柄は実に作風にマッチしています。
髪の毛や衣装といった細部に至る念入りな描き込みも非常に好感であり、エロシーンでの女児用の各種衣装や持ち物、公園の遊具、果ては縄など小道具や舞台装置の効果的な活用もあり、和姦であれ凌辱であれエロシーンの醸し出す圧倒的な官能にはクラクラします。
台詞のテンションの高さや狂気の演出も非常に効果的であり、常に畳み掛けていくような力強さのあるエロシーンの展開に華を添えていました。
多回戦故に外出し描写も多いながら、行為のラストは強烈な快感に涙や涎を垂れ流すアへ顔を晒す少女の秘所に極太ティンコがたっぷりと中出しを決めるという極めて濃い描写になっています。

b10e8137.jpg全体的に高いテンションや濃厚なハードエロが魅力ながら、それ故に一層光輝くのが喧噪と狂乱の中の一瞬の静寂を切り取ったかのようなコマです(←参照 「「夏休みが終わったら」後編より)。
秘めてきた兄への想いを絶叫するかのように吐露したシーンの直後の1コマですが、瞬間の沈黙の中、少女の瞳と涙、そして兄の大きな手が二人の想いを余す無く伝える素晴らしいシーンです。管理人はちょっと泣いちゃいました。
この作品以外にも、控え目で穏やかで、しかしその優しさが素晴らしいコマが沢山ありますので是非にご覧あれ。

こういった比較にあまり意味はないのですが、僕の大好きな雨がっぱ少女群先生と比較すると、シナリオやシリアスなテーマ性への踏み込みでは劣りますが、理解が及ばない故の魅力を持つ少女を魅力的に描くセンスは拮抗しており、読みやすさやエロへの踏み込みの強さではむしろ上という印象を受けました。
初単行本でこれ程の作品が描けるとは何て凄い作家様なんだ!というのが率直な感想です。
ロリ属性がないと魅力は半減なのは確実ですが、そうでなければかなりお勧めの作品集ですよ!

冬和こたつ『Dooms Days』

DoomsDay.jpg今回の狂乱家族日記の最大の見所は、凶華さまの白スク御姿かょぅじょ艦長のドロワーズ姿か大変悩ましいところです。
大変けしからんのでもっとやって頂きたいものです。

本日は、冬和こたつ先生の初単行本『Dooms Days』(キルタイムコミュニケーション)のへたレビューです。発売日に買いましたが、レビューが結構遅れてしまいました(汗。
良くも悪くもスタンダードなキルタイム系短編集であり、ファンタジーエロにてサクサク抜きたい貴兄にお勧めです。

収録作は全て短編で10作。キルタイムのこの手の短編集ではおなじみですが、全て各種アンソロジーコミックスからの再録です。
1作当りのページ数は12~24Pで平均16P弱。シナリオ展開はかなり安直であり、エロシーンも内容は過激ながらも描写が軽めなので全体的に読み応えには乏しいです。

BannyCaffe.jpgバニー姿の喫茶店店主さんにエッチな特別メニューをご注文な短編「バニーさんの特別メニュー」(←参照 何たるドリームワールド)やお嬢様と執事のハッピー駆け落ちな短編「Make Me Happy」のような明るい作風のエロコメ・ラブコメもありますが、大半の作品は女騎士とか魔法少女とかメカ少女とかが化け物や魔族に凌辱される類の内容となっています。
前述の通り、これといったドラマ性やシナリオ展開はほとんどありません。ページ数が少ないこともあって、開始数ページで世界観やキャラクター設定を一応説明し、あとは延々お約束を散りばめたエロシーンが続きます。
ヒロインの人格が崩壊しちゃったり、異形の子を孕まされたりとダークな劇終が基本ですので、2次元美少女とのハッピーなラブコメを楽しみたい方は回れ右です。

TwoHands.jpg所謂”戦闘美少女”(←参照 萌え小林旭 二丁拳銃の悪魔ハンターさん 短編「ANOTHER SIDE」より)が戦いに敗れて凌辱の限りを尽くされるというのは月並みですが、月並みとされる程に人気を獲得する(多分に嗜虐的な)魅力があるのは確かだと思いますし、僕も大好物です。
ただ、その美しく気高き戦闘美少女を凌辱するという題材の演出力がまだまだ不足気味と感じます。短編「ANOTHER SIDE」はそれなりに描けていましたが、ヒロインが戦う理由や作品の世界観の説明が質量ともに足りていないことに加え、戦闘シーンの盛り上がり感が非常に希薄。
少なめのページ数でエロを確保するために仕方ないとは思うのですが、ヒロインの魅力をもっと高めないと折角のエロシーンの魅力が減少してしまうと思うのです。
ゲームのアンソロジー等はそのゲーム作品が好きな方が買うので説明不足は構わないのかもしれませんが、少なくともフェチ系のアンソロ作品ではエロを盛り上げるシナリオ作り・キャラクターの演出をして頂きたいです。

TheStandardOfKilltime.jpgエロに関して言えばキルタイムの正に王道を行く内容であり、過激なファンタジー路線が好きな方には安心感があると思われます(←参照 お約束の触手+魔法少女 短編「刻印」より)。
集団レイープとか触手モノとか凌辱作品が目立ちますが、エロコメ・ラブコメ系の作品でもエロの妄想喚起力は同程度に高く、どちらの作風も”使える”のは嬉しいところです。ただ、またもやページ数の都合上、エロのボリューム感は結構乏しいのが残念です。

馴染みやすいエロゲー/アニメ絵柄で描かれるナイスバディなヒロインが、触手や魔物の巨大サイズのブツを秘所に目いっぱいねじ込まれ、かつ催淫液や呪術といった便利ツールによる圧倒的な性感で理性を塗り潰される様はベタではありますが、抜けるのもまた事実。
結構過激なエロを描きながら、描写の濃度という点では結構薄く、生々しさを排した女性器描写などと併せて出来るだけサラッとしたエロ(多くの読者にとって抵抗感の少ないエロ)を描こうとしてる印象があります。ここは好き嫌いが分かれそうな所なので、ちょっと留意した方がいいかもしれません。
SoMuchWhiteLiquid.jpgなお、やたら量が多い汁の描写には力が入っており、美少女の顔や体が白濁液に染まるシーンはなかなか美味しいです(←参照 短編「満ちる月」より)。もうちょっと、汁の質感の表現力を高めて頂けると嬉しいのですが。
初出がある程度広いのか、絵柄は安定性を欠いていますので多少注意されたし。近作の「バニーさんの特別メニュー」などでは、女性のエロチックさの印象が古いであろう作品よりもかなり強くなっており、冬和先生の作画の進歩が伺えます。

作劇に関してはもう少し踏み込みを強くして欲しいですし、エロも量的にちょっと物足りないですが、和姦系・強要系問わず気軽にオナヌーのお供にするにはある意味最適なタイプの作品かもしれません。
何冊も買う様なジャンルの作品集ではないと思いますが(まぁ僕は好きなんで購入しておりますが(爆))、凌辱系ファンタジーエロがお好きなら買って損はしないと思います。
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