三上キャノン『溶けた理性は媚薬の香り』

 MeltingReasonCladInFlavorOfLoveMagic 藤本タツキ先生の『チェンソーマン』第1巻(集英社)を読みました。スプラッタなダークヒーローもの、決してそんなに好きではないのですが、美味しいご飯を食べたい、おっぱいを揉みたいという主人公の動機、彼の過酷な半生もあってそこからの“生への意志”を凄く感じて好感が持てるんですよね。パワーさん、好き!おっぱい揉みたい!

  さて本日は、三上キャノン先生の『溶けた理性は媚薬の香り』(エンジェル出版)の遅延へたレビューです。『アクションピザッツ』系列(双葉社)で活躍されてきたベテランの作家さんですが、当ブログでは今回初めてレビューの俎上に載せさせて頂くことになりました。
健康的な色香をまとう美少女&美女との多彩なインモラル系エロシチュエーションを程好いアタックのエロ描写とセットで楽しめる作品集となっています。

  収録作はいずれも読み切り形式の短編で計10作。1作当りのページ数はいずれも18Pと控えめながらコンビニ誌初出としては標準的な水準で固定されています。短編集ということもあって、ストーリー面での読み応えは弱いですが、同時に弱過ぎることはなく、適度なボリューム感のエロシーンと合わさって、作品全体として適度な読み応え・満腹感を生み出しています。

【ライト寄りのインモラル系でありつつ読み口は様々】
  妖しい淫靡の香りを漂わせる表紙絵の通り、インモラル系のエロシチュを軸とした作劇が揃っています。その一方で、作劇としてのダークさや倒錯性の強さなどは作品によって様々。
  義理の姉(兄嫁)に衝動的に手を出した結果、弱みを握った彼女に支配され、兄への裏切りの自責に苦しみながら服従する短編「裏切り」、旦那の仕事のミスを庇った上司に脅され、その肢体を好き放題にされる人妻ヒロインを描く短編「TRADE-OFF」などは、不倫エロとしての背徳感と、シナリオやそこで描かれる情念に暗さや陰湿さがあるタイプ。
MeltingReasonCladInFlavorOfLoveMagic1これらに対し、真剣に交際を申し込んだ教え子の男性を4年待たせている間に結婚した人妻さんが、罪滅ぼしもあって彼の願いを受け止める不倫セックスな短編「初恋シンドローム」、欲求不満な人妻さんが宅配スタッフである主人公をエッチな姿で誘惑な短編「佳織さん無防備すぎます」(←参照 旦那の浮気に気付いて自分も浮気を 同短編より)など、同様の不倫エロ系でもより明るく軽い作劇で提供するパターンも存在。
  これらに加えて、学費を稼ぐためにデリヘルをしている女子学生が昔馴染みの家に行ってしまい弱みを握られて好き勝手されるもその男性に天罰覿面でヒロイン側の逆襲を描く短編「デリヘル委員長」、スケベな商売をキャンパス内でしていた黒ギャルJDが口封じをしようとした清掃員のおっさんに逆にちん負けして自分の行いを反省する短編「高木愛理の10分チャレンジ」など、嗜虐性や倒錯性を持ちつつ、カラッとした落着を魅せる中間的なスタイルも存在しています。
友人として明るく振る舞っている女性のヒロインに対する暗い情念が明らかになる短編「ともだち」、強烈な快楽に染み込む後悔や自責を描く短編「「裏切り」「TRADE-OFF」など、ダーク&ウェットな雰囲気でまとめるケースもありますが、どちらかと言えば事態が深刻化することなく、背徳感のあるエロシチュを小さな精神的負荷で楽しめるスタイルがメイン。
  ラストでの逆転やコミカル要素、はたまたちょっとブラックな仕掛けや前述した暗い情念が示されるシーンなど、終盤でのフックで作品全体の雰囲気を整える手腕も、多彩でここにまとまりのよい短編集としての完成度を高めています。

【落ち着いた色気のあるキャラデザインの美人ヒロインズ】
  20歳前後の女子大生ガールが約半数、20代半ば~後半程度と思しき人妻美人が残り半数程度を占める陣容であり、それ程明瞭な描き分けはしないものの、前者では若々しさを、後者では成熟した色気をそれぞれ適度に感じさせます。
  貞淑な妻の顔の裏に淫蕩でSっ気のある素顔を持つ兄嫁(義姉)、実は野外セックスを愛する露出羞恥系変態ガールである明るくて可愛い彼女さん、ビッチで生意気な黒ギャルさんに真面目な様で色々と騒動の種を撒いていた女教師さん、王道の貞淑人妻さんなど多彩な設定のヒロインを用意しています。
MeltingReasonCladInFlavorOfLoveMagic2短編「高木愛理の10分チャレンジ」に登場する黒ギャルさんを例外として、黒髪美少女やさっぱりとした容姿の人妻さんなど、清楚感や貞淑感を感じさせるキャラデザインを用意しつつ、そんな彼女達が変態チックなプレイをしたり、エッチな服装をしたりといったギャップが実用性を高めている要因の一つ(←参照 お堅い女教師さんにエッチなコスプレをさせて 短編「初恋シンドローム」より)。
  ヒロインによって女体の肉付きには一定のバリエーションがあり、肉付き弱めでおっぱいサイズも控えめな年増美人さんも居れば、豊満バスト&桃尻を中心に十分な肉感を有する巨乳ボディのヒロインも存在。いずれにしても、バスト&ヒップの存在感を前面に押し出すというよりかは、整ったプロポーションで美しさとエロさを程好くブレンドしたタイプと言えるでしょう。
艶っぽい唇、適度なサイズ感の乳輪&乳首、控えめに茂る陰毛と押し開かれる秘所などなど、体パーツ描写には程好い淫猥さを持たせつつ、こちらも過度に存在感や煽情性を押し出してくるタイプではなく、どちらかと言えば淫猥さは敢えて控えめとも感じます。
  十分なキャリアを有する作家さんであって、中身の絵柄は表紙絵と完全互換で安定しており、青年誌的な健康的な色気感を保つことで、痴態描写におけるギャップや演出の載りが引き立つタイプです。

【十分なアタックの演出と背徳感のあるエロシチュでの痴態】
  ページ数の都合上、多少物足りなさは感じるボリュームではありますが、とは言えエロシーンの占める割合は十分に高く、基本的に1回戦仕様でまとめることで、フィニッシュシーンまで相応にしっかりとしたタメが形成されているのも実用性を高めています。
MeltingReasonCladInFlavorOfLoveMagic3  人妻ヒロインとの不倫セックスや騙される形でのハメ撮り、駄目彼氏の借金帳消しのために他人とセックスさせられる展開、睡姦からの不倫寝取りセックス(←参照 夫が寝ている横で犯される人妻は・・・? 短編「宅飲み注意」より)、恋人との野外セックスが他人に見られてしまう羞恥プレイ、身勝手なチャラ男に苦学生のデリ嬢が勝手なことを言われながら奉仕&生セックスを強要されるシチュエーションなど、前述した通りに背徳感のあるインモラル系のエロシチュが各種揃っています
 ヒロインに敢えて奉仕させることで嗜虐性を打ち出す展開であったり、ヒロイン側の積極性を強調したりするために、お口ご奉仕の描写を序盤で投入することもありますが、前戯パートでの射精シーンはむしろ少なく、ヒロインの肢体を愛撫して羞恥心を快感に塗り替えていく流れも含めて短くまとめて、抽挿パートの分量を確保する構成が基本。
 ピストンに合わせて反応する女体全体を魅せる大ゴマと表情や結合部、乳首、はたまた人妻の指にはめられた指輪などをアップで示す小~中ゴマを組み合わせた画面は、やや密度には欠けつつ狙いどころがはっきりした構成であって、情報量を高める安定感があります。
MeltingReasonCladInFlavorOfLoveMagic4 エロ演出としてもアヘ顔チックな表情付けやハートマーク付きの嬌声(←参照 背後からの構図の大ゴマとアヘ顔表情アップの小ゴマ 短編「高木愛理の10分チャレンジ」より)、絡み合う舌や結合部など局所的に豊潤な液汁描写など、アタックの強さはありつつ、量的には過剰さを排したものとなっており、良く言えば抑制と緩急が付いた、悪く言えばやや地味な痴態描写と言えるでしょう
熱っぽく蕩けた官能フェイスとこらえきれずに噴出したかのようなアクメボイス、ビクビクと震える肢体を中出し精液があふれ出る結合部を見せつけるポージングで構成した1Pフルのインパクトがあるフィニッシュで濡れ場を〆ており、前述した様にここまでのタメもあって抜き所の威力は十分と感じます。

  全体的にライト寄りではありつつ、読み口の重さ・暗さにバリエーションが豊かであって、それぞれの作品の魅力があることは読んでいて飽きがこない大きな魅力と感じました。
個人的には、素行不良な黒ギャルさんがおじさんち○ぽに敗退して更生?する短編「高木愛理の10分チャレンジ」、真面目な女教師さんが不倫セックスの受難と思いきやどうにも彼女が色々とポンコツらしいことがオチで判明する短編「初恋シンドローム」が特にお気に入りでございます。

天路あや『テンタクルホリック』

TentacleHolic 高橋ツトム先生の『NeuN』第4巻(講談社)を読みました。ノインとの同期によって死ぬことが怖くなくなることは共通しつつ、神のヴィジョンによって得られるものが異なるというなかなか複雑な能力ではあるのですが、確かにこれを“活用”すると生の放棄という恐ろしいことが生じるのは確かだなと。一方で、この能力がどう人類への福音であるのかも考えさせられるところです。

  さて本日は、天路あや先生の初単行本『テンタクルホリック』(キルタイムコミュニケーション)のへたレビューです。いわゆる“触手鎧”な表紙絵ですが、このマニアックな趣向もキルタイム勢の活躍もあって結構ポピュラーになってきたなと感じます。
それはともかく、巨乳ボディのファンタジー系戦闘美少女達が大量の触手に全身を嬲られて快楽堕ちな分かり易い抜きツールとなっています。

TentacleHolic1  収録作は、偉大な魔王が封印されたためにその跡を継いだ魔族の娘であったが、魔力は勇者達を圧倒するほど強いものの、高慢で部下を顧みない指揮を続けたために部下の魔物達に反乱を起こされ、その偉大な魔力を吸収する触手の玉座に拘束されるのだが・・・・な連作「触縛苗床 魔神姫リーゼロッテ」前後編(←参照 魔力吸収&快楽責めが魔族の姫を襲う! 同連作前編より)、魔王を討伐した女勇者一向であったが、彼女の鎧に魔王の悪しき魂が宿り、彼女の全身を嬲ると共に孕ませることを目論んで・・・な短編「女勇者エリナ~鎧の奥で蠢く欲望~」+その後日談的な短編「女戦士フレアと淫呪の鎧」、および独立した短編6作。
1話・作当りのページ数は16~24P(平均20P強)と中の下クラスのボリュームで推移。お話としての読み応えは乏しく、そも分エロの量的満足感を意識した構築であり、その辺りの構築の分かり易さが“様式美”的な分かり易さ・安心感を形成していると評し得るでしょう。

【王道のファンタジー凌辱エロの様式美とそれ故の軽さ】
  作劇としてはキルタイム系のお家芸であるファンタジー凌辱エロであり、その中でも特にメジャーな戦うヒロイン敗北凌辱系が揃った作品集となっています。
  “悪役”的ポジションである魔王軍内部での仲間割れという連作を例外としつつ、基本的には“正義”側のポジションであるヒロインが、敵の奸智や魔物の圧倒的な力に敗れてしまい~という展開が基本。
このタイプの作劇においては、例えば人質であったり意外な弱点であったりと高い戦闘能力を有するヒロインが何故敗北してしまうのかという理由が一つの面白みではあるのですが、今単行本においては意外に油断が原因であったり正攻法で負けていたりする展開が多く、やや拍子抜けしたところは個人的にはあります。
  とは言え、一度ヒロインへの凌辱が開始されれば、それに屈することなく耐えて逆転を狙おうとするヒロインの抵抗と、それが脆くも突破されて快楽堕ちしてバットエンドというこのサブジャンルにおけるザ・王道の展開に持ち込んでおり、前述した様に定番故の安心感が抜きツールとしての安定感につながっているのも確か。
TentacleHolic2  この快楽堕ちからのバットエンドの特色として、ヒロインが魔物の子を孕まされてしまい孕み腹を曝け出して理性の蕩けた表情を曝け出すラストを投入する頻度が高く(←参照 キュートな妖狐退魔師の末路は・・・ 短編「お狐退魔師カリン」より)、一定の陰惨さや後味の悪さがあるのは確かでハッピーチューンなファンタジーエロをお求めな方は回避を推奨。
その一方で、戦闘ヒロイン凌辱におけるお約束的な要素を分かり易く踏襲した構築である分、良くも悪くも話の存在感は軽く、キャラクターへの愛着が湧く前に敗北していくこともあって印象の落差が小さいために、それ程重苦しさが読後に残らないのも確かです。

【ファンタジーヒロインらしいデザインの巨乳戦闘ヒロインズ】
  ファンタジー世界を舞台としていたり、そもそも人間ではなかったりするため年齢層の特定は不可能ですが、見た目としてはハイティーン~20代前半程度と思しき美少女&美女が勢揃い
  剣と魔法のRPG的世界観における勇者や戦士、僧侶に魔法使い、高貴にして高慢な魔族の姫、キツネ耳が可愛いのじゃーな退魔師に一族の仇を討たんとするくの一ガール、珍しいところでは海賊の一団を率いる姉御系船長などなど、ファンタジー世界の様々な戦うヒロインが勢揃い。
なお、魔王側へと裏切った戦乙女による彼女に敗れた正義の戦乙女への触手レズセックス責めを含めて、竿役としての(人間もしくはそれに近い形態の)男性キャラクターはいずれの作品でも不在というかなり明確な特色があります。
TentacleHolic3  ドラゴ○クエスト(のⅢ)を彷彿とさせる衣装(ビキニアーマーもあるよ!)が揃ったRPG的世界観のキャラクターに、戦国の世ながらピッチリスーツに身をまとう女忍者(←参照 対○忍スーツ!?戦国時代にも○魔忍スーツが!? 短編「紅蓮の女忍者カガリ~魔城の淫蝕罠に堕つ~」より)、意外に露出の多い巫女装束っぽい退魔師の衣装などなど、オタクコンテンツ的なファンタジーでポピュラーな、有体に言えば見覚えのある、“あるある感”がある衣装デザインとしているのは個人的には楽しく感じました。
これらのファンタジー衣装に包まれる女体はある程度等身高めで、弾力感のある美巨乳&桃尻&パイパン仕様の股間を組み合わせたものであり、分かり易いセックスアピールを持ちつつ、体パーツ描写の淫猥さなどはむしろ抑えて印象の柔らかさや端正さに配慮したタイプで統一。
  初単行本ながら絵柄の統一感は十分に強く、ややオールドスクールという印象はありつつ漫画チックに親しみ易い二次元絵柄そのものは万人受けするタイプ。ただ、引きの構図で緊張感が抜ける、結構重要なシーンにおいて表情の作画密度が低いなど、絵としての魅力を損なっているように感じる作画が散見されるのは改善すべきポイントでしょう。

【攻撃的なエロ演出を十二分な密度で載せる触手凌辱特化エロ】
  ページ数の都合上、標準を優に上回る大ボリュームとは言い難いものの、意外にあっさりと敗北するヒロインという立ち回りもあってサクサクと濡れ場へと投入しており、抜きツールとして十分な分量が用意された作品が揃っています。
  いずれも凌辱エロでありつつ、単行本タイトル通りに触手エロであることが全作品に共通というなかなかの徹底ぶり。ここに孕ませ要素や丸吞みシチュ、触手鎧にレズセックスや機械姦といったプレイ・シチュを添加して一定のバリエーションを設けています。
前述した様に、ヒロインの秘所やアナルに侵入するのは各種の触手であって、人間型ち○こを有する竿役は一切登場しないというのもこだわりの強さを感じさせる点であって、実用面で好みは分かれる可能性は相応にありますが、美少女&美人ヒロインのエロくて綺麗な女体が異形の触手に蹂躙される様子のみに集中できるというのは、触手エロ好きには大きな加点材料
  エロ展開序盤では触手責めの快楽を堪えようとしたり、敵の罠を打ち破ろうとしたり、ヒロイン側の心身の抵抗を明確に示しつつ、乳首や陰核などの性感帯を中心に全身を触手責めによって気持ちよくされ、更には触手による子宮をノックするピストンで中盤~終盤でのアクメ連続という無様を曝け出すという鉄板のエロ展開を用意しています。
TentacleHolic4蕩けまくりのヒロインの描写は、汁と触手塗れになった女体、アヘ顔チックなものも含めて凛々しさや勝気な印象を喪失した淫らなメスフェイス、ハートマーク付きの実況台詞や完全に堕ちたことを物語る中出し要請台詞など、アタックの強い演出を高い密度で添加して、過激さ・過密さを打ち出しています(←参照 短編「女勇者エリナ~鎧の奥で蠢く欲望~」より)。
  バスト&ヒップの豊満さをしっかりと見せつける女体描写とこれらのハードで濃密さのあるエロ演出が噛み合った大ゴマの威力は一級品であるものの、断面図や表情のアップといった小ゴマの描写の甘さや直線的な切り出しが連続する単調さなどは改善して欲しいと感じる点であり、ハードなアクメ描写のフィニッシュまで力押しできている部分がありつつ、細部で引っ掛かる部分はある印象です。

  触手エロへのこだわりはしっかりと感じさせてくれる抜きツールであって、属性持ちの諸氏にお勧めできる1冊。悪く言えばテンプレ的な展開やキャラ構築ではあるのですが、そこも含めて読みの軽さや、様式美としての安心感と評したいところ。
個人的には、魔王の娘である高貴な魔族の姫が触手責めについに耐え切れなくなって無様な痴態を曝け出すまでを比較的たっぷり魅せてくれた連作「触縛苗床 魔神姫リーゼロッテ」が抜き的に最愛でございます。

きさきさき『素でキス出来んほど本気で好きです』

ILoveYouSoSeriously  山口つばさ先生の『ブルーピリオド』第4巻(講談社)を読みました。ここのところ、皇牙サキさんの大変お勧めしている作品ですが、表帯の受賞歴もなかなか豪華でございます。大葉先生、かなり好きなキャラなのですが、彼女のアドバイスの“楽しんじゃう力”、大切なことだなぁと自分の趣味(このブログと小説書き)を振り返りつつ感じましたね。

  さて本日は、きさきさき先生の初単行本『素でキス出来んほど本気で好きです』(コアマガジン)の遅延へたレビューです。少女漫画チックな“淡さ”を感じさせる表紙絵、近年ではなかなか珍しいタイプではと感じますね。
エッチでキュートな美少女さん達とのコミカルで甘い青春ラブエロ模様と程好い熱量のラブラブHが詰まった作品集となっています。

ILoveYouSoSeriously1  収録作は、思いを寄せている女の子が図書委員になったので自分もそれに立候補し、二人で委員の仕事をしている内に彼女がちょっと変わった女の子であることに気付くと共に、彼女からエッチのお誘いが為されて~!?な短編「図書委員会のお仕事」(←参照 こんな棚ボタ展開が!? 同短編より)+更にエッチを探究するヒロインとのフルカラー後日談掌編(4P)、および独立した短編8作。
フルカラー掌編を除き、1作当りのページ数は16~24P(平均22P弱)と標準的な部類。ストーリーそのものに強い存在感があるわけではないものの、居心地の良さがあるシナリオワークであって、量的にも質的にも程好い満足感のエロシーンと合わさって読み口の良さが維持されるスタイルとなっています。

【唐突な展開から徐々に甘い幸福感を打ち出していく青春ラブ模様】
  作劇の方向性としては快活な青春ラブコメに属するものであり、特にヒロイン側が積極的にエッチを仕掛けてくる棚ボタ的な展開がメイン。
 憧れていた先輩が仕事のお礼としてフェラをしてきたり(短編「サイレント・プレデター」)、セフレになった女の子が講義中にフェラや手コキなどのエッチな悪戯を仕掛けてきたり(短編「セックスフレンド」)、生物研究会の顧問の女教師さんがショタ系部員くんに突然のキスからの流れるようにフェラへの移行をしたりと(短編「なまけん!」)、悪く言えば強引な展開でエッチへとスピーディに突入していくスタイルではあります。
ILoveYouSoSeriously2この導入パートだけだと、あまりに即物的というか情緒の無い話になってしまうのですが、そこはセックスにおいて自身の好意や性的な願望を相手に開示することで、元々存在していた相互の恋愛感情が承認されるという状況を後続させており(←参照 短編「アイリス・イン」より)、この展開が如何にも後付けといった印象が無く、自然な流れで恋愛の幸福な甘味を生み出していることが作劇面での大きな美点でしょう。
  短編「だいすきマキちゃん」や「二人きりの発声練習」などでは、上述の展開とは逆でヒロインはむしろセックスに消極的で男性側が強引な部分もあるのですが、既にカップルであるのに奥手同士で関係が進展しなかったり、恥ずかしい故であったりすることが解消されて双方が気持ち良くなるラブラブHを満喫するという流れに幸福感を持たせています
ラストはコミカルな要素を織り込むこともありつつ、いずれもラブラブなハッピーエンドでまとめており、序盤は恋心や性欲の衝動性で一気に駆け抜け、中盤以降は次第に幸福感と恋愛エロとしての甘味を増し、終盤で柔和にまとめるという作品構築は心地よい読書感と読後感を形成していると総括できるでしょう。

【健康的な色香を感じさせる制服美少女ヒロインズ】
  短編「なまけん!」に登場する20代半ば~後半程度と思しきショタ喰いメガネ美人女教師さんを除き、いずれの作品も女子校生ヒロインが登場しています。
  前述した様にセックスに積極的な女の子達が登場していますが、それが恋愛感情に基づくものである故にあけすけなビッチキャラ的な印象は意外に無く、明るく元気な先輩キャラやクール系美少女、暴走系お姉さんにサバサバとした先輩キャラ、真面目なようでちょっと不思議ちゃんなところもあるクラスメイトなどなど、親しみ易いキャラクター属性としての魅力が、エロまっしぐらな展開の中でも変質せずに保たれているのは面白く感じたところ。
ILoveYouSoSeriously3 健康的な肉付きの体幹に程好い量感の巨乳に綺麗な丸みのラインな桃尻を組み合わせたボディデザインでほぼ統一しており、柔肉の存在感を適度に押し出しつつもやり過ぎないバランスを保っており(←参照 短編「サイレント・プレデター」より)、程好く淫猥さを持たせつつクドさはない粘膜描写などと合わさって、美少女ヒロインの健康的な色気や親しみ易さを阻害しない女体造形となっています。
  設定の関係もあって狭義の制服、特にセーラー服を着用したキャラクターが多く、そのデザインも比較的バリエーションがあるのは一つの特徴。着衣セックス主体でありつつ徐々に肌を晒していき、終盤ではスカートのみであったりソックスのみであったりな状態へと移り変わっていきます。
 初単行本ということもあり、絵柄・キャラデザインには多少の変化を感じますが、作画密度の高さや描線の安定感は初期からあって、印象こそ違いつつ質的な高低の差はあまり感じません。少女漫画チックな繊細さ・華やかさとオーセンティックなアニメ/エロゲー絵柄の組み合わせという印象が個人的にはあって、前述した健康的な色気の打ち出し方と親和異性が高く、幅広い層に受容されやすい絵柄と言えるでしょう。

【ベーシックなエロ演出を十分な密度で施すラブラブH】
  前述した様にヒロインのラブ&エロにおける積極性や思春期ボーイのスケベマインドでサクサクとエロシーンに突入する分、濡れ場のボリュームは十分に用意された構築となっています。
  ヒロインにエッチに迫られたり、はたまたヒロインが恥ずかしそうな反応を示したりな序盤こそ、登場人物に困惑や混乱も見られるものの、上述した通りにラブい会話など経て恋愛セックスの甘味や幸福感を増していく恋愛セックスという色彩が明確になっていきます
 美少女ヒロインが男性の反応をうかがいながら肉棒に唇や舌をはわせる丁寧なフェラや乳首舐め、豊満バストに包まれるパイズリに軽く舌を入れてのキスなど、ヒロイン側の積極性を明示した前戯パートとなっており、一部を除いて射精に導かれる流れとなっています。
ILoveYouSoSeriously4  絵柄の性質に加えて、痴態描写において極端な演出を用いないために、一定の穏やかさを保つ一方で、ハートマーク付きの嬌声や擬音の散りばめ、熱っぽさを感じさせる表情付けに、適度にストレートな結合部見せつけ構図などを用いており(←参照 濃厚なラブラブ接吻からの結合部見せつけ構図 短編「よくできたカノジョ」より)、演出密度に十分な高さがある分、程好いアタックを打ち出しているのは実用性を高めています。
近作ほど演出面でのアタックの打ち出しを強めつつ、女体の存在感を打ち出す大ゴマや1Pフル絵を左右で連続させる見開きページの適度なインパクト、ピストンしながらのキスやヒロインの性感帯への愛撫・接触といった手数の出し方と、男性の体躯の存在感を抑えながら密着感を出す描写・構図などは魅力として共通しています。
  前戯パートでの射精の有無にかかわらず、抽挿パートでも中出し連続(一部でぶっかけ→中出し)の展開で複数ラウンド制とすることが多く、1発だけでは登場人物、特にヒロイン側が満足せずに更に快感を求めて~という流れで演出的な盛り上げも最高潮なフィニッシュへと持っていくラストスパートも、ややタメには欠けつつ、オーラスの抜き所の実用性を高めています。

  青春ラブ模様としての甘味についても、エロのアタックの強さについても、程好さがあるスタイルであって読み口の良さと実用性の高さが無理なく両立しています。
個人的には、何故か朝にフェラをしてもらうという幼馴染どころではない関係の二人が初めて恋人として意識して初セックスに至り、熱っぽく蕩けまくりな短編「よくできたカノジョ」が抜き的に最愛でございます。
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