聖☆司『オナアシ!』

OnanieAssistant TVアニメ版『世話やきキツネの仙狐さん』第6話「もふりたいだけじゃろ、おぬし」を観ました。ゲームが好きだったけど、社会人になるとやる時間がなくて・・・の件でウッと胸が痛くなりましたが、シロちゃんと楽しくゲームしている時点で羨ましすぎでございます。
今回も高円寺先生の中の人の演技が限界感あって最高でしたね!

  さて本日は、聖☆司先生の『オナアシ!』(コアマガジン)のへたレビューです。先生の前々単行本(初単行本)『オタクの姉弟が』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
メガネ巨乳なお姉さん系ヒロインに優しくエッチに包み込まれるという幸福感がたっぷり味わえる作品集となっています。

OnanieAssistant1  収録作は、売れっ子のエロ漫画家にはその利き手を痛めないためにオナニーをサポートしてくれるアシスタント、通称“オナアシ”が編集部から派遣されてくるという設定でそれぞれの作家さん&オナアシさんのエロ模様を描く「オナニーアシスタント」シリーズ全7話(←参照 手淫で利き手を痛めるのを防止してくれるのだ!合理的!! 同シリーズ第1話「オナニーアシスタント~エロ漫画家あるある~」より)+描き下ろしプロローグ?エピソード(3P)、および読み切り形式の短編4作。
描き下ろしエピソードを除き、1話・作当りのページ数は12~20P(平均18P強)と控えめな部類。良くも悪くもストーリー面での存在感には乏しいですが、程好い尺とアタックのエロ描写をストレスフリーに楽しめる仕様となっています。

【イージー&ポジティブなおねショタ系コメディ】
  「オナアシ」シリーズはオムニバス形式の作品であり、基本的には短編集としての構成の単行本であって、それぞれコンパクトにまとまったお話が用意されています。
  オナニーのサポートをしてくれる美人お姉さんが参上という分かり易くエロに直結する設定の「オナアシ」シリーズに加え、エッチなコスプレお姉ちゃんに誘惑されたり(短編「お姉ちゃんがコスプレ売り子してあげる!」)、エッチに興味津々な少年がショタ食いお姉さんの情報を教えて貰ってホイホイ出向いたり(短編「少年には大吉が出る占い」)、はたまた異世界からエッチな人外美人達がやってきた世界であったりと(短編「異世界のアナ❤」)、設定の面白さとエロ的な利便性で話を構築するスタイルと言えるでしょう。
OnanieAssistant2  おねショタ系がメインであることもあって、エッチに積極的なヒロインにショタ系主人公が誘惑されたり、恥ずかしさを感じながらも快感に導かれたりといった展開が多く、ヒロイン側に性的なあれこれを委ねることでの幸福感を打ち出していることも明確な特色(←参照 エッチなお姉さんに身を委ねるのだ! 短編「少年には大吉が出る占い」より)。
設定に強く依存した作劇であって、ストーリー展開としての面白みについては全般的に感じないものの、イージーゴーイングでポジティブな雰囲気が明確に打ち出されることで、ヒロインとのエッチの幸福や癒しを感じさせるのは美点と言えます。
 ラブラブ感が明瞭なまとめ方になるケースもあれば、恋愛関係に発展するわけではないケースもありますが、いずれにしても性愛を通して登場人物達にポジティブなものが与えられる展開となっており、読後感の快活さやいい意味での軽さにつながるラストに仕上げていると評し得ます。

【健康的な肉感の巨乳ボディな眼鏡ヒロインが勢揃い】
  年齢層が重要となるタイプの作品ではなく、特定の年齢層を示唆する衣装や要素などもあまりないですが、概ねハイティーン~20代前半程度と思しき美少女&美人さんで構成されたヒロイン陣となっています。
  お姉さんと年下ショタの組み合わせが多いことに加え、ウザかわ系の年下ガールと身長の小さな年上男性などの組み合わせも含めて、キャラの組み合わせとしておねショタまたはそれに類するものが多いことが特徴となっています。
  異世界からやってきた低身長巨乳角娘お姉さんにメガネをプレゼントして着用してもらう程、ヒロインのメガネキャラ縛りが徹底しているのはこの作家さんらしいポイント。また、コスプレ等を含めて多くのヒロイン達のキャラデザにアニメやゲーム等の“元ネタ”が感じられるのもパロディ的な楽しさにつながっています。
OnanieAssistant3  ボディデザインとしては、健康的な肉付きに程好い大きさの巨乳&桃尻を組み合わせたタイプであって(←参照 お姉ちゃんママ!ヤッター!! 長編第4話「オナニーアシスタントのお姉ちゃんママ」より)、バスト&ヒップの肉感を殊更に強調するわけではないですが、男性主人公よりも身長が高いことが多いことも含め、その柔らかボディに包み込まれる幸福感を打ち出しています。
なお、コスプレ衣装を含め、胸の谷間を見せ付けるために胸部が大きく開いたセーター、いわゆる“童貞を殺す服”や縦セタ、JK的制服など、衣装面にもバラエティがあって着衣セックスがメインとなっています。
  絵としての華やかさと濃厚感の両立というスタイルの質が天井知らずで上がりまくっている現在のエロ漫画ジャンルにおいては、やや素朴な印象も感じさせる絵柄ですが、それ故に漫画チックな親しみ易さや明るく楽しい雰囲気との親和性が高いのは美点であって、表紙絵と細かい部分で多少の差異は感じつつも、単行本を通して絵柄は安定しているのも安心材料です。

【ヒロイン主導でたっぷり気持ち良くして貰う前戯が充実】
  ページ数の関係上、たっぷり長尺のエロシーンを期待するのは避けるべきではありますが、サクサクと濡れ場へと投入していくこともあって標準的なボリューム感を備えています。
  ラブラブ感の濃淡には幅がありつつ、いずれも和姦エロであり、おねショタ系を中心としてヒロイン主導型のエロシチュエーションとなっています。ヒロイン側が熱っぽく蕩ける痴態は用意しつつ、エロシーンを通じてヒロイン側の優位・リードが揺らぐことはほとんど無く、おねショタ系におけるいわゆる“逆転”はないので、エッチで優しいお姉ちゃん系ヒロインにお任せしたい諸氏には福音ですし、ヒロインをちんこでメロメロに蕩けさせたい諸氏は要留意。
  オナニーをサポートするという設定の「オナサポ」シリーズを中心として、前戯パートに相当するパートの尺を充実させているのが構成上の特色であり、豊満ボディを密着させての手コキ、いわゆる授乳手コキ、たっぷりバストで包み込むパイズリ、ショタ系ボーイのローションアナル責め、包茎ち○こ皮むきフェラ等々、ヒロイン側が積極的に気持ち良くしてくれたり、女体への接触を許容してくれたりなプレイを多彩に用意しています。
異なるプレイでの複数回の射精シーンを投入するなど、前戯パートを量的に充実させている分、抽挿パートは短めで場合によっては4P程度しかないケースなどもあるため、ピストン描写の描写を重視する諸氏には不向きではあります。
OnanieAssistant4  抽挿パートでもいたずらっぽい笑みやら優しい笑顔を浮かべるヒロインが快楽に圧倒される男性を騎乗位で更に気持ち良くする流れを描いており、ヒロインに絞っての痴態描写はそれほど濃厚ではありませんが、フィニッシュシーンを中心にエロシーン終盤では熱っぽく蕩けた表情&エロボイスで適度なアタックと陶酔感を形成しています(←参照 たぶん髪の毛は緑色っぽいと思うんですよ 短編「Hがしたくて堪らない少年は」より)。
また、ピストンしながらのラブラブキスや乳吸い・乳揉みにヒロインに甘えるような様相を織り込んでおり、手数の増強も含めてフィニッシュシーンへの質的なタメを形成する要因。量的にも質的にもやや抑えた中で、ヒロインのエッチで優しい魅力を引き出してくる濡れ場と総括できるでしょう。

  多少物足りなさはあるものの、キャラメイクにしてもエロシチュにしてもコンセプトが明確であるため、ピンと来た諸氏には安心してお勧めできるタイプの作品集。
個人的には、語尾が~ッスのガサツ系元気ガール(イタリア系の学園で戦車道とかしてそう)にオナサポしてもらうシリーズ第2話「オナニーアシスタントの趣味」に愚息がお世話になりました。

山田ゴゴゴ『エローナ オークの淫紋に侵された女騎士の末路』

Erona TVアニメ版『どろろ』第19話「天邪鬼の巻」を観ました。恋にまっしぐらな明るい方言娘・おこわちゃん可愛かったですねぇ。原作にもコミカルな要素は多いのですが、今回はそれを快活に活かした印象があります。
言葉があべこべになってしまい~という設定の中で、本心が語られるという構図そのものの面白みも良かったですね。

  さて本日は、山田ゴゴゴ先生の初単行本『エローナ オークの淫紋に侵された女騎士の末路』(キルタイムコミュニケーション)のへたレビューです。タイトルの“エローナ”という言葉は何だろう?と思っていたのですが、それは作品を読むと分かりますよ。
凛々しい女騎士が無様なオークのメス奴隷に転落していく凌辱調教展開&寝取られ展開がたっぷり楽しめる作品となっています。

Erona1  収録作は、部下達と共にオーク討伐に出向いた女騎士団長・クラウディアは予想外の高位魔法を操るオークの長・ゲルドロリックスに降伏し、幼馴染で恋人でもあるアレックスを含めた部下達を捕虜として助命させる代わりにその身を捧げるのだが、彼女には絶頂の度に記憶を喪失していくという呪いが淫紋として施され、救助を待つ彼女は次第に快楽に堕ちていくのだが・・・なタイトル長編全7話(←参照 絶頂と共に魔法や剣技なども喪失していくのだが・・・ 同長編第2話「快楽地獄」より)+描き下ろしエピローグ(11P)。
描き下ろしエピローグを除き、1話当りのページ数は24~30P(平均26P)と中の上クラスのボリュームで推移。長編作として十分な読み応えのあるストーリーであり、またエロの満腹感も強く仕上がっています。

【王道のファンタジー凌辱エロに一工夫を加えた作劇】
  強く凛々しい女騎士が野蛮で狡知な怪物に捕えられ、人質を守るために凌辱にさらされ、何とかその状況を脱しようとするものの、圧倒的な性的快楽にその身を沈めていき、無様なメス痴態を曝け出すという、ファンタジー凌辱系の堕ちモノとして王道的な展開を有する長編作となっています。
ヒロインの完堕ちによって大勢が決した第3話で終わっても標準的な作劇と言えますし、あとがきに依れば実際に初期段階ではここで終わる予定もあったようなのですが、ここからヒロインを罠に嵌めた王国での策謀とオークの長・ゲルドロリックスの覇道に貢献することになるヒロインの姿を描いたり、恋人であるアレックスの活躍によって一時はヒロインを救出することにつながってもう一波乱あったりと、更に話を広げていく長編ストーリーを展開。
Erona2展開としての強引さは多少ありつつも、ストーリーとしての盛り上がりがその都度図られて動いていく牽引力はありますし、ヒロインの快楽堕ちが序盤の1回だけでなく、その後も再び投入されることで、強烈な快楽に支配されてしまった彼女の変容を印象付けることにつながっています(←参照 お下品メス痴態で完堕ち宣言だ! 長編第4話「陥落騎士」より)。
  本作のもう一つの話の軸は、快楽堕ちしていくヒロインが純粋な恋愛関係で結ばれていた大切な幼馴染・アレックスからの寝取り/寝取られ展開であり、彼女を救うために正しく命を削って戦い、一度は取り戻した彼女を愛の力で誠実に癒し、助けようとした彼が手酷く裏切られ、彼我の性的な強度の違いの強調等によってその純愛を踏み躙られる様子を終盤で強調しており、寝取られエロとしても相応に重さ・苦さを持たせています。
 このタイプの作劇として、オーソドックスにバッドエンドにまとめており、堕ちモノ系としての全体的な構成は一般的なものではありますが、快楽によって支配されていく流れと“記憶”の喪失と回復というギミック、寝取られ要素を印象付ける展開など、話の構成としての上手さや工夫があって、バットエンドが予想可能でもそこまでしっかりと読ませる作りになっているのを高く評価したいところ。

【淫猥さを増していく爆乳&巨尻ボディの女騎士】
  オーク達に捕われ苗床にされてしまうモブヒロインなども登場してエロシーンもありますが、背景然とした扱われ方であって、あくまでクラウディアさんの一人ヒロイン制。
凛々しく強い騎士であり、部下思いで慈愛の心で回復魔法を操り、幼馴染の年下の青年と純粋な恋愛関係で結ばれ、清い処女であり・・・と凌辱寝取られ展開のヒロインとして転落を強調する要素を満貫で揃えたキャラクターであって、それらが快楽に塗りつぶされて強烈な痴態を曝け出す快楽中毒の姿と恋人を見捨てて、心から怪物に従属する存在になってしまう姿とのギャップを明瞭に形成しています。
Erona3 元々スレンダー巨乳ボディであったヒロインですが、淫紋や調教の効能もあってか、バストはどんどん爆乳化していき、尻や太股のムチムチ感も強調されて女体の淫猥さが露骨なまでに強化されていくのも、精神面の描写に加えてヒロインの変容を物語る要素(←参照 巨尻&ぷにぷに肉厚股間をアピール 長編第7話「豚鬼女王」より)。
 なお、高貴で魔力も強いヒロインを孕ませて戦力とすることをオークの長・ゲルドロリックスは目論んでいるため、一部例外はありつつ、輪姦エロ等はほぼ排して彼がヒロインを独占するのも一つの特徴であり、巨体&特大ち○こが豊満ボディをガンガン責め立てて圧倒する構図に強い征服感があるのも特色。
  お洒落感や最先端のキャッチーさは個人的には感じないものの、アニメ/エロゲー絵柄的なキャッチーネスと丁寧な描き込み、ストレートなエロアピールのある絵柄はキルタイム系王道の絵柄とも言え、表紙絵と完全互換で安定しているのも明確な訴求因と言えるでしょう。

【強烈なエロ演出で彩るお下品痴態が曝け出される凌辱エロ】
  各話に十分なページ数があることもあって、エロシーンは相応に尺の長さがあり、また長編全体としてヒロインの快楽堕ちの過程をメリハリを付けながら構成して、その変容の強烈さを打ち出すことにつなげています。
  ヒロインの救出と精神的な癒しに尽力した大変に誠実で努力家のアレックスとの恋愛セックスが描かれるエピソードもありますが、これはあくまでヒロインの再度の転落の前振りであって、終盤に向けて“上げて落す”という寝取られエロのゴールデンパターンに向けたシチュエーション。
その他は言うまでも無くヒロインに対する凌辱エロであり、次第に抵抗力を喪失し、その嫌悪感や絶望感すら記憶の喪失や凶悪な快楽に蝕まれることで、半狂乱の痴態を無様に曝け出す存在へと変貌していくというこのサブジャンルとして鉄板の流れを打ち出していきます。
Erona4  豊満ボディの強い存在感を打ち出すと共に、アヘ顔に絶叫する様な嬌声で強烈な快楽を味わっている様子を強調すると共に、お漏らしや結合部から溢れ出る愛液&中出し精液、噴出する母乳といった各種液汁描写の多さ、呂律の回らない淫語語搭載の下品な実況系エロ台詞にブタの鳴きまねなど、演出として派手で過激なものを高い密度で施すことで、インパクトのある画面を連続させています(←参照 第3話「肉欲淫奴」より)。
重たげな爆乳が激しく揺れる描写や、連続アクメで体をのけぞらせるポージング、デカ尻と結合部を見せ付けるショットなど、大ゴマの威力を増す女体表現が多く、前述した様に圧倒的な膂力ちち○こパワーを誇るオークが容赦なくガンガン責め立てていく流れは非常にマッシブ。
 ヒロインに敢えて奉仕をさせて白濁液を口内射精したりぶっかけたりな前戯パートとしてお抜き所を用意することもありますが、基本的には抽挿パートを長めにとってトドメの中出し描写を軸に据えた構成であり、ヒロインの心理描写や趣向の変化で緩急を付けつつ、強烈な痴態の連続で押し通していくスタイルとなっています。

  3話で終わらせずにそのまま話を広げていったことで、凌辱快楽堕ち展開と寝取られ展開の魅力を増しており、またヒロインのハードな痴態をたっぷり楽しめるようになっており、長編化の判断は大正解であったと感じます。
あとがきによればこの世界観での続編を書いてみたいとのことで、管理人としては是非ともお願いしたいところ。

奇仙『性女たちの子守歌』

LullabyForSexualGirls ヨシノサツキ先生の『ヨシノズイカラ』第1巻(スクウェア・エニックス)を読みました。島を舞台にした四人の少年と彼らの思い出の中の女教師さんのお話、明るく淡くそして美しい話だけど表紙絵の主人公っぽうい人は・・・?と思って読むと、おお、なるほど!と思わせてくれる出だしで引き込まれました。誰にとっても自分の世界の日常にドラマがあると思わせてくれる作品です。

  さて本日は、奇仙先生の『性女たちの子守歌』(文苑堂)の遅延へたレビューです。だいぶ遅れてのレビューで申し訳ない。これが2冊目となる作家さんですね。
制御できない恋心や性欲のもどかしさで魅せる作劇と健康的なエロスが次第に濃厚さを増していくエロ描写が魅力的な作品集となっています。

LullabyForSexualGirls1  収録作は、友人の紹介でウリに参加することになった年上男性に対する不信感のある少女は、友人のウリ相手の男性の息子とセックスすることになり、彼のことを気に入るのであるが・・・な短編「蟷螂女。」(←参照 “交尾”の後に雄が逃げることを許さない蟷螂の雌は・・・ 同短編より)+描き下ろしの続編(4P)、および読み切り形式の短編8作。描き下ろし作品を除き、1作当りのページ数は20~24P(平均21P弱)と中の下クラスのボリュームで推移。短編メインながら作劇に相応の存在感があり、質的にも量的にも中庸な満腹感のエロシーンとなっています。

【複雑さと単純さが入り混じるヒロインの感情表現】
  作劇の方向性には一定のバリエーションを感じさせつつ、若人のラブ&エロを描くストーリーであることは共通しており、男性の存在を一種の触媒としてヒロインの感情を引き出してくることが特徴的なスタイル。
  恋人としての関係をステップアップさせようとヒロイン側の希望もあってラブホで初めてのセックスに挑むという素直な恋愛ストーリーの短編「本日も雨天なり」といった作品もありつつ、恋愛における感情のままならさ・制御しがたさを話の軸に据えた展開が多いことが一つの特色と感じます。
LullabyForSexualGirls2年上の男性に対する強い嫌悪感を抱きながら少年との関係に没入していく少女を描く短編「蟷螂女。」、元カレの前の彼女と前の前の彼女であるヒロインとの奇妙な同棲生活の中でやけぼっくいに火が着いて3Pセックスの快楽に染まっていく姿を描く短編「元々彼女❤」(←参照 元カノの“ほんと可愛いわ。あなた❤”の言葉の奥深さ 同短編より)、互いに恋人と別れた男女が久しぶりに再会し肉体関係を持つ短編「チャーム・ポイント」など、一筋縄ではいかない関係性が描かれる作品が多いのも特徴と言えるでしょう。
  それらの関係性において、恋心や性欲などの一種衝動的であったり、純粋な率直さであったりが表現され、そこに“軽さ”を感じさせることはありつつ、ヒロイン達の感情に嫉妬や寂寥感、対抗意識などなど、相応に根深いものが宿っており、エロ漫画的なファンタジーとしての側面を持ちつつ、心の動きのリアリズムの鼓動を感じさせるのは作劇としての魅力と感じます。
その行動としての軽さや勢いと、感情の重さ・根深さの対比が決してこじれることはなく、両面を併せ持つことの率直さと、それを肯定した上で関係性が日常の中での幸福や充足を得ていく流れは、単純さと複雑さを併せ持つ“普通の人間”に対する肯定感をもたらすことで、読み口の良さにつながっているとも感じます。
  そういった要素を大上段に構えるタイプでは全くなく、勃起が収まらずに幼馴染の女の子に性的な意味で助けを乞うというコミカルな展開の短編「春勃ちぬ❤」といった作品もありますが、いずれにしてもヒロインの感情を掘り下げて話に奥行きを与えているのは共通する魅力と総括したいところ。

【健康的な色気感のある巨乳ボディの描写】
  女子校生~女子大生クラスの美少女さんを中心として、そこに20代前半~半ばクラスの女性が加わる陣容。
やや荒んだ感じのツンツンJK、腐れ縁的なツンデレ系幼馴染、彼氏持ちの妹への嫉妬や対抗意識に燃える地味系お姉ちゃん、初老の男性とのかなりの年の差カップルで純粋で優しい恋愛感情を示す彼女さんなどなど、キャラ属性的なキャッチーさもある程度有する多彩なヒロイン陣となっています。
LullabyForSexualGirls3前述した様に、そういったヒロイン達の感情の複雑さと率直さの混在がキャラ描写に奥行きを与えており、自己嫌悪と自己肯定、好悪や積極性と消極性といった相反する感情が入り混じるような表情付けが非常に魅力的に感じます(←参照 自分で自分が分からないことの苛立ち 短編「チャーム・ポイント」より)。
  黒髪清楚系のキャラデザインが多い印象で、低身長・控えめバスト・比較的派手な髪色という短編「神待ちラプソディ」のヒロインなどを例外として、健康的な肉感の巨乳ボディという女体設計で概ね統一されています。
バスト&ヒップに十分な存在感を持たせつつ、秘所描写なども含めて過度にセックスアピールを前面に出すことはなく、全体的に健康的な色香を保った肢体描写という印象があります。
  デフォルメ感を付与したほのぼのとしたコミカルな描写なども含め、青年誌系で観ても違和感のない健康的な印象の絵柄であって、二次元的な華やかさを備えつつ落ち着いた印象があるのは作風との親和性が高く、また単行本を通して絵柄は安定しています。

【程好い濃厚感で快楽に染まるヒロインの心身を描写】
  ページ数が多い方ではなく、また核となるセックスシーンに至るまでの展開に一定の尺を設けて描くことに強みがあるタイプであるため、たっぷり長尺の濡れ場を期待するのは基本的には避けるべきという印象があります。
  好き合うもの同士の恋愛セックスもあれば、強引な男性に押し切られてしまう少々の凌辱チックな雰囲気を有するセックス、元カノ&元々カノとの3Pセックスにお姉さんのショタ食いセックスなどエロシチュには一定の多彩さがあり、個々のエロシチュの特徴や倒錯性への踏み込みというよりも、エロ展開の中でヒロインの感情や性欲を引き出してくることに注力した組み立てと感じます。
  フェラやパイズリといったヒロインによるサービスプレイも描きつつそれらの尺は短めで、また射精シーンを伴わないことも多く、前戯パートはキスやヒロインの肢体への愛撫といったプレイ内容を軸にして組み立てており、羞恥や戸惑いなどが徐々に快感に入れ替わって、甘い喘ぎ声を上げていく流れを形成。
LullabyForSexualGirls4 前述した様に感情や欲望のままならさで混乱したり、はたまた恋心や性欲に率直に進んだりしつつ、特に抽挿パートにおいては快楽に身を委ねて熱っぽく乱れるという王道の変容を示しており(←参照 短編「テイクアウト」より)、涙や涎を零す蕩けた表情付けにモノローグ等も含めてすっかり快感に染まった様子の台詞回しで痴態を表現していきます。
陶酔描写に一定の濃厚さを有しつつ、ヒロインのベースとなる美しさ・可愛さを持続させる水準に抑えており、また良くも悪くも描写の密度、特にコマ割りの面で描写量を詰めるタイプではないため、ハイカロリーなエロを求める場合、多少物足りなさを感じる可能性はあります。
  ゴム付きセックスが多いことや、お尻ぶっかけで終わることがあるなど、安易に生セックス・膣内射精をしない現実感があることは好みを分けそうですが、しっとりと各種淫液に濡れる肢体の存在感とアクメを迎えるヒロインの痴態とを十分なインパクトで魅せる大ゴマ~1Pフルのフィニッシュとなっており、そこまでのタメにやや欠けるものの、抜き所としては十分なアタックがあります。

  抜きツールとしては多少の物足りなさはあり、全体的にもう少し尺のある作品を読みたいと思いますが、エロを含めて話やヒロインの魅力が十分に形成されていて、幅広い層にお勧めしたい1冊。
個人的には、清楚でお洒落な大人の女性らしさを感じさせつつ中身は昔のまんまで“面倒くさい”ところもある先輩の素直な痴態を知ることができる短編「チャーム・ポイント」が最愛でございます。
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